真・恋姫†夢想〜世界樹の史〜第一章・忘れ草編
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第七廻 『貴方を知って私を知って』

 

 

華琳「来たか…。」

 

霊帝の死。それは街を、大陸を揺らす大スキャンダルであった。

 

大将軍何進が倒れ、実権を握った董卓の暴政により洛陽は荒れ果てる。

この期に都を救い、名声を我が物にしようと各地へ檄文を飛ばす袁紹。

 

それは、ここ陳留にも届いていた。

 

顔良「お初にお目にかかります曹操様。

   我が主、袁紹様より文を預かっております。」

 

恭しく頭を下げる顔良。

華琳の側へ控える春蘭に竹簡を手渡すと、春蘭はそれを確認し華琳へ。

 

チラリと一刀へ目線を送る華琳。

 

一刀「顔良さん。」

 

顔良「はっ。」

 

一刀「あ〜、そんな畏まらなくて良いよ。

   それより、文醜さんは一緒じゃないの?」

 

顔良「文ちゃんをご存知なのですか?」

 

一刀「あっちは俺を知らないと思うけどね。」

 

意図が読めなかったのか首を傾げる顔良。

 

一刀「(くそ〜、相変わらず可愛いな…。)」

 

華琳「カ・ズ・ト?」

 

一刀「ゴホンっ!

 

   ところでさ、この連合への参加を断ったらどうなるのかな?」

 

顔良「えっ?!

   えっと、それは…。」

 

一刀「俺達が絶対に参加すると踏んでるみたいだけど…。

   はっきり言って董卓は暴政なんか布いてないでしょ?」

 

顔良「っ!」

 

一刀「こんなことを君に言うのって心苦しいけどね?

 

   袁紹が名声ほしさに茶番劇を開こうとしてるようにしか見えないんだよ。」

 

何かに気がついたようにハッとすると、顔から血の気が引いていく。

 

一刀「…その反応を見ると、君は薄々感づいていたようだね。」

 

顔良「し、しかし麗羽様は!

一刀「ひとつ言っておくよ。「っ!」

   俺は君たちが思っている以上に、いや、想像なんか及ばないくらい君たちを知ってる。」

 

顔良「そ、それはどういう…。」

 

一刀「まぁ、天の御遣いだしね。

   

   袁紹さんが『雄々しく、勇ましく、華麗に前進ですわ♪』なんて言い出す戦に参加するのは馬鹿げてないか?」

 

顔良「!!」

 

一刀「ね、よく知ってるでしょ?   あとは華琳、ヨロシク!」

 

華琳「えぇ、そうしましょう。

   じゃないといつ貴方が顔良に手を出すかわからないもの。」

 

顔良「えぇっ?!」

一刀「あれ、ちょっと華琳さん?」

 

華琳「ふふっ、冗談よ。

 

   ところで顔良、この男が言った通り茶番劇には参加するつもりはない。」

 

顔良「そ、そんな!」

 

華琳「ただし、作戦の決定権と捕虜の扱いの自由を認めるのならば参加するわ。」

 

顔良「…それは私では決められません。」

 

華琳「ならば本国へ帰り、この私からの文を麗羽に渡しなさい。

   答えは目に見えてるけど、ね。」

 

一刀「あははっ、『あら華琳さんったら随分と細かいことを気にしますのね?オ〜ホッホッホッホッホ!良いですわこれくらい!参加で決定ですわね!』」

 

華琳「目に浮かぶわね…似すぎていて頭が痛くなるわ。」

顔良「…。」

 

 

 

 

 

  〜南皮の城〜

 

袁紹「華琳さんから文ですの?どれどれ…

 

   あら華琳さんったら随分と細かいことを気にしますのね?オ〜ホッホッホッホッホ!良いですわこれくらい!参加で決定ですわね!」

 

文醜「おっしゃあ!これで準備完了ですね麗羽様!」

 

顔良「…やっぱり。」

 

袁紹「あら?どうしたんですの、斗詩さん?」

 

顔良「麗羽様…北郷一刀様というお知り合いはいらっしゃいますか?」

 

袁紹「北郷?あぁ、確か華琳さんのところの胡散臭〜い下男のことかしら?」

 

顔良「…。」

 

袁紹「そんな馬の骨には会ったことすらありませんわ!オ〜ホッホッホッホッホ!」

 

顔良「…。」

 

彼は私達を知っていると言っていた。

私を見る目、そして麗羽様を語るその目は、確かに慈しむような懐かしむような、それでいてとても寂しそうな目をしていた。

 

