真・恋姫†無双 裏√ 第十二話 反董卓連合編其五
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反董卓連合編其五

 

 

 

 

 

 

司馬懿サイド

 

 

 

 

 

 

私と李儒さんは地下にあるとされている牢に向かっていた。

もちろん、見つかるとまずいので、慎重に隠れつつ進んでいた

 

咲夜「そういえば、李儒さんよく私ってわかったな」

 

私は李儒さんの緊張をほぐすためにも、会話を振ってみる。

こういう場に馴れていないのだろう。少し震えていた

 

李儒「ふふ、覚えていますとも。私、記憶力だけは自慢できるんです。

それでなくとも、あなたと東さんは印象的でしたから。

うちの軍の方々がたった一人に制圧されてしまうなんて、嫌でも忘れませんよ?」

 

はははぁ、そりゃそうだよな。

後にも先にもあんなことしたのは、あいつだけだろうな

 

李儒「それに、あなたにも驚きましたよ?

あなたはあなたで、うちの文官相手に軍人将棋で勝っちゃうんですもの。

最後は賈?さんと引き分けてしまうなんて、今でも信じられませんよ」

 

そう言えば、そんなこともあったな。

勉強をしつつ、軍人将棋で成果を試す。

その時、あらかた文官は倒したが、詠だけは勝てなかったな。

これが終わればまた対局するか

 

李儒「!!見えてきました。あちらです」

 

そういって指差したのは、扉の前にいる二人の兵士。

恐らくあの先に月か劉協がいるのだろう

 

私たちはいったん身を隠し、零士と連絡を取る

 

 

咲夜「零士、こっちは位置に着いた。そっちはどうだ?」

 

零士『僕ももう少しで着く。着いたら連絡するよ』

 

さて、なら少し休憩だな。こういう時は、同時に攻めた方がいい。

一方を攻めたら、一方が危うくなるなんて、バカみたいな話だしな

 

李儒「先ほども思ったのですが、そのからくりは遠くの人とも会話ができるのですね」

 

咲夜「ああ。通信機って言ってな。

これをつなげておくと、耳に当ててる方から向こうの声が聞こえて、

口に当ててる方はこっちの音を拾って向こうに届けるんだ」

 

李儒「なんと便利なのでしょう!すごいですね!」

 

はは。確か悠里もこんな反応だったな。

多分、昔は私もこんな感じだったんだろう

 

ピピピッ

 

咲夜「通信か…位置に着いたのか?」

 

零士『ああ。いつでも行けるよ』

 

咲夜「了解。李儒さん、これから突入する。

李儒さんは私が見張りを倒したら来てくれ」

 

李儒「わかりました」

 

咲夜「零士、スリーカウントだ」

 

零士『了解。じゃあ行くぞ。3…2…1…ゴゥ!』

 

 

私は一気に走り抜け、敵に肉薄する。

私は気づかれる前に一人の喉笛を切り裂く

 

兵士1「ゴアッ、」

 

兵士2「ヒィ!なんだきさっ、あぐっ!」

 

私は間髪入れずもう一人を蹴り倒す。

そして倒れたところ、私は相手の頭を掴み喉を切り裂く。

ほどなくして兵士2は絶命した

 

咲夜「ふぅ、クリア」

 

零士『こっちもクリアだ。見つかる前にこいつらの死体を隠そう』

 

咲夜「了解。李儒さん、もういいぞ。少し手伝ってくれ」

 

李儒「はい…司馬懿さん、お強いのですね」

 

咲夜「まぁな。こいつらの死体を隠す。見つかると厄介だからな。手を貸してくれ」

 

私たちは二つの屍を物陰に隠した。

李儒さんはあまり馴れていないのだろう。少し気分を悪そうにしていた。

 

咲夜「悪かったな。大丈夫か?」

 

李儒「は、はい。すいません」

 

咲夜「いや、大丈夫だ。それより」

 

李儒「ええ。この先ですね」

 

 

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私たちは扉を開く。そこからさらに階段になっていた。

かなり暗く、湿っている。気持ち悪い空間だ

 

私たちは慎重に降りていき、やがて渡り廊下のようなとこに出る。

少し進むと兵士がさらに二人いた。私は李儒さんを下がらせ、静かに間合いを詰める。

 

