魔法少女リリカルなのはStrikers ダメ人間の覚悟
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ハルカ Side

 

 

ハルカ「・・・・・・・・・・」

 

なのは「・・・・・・・・・・・」

 

アリシア「・・・・・・・・・・・・」

 

フェイト「・・・・・・・・・・・・」

 

はやて「・・・・・・・・・・・・・」

 

ヤクモ『・・・・・・・・・・・』

 

透があのガンダムみたいな化物に連れ去られて一日が経過した、私達は現在機動六課の隊舎の大会議室のようなところに集まっていた。

 

室内には機動六課全員はもちろん、レジアス中将とゲンヤさんとグレアムさんとリンディさんもいて席に着いたり付き添いで来たエイミィやリーゼ姉妹等は傍に立っている感じ。

 

あーでも・・・全員って言ったけど、ただ医療が必要な状況でシャマルとプレシアさんとリニスは今席を外している・・・・その関係で響先輩にも来てもらっている。

 

そして室内のテーブルの中央には透のデバイス『ヤクモ』が置かれていた、ただ皆何も喋る事は無く会議室の中は沈黙が支配していた。

 

ハリベル「・・・・・・・・・・・・・・」

 

そしてこの会議室にはハリベル達4人もいた、シュテル達は別件でここには居ないんだけど。

 

そんな中会議室に入って来たのは響先輩とシャマル、それとカリムとシャッハ、プレシアさんとリニスが揃って入って来た。

 

ハルカ「どうでした?あの子らの様子は?」

 

私は入って来た響先輩達にある子供達の容体を聞いた。

 

響「スバルさん達なら何の異常も無いから安心していいわ」

 

シャマル「外傷、リンカーコアの損傷等も問題無し、じきにココに来るわ」

 

本職の医者である響先輩と医務官のシャマルのお墨付きがあれば本当に問題は無いんでしょうね。

 

ハリベル「・・・・・・・・ユーリの方は?」

 

プレシア「今は落ち着いて眠ってるわ、さっきまで大暴れして大変だったわ」

 

リニス「今はシュテルさん達とルーテシアが付き添っていますので、起きて落ち着いていたらココに来るそうです」

 

ハリベル「そうか・・・・・・」

 

ハリベル達は一応表向きは『拘束』って感じにしてある、ただこの会議室に来させるのに機動六課内やクロノとで一悶着あったんだけど、ハリベル達のデバイスを没収、それとすずか作の個人の魔力低下装置と言う名の手錠をハリベル達全員に装着させて、更に分かりきった事で暴れでもしたら即逮捕で納得させた。

 

まぁ彼女達がそんな事をしないって少なくとも私と響子はわかってるんだけどね。

 

はやて「にしても・・・・ちょっとの間やけど、やっと落ち着けるようになったわぁ・・・まぁあんま落ち着けへんけど、あの後メッチャ大変やったもんなぁ」

 

クロノ「だな・・・・」

 

はやての言う通り、あの後は本当に大変だった。

 

透が消えた後、緋村の部隊が壊滅寸前な状態、そしてマダラの失踪等で事後処理があって、

 

ただ透が消えた事が私達にとってはかなりショックだったんだけど、まぁなのはやフェイト達ももう子供じゃないし希望は捨てて無かったようで、

 

ちなみに帰り際に榊と緋村が絡んで来たんだけど、なのは達が殺(や)りそうな感じだったから私とクロノだけ残ってなのは達は治療って名目で早めにアースラに帰らせた、あの馬鹿共には私も散っっっっっ々!!頭に来てるからなのは達に変わって右ストレートをかましてやりたかったけど、なんとか堪えに堪えて適当にあしらってさっさと帰ってやった。

 

ヴィータ「だけど、あのユーリって奴の錯乱っぷりには驚いたな」

 

フェイト「・・・・うん」

 

すずか「でも・・・・気持ち分かるな・・・・」

 

そう、さっきも言ったけど透が消えた直後皆かなりショックを受けてた、中でも一番ショックが大きかったのがユーリだった。

 

ユーリ(回想)「いや・・・・いや・・・・・いやいや・・・イヤいやいヤいやイや!いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!先生ェ!!先生ェェェ!!!!!!!」

 

ルーテシア(回想)「ユーリ?!」

 

ディア(回想)「お、落ち着けユーリ!!??」

 

私の・・・というかほとんどの人が響子がかなり取り乱すんじゃないのかなって思ってたんだけど、意外にも響子は冷静だった・・・・・・いや、たぶん透がいなくなったって事実をかなり低速度だけど自分なりに頭で理解しようとしてたから取り乱す余裕が無かったんだと思う。

 

だけどユーリは違った、なんせ自分が助けようとした大切な相手に、変な話・・・・拒絶されて、終いには連れ去られてしまった・・・・・これは単なる私の予想だけど、ユーリは自分の所為で透が連れ去られてしまったって思ったんじゃないかしら?・・・・・子供・・・・だから余計そう思ってしまうわよね。

 

錯乱していたユーリを鎮めたのは、意外にもアリシアのクローンのレンって少女だった。

 

ユーリ(回想)「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

レン(回想)「んっ!!」トンっ

 

ユーリ(回想)「かっ・・・・・」カクンッ

 

ただ鎮めたって言ってもユーリの首に手刀を入れて強制的に気絶させただけなんだけどね。

 

レン(回想)「・・・・・あのままだったら、ユーリ壊れると思ったから」

 

ユーリに手刀を入れたレンの理由はそういうことだった、確かにレンの言う通りであのままだったらユーリは自暴自棄になって何をするか分からない、最悪精神が壊れかねない感じだったし。

 