彼は一体…。

そして小さな不安を残し、反董卓連合が幕を開けた。

 

 

 

 

 

 〜反董卓連合本陣〜

 

早速開かれた軍議の間。

そこでは大方の予想通り、議論が停滞していた。

 

袁紹「そ・れ・で〜、やはりこのような場においては盟主が必要になるのですけど〜…

   それはそれは素晴らしい器量の持ち主に盟主の座を」

一刀「袁紹さんやりなよ。」

 

袁紹「あらあらあらあら!そんな大それた役目を私が…こ・の!わ・た・く・し・が!引き受けてもいいんですの?」

 

一刀「いや〜、袁紹さんのような素敵な女性に盟主をやってもらえたら、それはそれは素晴らしい連合になるだろうな〜!」

 

袁紹「あら!あらあらあらあら!本当に私で良いんですの!」

 

一刀「袁紹さんじゃなきゃ務まらないって!

   よっ!北方美人!袁家の最高傑作!」

 

チラリと劉備に目をやる一刀。

 

劉備「よっ!巻き巻き大将!」

 

袁紹「オ〜ホッホッホッホッホ!

   そこまで言われては仕方がありませんわ!では私が…わ・た・く・し・が!盟主を務めさせて頂きますわ!」

 

曹操「はいはい、好きにしてちょうだい。」

 

袁紹「えぇ、ではささっと水関を攻め落としますわよ!

   皆さん、雄々しく、勇ましく、華麗に前進でs」

一刀「じゃ、作戦を決めちゃおうか。」

曹操「そうね、策の決定権は私にあるのだし。」

袁紹「ちょっと華琳さん!そんな勝手は!」

 

曹操「へぇ〜、袁本初ともあろうものが約束を反故にするの?家名が泣くわね。」

袁紹「な゛っ!!

   …い、いいですわ!ならばさっさと策を決めて水関を落としてらっしゃい!」

 

曹操「ふふっ、決まりね。

 

   まず先鋒は…。」

一刀「劉備さん、頼めるかい?」

 

劉備「えっ?!」諸葛亮「はわわっ!」

 

予想だにしていなかったのだろう。

劉備陣営は明らかに不満の声を上げ、軍議がざわつき始める。

 

華琳「…ふむ。

   では劉備たちは先鋒に布陣なさい。」

周喩「ちょっと待て。

   劉備たちには荷が重すぎるのではないか?」

一刀「そんな事はないよ。

   あ、そうそう、孫策さんたちも先鋒に布陣してね。」

周喩「断る!」

孫策「待ちなさい冥琳。」

 

その一言で静まり返る。

孫策は一刀を鋭い眼光で見つめると、すぐに笑みを携えた。

 

孫策「…良いわ。私達も先鋒で出ましょう。

   

   予感がするのよ。」

 

周喩「雪蓮しかし…!

   北郷、と言ったか。策はあるのだろうな?」

 

一刀「あははっ、華麗に前進〜なんて言わないから安心して。

 

   まずは先鋒に劉備、公孫賛、孫策の陣営を布陣。その後ろには曹操、袁術の陣営が就く。」

袁術「なんで妾がそんなところなのじゃ!もっと後ろにいるのじゃ!」

 

当然のように不平を漏らす袁術だが、一刀は袁術に歩み寄り腰を落とすと、袁術の耳元に囁いた。

 

一刀「袁紹さんは盟主になったみたいだけど…袁術ちゃんはのんびりしてていいのかな?」

袁術「で、でも…。」

一刀「ふ〜ん。孫策さんが袁術ちゃんの手助けで水関を落としたら、孫策さんの手柄は…袁術ちゃんの物になるんじゃないかな?」

袁術「やるのじゃ!!さ、七乃!準備をするのじゃ!」

七乃「は、はいは〜い!」

 

一刀「決まりだね。孔?さんや馬超さん、劉岱さんの陣営は袁紹軍の左右で待機。

   細かい策は追って指示を出すからヨロシク!」

 

軍議が解散される。

すれ違いざま、劉備は涙ぐんだ目で一刀を睨みつけた。

一刀はそれに気づかないふりをしながら、書簡を諸葛亮へと渡す。

 

一刀「天幕に戻ったらこれを開いて。」

諸葛亮「は、はわわっ…わ、わかりましゅた!」

 

 

 

 

 

 〜劉備陣営〜

 

 

関羽「なんだと!それは本当か!」

 

?統「あわわ…!」

 

趙雲「ふむ…考えなしに我らを先鋒にしたわけでは無いとは思うが…。」

 

関羽「くっ!あの天の御遣いとやら…!