なんだこいつら無能か?こんな真横にいて気づかないとか、兵士失格だろう。

 

私はナイフの鞘を奥に投げる。

その音に反応した兵士が一斉にそっちに振り向き、私は兵士3の背後を取る。そして

 

ゴキッ

 

そのまま兵士3の首の骨を折る。

その音に気付いたもう一人の兵士が慌ててこちらに向き直す。

 

兵士4「貴様!どこから入った!」

 

咲夜「うるさい、死ね」

 

私は有無を言わさず、ナイフを振るう。

刃は首を切り裂き、頭を飛ばす。

 

咲夜「李儒さん、もういいぞ。…ああ、そうだ。

ここに来るとき、あまり下は見ない方がいい。気持ちのいいものではない」

 

李儒「う、わかりました。すみません…」

 

しまったな。気を使ったつもりだったけど、殺し方には気をつけないとな。

さて、カギは…あった。首を折った方に入っていた。

 

私と李儒さんは牢の中を確認していく。

ほとんどが空だったが、一か所だけ、人影が見えた。

まずいな。倒れている

 

咲夜「李儒さん!」

 

李儒さんは急いでカギを開ける。

中には桃色の髪の女の子がいた。月じゃない…ってことは、この子が

 

李儒「劉協様!ご無事ですか、劉協様!」

 

やはりこの子が劉協か。暗くて見えにくいが、かなり衰弱しているようだ。

とりあえず、零士に報告だな

 

劉協「うぅーん…李儒?咲夜?」

 

李儒「!お気づきになられましたか?劉協様!」

 

咲夜「待て、お前、なんで私の真名を…」

 

私は目を凝らしよく見てみる。

桃色の髪、幼いながらも、どこか大人びた顔立ち…

 

咲夜「まさか…桜か…?」

 

 

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東零士サイド

 

 

 

詠ちゃんの案内で、僕は別館にあると言われている収容所へ向かう。

その道中で、張譲がいない事を知らされた。

 

零士「ってなると、袁紹をたきつけたのは張譲か」

 

詠「恐らくね。あいつは十常侍を束ねていた親玉的存在。あいつの事を舐めていたわ」

 

張譲か…今回の件が無事に終わったら、一度調べないといけないかもな

 

 

ピピピッ

 

 

咲夜『零士、こっちは位置に着いた。そっちはどうだ?』

 

零士「詠ちゃん、後どれくらいで着く?」

 

詠「もう少しよ。咲夜の方はもう着いたの?」

 

零士「らしいね……僕ももう少しで着く。着いたら連絡するよ」

 

詠「少し急ぎましょうか」

 

零士「そうしよう」

 

 

 

僕たちはさらに動く速度あげる。

見つかるとまずいと思い、慎重に行動していたが、少し急ぐことにした

 

 

 

ほどなくして、収容所と思しき場所を補足する。僕は咲夜に連絡をする

 

咲夜『位置に着いたのか?』

 

零士「ああ。いつでも行けるよ」

 

見張りは三人。余裕だな。厳重って聞いてたから、十人はいると思っていたよ

 

咲夜『零士、スリーカウントだ』

 

僕は詠ちゃんに合図を送り下がらせる。武器はいらないな。素手で十分だろう

 

零士「了解。じゃあ行くぞ。3…2…1…ゴゥ!」

 

僕は敵に一気に詰め寄る。相手が反応するより先に一人目の首をへし折った

 

 

ゴギィッ

 

 

鈍い音が広がり、そいつは地に伏せた

 

見張り2「な、なんだこいッ、グハッ!」

 

二人目の見張りには思いっきり蹴り飛ばし、後ろの壁に叩きつけた。

 

見張り3「なんなんだこいつ!」

 

三人目は僕に向かって斧を振り上げる。愚かだな。

増援を呼べばもっとマシな戦況に出来ただろうに。

………まぁ、そんなことさせませんけど

 

零士「よっ」

 

僕は敵の斧を避け、そのまま裏拳を入れる。

衝撃に耐えれなかった敵はそのまま地に伏せ、僕はそいつの頭蓋を思いっきり踏み砕いた。

 

 

グシャッ

 

 