まぁそれほど、透の事を信頼しての事だったんでしょうけど・・・・・・あんなに取り乱すなんてね・・・なのは達も昔のままだったらあんな感じになってたんでしょうね。

 

・・・・・あーダメダメ!頭切り替えないと!今は透の事と一緒に別の事を聞かないと。

 

ハルカ「さってっと!とりあえず透の事とは別の事を聞かせてもらいましょうか?」

 

私は場の空気を整えようと、一連の透の行動についてハリベル達とヤクモ達に聞くことにした。

 

ハルカ「んじゃまずは・・・・・・ヤクモ、アンタ達・・・・あの後どうしたのよ、あの『デモルト』との一戦の後に起こった次元震に飲み込まれ手からの事、聞かせてもらえるんでしょ?」

 

ヤクモ『・・・・ハイ、ですが詳しくはお話出来ませんので簡単にさせて頂きます』

 

はやて「ハァ?何で詳しゅう話せへんの?」

 

リコ『申し訳ありませんが、それにはマスターの承認が必要なので・・・・・・あと、私達に協力してくださっている方の為に「ジェイルの事?」?!』

 

私は『協力してくださっている方』って言い方に引っ掛かりを覚えたから、カマ掛け2割と確信7割・・・・・・・あと適当1割だけど。

 

私の発言で他の皆も驚いていた、皆して目を大きく開いて私を見ていた・・・・・・カリムとシャッハだけは除いて。

 

フェイト「な・・・・何でそこでジェイル・スカリエッティの名前が出るの?」

 

アリシア「だって・・・・アイツ5年も前に死んでんじゃん!?」

 

ゼスト「それは俺達も同意だ、なんせ俺達は実際にアイツの死体を見ているんだ・・・・・井上が・・・・・殺したのを・・・・な」

 

メガーヌ「私達がジェイル達のいる所に着いた時には、崩れた研究室の中に血の付いた刀を持った彼と、無惨に彼に斬られたジェイルの部下の死体があったのよ?報告書にもそう提出したわ」

 

ハルカ「まぁそうでしょうね、私も資料や報告書を読んだからそれは知ってるんだけど・・・・・みんな忘れてない?」

 

私の言葉に皆頭の上に『?』を浮かべていた・・・・・・いや・・・海鳴組は違った、なのは達は妙に納得した顔をしていた。

 

はやて「せやった・・・・・・・つい忘れとったわ・・・」

 

なのは「・・・・・そうだったね」

 

フェイト「あの透だもんね・・・・・・」

 

アリシア「相変わらず嘘が上手いなぁ・・・・・ハハハ」

 

ゲンヤ「なっ!どうしたんだよ?嬢ちゃん達何か知ってんのか?!」

 

ハルカ「まぁ・・・・・そうね、ゼストさん!それとクイントさんとメガーヌさん、あなた達が目撃者だったのよね?」

 

私の質問にゼストさん達が頷いた。

 

ハルカ「なら完璧に騙されたわね、アイツね・・・・そう簡単に人を殺すような奴じゃないのよ、極悪人って世間じゃ言われてるけど」

 

ゼスト「だが実際俺達は「死体を確認したわけじゃないでしょ?」む・・・・・」

 

私の問い掛けにゼスト隊長たちは考え込んでいた、私はテーブルの上の『ヤクモ』たちに顔を向けた。

 

ハルカ「どう?何か間違っているかしら?」

 

ライラ『・・・・いえ、概ね当たっております』

 

ゼスト「そんな・・・・・・馬鹿な・・・・」

 

クイント「ですが、信じられませんね・・・本当に奴は生きて「生きてますよ」ハイィ?!」

 

意外な事に私以外にもジェイルが生きていると言った人物がいた、その人物はカリムだった。

 

カリム「彼は生きてますよ」

 

ゼスト「な・・・何故そんなことが言えるのですか?」

 

カリム「とある事情で、我々が保護していますので・・・・」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

カリムとシャッハ以外「えぇぇぇ!!!!????」

 

一瞬、この会議室内の時間が止まった・・・・・いきなりカリムがジェイルが生きてる宣言をしたかと思ったら、今度は『うちにいますよ』みたいなことを言ったからそりゃぁ皆驚くわよね。

 

ただハリベル達は違う意味で驚いて、カリムに対し敵意を向けていた。

 

ライラ『・・・・・もしやあなた方!?』

 

ハリベル「我々の住処に?!」

 

ハリベルの部下達はカリムに向けてデバイス・・・・というか刀を向け、シャッハも同じように構えようとした・・・・けどカリムによって遮られた。

 

カリム「ご安心を、彼等・・・・そして子供達に手荒な事はしていないわ・・・・私の名に懸けて誓います」

 

カリムの真剣な顔・・・そして目が、カリムが嘘を言っていないと物語っていた。

 

それを感じ取ったのかハリベルは敵意を収め、刀に手を伸ばすのを止めた。

 

ハリベル「・・・・今はお前を信じよう、だが真実が違った場合・・・・あの方の承諾が無くとも、お前を殺す・・・・覚悟しておいてもらう」

 

カリム「分かったわ」

 

そこで私はやっと先日の透との戦いの時にカリムが居なかったときの事を思い出し、そして気付いた。

 

ハルカ「そう言う事ね・・・・・この前の戦いの時、カリムが居なかったのって・・・・透達の住処に行ったんでしょ?」

 

私の問い掛けにカリムは頷いた。

 

カリム「えぇ、更に言えばハリベルさん達は知らないかもしれないけど、あの時孤児院は管理局の公安部に襲撃を受けられてたの」

 

アパッチ「ぁんだって?!」

 

ミラ・ローズ「本当かいそれ?!」

 

