ハンニバルになってリリ狩るマジ狩る
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朧サイド

 

「うーん、ここはどこ?」

 

目を覚ますと何処か公園だろうか、よく見るような日本の公園だ。

一旦記憶を整理しよう。

俺は確かミカエルに転生してもらって特典を貰ってアニメの世界に転生して貰って。

うん、しっかり記憶はあるな。

それにしても妙に両腕が重いな。

ゆっくり両腕を顔の目の前まで持っていくと両手首には握り拳台の真ん中に黒いラインが入った巨大な腕輪が取り付けられていた。

 

「なんじゃこりゃーーー!」

 

・・・・・・な、なかなかイカスじゃないか。

ミカエルめ、イイセンスをしてるじゃないか。

すると。

 

ゴチンッ!!

 

「イッテーッ! なんだ! 今の!」

 

得体の知れない物が何か二つ落ちてくる。

それは楕円形の穴が幾つか空いており中が山吹色に燃え上がっているような激しい色に全体が白色をした刀と黒いガトリングガンとオレンジ色の楯が合体したかのような二振りの武器だった。

 

「そう言えばミカエルの奴がこいつの事を神機って言っていたな」

 

二振りの神機を持つと腕輪からグワっと細い触手が伸びていく。

うわ、何だこれキモ!

触手と神機が結ばれると。

 

『おはようございます。マイマスター』

「ハハハハハッ! 可笑しいな剣がしゃべり始めたぞ? 俺薬を打った覚えがないのにな?」

『ご安心を、マスターは決してドラックを打たれておりません』

 

うん、どうやら本当に剣が喋り出したみたいだな。

 

「なんでお前喋れてんの?」

『私はミカエル様が作り出したAI、通称「神光栄愛」です』

「こんな所で当て字を使ってくるとはとんだ俗世に浸ってんなミカエルの奴・・・・」

 

神にはそんなに娯楽に乏しいものなのか?

 

「兎に角お前がミカエルが言っていた神機って奴なのか?」

『質疑に答えます。答えはYESです。私はマスターがこの世界で生きていくだけの最低限の知識と廃スペックな能力をいただいた神機、ミカエル様は私の事を『真竜』という物です』

「おうおう、見た目通り厳つい名前だな。本当にどこまでミカエルと趣味が合うんだ?」

『お褒め戴きありがとうございます。機能説明は要りますか?』

「説明プリーズ」

『では、私にはいくつ物形態変化があります。ブレード、バレル、|捕食((プレデター))の三つの形態変形を持っております』

 

まるで何処かの人造人間みたいじゃないか?

 

「最初の二つはわかった問題は|捕食((プレデター))って奴だが?」

『|捕食((プレデター))も文字通り私があらゆる物を食べれる形態です』

「なにお前食事がいるの?」

 

こんな物にも食費が掛かるなんてこの世界の武器って面倒くさいんだな。

 

『質疑に答えます。答えはNOです。この形態では捕食した物の特性をマスターにそっくりそのまま与える事です』

「なに? 例えばコンクリートを食わせば俺もコンクリートの様に固くなることができるの?」

『YES、竜を食べればその竜の体の一部も半永久的に扱える事が出来ます』

「待て、その発言じゃまるで此処に竜がいるみたいじゃないか?」

『質疑に答えます。答えはYESです』

「なんてこった。俺はファンタジーの世界に送り込まれたのか・・・・」

 

竜って言えばなんだ?

センコークーラか?

駄目だ、あれは神竜だ、勝てっこねえ・・・・・・・・如何する俺?

 

『ご安心を、マスターが考えてるようなチートな神竜は出てきません』

「マジで? よかったー」

『質疑は以上でよろしいですか?』

「ああ、もう十二分だ」

『では私もスリープモードに入らせて戴きます。何かあれば私をおよび下さい』

 

そう言って真竜は触手と一緒に瞬時に小さくなっていき腕輪の中に入っていく。

本当に廃スペックだな神光栄愛は・・・・。

取り敢えずポケットの中に手を入れ目当ての物を探すと。

あったあった。

それは白いパッケージに七つの星が描かれた長方形の箱。

その箱を空けるとびっしりと入った煙草が入っている。

ライターに火を灯し一服をする。

本当は葉巻をっていいたいがあれは吸っては駄目だ。

タールが高すぎて吸えるものじゃないらしいしかなりの値段がするようだ。

 

「フー、此処で一杯冷えたビールが飲みたいよ」

 

独り言を言うと俺はベンチに座り込む。

その瞬間ベンチはベキベキと悲鳴を上げながらこれでもかと言う位まで曲がっていく。

どうなってんだ、俺の体重は65、6位の筈なのにな?

まいいや、さてと今から如何したものか?