嫌な音が響き、辺りは静かになった

 

咲夜『ふぅ、クリア』

 

零士「こっちもクリアだ。見つかる前にこいつらの死体を隠そう」

 

咲夜『了解』

 

零士「さて、詠ちゃん、もういいぞ」

 

詠「あんたって、相変わらず化け物じみた力なのね」

 

零士「はは。素手の方が、音をたてずに殺せるからね」

 

その後、僕は三人の死体を茂みに隠した。

この時、詠ちゃんが顔を引きつっていたのを見逃さなかった。

まぁ、慣れてない人が見たら嫌なものだよね

 

零士「さてと。じゃあ、突入しようか」

 

詠「ええ。お願いするわ」

 

 

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収容所は、思っていたより広かった。

しかし、広い割には誰もいない。看守も、囚人も、誰も。

少し歩くと、一か所だけ見張りが四人いる場所があった。

 

詠「恐らくあそこね」

 

零士「みたいだね。さて、どう攻めるか」

 

地形は一本道。見張りは両脇に二人ずつ。

素手でやってもいいが、面倒だな。

この子の前で使うのは気が引けるが、仕方ない。銃を使うか。

 

僕は魔術を使いサイレンサー付きの拳銃を出現させる。

昔から愛用しているM92Fをベースにした拳銃だ

 

詠「ちょ、あんたいつそれ出したのよ」

 

零士「ん?説明は後だ。とりあえず、あいつらを倒す。そこにいるんだ」

 

僕は敵四人を捉え、引金を引く

 

パシュンパシュンパシュンパシュン

 

四人の頭を瞬時に撃ち抜いた。

兜を被っていたので、弾かれると思い、撃つ瞬間に弾丸に気を込めて威力を底上げした。

結果見事に貫通。四人は瞬く間に屍に成り果てる。

て言うか、どっちにしろ銃使うんなら、最初の突入の時に使えば良かった。

いらない労力をつかっちゃったなぁ、まったく

 

詠「あんた、その武器いったい…」

 

はは。今の時代の子からしたら、物珍しいよね。

確か咲夜の時もそうだったな

 

零士「説明は後でするさ。今は要救助者の確保が先だ」

 

詠「そ、それもそうね。カギを探しましょう」

 

僕らは死体からカギを手に入れる。

それから看守がいた扉のカギを開ける。中には女の子が倒れていた

 

詠「月!」

 

女の子は月ちゃんだった。

詠ちゃんは月ちゃんを抱きしめ泣いている。

 

月「んぅ、詠…ちゃん?」

 

詠「月!大丈夫?どこも怪我はない?」

 

月「平気だよ…詠ちゃん…詠ちゃんこそ…大丈夫?」

 

詠「よかった!よかったよぉ月〜」

 

かなり衰弱しているようだが、怪我らしい怪我ないようだ。

とりあえずは安心だな

 

零士「月ちゃん、久しぶりだね。覚えているかな?」

 

月「………東さん?…どうして此処に?」

 

零士「君を助けに来た。咲夜も一緒だよ」

 

月「咲夜さんも?…ありがとうございます。あ、詠ちゃん、劉協様が」

 

詠「大丈夫よ月!きっと咲夜が助けてくれるわ」

 

そうだな。そろそろ向こうも助け終わったころだろう。連絡しないとな

 

 

ピピピッ

 

 

そう思っていた矢先、通信が入る。どうやら成功したようだな

 

咲夜『零士、人質の確保に成功した。こっちは劉協だ。

かなり衰弱しているが、意識もある。無事のようだ。そっちは』

 

零士「こっちも今しがた月ちゃんを確保したよ。

こっちもかなり衰弱していたが無事だ。いったん合流しよう。城の厨房でどうだい?」

 

咲夜『了解。……零士』

 

零士「どうかしたかい?」

 

咲夜『劉協は桜だった。覚えているか?』

 

桜、桜…ああ、一度うちに食べに来た子にそんな子がいたな。

確か文醜、顔良と一緒に来た子だ。なるほど。

どこぞの貴族の令嬢だとは思っていたが、まさか帝の子とは

 

零士「そうか。とりあえず合流しよう。話はそれからだ」

 

これは、上手く事が運ぶかもしれないな

 

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