〜ミシュラム・テーマパーク〜

「矢よ！降り注げ！！」

「ぐあっ！？」

「ガルルッ！？」

セティはクラフト――制圧射撃で猟兵達を怯ませ

「セリカ様……御力を！メギドの神槍！！」

「ぎゃ………あ……………」

シュリは魔術――――メギドの神槍を発動し、魔力によって発生した槍は猟兵を貫いた後光の大爆発を起こして塵も残さず消滅させ

「御雪さん〜！来てくださいです〜！」

「凍え死ぬがよい…………！！」

「うわああああああああああっ！？」

「さ、寒すぎて身体が………！？」

「く………そ……………」

サリアは召喚石から氷の女魔神―――御雪を召喚し、召喚された御雪は一瞬で猛吹雪を発生させて猟兵達の身体を凍結させたり、凍死させたりし

「凝固せし、水よ………槍となりて降り注げ！氷垢螺の氷槍！！」

「大地の精霊よ！今こそ大地の怒りを！凝縮岩槍！！」

「があっ！？」

「ぐあっ！？」

エリゼは魔術――――氷垢螺の氷槍によって発生した氷の槍の雨で、セティは魔術――――凝縮岩槍によって発生した岩の槍でそれぞれ猟兵達を串刺しにして絶命させた！

「グルルルッ！！」

「ガルルルッ！！」

その時、攻撃の範囲外にいた魔獣達はエリゼ達を襲おうとしたが

「燃え盛れ………滅！！」

「「ギャンッ！？」」

待ち構えていたリィンが炎を纏った剣で強烈な一撃を叩き込むクラフト――業炎撃で魔獣の頭を破壊して絶命させ

「せーの……烈風斬！！」

シャマーラは大剣を振るって竜巻を発生させて魔獣達を怯ませ

「セイッ！！」

エリナはクラフト――薙ぎ払いで魔獣の頭を薙ぎ払って絶命させた！

「クソ―――――ッ！女子供の分際でっ！！」

「俺達赤い星座を舐めたらどんな目に合うか、絶対に思い知らせてやるっ！」

一方次々と絶命して行く仲間達の様子を見た猟兵達は怒りの表情で銃口をリィン達に向けたり突撃したが

「ラナ・メルテ〜、ゴーレム〜、お願いしますです〜！」

「グオオオオオッ！！」

「―――――！！」

「ぎゃああああああああああああああっ！？」

「ががっ！？」

「うあっ！？」

サリアが次々と召喚した火獣が吐く炎のブレスに全身を焼かれ、石象兵（ゴーレム）が空より降り注がせる岩石の雨に巻き込まれた後ぺしゃんこになってそれぞれ絶命し

「「超越せし純粋よ、今ここに集い、我が仇名す愚か者達に滅びの鐘を奏でよっ！！ルン＝アウエラ！！」」

「ぜんぶ………もえちゃえ…………メル＝ステリナル………！！」

「リザイラ〜、お願いしますです〜！」

「気高き精霊王女の力、思い知りなさい！！」

その時エクリア、レシェンテ、ナベリウスの最高位クラスの魔術が発動すると共にサリアは精霊王女を召喚し、召喚された精霊王女リザイラは戦場全体に純粋魔力による爆発を起こし始め

「精霊王女の加護を受ける事、光栄に思いなさいっ！！」

そしてサリア達に絶対防壁の効果も付与された強化魔術を放った後召喚石の中に戻った！

「千の棘をもってその身に絶望を刻み、塵となって無明の闇に消えろ…………砕け！時の魔槍！！」

その時さらに詠唱を終えたリタも無数の魔槍を猟兵達に放った！

「うあああああああ―――――――――ッ！？」

「ぎゃああああああああああ―――――ッ！？」

5人が放った魔術や無数の魔槍に呑みこまれた猟兵達はそれぞれ悲鳴を上げながら次々と無惨な姿となって絶命し

「ナベリウス、ケルベロス、久しぶりに”アレ”をやろう♪」

「ん…………」

「ガルッ！！」

「「死愛の冥刹槍！！」」

「があっ………！？」

さらにリタとナベリウス、ケルベロスはそれぞれ協力技を放って、一瞬で多くの猟兵や魔獣達の身体に巨大な風穴を開けて絶命させた！その後セリカ達は次々と現れる猟兵達の援軍をすざましい速さのペースで次々と殲滅した！

「こ、これは………！？」

「ば、馬鹿な………！？た、たったあれだけの数で百戦錬磨の猟兵を……しかも3個中隊を殲滅したというのか！？」

そしてしばらくするとザックス達が現れ、周囲に無惨な姿となって散らばっている猟兵達の死体を見たザックスの部下達は信じられない表情をし

「……………クソッ！撤退！撤退だっ！この数ではとても奴等に対抗できん！」

「ヤ、了解（ヤー）！」

ザックスは悔しそうな表情をした後猟兵達に指示をしてその場から撤退しようとしたが

「―――――逃がさない。」

時すでに遅し、抜刀の構えをした状態のリィンが一瞬でザックス達の目の前に現れ

「な――――」

「い、いつの間に――――」

リィンを見たザックス達が驚いて武器を構えたその時！

「斬！！」

リィンは抜刀すると共に一瞬でザックス達の背後を駆け抜けた！

「ぎゃあああああああああああっ！？」

「があああああああああああっ！？」

神速の抜刀により、仇名す者全てを斬り刻む八葉一刀流”七の型”の奥義――――――夢想覇斬をその身に受けたザックス達の全身から血が噴出し、猟兵達は次々と絶命して地面に倒れ