カリム「確かよ、あとでシュテルさん達にも聞いてみると良いわ・・・・彼女達、その時に逃げて来たような感じらしいし」

 

スンスン「それであの時・・・・あんな所に」

 

カリム「まぁ事前に公安が来たって情報が入ったから、孤児院の皆は無事保護したわ・・・・ただ戦ってた男性と少女、あと女性数名は軽い怪我をしてたようだから少し治療をしてるわ」

 

ハリベル「・・・スターク達か」

 

スタークまでいるのね・・・・・・。

 

ハルカ「詳しく話せる?」

 

カリム「・・・・・話したいのは山々なんだけど・・・・」チラっ

 

カリムはチラッとレジアス中将の方を向いた、成程・・・・いくら私達の方に寝返ったって言っても信用は出来ないわよね。

 

レジアス「・・・・・私達の事なら構うな、ついさっき上から解任が言い渡されたところだ・・・・オーリス共々な」

 

全員「!!」

 

つまり・・・・・・奴等から見限られたって事よね?それに口封じで暗殺者的な奴を送られるかもしれないわね。

 

レジアス「先日の・・・・・ニュースが原因だ、最初は流石に激しく迷いはした・・・が、今となってはあの判断は間違っていないと思える・・・・・後悔は無い」

 

オーリス「私もです」

 

ハルカ「・・・・・・・なら、しばらく行動は私達と一緒の方がいいわね、いつ狙われるか分からないし」

 

カリム「寝泊まりは暫く、我々の所にすればいいわ」

 

レジアス「・・・・・・すまない」

 

私とカリムの提案にレジアス・・・・さんが頭を下げた。

 

ハルカ「・・・・・それじゃ、詳しく聞かせて」

 

私はカリムに話を促した、カリムの話はこうだった。

 

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〜回想 & カリム Side〜

 

私達が駆けつけた時、近くの住人は突然起こった事だったのでしょうね・・・戦いに巻き込まれないよう皆さん急いで現場から離れようと逃げていたわ。

 

そして私達が到着した時には、現場は一方的に公安が攻撃していた状態だったわ・・・ただ気になったのは公安の中に研究員っぽい人が交じっていたわ。

 

公安1「さぁ!おとなしく縄につけ!」

 

研究員っぽい人「君達には危害は加えない、ただ大人しく出て来てもらわないと・・・彼等も攻撃をやめないらしいんだ」

 

銃を持った男性(スターク)「何言ってんですか?アンタ俺達を捕まえて、またあんなくだらない研究するつもりなんでしょう?博士?」

 

研究員っぽい人「・・・・・・・お前か・・・・こんな所で会うなんてな、随分と元気に暮らしているじゃないか?ええ?ウルフ」

 

銃を持った男性「俺はもうウルフってダサい名前じゃないんで、それにあの頃にいた時に比べて自由に寝れて・・・・・俺にとっちゃぁかなり気に入った生活ですよ」

 

銃を持った男性と研究員のような恰好をした人は互いに知り合いって感じがしたわね。

 

ハリベル『・・・・・・・・・・・・・・』

 

小柄な少女(チンク)「それにしても、危害を加えないにしては・・・ずいぶんと一方的な攻撃ではないか、こちらには小さな子供までいるんだぞ」

 

銃を持った男性(スターク)「それって嬢ちゃんの事?」

 

銃を持った男性が隣にいた少女に声を掛けると少女は男性に対してローキックを入れた。

 

銃を持った男性(スターク)「あだっ?!」

 

小柄な少女(チンク)「余計な事を言うな」

 

博士「攻撃をしているのは君たちが武器を降ろさないからだ、投降さえしてくれれば彼等も何もしない」

 

短髪の女性(トーレ)「問答無用で攻めてきといて、どの口がいうんだ?」

 

公安3「ここにあの『マダラ』が潜んでいる情報を入手した、そんな所にワザワザ宣言をしなくてもいいだろう?」

 

メガネをかけた女性(クアットロ)「うわぁ・・・・・バレバレ」

 

爪を持った女性(ドゥーエ)「ま・・・いずれこうなるって思ってたけど、一方的過ぎね」

 

博士「更に言えば、あのジェイル・スカリエッティの部下・・・・・いや、人形が居る時点で怪しくないわけが無い・・・・なんせ奴の人形は奴と共にマダラが葬ったらしいからな」

 

博士と呼ばれた男が言葉を発すると、孤児院側の人は顔を顰めた・・・・・・彼等にとって痛い事だったんでしょうね。

 

博士「さて・・・では、そろそろ投降して我々に「そこまでにして頂きましょう!」なにっ!?」

 

博士が何かを言いかけた時、私が声を挟んだ。

 

私の登場に両者は驚いた顔をしていた。

 

カリム「我々は聖王教会の騎士団の者です!私はカリム・グラシアと言います!ここでの戦闘は止め、あなた方は撤収してください!彼等は我々が拘束します!」

 

私の発言に孤児院側は戸惑いと驚きと若干の敵意を私に向け、そして公安側は明らかな敵意と怒りの目で私を睨んできた。

 

公安1「騎士団の方々が何の用かは知りませんが、邪魔はしないで頂きたい」

 

公安4「我々は現在あの『マダラ』に加担する者達を拘束しようと「証拠は?」何?」

 

カリム「彼女達があの『マダラ』の関係者と裏付ける証拠はありますか?」

 

公安1「・・・・・・そんな物、こんな場所にホイホイ持って来れるようなものでは無いので」

 

カリム「つまり、無いとおっしゃるんですね?」

 

公安1「っ・・・」

 