まずは今日の寝床を探さないとな・・・・・・。

 

「おじさん何してるん?」

 

車椅子に乗った茶髪の関西弁の少女が現れた。

 

「おじさんじゃない。こう見えて19だ」

「うっそやん、それに19やったら喫煙は駄目なんよ?」

「いいの、今年で20になればいいんだ」

「ええ加減やな」

「そういうものなの大人の作った法律なんて。それよりお嬢ちゃんなにか用?」

 

俺が聞きなおすとハッとしお嬢ちゃんは俺の後ろに隠れる。

 

「今私変な子に追われてんよ。ちょっとの間だけ口裏合わせてくれへんかな?」

「いいさそれくらい」

「おおきに」

 

それにしてもこの歳で誰かにストーキングされてるのか?

いやー確かにミカエルの言ったとおり美少女がいるみたいだけど。

こういうことならもっと俺と同い年くらいにならないと色々拙いな・・・・・・。

 

「はやてこんな所にいたのか?」

 

パツ金だ!

パツ金の赤めの子供がいる!

しかも成金臭全開の凄い子だ!

 

「もう私を追いかけるのやめてくれへん?」

「何言ってんだよ。そんな事言って本当は嬉しいくせに」

「なあ兄ちゃん、お願いやからあの子どうにかして?」

 

お嬢ちゃんどうやらはやてちゃんと呼ばれる子が俺のことを兄と・・・・だと。

止めてくれ、そんなウルウルな目を俺に向けないでくれ、そんなことされたら俺は・・・・・・。

萌えるではないか!!

 

「んだお前!?」

「少年悪いがマイシスターが嫌がっている早急に何処か行ってくれ」

「はぁ? はやてに兄? アホな事いってんなよ。はやては一人で暮らしてるはずだぞ!?」

 

なんとこの少年ははやてちゃんのプライバシーまで知り尽くしているのか?

これは許せんな、全くもってけしからん。

俺はゆっくりと立ち上がり少年の目の前まで行き額に指を持っていき。

 

「はん? 凸ピンか? そんなの俺に効くとでも」

 

ピン。

 

「「!!」」

 

凸ピンを放つとそのまま三メートルもの距離はあろうかと言うぐらいまで飛んでいき額には少しの焦げ目が出来てしまっていた。

あれ?

俺ってこんなに力ってあったっけ?

体重に加え腕力まで上がってやがる、どうなってんだこれは?

 

「凄いなお兄さん、私と同じくらいでもあないに人が飛んでしまうやんて!!」

「お、おう。なんたって実は俺ってスーパーマンだからな!」

「なんでそんな事を私に教えてくれるん?」

「ふふ、そんなの決まっているではないか? その方が格好良いからだ!」

「なんや知らへんけど凄いんやな」

「ははは! もっと言って良いぞお嬢ちゃん!」

 

羨望の眼差しを向けられて俺はこれでもかと腰を曲げ鼻を伸ばしていく。

 

 

 

 

・・・・・・ん?

鼻を伸ばしていく?

可笑しいな、一度自分の鼻を触ると何だこれ?

まるでウソップ見たいじゃないか!

 

 

 

 

 

「お兄さんそれって!?」

「えっとそうだ! イリュージョン! これからもう一度鼻を元に戻すぞ!」

「え!? 何それ?」

 

と、兎に角この鼻を戻せねば!

ぐむむむ、戻れ俺の鼻よ元に戻れ!

すると念じた通り徐々に俺の鼻はもとの大きさに戻っていきはやてちゃんから大きな拍手が送られる。

 

「凄い凄い! 一体どんな種があるん?」

「おいおい、種を教えたらマジックじゃなくなるだろ?」

 

正直自分でも何が起こったかわからんから此処は純真な少女の心に賭けるのみだ!

 

「そやね、けどいつか絶対にその種を解いてみせるで!」

「お、おう」

 

グルルルルルル。

 

「「・・・・・・・・・」」

 

俺の腹がこれでもかと公園に鳴り響くと俺とはやてちゃんは互いを見ながら。

 

「「ははははははは!!」」

「お兄さん、良かったら私の家でご飯食べて行きひん?」

「だけどお嬢ちゃんはたしか・・・・」

 

先ほどの少年が言った通りならこの子は。

 

「いいんよ、それに一人でご飯食べるより人数は多い方が楽しいし」

「むむむ、だが」

「ええから、ほな付いてきて」

 

トホホホ、なんとも有難いことか。

こんな所にもう一人神がいたなんて、こうなったら背に腹だご馳走になろうか。

夕日を背に俺とはやてちゃんは一緒に歩いていくのであった。

説明
皆さん、ハンニバルというキャラクターをご存知ですか?
特攻野朗Aチームという映画のリーダーの様になりたいと願ったら俺はトンでもない化け物になれるようになってしまいした!
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