「ち……く……しょう………ランドルフ………隊長………せめて……あんたと………もう一度会いたか………」

全身自分の血で真っ赤に染まったザックスは悔しそうな表情で地面に膝をついて何かを言いかけたが

「――――止めだっ！！」

リィンがザックスの首を切断し、ザックスの首を地面に転がった後、首を切断されて絶命したザックスの身体は地面に倒れた！

「ハア、ハア………」

ザックスを殺害したリィンは息を切らせながら元の姿に戻り

「兄様！大丈夫ですか！？」

リィンの様子を見たエリゼは血相を変えてリィンに駆け寄った。

「ああ………なんとかな………けど……これでとりあえずは敵を殲滅し終えたのかな………？」

「恐らくは。もう援軍も来ない様子ですし、後はロイドさん達が戦った猟兵達ぐらいしか生き残っていないと思います。」

疲れた表情で言ったリィンの言葉を聞いたエリゼは頷いて答え

「そうか…………………………」

エリゼの答えを聞いたリィンは頷いた後複雑そうな表情で黙り込んでいた。

「兄様？どうかされたのですか？」

「いや………エリゼに俺の一番見せたくない所を見せてしまったなと思ってな………幼い頃の突如襲った吹雪のあの時のように………それどころかエリゼに人殺しまでさせてしまって………父さん達に本当に申し訳ないよ…………」

「………………………」

複雑そうな表情で答えたリィンの言葉を聞いたエリゼは複雑そうな表情で黙り込み、そして―――

「エ、エリゼ！？」

リィンを抱きしめ、抱きしめられたリィンは戸惑った。

「私の事は気にしないで下さい、兄様………リフィアの護衛も引き受けた以上、いつかは経験する事です………」

「エリゼ…………」

エリゼの言葉を聞いたリィンは静かな表情になり

「それに………私は………兄様の”全て”を一人の殿方として、慕っているのですからそのぐらいの事で兄様の事を恐がったりしません……」

「ええっ！？そ、それって………」

そして頬を赤く染めて言ったエリゼの言葉を聞いたリィンは驚き

「―――ですから、気にしないで下さい。兄様が何者であろうと、私の大好きな―――いえ、心から愛しているリィン兄様なのですから。」

エリゼは頬を赤く染め、リィンを見上げて微笑んだ。

「………………………」

エリゼの言葉を聞いたリィンは口をパクパクし

「フフ、驚きましたか？」

リィンの様子を見たエリゼは微笑み

「お、驚いたというより信じられない気分だよ………一時期―――父さん達から俺とエリゼが血の繋がっていない兄妹だって知らされてからあたりから、しばらくの間よそよそしい態度を取っていたのに………」

エリゼの言葉を聞いたリィンは疲れた表情で溜息を吐いた。

「あ、あれはその………血の繋がった兄妹じゃないと知って………諦めていた大好きな兄様と恋人になれる事や結婚できる事に気付いて、恥ずかしかったのです……………」

リィンの言葉を聞いたエリゼは顔を真っ赤にしてリィンから視線を逸らし

「エ、エリゼ……その………何て答えたらいいのか、今の俺では正直………」

エリゼの様子を見たリィンは驚いた後申し訳なさそうな表情をし

「―――わかっています。ずっと兄妹として育ってきたのですから、私の想いに一切気付かなかった鈍感な兄様では、今まで妹として接して来た私の事をいきなり一人の女性として見るのは難しい事ですものね。」

エリゼはリィンから離れた後苦笑しながらリィンを見つめ

「う”………す、すまない……」

見つめられたリィンは表情を引き攣らせた後申し訳なさそうな表情をした。

「フフ、今は私の想いを知ってもらえただけで十分です。―――私、エリゼ・シュバルツァーはリィン・シュバルツァーを心から愛しております。この想いは永遠に変わりません。」

そしてエリゼは優しげな微笑みを浮かべてリィンを見つめ

「エリゼ………―――――必ず答えを出すから、告白の返事は待っていてくれないか？」

見つめられたリィンは頬を赤くした後、気を取り直して口元に笑みを浮かべてエリゼに尋ね

「はい。良い御返事を期待して待っていますね。―――――リィン兄様。」

リィンに尋ねられたエリゼは笑顔で答えた。そしてその様子をセティ達はそれぞれ微笑ましそうに見つめていた。

その後セリカ達は手分けして猟兵達の死体の処理やミシュラム内にいる残党の殲滅を開始した。こうして……ミシュラムの守備についていたザックス率いる赤い星座の部隊はザックスを含めて全員殲滅された………！