恋姫無双〜魏の龍〜第陸話
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「で?どうして、呉に行く何て言ってるの?」

華琳は、訓練の時に聞いた兄の願いに何故なのか事情を聞いた。

すると龍翠は色んなことを話してくれた。

自分の記憶が無くなり呉で4年半暮らした事。

その間住んでいた呉での暮らし、呉の皆にも家族と認めてくれた事。

華琳は、龍翠の拾われ子としての兄の心情を察して其処は許した。

中でも笑ったのは、半年間の間は一体何処に行っていたのかと聞いたら、

「迷っていました。まぁ、その寄り道として黄巾党の陣をいくつか潰したりしましたが。」

その言葉には皆して、大笑いしてしまった。

だが、龍翠がこちらに来る際の条件の最初を聞いて、怒り心頭。

その条件とは、

「それでですね。最初は文台さんと婚儀を結ぶ事だったんです。もう直ぐで僕、三児の父になってしまうところでした。」

それを聴いた瞬間。

「春蘭、秋蘭、今すぐ全兵を召集して呉に攻め込むわよ。」

「「御意っ!」」

「春蘭様!僕も行きます!」

「秋蘭様!私も連れて行ってください!」

華琳は、青筋を浮かべて春蘭と秋蘭に命令を下す。

夏侯姉妹は春蘭は、眼に見えて分かる不機嫌オーラたっぷりの表情で応え、

秋蘭は、笑顔に青筋を浮かべたままで応え、

季衣と流琉も、『怒ってるんだぞ』的な雰囲気で、夏侯姉妹に同伴を求める。

桂花達も声は出さないが、物凄く不機嫌そうな表情だった。

それを見かねて、龍翠はあわてて止める。

もしその場に龍翠が居なかったら、物語の初期に赤壁の戦いが勃発していたかもしれない。

「ふぅ、人の話しは最後まで聞きなさい。最初はと言ったでしょう。その条件に他の人たちが大反対して、色々の条件が出てその中で今の月に1週間呉に行くというのに収まった、と言うわけです。」

事情を話したが、どうも不機嫌オーラの取れない、むしろ増している気がする。

仕方なく龍翠は、華琳にまだ言っていなかったことを言う。

「華琳?僕が作りたい国とは何だと思います?」

「行き成りね?まぁ、良いけど。戦の無い国でしょう?」

そう自信たっぷりに応える華琳。

「それでは、まだ3割と言った所です。僕は、僕の家族が皆笑顔で暮らせて、戦が無く、大陸の国々が手を取り合っていける。そんな国・・・いや、大陸を作りたいんです。」

龍翠の何時に無い真剣な表情に、華琳達は耳を傾ける。

「だから、此処で魏と呉が手を取り合って、先の用例と言えるような国と国とのそして、何れは大陸全土を結ぶ『絆』を創りたいのです。」

「・・・その話、呉の人達にしたの?」

「ええ。まぁ案の定、甘いと言われましたが。」

確かに龍翠の考えは甘い。

だが、だからこそ良い。

5年たっても、兄は兄のままだった。

それが、嬉しかった。

「はぁ、分かったわ、兄さん。桂花、呉に使いを出しなさい。文の内容は兄さんの滞在期間を決めたいから誰か使いをよこしなさいって。」

「御意。」

華琳は、諦めた様に溜息をつき桂花に指示を与える。

「ありがとう。華琳。」

そう言って、龍翠は華琳を抱きしめる。

「ふふふ。でも、今ので願いの分は使い果たしたわよ?それと、貸し一つね。」

「流石に無理っているぶん此処は、了承しておきましょう。では、華琳のお願いはなんですか?言っておきますが、僕は王位を継ぐなんて事はしませんよ?そんなことしては国が揺れますから。」

「私は龍の妹よ?そんなこと言わずとも分かっているわ。今夜、私の部屋に来てくれたら良いだけよ。」

そう言って、華琳は妖艶に微笑む。

 

〜その夜〜

龍翠は、華琳の部屋に行った。

「来ました・・・よ・・・・なんで皆出来上がってるんですかっ!?」

其処には、華琳、夏侯姉妹、桂花が居た。

酒に酔って、良い感じになっている状態で。

「あっ!りゅ〜しゅいしゃまぁ〜。」

そう言って、なんか猫チックになった春蘭に中に引きずり込まれた。

「・・・華琳?酒盛りするなら僕が来てからでも良かったのでは?」

「あら?是は今からするコトの準備よ?」

そう言って、龍翠の手を取って自分の胸に当てる華琳。

「・・・華琳?それが意味する事。僕は分かっているつもりですが、僕で良いのでん!?」

「ん・・・ちゅ・・・ちゅる・・・んちゅ・・・むぅ・・・ぱぁ。」

華琳は、龍翠の言葉をその唇で塞ぎ、長い長い接吻をする。

「・・・違うわ、兄さん。私はいや、ここに居る全員が貴方に惹かれた者達。だから貴方の愛を受けたいのよ。勿論、全員初めてよ。」

華琳の熱の篭ったでも真剣な、その場だけでない意思が感じられる。

「・・・其処まで言われて、何もしないわけにはいきません。ですが、そうなると多分向こうでも僕は求められるかもしれませんよ?」

「だから、私が兄さんの初めてを、兄さんが私達の初めてをもらって欲しい。兄さんにとって私が最初に、女にした女性(ひと)で、兄さんを男にした女性(ひと)ありたいから。」