カリム「そんな曖昧で不確かなモノでは、証拠能力があるとは到底思えませんね・・・・・それも持っていないと言うのが論外ですね」

 

私の言葉に公安の一同は沈黙した。

 

カリム「更に言えば、ここはミッドチルダ北部・・・・つまり我が聖王教会の管轄地域です、その我々に何の断り・報せもなしに勝手にこのような戦闘行為・・・・と呼ぶには些か一方的過ぎますが、令状も無しにこんな行為をするというのはどういった了見でしょう?」

 

更に私は言葉を続けた。

 

カリム「それに、彼等があの『マダラ』ということはありません!こちらの院長は誠実な方でとても子供想いな男性です、更に院内は子供達とその子供達を世話をしている彼女達しかおりません!そんな彼等が『マダラ』・・・あの『暁』である可能性は皆無です!」

 

近所の女性「そうよ!ジョンさんはとってもいい人よ!私達の話も真剣に聞いてくれて、ちゃんと受け答えもするのよ!?」

 

いつのまに戻って来たのか、近隣の住民が私達騎士団の後方だったのだけれど、ズラリと並んでいた。

 

近所の老人「その通りじゃ!子供達も礼儀正しく明るい良い子達ばかりじゃ!そんな子等を連れて行こうとは何事じゃ!」

 

そして住民の方々は「帰れ」と連呼するようになっていき、次第に「帰れ」コールになっていったわ。

 

公安3「カリム・グラシア『少将』!貴女は騎士団であると同時に管理局の少将でしょう?いくら少将と言えど、我々の指揮権も無いのに勝手なことを言われても「それならご安心を」・・・?」

 

カリム「つい先ほど、私は管理局を辞任致しました!あなた方の行動には『管理局として』の権限は無くなりましたが、『聖王教会騎士団として』異議を唱えさせてもらっております!」

 

流石に教会内の研究所の事は言えなかったわ、言えばそこを叩かれて引かせるどころじゃなくなるから。

 

カリム「彼等は我等聖王教会騎士団、このカリム・グラシアが保護いたします!・・・・・もし何か御用がおありの場合、聖王教会の方に話を通して頂きます・・・・それと管理局公安部には正式に抗議させて頂きますので!」

 

私が言い終えると後ろに控えていた騎士団の方々が一斉にデバイスを構え威嚇した、それを見た公安は数人が少し話し合ったかと思えば渋い顔をしながら了解し去って行ったわ。

 

私は孤児院の方に近付こうとしたら、小柄な少女と銃を持った男性が構えてきた。

 

銃を持った男性(スターク)「おっと、悪いんだがそれ以上近付かないでもらえないかぃ?助けてくれたのにはありがたいんだが、こっちもまだアンタ等を信用したわけじゃないんだ」

 

小柄な少女(チンク)「コイツの言う通り、奴等を追い払ってくれた事には感謝しているが、お前達は聖王教会・・・・管理局とも繋がっている、そんな奴等と「止めるんだ」・・・・・・ドクター」

 

戦闘していた彼女達の後方、ボロボロになった孤児院の中から一人の男性が出て来た。

 

男性(ハル)「理由はどうあれ、私達を助けてくれた事には変わりない、デバイスをしまうんだ」

 

男性の言う通り、戦ってた女性と銃を持った男性は解除した、ただ男性に関しては銃を解除すると同時に一人の少女が現れたんだけど・・・・聞く暇が無かったから分からなかったわ。

 

そして男性が長髪の女性と一緒に私の方に近付いてきた、一応私の方でも一人騎士を近くに立たせた。

 

男性(ハル)「彼女達が失礼をして申し訳ない、それと助けていただきお礼を言います」

 

男性と女性は私達に向かい頭を下げた。

 

カリム「いえ、私たちもこちらに来るのにもそれなりの理由という物があります・・・・・・『ジェイル・スカリエッティ』」ボソッ

 

男性(ハル)「・・・・・・・何が目的かな?」

 

カリム「ご安心を、私を助けてくださった方の関係者を捕まえようなんて、そんな失礼な事はしません・・・・・・ただ、ココにいてはまた彼等からの襲撃を受けてしまいます」

 

男性(ハル)「貴女の申し出はありがたいんだが、私は友人の帰りを待たなくてはいけないんでね・・・・・・この私、『ハル・エメリッヒ』がね」

 

カリム「・・・・・その事ですが、彼の事は私達に・・・いえ・・・・・彼女達機動六課にお任せ出来ませんか?」

 

男性(ハル)「何故そんな事を?まさか・・・・・・あなた方も私の友人が『マダラ』などと?」

 

カリム「いいえ、私が言っている人物は・・・・・・・『井上 透』さんの事です」

 

私の言葉に彼と彼と一緒に居た女性の眉が動いた、そして何か諦めたような顔をしていたけど・・・・・・どこか安心したような感じでもあったわ。

 

女性(ウーノ)「・・・・・ドクター」

 

男性「・・・フッ・・・・そうか、ならばそちらの指示に従わせてもらわなくてはね」

 

カリム「では、しばらく教会内の施設に移ってください、もしかしたら彼等がまた来て身柄を渡せなど言ってくる可能性もありますので」

 

 

 

〜回想終了 & Side Out〜

 

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とのことだった、避難したジェイル達の事は聖王教会の騎士団に任せているらしく、別に拘束はしてはいないとのことだった。

 

カリム「まぁ、あそこにいるのは『ハル・エメリッヒ』って人だったから拘束する意味が無いから」

 

ハルカ「ぶっ!?」

 

私は思わず吐いてしまった、私もアニメはよく見るしゲームもする、大抵の大作ゲームはやったし、やったことが無くても知ってる。

 