 

   桃香様は?」

 

?統「て、天幕に篭っています…。」

 

趙雲「ふむ、わけもなかろう。

   桃香様は北郷殿を好いておられますからな。裏切られたと思っておるのだろう。」

 

関羽「そ、それは本当か?!」

 

趙雲「事あるごとに「御遣い様なら〜」と嬉しそうに話しているのだ。

   憎からず思っておるだろうよ。」

 

諸葛亮「はわわ…あの、御遣い様からの書簡を預かったのですが…。」

 

関羽「何だと?!なんと書いてある!」

 

諸葛亮「え〜っと、

    『もうすぐしたら君たちの元へ孫策さんが来るだろう。その後に俺もそちらへ行くから通してね。北郷一刀』」

 

衛兵「申し上げます!

   孫策様と周瑜様がお見えです!」

 

張飛「本当に来たのだ!?」

 

関羽「と、通せ!」

 

衛兵「はっ!

 

   どうぞ、こちらへ!」

 

孫策「邪魔するわよ〜、って劉備ちゃんは?」

 

諸葛亮「はわわ!す、すぐお連れしましゅ!」

 

周喩「うむ。」

 

孫策「カミカミ口調の女の子って可愛いわね〜!」

 

趙雲「お、この魅力がわかりますか。中々お好きですな?」

 

孫策「そっちこそ。」

 

関羽「こら星!なにをバカなことを言っておるか!」

 

どこか波長の合う二人が含み笑いを携えていると、天幕の奥から劉備が駆け込んできた。

少しだけ目が腫らし、申し訳なさそうに微笑む劉備。

 

劉備「お、お待たせしてスイマセン!」

 

周喩「来たようだな。」

 

孫策「あまり待ってないから大丈夫よ。

   それより…あまり顔色が良くないわね。何かあった?」

 

劉備「えっと…だ、大丈夫です。」

 

衛兵「申し上げます!

   北郷一刀様がお見えになりました!」

 

劉備「っ!」

 

明らかに動揺する劉備。それを見て首を傾げる孫策だが、北郷を一瞥するとニコリと微笑んだ。

 

一刀「お〜、皆さんお揃いで良かった。

   初めましての人もいるかな?天の御遣いなんてやってる北郷一刀です。よろしくね。」

 

周喩「宜しくするかどうかは貴様の話次第だな。

   さっさと始めろ。」

 

一刀「あれま、ちょっと怒ってる?

   …劉備さんも、みたいだね。」

 

微笑みかけるがツイっと目をそらされる。

 

一刀「ありゃりゃ嫌われちまった。

 

   …さて、本題に移ろうか。その前に、孫策さん。」

 

孫策「なによ。」

 

一刀「壁に耳は居ない?」

 

孫策「ふふっ、大丈夫よ。うちには優秀な影がいるもの。」

 

一刀「それは良かった。

   まずは状況を整理しよう。

 

   孫策さんは袁術ちゃんの元を離れて独立したい。そしてこの戦も限りなく損失を抑えてかつ武勇も広めたい。

   違ってる?」

周喩「っ?!」

 

一刀「図星みたいだね。

   なら簡単だ。水関にいる華雄を煽って引っ張り出し、自分たちは受け流して袁術ちゃんを巻き込む。

   そこをうまく挟撃して劉備さんの隊が背後を突く。」

 

周喩「ふむ…。」

諸葛亮「はわわっ!」

?統「あわわっ…。」

 

一刀「華雄の相手は関羽さんか張飛ちゃんがすれば負けることはないさ。」

 

孫策「え〜、私じゃダメなの〜?」

 

一刀「あははっ、孫策さんはもうちょっと我慢してて。」

孫策「ぶ〜ぶ〜!」

 

周喩「雪蓮!こんな時までワガママを言うな!」

 

孫策「ちぇ〜。

   でも、水関にいる張遼はどうするの?結局は水関を落とさないと勝てないじゃない。」

 

一刀「そんな大規模な攻城は必要ないよ。」

 

周喩「ん?それはどういう…」

 

一刀「張遼は華雄が出たら間違いなく虎牢関へ引く。」

 

孫策「引かなかったら?」

 

一刀「引くよ。だって知ってるからねこの戦を。」

 

周喩「知ってる?どういう意味だ?」

 

一刀「言葉の通り知ってるんだよ。

   天の御遣いだからね。」

 

周喩「バカな。そんな与太話を信じろと?」

孫策「待ちなさい冥琳。

 

   …。」

 