そう言って、華琳は僕の服に手をかける。

その手を見ると、震えていた。

だから、龍翠はそんな華琳の手を握る。

「あ・・・。」

そんな龍翠の行動に不安げな瞳で、龍翠を見つめる華琳。

「分かりました。貴女達の気持ち・・・この曹錬鳳が貰い受けます。」

そう言って、龍翠は全員を抱き寄せ、床に横たえらせた。

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〜翌日〜

 

「「春蘭様〜。」」

後ろから、季衣と流琉の呼ぶ声が聞こえる。

春蘭は、後ろを振り返り季衣に返事をする。

「痛っ・・・な、何だ?季衣。」

少し蟹股気味な格好で歩いていた春蘭を気にして二人は。

「?如何したんですか?春蘭様。」

「何かあったんですか?歩き方も可笑しいし。」

心配そうに、言う二人だが春蘭は、

「そっ!・・・う〜あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!/////」

何かあったのだろう。

行き成り真っ赤になって蟹股のまま凄い速さで走っていなくなった。

「・・・・。」

「いっちゃた。」

春蘭が居なくなったその場は、訳の分からない二人が残させていた。

「如何したんだ季衣?」

そんな風に突っ立て居ると、今度は後ろから秋蘭の声がした。

秋蘭も蟹股気味で片足を引きずるように歩いていた。

「秋蘭様まで。如何したんです?」

「何がだ?」

何のことやら分からないといった風に季衣の質問に答える秋蘭。

「春蘭様も秋蘭様も、歩き方が普通でなかったので。」

「ああ・・・。///」

流琉のその指摘に、秋蘭は頬を紅く染め嬉しそうな表情をする。

「何で嬉しそうなんです?」

「ふふふ。いや、華琳様と私と姉者と桂花は昨日の夜、龍翠様の寵愛を受けたのだ。」

「「!///」」

その事実に、顔を紅く染める二人。

それなら先ほどの春蘭の行動も納得がいく。

大方、思い出して恥ずかしさが限界点を超えたのだろう。

「まぁ、私や姉者は痛みには慣れているから動けるが、華琳様と桂花が、動けなくてな。だから、動けない華琳様と桂花のために、今日は龍翠様が政をしているのだ。」

「え!?」

秋蘭の言った言葉に流琉は驚いて声を上げる。

「秋蘭様・・・龍翠様でしたらお昼を食されてそのまま市に行かれてしまいましたけど・・・。」

「何!?」

このことに秋蘭は我が耳を疑った。

なぜなら、龍翠は自分でやるといったことは絶対に最後までやり通す人物と知っていたからだ。

「・・・部屋に行ってみるか。」

眉間にしわを寄せ、厳しい顔つきになる秋蘭は急ぎ足で龍翠の部屋に向かった。

季衣と流琉もそんな秋蘭に続く。

〜その頃の龍翠〜

「その籠、一つ頂きます。」

銀髪の少女からから籠を買っていた。

「・・・どうぞ(綺麗な人でも、男?)」

「ありがとうございます。」

そう言って、龍翠の去っていく方向を少女はジッと見ていた。

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〜龍翠の部屋〜

 

 

「こ・・・れは・・・。」

部屋の中には所狭しの竹管の大きな山が有った。

秋蘭は、その山から落ちたのであろう竹管を一つ見てみると、

「・・・・まさか。」

「秋蘭様?」

秋蘭はそう言って、竹管の山の適当な所から二、三とって調べている。

季衣と流琉はそんな秋蘭の行動に如何したのだろうと言う様な視線を向ける。

「終わって・・・いると言うのか?この全てが。」

「「ええぇっ!!」」

季衣と流琉は秋蘭の言った一言に、驚き声を上げる。

そう、秋蘭が手にとって調べた竹管の全てが終了していた。

『龍翠も、仕事した方が政が円滑になるのでは?』

と思った秋蘭だが、龍翠ならちゃんと仕事をするだろうが

その後は、何処に行ったか分からなくなるのは眼に見えている。

昔からそんな人だった。

現に今がそうである。

「ま、文句は言えんな。仕事が終わっているのだから。季衣、流琉。出るぞ。龍翠様の居ぬ間に部屋に入ったとあっては、何と言われるか・・・」

「そうですよね〜。例えば、『お仕置き』とか言われかねませんよ・・・ねぇ?」

 

「「「ピキッ!」」」

 

後ろから聞こえてきた今一番聞きたくない人物の声に、一同固まる。

そして、恐る恐る振り返ると、極上の笑みを浮かべた吾等が龍翠様が居なさった。

「「ご、御免なさい・・・。」」

「・・・・も、申し訳ありませんでした、龍翠様・・・。」

そんな龍翠様を見て、三人が取った行動は

 