透の奴・・・・・・・まさか偽名・・・・というか改名させるのに『MGS』の『オタコン』の名前を使うなんて・・・・・まぁ髪を切ればパーツが同じな分ある意味合ってるんだけど・・・・。

 

なのは「ど、どうしたの?ハルカちゃん」

 

フェイト「大丈夫?」

 

ハルカ「だ、大丈夫・・・・何でもないわ・・・ハハ・・・・・・・アハハハハ・・・ハァ〜」

 

私は思わず溜め息をついた、まぁ『博士』や『ドクター』繋がりじゃぁね・・・・仕方ないって感じかしら。

 

ハルカ「ま、まぁジェイル・・・・じゃなかった、エメリッヒは安心って事で・・・・・ヤクモ、透が何で襲撃なんかをやったかっていうのは本人に聞くことにするけど、私達の前から消えた後の話はしてもらうわよ?」

 

ヤクモ『・・・・ハイ、では・・・・・・』

 

それからヤクモは5年前の消えた後のことについて、やっと話してくれた。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

 

 

そして、ヤクモ達の話が終わって再び会議室内は沈黙した。

 

まぁなんとなく予想はしてたけど、透を助けたのが本当にジェイルだったのね。

 

ライラ『以上が、これまでの簡単な経緯です・・・・・・詳しいことは流石にマスターがいらっしゃいませんと・・・・・・あと時間もございませんし』

 

ハルカ「?・・・時間?」

 

リコ『いえ、別に何も』

 

ハルカ「・・・・・そう」

 

・・・・・・・・・何を隠してるのかしら?

 

シグナム「やはりあの時、アイツは私の邪魔をしていたのではないのだな」

 

リコ『ハイ、マスターは出て行くべきか迷っていらっしゃいましたが、当時人質となっていた少女に危険があると察して乱入と言う形で助けに入ったのです』

 

ヴァイス「・・・・・・・」

 

ティーダ「・・・では俺の時も・・・・・あのユーリと言う少女を助けようと?」

 

ライラ『それもありますが、あなたはマスター同様大切な家族を持つ身、マスターは自然とそれを感じ取ったようで・・・・ユーリさんを助けると同時にあなたの命も助けることを決めました』

 

ティーダ「そう・・・だったのか・・・・」

 

ティアナ「・・・・・・・・・・・・」

 

過去に透と接触したシグナム達は何やら納得したような顔をしたり考えるような顔をしたりしていた。

 

クロノ「では、透の捜索なんだが・・・・・ハリベル・・・だったか?お前達は何か知らないのか?透が何処に連れて行かれたのか?とか、ヤクモ達もどうだ?」

 

ここでクロノが透の過去から捜索状況に切り替えた、そして一番知っているであろうハリベルとヤクモ達に聞いてみた。

 

ハリベル「残念だが、それは分からん・・・・なんせ奴等の研究所はまだ数えきれないほど残っているのだから、見当のつけようがない」

 

ヤクモ『同じく、マスターの魔力や生体反応等を追跡しようにも奴等が何かをした所為か追跡することが出来ない為、分かりません』

 

カリム「こちらもエメリッヒ博士に聞いてみますが」

 

スンスン「おそらく同じような答えが返って来そうですね、それに先程の話を聴けば孤児院もボロボロなのでしょう?機材もダメになっているでしょうから、尚更分からないでしょうね」

 

キャロ「そんな・・・・」

 

ハルカ「・・・・・他の部隊と連携して捜索したい所だけど、先日のレジアスさんの発表で管理局内がバラッバラになっちゃったから、今は私等でやるしかないようだけど・・・・・」

 

私が言った発表って言うのは透と戦う少し前にレジアスさんがマスコミに向け急遽発表した、管理局内で起こっていた不正の事実と関わった者達の名前だった。

 

それが起こってからほとんどの部隊は機能が停止するやどこの責任だや、よくある『穏健派』や『強行派』みたいな派閥争いが起こってしまって、管理局は今内側がグダッグダって感じになってしまったのよね。

 

ハルカ「まったく・・・・今は誰が上に立つかって場合じゃないっつーのに」

 

レジアス「・・・・・すまない」

 

ハルカ「あ・・・いや、別にレジアスさんを責めてるんじゃなくて、ただタイミングが悪かったってだけの話・・・・・・・ってそうよ、レジアスさんなら透が何処へ連れてかれたかって言うのは分からないの?」

 

レジアス「分からん、あの発表以来儂に研究所の情報等は一切入らなくなってしまった・・・・・彼が何処に連れてかれたかは大方の予想は着くが、それでも1つや2つじゃないぞ・・・・軽くでも100はある」

 

ハルカ「それでも、情報が有るのと無いのとじゃ大違いでしょ?早速レジアスさんが予想する研究所を特定して虱潰しに探さないと、まずどの辺りかを教えてもらいましょ!」

 

はやて「よっしゃ!こっちのルキノたちにも手伝わせるわ!」

 

ゲンヤ「俺ん所の若ぇ奴等もやらせるぜ」

 

すずか「私は皆のデバイスを調整した後すぐに加わるから、シャーリーも手伝ってね?」

 

シャーリー「ハイッ!」

 

ハルカ「すずか、ヤクモたちはアンタに預けるわ、出来れば修理とか調整とかしといて欲しいんだけど」

 

すずか「分かったよ、ハルカちゃん」

 

ハルカ「じゃぁ今日の会議は終了、皆今日は早く休んで!明日からまた透の捜索を会議又は実際に開始するわよ!いい!?」

 

なのは「うんっ!」

 

はやて「ほんなら、解散!」

 

はやての合図で皆会議室からぞろぞろと出て行った、私はヤクモを持つとそのまますずかに手渡した。

 

ハルカ「お願いね」

 

すずか「うん」

 

ヤクモ『・・・・・・・・・』

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

 

〜ハルカ自室〜

 

 

それから時間は経って今は夜、私は部屋で休んでいると『エアリス』が話し掛けて来た。

 

エアリス『ハルカちゃん、ヤクモ達から連絡が来てるよ』

 

ハルカ「はぁ?ヤクモ達から?」

 

私はエアリスがヤクモ達の名前を出した時ふと疑問に思ったけど、もしかしたら透のことについて分かった事があるのかもしれない!