鋭い目で一刀を見つめる孫策。

一刀もまた、力強い目で見つめ返す。

 

孫策「…いい目をしてるわね。

 

   わかったわ、華雄は私達がなんとかする。

   劉備ちゃんもそれでいいかしら?」

 

劉備「…はい。」

関羽「桃香様!」

 

周喩「待て。それなら後詰の貴様らが水関を堕とす功を独占する気か?」

 

一刀「うん。」

関羽「巫山戯たことを!」

一刀「巫山戯てなんか無いさ。

   俺たちで水関を落とせば、次の虎牢関への作戦立案で諸侯に反対させない説得力がつく。

   今回他の諸侯が黙って見てたのは様子見ってところだろうし。

 

   そうすれば虎牢関をすんなり孫策さんに貰ってもらえるでしょ?」

 

孫策「簡単に言うわね…。」

 

関羽「その為に我らに捨て駒になれと言うのか!」

 

この一言に、少しだけカチンと来た。

すっと関羽に詰め寄ると、気圧されたのかたじろぐ関羽。

 

一刀「そんなこと言うわけないだろ。

   俺が君たちをどれだけ…!」

 

関羽が映し出されるその目はとても悲しそうで、それなのに力強い目だった。

 

一刀「いや、ごめん忘れてくれ。」

 

劉備「?」

 

一刀「ただ、これだけは知っておいて欲しい。

   俺は君たちをとても大切に思ってる。

   君たちが危なくなったらすぐに駆けつけるつもりだ。絶対に。

   信じてもらえないかもしれないけど…。」

 

劉備「御遣い様…。」

 

孫策「ふ〜ん。

   まぁ良いわ。水関は我慢してあげる。

 

   その代わり、約束を反故にしたら我ら孫呉の牙は貴方を食い破るからね。」

 

一刀「あぁ、任せろ。

   じゃあそろそろ解散にしようか。細かい作戦はウチの程cから文書が届く手はずになってる。」

 

周喩「そうだな。

   では先に失礼させてもらおう。行くぞ雪蓮。」

 

孫策「はいは〜い。

   じゃ、またね御遣い君。」

 

そう言い残し、足早に天幕を出る二人。

 

一刀「劉備さん。」

 

劉備「は、はい…。」

 

一刀「こんなことを頼める立場じゃないのは分かってるんだけど…。

   董卓を助けてやってくれないか?」

 

諸葛亮「はわわっ?!」

趙雲「ふむ…。」

 

一刀「あの子はとても優しい子なんだ。暴政なんか強いちゃいない。

   どうにかして君たちが洛陽一番乗り出来るように手はずを整える。

   真っ先に城近くの裏通りへ向かってくれ。彼女はそこに居るはずだから。」

 

関羽「…その言、信じる証拠は?」

 

一刀「実際に見てくれ、としか言えない。

   だから…頼む!」

 

頭を地面に擦り付け懇願する。

そんな姿に、驚愕し言葉を失う蜀軍一同。

 

劉備「なんで…私達なんですか?

   私達はまだまだ力も無いし…」

 

一刀「それは君たちを心の底から信頼してるからだ。

   理由は言えないし、存在自体があやふやな俺が何言ってんだって話だけど…。

 

   それでも!俺は本心で君たちと向き合っているつもりだ!」

 

趙雲「お主…我らが裏切らぬと、本気でそう思っておるのか?」

 

一刀「俺はね、君たちが思ってる以上に君たちを大事に想ってるんだ。

   約束…したしな。」

 

劉備「っ…!

   御遣い様は…私を見捨てたんじゃなかったの?」

 

一刀「なっ、大好きな子を見捨てるわけ無いだろ!

   …あ。」

 

劉備「えっ…」

 

 

 

 

 

Another view 劉備

 

 

どくん どくん

 

なんだろう…あたまがふらふらする。

 

なにかが、わたしのなかに ながれこんでくるような、そんなかんかく。

 

関羽「桃香様?!いかがされました?!」

 

え?わたし ないてる?