土下座。

 

いたってシンプルだが、意思を伝えるには十分な行為だ。

そんな三人を見て龍翠は、

「クスクス。心配しなくても、そんな事でお仕置きなんてしませんよ?ただ、少し手伝っていただきますけど・・・。」

そう言って、三人を見て微笑む龍翠。

 

 

〜夕食時〜

 

華琳達は、夕食だと言われたので宴会席に居たのだが、

「・・・まだかしら?」

もう彼是半刻になる。

良い匂いは漂ってきているのだが、それが逆に腹の空き具合に拍車をかけていた。

と、奥の方から季衣、流琉、秋蘭が手にやっと料理を持ってきた。

何故か秋蘭の眼が赤いのが気になるが。

「遅くなって、申し訳ありません華琳様。ではどうぞ、お召し上がりください。」

そう言って、秋蘭は手に持っている料理を卓に並べて行く。

「凄いです〜。」

「美味しそう。」

口々に料理の見た目を見て、絶賛する。

だが華琳と、春蘭と桂花の三人は、固まっていた。

ある料理を見つめて。

「この塩マーボー・・・作ったのは兄さんなの?」

其処にあった料理は、懐かしき見た目の料理。

「ええ、華琳は是が大好きでしたでしょう?それに、皆の誕生日に5年間何もしてあげられませんでしたからね。今日は、僕が料理を振舞います。」

そう言って、龍翠は奥から入ってきて華琳の隣に座る。

「・・・兄さん。ありがとう。」

「いえいえ。是ぐらいは、当然ですよ。」

そう言って、華琳の額に口付けを一つ。

華琳は、兄の口付けを受けた後蓮華でマーボーを取り、口に運ぶ。

「ぐすっ・・・兄・・・さん・・の味。」

華琳には懐かしすぎて、思わず涙が出た。

もう二度と味わう事は無いと思っていた味。

それをもう一度味わい、本当に兄が戻ってきたのだと言う実感が湧いた。

「グスッ・・・美味しいわ。流石あの時から、腕は落ちてないのね。でも、何で持ってくるのが遅かったの?」

「ああ、それは華琳なら良く分かるんじゃないんですか?」

そう言って、秋蘭を見据える龍翠に合点が行く。

秋蘭も泣いたのだ。

味見の時に涙が止まらなかったのだ。

それは、この二人だけではない。

今食べている二人もだ。

春蘭は顔をぐしゃぐしゃにして、

桂花は泣きながら、

稟はそんな二人にもらい泣き、

風はいつもと変わらない様に見えて、少し眼が潤んでいる。

だが、皆美味しそうに龍翠の作った塩マーボーを食べている。

「・・・兄さん。こんなに思われているんだから、前みたいに消えたりしないでよ・・・。」

そう言って、華琳は龍翠にしな垂れかかる。

龍翠は華琳の肩を抱き、

「ええ、もう消えたりしません。」

そう言って、口付けを今度は華琳の唇に落とした。

説明
ラッキィィィィィィィィZ!
と、七作目です!
嬉しいですね!
此処まで続くなんて正直思いませんでした・・・。
驚くほど沢山の読者様に支持していただいて、もう逝く所まで逝きじゃ無かった。
行く所まで行きます!
では今回のお話ですが、前回
龍翠は、記憶を取り戻し魏に帰ることを条件付で許可されました。
さてその条件とは?
真相は本編で・・・。
今回は短いです・・・御免なさいorz
感想待ってます!
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コメント
相変わらずレベル高いっすねぇ。関心します。タンデムの一ファンとして(笑)(乾坤一擲)
いえいえ、それは貴方の慧眼が有ると言う事ですよwww (タンデム)
クォーツ様 種『馬』と言うより種『龍』ですねwwww若しかしたら、ムフフ・・・。(タンデム)
龍翠種馬・・・・。稟や風まで龍翠の気と言うか、龍翠自身に当てられてゆく・・・・。当然、三羽烏も速攻陥落ですよね?(クォーツ)
ビスカス様 化け物なんですよwwwしかも、自覚が無いんですよ^^w(タンデム)
魏と呉が組んだら敵無じゃないですかwww主人公は化け物か?!(ビスカス)
MiTi様 ぬふっふ〜。それは、まだお楽しみにしていてください。(タンデム)
魏に呉に、そんでもって三羽烏もチョロッと出てきて…すごいことになりそうだ。(MiTi)
munimuni様 えっ!?マジですか!?・・・そんな気は毛頭無かったんですが、ありがとうございます。(タンデム)
Poussiere様 ありがとうございます!少しは予想外にいってくれた様で嬉しいです。(タンデム)
予想通りな展開であったり、予想外の展開だったのでよかったですわww (連コメすまそw(Poussiere)
短いって書いてありましたが、内容が良かったので大丈夫だと自分は思いました〜^^w(Poussiere)
龍翠wwwwwwwwwww え?何これ?なんて完璧超人?wwww 作者マジGJwwww 次がさらに愉しみになりましたwww(Poussiere)
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