 

ハルカ「それで、ヤクモ達は何て?」

 

エアリス『それがね、『勝手ながらスミマセンが、至急アインスさん・ユーリさんと共にすずかさんのラボに来てください』って』

 

ハルカ「アインスとユーリを?一体何の用かしら?」

 

こんな夜にいきなりの呼び出し、しかも寝込んでいたユーリまでも呼ぶなんて・・・・・。

 

ちなみにユーリは私達が会議を終えた頃に目を覚ましたそうで、特に錯乱する様子も無く落ち着いていたけど、まだショックはあったようだったんだけどすぐに持ち直して自分も探す手伝いをすると言ってきた、ただもう今日は遅いからということで明日から頑張ってもらうと言ったらなんとか引いてくれた。

 

私は少し考えたんだけど、とりあえず会うことにした。

 

ハルカ「分かったわ、すぐに行くって連絡しといて」

 

私は急いで着替えてアインスとユーリを呼びに行った、呼び出す理由なんていくらでもあるからいいけど、私達に用って何なのかしら?

 

 

 

 

〜すずかの研究室〜

 

 

私はアインスとユーリと一緒にすずかの自室兼研究室の前にいた、すぐにデバイスで呼び出した。

 

ハルカ「”ピッ”すずか、ちょっといい?」

 

すずか『あ、ハルカちゃん達!来たんだね?入って入って』

 

すずかが入る了承をしてくれると同時にドアのロックが外れ自動で開いた。

 

私達は入って研究室に行くと、デバイスを目の前に置いて椅子に座っているすずかが居た。

 

すずか「いらっしゃい」

 

ハルカ「ごめんね、いきなり押し入っちゃって、ヤクモ達に呼ばれたから・・・・」

 

すずか「うん知ってる、私もついさっき聞いたから・・・あ、適当に座ってね」」

 

私達はすずかに促されるままに適当に座り、ヤクモ達を見た。

 

ヤクモ『態々御足労頂き、本当にありがとうございます』

 

ハルカ「そんな事は良いわ・・・・それでヤクモ、私達を呼んだ理由は何?」

 

ヤクモ『ハイ、今からお話することは・・・・出来れば他の方々には秘密にして頂きたいのですが』

 

アインス「何?」

 

ユーリ「シュテル達にも・・・・・ですか?」

 

ライラ『出来れば・・・・・』

 

リコ『しかしお話した後になのはさん達に話すかどうかは最終的には皆さんにお任せする・・・・という形になりますが・・・・・・・・』

 

ハルカ「・・・・・・・・・・」

 

ヤクモ達が話すことは、間違いなく透の事なんだと直感的にそう思った、そんな中でなのは達に内緒で私達に話すって・・・・・・。

 

ハルカ「・・・・・・とりあえず聞きましょうか?」

 

 

 

Side Out

 

 

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第三者 Side

 

 

 

 

ハルカ達が透の捜索などについて会議をしている少し前の話、ある管理世界での出来事・・・・・。

 

そこはとにかく暗く、暗闇には何が潜んでいるか分からない・・・・・ただそこには何かが存在していた。

 

ただ暗い空間の中に何かがいる・・・・・・・何かが動いている。

 

???「・・・・・ぅっ・・・・・・ん・・・・・・・・」ガシャッ

 

そこには一人の人間がいた、その人間は気を失っていたのか、閉じていた目をゆっくり開けた・・・・・・・が。

 

???「ぅ・・・・・ここ・・・・・は・・・・・・(って・・・・・・暗ぉて{くろぉて}・・・・よぉわからんのぉ)」

 

目を開けたはいいが、先ほども言ったようにとにかく暗い、目を開けたところで何も見えるはずがない。

 

そしてこの独特な喋り方をする人間と言えば、誰かというのは分かる・・・・・・・そう、前回『デビルガンダム』に捕まった井上 透だ。

 

暗闇の中で周りが確認出来ない透は背中と後頭部などに当たる感触で自分は壁際にいる・・・・・拘束されていると察知した。

 

透「(身体中イッテ〜・・・・意識を回復させたんはええんじゃけど、体を動かすことは・・・・・)んっ・・・”ビキィッ!”???!!!・・・っつ〜〜・・・・」

 

透は見えないながらも手足を動かそうと試みたが、足は何かで固定されていて動かない・・・・感触的にバインドと物理的な鉄の枷っぽい物。

 

足は何となく予想していたから特に驚いてはいなかった、しかし問題は腕の方だった。

 

透は左腕がないことは覚えていたため、右腕を動かそうとした、右腕は上の方に引っ張られた状態だったので腕を前に動かそうとすると、掌・・・そして肘と手首の中間に何かが刺さっている感覚がありその二か所から激痛が走った。

 

しかも肘と手首の間に刺さっている何かが問題だった。

 

掌と肘と手首の間に刺さっている物はおそらく杭のような物、掌に刺さっている杭のような物は普通の物・・・・・・だが肘と手首の間に刺さっている物はただの杭ではなかった。

 

透(腕動かそうにも・・・・中間の方に刺さっとる杭に、また更に何かが刺さっとるような・・・・・・何じゃコレ?!)