 

わからない。けど あたまのなかから こえがする。

 

『ごしゅじんさま…』

 

ごしゅじんさま?なんだろうそれ

 

わたしは みつかいさまに ふれる

 

すこしおどろいた かお

 

かわいい

 

とても たいせつな…

 

 

Another view 劉備 end

 

 

 

 

劉備「御遣い様…。」

 

一刀「?」

 

劉備「私は桃香っていいます。」

 

軍師「(あわわ!?)(はわわ?!)」

関羽「桃香様っ?!」

 

一刀「…良いのかい?」

 

劉備「はい。

   何でだろう、貴方にはそう呼ばれなきゃって…ううん、そう呼ばれたいって想ったの。

   私の想い、受け取ってくれますか?」

 

一刀「あぁ、勿論だ。俺のことは一刀って呼んでくれ。

   桃香に御遣い様って呼ばれるのは少しむず痒い。」

 

劉備「一刀さん…えへへ。」

 

一刀「桃香。」

 

劉備「一刀さん。」

 

一刀「桃k…」

関羽「んごっほん!!!ん゛ん゛ん!!」

 

一刀「ごめんなさい?!」

 

張飛「おねーちゃん、どうかしたのだ?」

 

桃香「声がね、聞こえたの。」

 

張飛「にゃにゃ?」

 

桃香「みんな、私は…

   一刀さんを信じたい。ついてきてくれる?」

 

趙雲「ふふっ、何を今更。

   佳き男の願い、叶えてあげるのが女の粋というものよ。」

 

一刀「ありがとう…ありがとう!」

 

満面の笑みを見せ、お礼を言う

 

桃香「///(きゅんっ)」

趙雲「///(きゅんっ)」

関羽「///(きゅんっ)」

諸葛亮・?統「///(じゅんっ)」

張飛「にゃ?」

 

 

 

 

その後、水関の華雄を罵り、突出したところを包囲する作戦を実行。

華雄は張飛によって打ち破られ、水関は華琳の本隊が易易と攻め落とした。

最も被害が甚大だったのは、華雄の突撃をモロに受けた袁術軍で、その数三万を失うこととなった。

 

 

孫策「あ〜らら、すんなりうまく言ったわね〜。」

 

周喩「…。」

 

孫策「どうしたの?そんな怖い顔して。」

 

周喩「奴は知ってると言っていたな、この戦を。」

 

孫策「そうね、たしかそんなこと言ってたかも。」

 

周喩「こちらの意図も知っていた。

   天の御遣い…危険な男だな。」

 

孫策「ねぇ、冥琳。」

 

周喩「ん?なんだ雪蓮。」

 

孫策「あたし、あの子欲しい!」

 

周喩「なんだと?!」

 

孫策「だって〜!すっご〜くいい目をしてるし、度胸があって頭も切れる!

   蓮華の相手にピッタリじゃない?」

 

周喩「た、確かに申し分ないが…。」

 

孫策「でしょ〜?この戦が終わったら連れて帰ろっと!」

 

 

 

 

〜水関〜

 

 

桃香「一刀さ〜ん!!」

 

水関にて戦後の後処理に負われていると、入城した桃華が一目散に駆け寄ってきた。

 

桃香「一刀さん!私、頑張ったよ!」

 

一刀「あぁ、ちゃんと見てたさ。カッコ良かったぞ。」

 

微笑みながら桃香の頭を撫でる。

あぁ、懐かしいなこの感じ。

 

桃香「えへへ〜///」

 

華琳「…一刀。」

 

一刀「ヒィ?!」

 

華琳「天幕から戻るのがやけに遅いと思ったら…そう、そういうことになってたの。」

 

一刀「いや、これはですね?そのなんと言いますか…。」

 

風「…。」

 

一刀「ほんっとスイマセンでした!!!」

 

 

 

 

 

 

作品の都合上、進み方が駆け足ですが理由はきちんとあります。

まだまだ謎なところは明かされません。が、少し見えたかな?

次回は最恐最悪絶対無敵七転八倒虎牢関編です。次回は水関編とは違い、戦描写有りです。

感想などはどしどしお待ちしておりますので、お気軽に頂ければと思います。

尚、次回が第一章最終話です。

 

最後に一句

『お隣の 真名も許した ご令嬢

   戦の檄文 風のウワサで』

            白蓮、我が身に届かぬ便りを夢見て

説明
※この物語は特にどの√が本筋というわけではありません。
※筆者は三国志好きのため、姫武将以外もオリジナルで登場します。
※基本的に種馬パワー全開です。
※この第一章はさくさく進んでさくっと終わります。
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コメント
はわあわ軍師は濡れたようです。(紫天の支配者)
届かなかったのかよ!?(心は永遠の中学二年生)
茶虎マリス様 むしろ風のウワサで兵を挙げた度胸を褒め称えたいですね(alcapon)
アルヤ様 だんだんと書いている自分の胸が痛くなってきましたw(alcapon)
風のウワサなんだ・・・(茶虎マリス)
いくらなんでも不憫すぎる・・・・・・さすがに今回は泣いていいwww(アルヤ)
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