 

右腕の痛みを我慢しながら透は動くのを諦め壁にもたれ掛った。

 

透(ハァ〜ア・・・・・・腕とか肩以外でも身体中マジで痛ぇ・・・・・たぶん気ぃ失っとる時にでも奴等にリンチにされたんか・・・・・それともなのはや緋村達にやられたのが今キタんか・・・・・・・)

 

暗闇でしかも衣服を着ている透には分からないが、実は透の予想通りで、透が連れて来られた時公安部の連中と研究員がそれぞれ気を失っている透に対し蹴りや棒などで殴りまくっており、その為透の身体には無数の痣が痛々しく出来ていた。

 

透(んなことより・・・・・・・今何日じゃろぉか?・・・・・・・・あれからどんだけ時間が経ったんじゃろ?・・・・・・あんま長いこと捕まるわけにも・・・・・・)

 

心の中で焦っていると、突然暗闇の空間に光が入った。

 

突然の光に目が眩んだ透は一瞬目を閉じた、そして徐々に目を開いていくと部屋?の電気が点いたのではなく透に照明を当てている事に気付いた。

 

???「おやおや、お目覚めかね?」

 

透「?」

 

透に声を掛けたのは白衣を着た一人の男性だった、傍にはもう二人ほどいる・・・・・・おそらく護衛をしている公安の管理局員だろうと透は思った。

 

白衣の男「久しぶりと言うべきかね?それとも初めましてかな?・・・・・・・マダラ君・・・・・いや、井上博士の御子息にして・・・・『最強の魔導師』の完成作品・・・・・そして・・・・・『聖「何の用かいなぁ?」』・・・フッフッフ、まぁいい」

 

透「もう一回聞くんじゃけど、俺に何の用なん?こんなクソ痛いモン取り付けてからに・・・・」

 

透はワザと右腕に刺さっている杭の事を言った。

 

白衣の男「どうだい?凄いだろうそれ」

 

透「悪趣味」

 

白衣の男「何を言うんだい、それほどいい拘束具は他には無いよ」

 

白衣の男は傍にいた護衛の一人から透に刺さっている杭と同じ杭を手に取った。

 

白衣の男「コレは君に刺さっている杭と同じヤツでね、これの凄いところは刺した相手を動かなくさせる代物なんだよ」

 

透「何じゃぃ?毒でもぉ〜とかっていうオチとかじゃないんかぃ?」

 

白衣の男「オイオイ失礼だな、この杭にはそんな無粋なモノなんて無いんだよ・・・・・・動かなくさせるというのは、なんと刺した相手を更に刺すんだよ」

 

透は白衣の男が言っている意味が分からないと思った、しかし白衣の男が持っていた杭を少し振ると、なんと持っていた一本の杭の中間部分から無数の杭が出て来て、まるで枝のようになっていた。

 

白衣の男「こうするれば刺さっている対象の筋肉を刺し、まるでかえしのようになって杭を対象から抜けないようにすると言う仕組みだよ」

 

透(うっわ・・・)

 

白衣の男「残念ながら君の腕では出来たんだけど、これは掌でも出来るようには開発していないんだ、だから腕だけで勘弁してくれないか?」

 

つまり、現在透の右腕に刺さっている杭は、腕の中でまた更に杭が出て筋肉や神経を刺していると言うことだ。

 

透「じゃけぇ悪趣味で合っとるやんけぇ」

 

白衣の男「・・・・君は捕まっているという自覚はあるのかね?」

 

透「アンタ等は俺を完全に捕まえたって本気で思っとんかいのぉ?」

 

動けず、そして逃げれない透であった・・・・が、その眼はまだ死んでおらず、寧ろ何かを狙っているような眼が奥深くあった。

 

白衣の男「思っているとも、今の君は満足に動ける程体力も魔力も残っていない・・・・・・まぁその杭は保険だよ」

 

透「ほぅ・・・・」

 

白衣の男「しかし君には驚かされてばかりだよ、あの有名な井上博士の子供が親子共々死んだと思ったのに生きていた、それだけでも驚きだがなんとその息子が我々の研究所を潰し回っているあの大犯罪者の『マダラ』だったんだからねぇ・・・・・自分達が造った作品に壊されるなんて、なんとも皮肉じゃないか」

 

透「アホやな、お前等」

 

白衣の男「それに加え、どうやったかは知らないが、あの手の付けられない『デーモン』を倒し尚且つ虚数空間から脱出、そしてあの『デビル』までも大破させてしまうとは・・・・アレの修理には相当時間が掛ってしまうだろうな」

 

白衣の男が言うと同時に別の場所で明かりが点いた、そこには透が壊しまくった『デビルガンダム』が横たわっていた・・・・ただ再生をしているのか触手のようなモノがウネウネしていた。

 

透「お疲れさん♪」

 

白衣の男「・・・・・それと知っているかは知らんが、私は君の所に居るウルフとシャークの生みの親なんだ」

 

透「フェー・・・・」

 

白衣の男「・・・・・・・どうやら君には、我々の研究の『手伝い』をしてくれる気があるようだ」

 

そう言った白衣の男が取り出したのは、灰色の塊だった。

 

白衣の男「君にはコイツの被検体になってもらおうと思ってね、本来ならあの『デビル』強化の為に君を使おうと思っていたんだが、君は奴に取り込ませるより単体でやらせた方がいい研究成果が得られるからね・・・・あぁすぐに壊れないでくれよ?君に手伝ってもらいたい物はまだまだいくらでもあるんだからね」

 

そう言いながら傍にいた護衛にその塊を渡すと、護衛は透の左側に立った。

 

透「ぁー・・・・・・・・やべ・・・・・」

 

透はヤバいと言いながらも、その顔には悲壮感も危機感も無くニヤァッとしていた。

 

そして護衛が透の無い左肩に塊をぐっ!と押し付けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

透「ぐぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!????????????」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

透の叫び声は光の中だけでは無く、光が当たっていない暗闇の奥深くまで鳴り響いていた。

 

 

 

 

 

 

白衣の男「さて、奴にはまだあの剣とチップを使えまずはそれで試運転だ・・・念の為増血剤も打ってやれ、途中で死なれては困る」

 

研究員「ハイ」

 

白衣の男「試運転先は・・・そうだなぁ、ココでするとしよう」

 

白衣の男が人差し指を地面に指した。

 

白衣の男「奴がどれだけの成果を見せてくれるのか、楽しみで仕方ないよ・・・・まったく良い『材料』を手に入れたよ・・・本当に」ニタァ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

透「あ゛ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙・・・・・・ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙・・・へ・・・・・・へへへ・・・・・・・う゛あ゛ぁ゙ぁ゙ぁ゙!!!!!」

 

-5ページ-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

久しぶりに投稿させてもらいました、makeです。

 

今回は透が連れ去られて一日が経過したお話になりました。

 

透が消えてからなのは達は早々に会議を開き、そこで透が消えてからの話、カリムが透達のアジトである孤児院に向かいハルを救出・・・・・カリムがいなかった理由がココで出ておりますね、そして透の捜索を開始しようとした矢先にヤクモ達に呼び出された。

 

一方透はというと、連れて行かれた先は研究施設、そして透に忍び寄る危険な物体・・・・・・と言った感じでしたかね?

 

いやぁ・・・・実際傷口に直接何かを当てるっていうのは、かなりマズイですよね・・・・・痛いってもんじゃないですよホント!!私も何気に経験ありますから分かります、パックリ開いた傷口に更にガラスの破片が刺さっていた時なんか・・・・・ってこれ以上言ったらマズイですね。

 

 

 

さて次回は!透達を捜索しようと張り切るなのは達機動六課、しかし!その時一つの通信が入る!その内容とは・・・・・。

 

そしてまた新たに現れる敵、その敵の実力とは!!??

 

 

 

 

 

そして、皆さんご存知でしょうか?!・・・・なななななんと!つい先日カルピスウォーターさんの作品とコラボしちゃいました!!

 

作品の内容自体はカルピスウォーターさんに丸投げ状態だったんですが、いやはや・・・・流石としか言わざるといえませんね・・・・・・・かーーーなーーーーーりっっ!!!!面白くしていただけて、私自身も安っぽい言葉しか思い浮かびませんが、本気で嬉しすぎて感動しっぱなしでした!!(泣)

 

私の尊敬する作者の一人であるカルピスウォーターさんにコラボの依頼が来た時は正直「冗談っしょ?」みたいに思ってしまいましたが、今となってはその時の自分が物凄く恥ずかしいです!!

 

この場を借りてカルピスウォーターさんにお礼を言わせて頂きます!

 

 

 

 

カルピスウォーターさん、本当にありがとうございました!!!!!!

 

 

 

 

こちらこそ、依頼等がございましたら遠慮なく出させていただく、もしくは受けさせて頂きますので今後ともよろしくお願いします!

 

 

 

 

 

余談なのですが、コラボしてからのユーザーのお気に入りの人数が一気に増えている事に驚きました・・・・・・。

 

イヤラシイ言い方をすれば、これが・・・・・コラボ効果なのでしょうか?・・・・って感じですね。

 

これからも先、カルピスウォーターさんや他のユーザーの方々に呆れられないような面白い作品を投稿出来るよう、無い文才・国語力・文章力を振り絞っていきます!!(言ってることが同じでしょうか?{汗})

 

ただ読んでくださったユーザーの中には「makeさんもやればどうでしょうか?」といったコメントもいただいたのですが・・・・・・すみません、私自身もどなたかとコラボしたいと考えてはいますが・・・・・踏ん切りがつかず・・・更にはコラボした方のキャラの性格などを破壊しないようになど、悩み続けてしまう程のビビッてしまっています・・・。

 

こんな事を言うと呆れられるかもしれませんが、コラボする責任と、した責任を背負うのが怖くてなかなか出来ません・・・・・文章力が無いなどとい訳にしかなりませんが・・・・・・・。

 

ですが、多く面白い作品を投稿し自身が付いた暁には!ぜひ!!コラボ作品をしたいと思っております!!

 

 

 

 

 

 

それでは皆さん!次回をお楽しみに!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
第31話 事情と悲鳴
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コメント
なんか最後軽く笑ってなかったか?透のヤツ(slash)
なんか透はどんどん悲惨な目にあってるな。(コロ汰)
やっぱりマテ娘最強はレンちゃんやったんや! しかし、思ってたよりも聖王教会が頭固くないww(神余 雛)
makeさんのコラボ作品も楽しみにしています!(アサシン)
研究員は透を材料と思ってるみたいですけど、そう上手く事が運ぶ筈は無いですね。透の思惑が上手く行く事を祈ってます。そしてヤクモから語られる話がいったい何を齎すのか、今後が楽しみです。(俊)
透がデビルガンダムに連れ去られた次の日に機動六課と透のほうでそれぞれ話が進んでますね。ハルカ達はヤクモから事情を聞いて、透は自分を連れ去った研究員にリンチと暴行されて何かを埋め込まれた様ですが、何かを狙っているみたいですね。(俊)
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魔法少女リリカルなのは 転生 恋愛 チート 

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