魔法少女リリカルなのはTime Leapなの? ?過去に戻った高町なのは? 【A's】 第八十一話 |
Side:Hayate
「みんなっ!! はやての魔法をなのはに当てるために、それぞれ触手を何とかしよう!!」
「私!? どうして私なんかに!?」
フェイトちゃん――と、シグナム達から言われていた女の子は、突然私を中心とした作戦を言い始めた。突然のことで私も驚き、どうして私なんかに任せたのかと考えてしまい、咄嗟にその理由を聞き返していた。
フェイトちゃんは私の方を見て笑みを浮かべ、私が話した言葉に対して話し返した。
「なのはがはやての為に頑張っていたことを恩返したいと思ってるんじゃないの?」
「た、確かにそうだけど……」
「だったら、なのはを元に戻すのははやてが抜擢なんじゃないかなって思ってね。私も、なのはにはいろいろと救われたから――」
「っ!!」
フェイトちゃんは私の事を思ってそのように作戦を立ててくれたらしい、そう考えてくれたことがとてもうれしくて、思わずフェイトに感謝したいと思ってしまった。
「だから、今回ははやてに任せようかなと思ってね。シグナム達もそれでいいでしょう?」
「あぁ。テスタロッサの言うとおりだ。主はやてはなのはを助けてあげたいという気持ちが、誰よりもあると思うからな」
「そうだな。はやてに任せるのが一番良いのかもしれないな」
「そう言う事だ。みんな、主はやてに任せると言っているんだ。ここは答えれべきではないのか?」
「みんな……ありがとう」
思わず泣き出しそうになった。ここまで私を頼ってくれて、なのはを救うことを私に預けてくれてありがたかった。そんなみんなの言葉に答えてあげようと私は涙を堪えて、シュベルトクロイツを持っていた右手に力を入れていた。
「それじゃあ、みんな、いくでぇぇっ!!」
『うん(おう)(あぁ)っ!!』
その私の言葉を皮切りに、みんなが私の邪魔をさせないようにと動き始めた。
「……あぁ、分かった。フェイト!! 僕は一度アースラに戻る!!」
「急にどうしたの、クロノ?」
「先ほど、なのはが居た家から、二人の使い魔が見つかったらしくてな。気絶しているようだが、彼女たちの事情聴取を取ることとなった」
「それとこれがどういう関係が?」
「ちょっと、その二人が僕に縁がある者でね。アルフもすぐにこちらに連れてくるから、とにかくこの場は任せた!!」
フェイトちゃんとクロノと言った男の子が何かを話し合っていたが、クロノはすぐにこの場から去って行った。
とにかく、私はなのはちゃんに攻撃が当たるだろうという位置に移動し、フェイトちゃんもクロノと話し終えてすぐに私を守るように援護し始めた。
「シュワルベフリーゲンっ!!」
まず攻撃を仕替えたのはヴィータで、鉄球を手に出し、鉄球一つずつを触手一つずつに宛てる様に攻撃を仕掛けた。触手にぶつかった食後に鉄球が当たった付近に穴が空くが、すぐに修復して元に戻っていた。
「ちっ、やっぱり回復するか」
しかし、ヴィータがわざわざ意味のない攻撃をするとは思えへんかった私は、何か別の意味が含まれておると思った。すぐにその意味がなんなのか理解でき、触手はヴィータに向けて一気に襲いかかろうとし始めた。
「ほらほら!! あたしに追いつけるかな!!」
ヴィータの目的は触手をおびき寄せるためにシュワルベフリーゲンを使い、囮になる役目を負う行動をとることにしておった。そのおかげでなのはちゃんから出てくる触手の三分の一がヴィータを追いかけるように動いてくれて、なのはちゃんの周りが少し手薄になった。
「次は私たちだ。遅れるなよ、テスタロッサ」
「それはこっちのセリフ。行くよ、シグナム!!」
今度はフェイトちゃんとシグナムの二人が一斉に動き出し、一気になのはちゃんへと近付いて行った。
もちろん、それを簡単に通すわけがないため、残りの触手の三分の一の半分ずつをそれぞれに襲い掛かった。しかしフェイトちゃんとシグナムはその攻撃次々に避けていき、ある程度移動するとその場で止まり、追いかけていた触手をすぐに魔法で切り刻んだ。
「ハーケンスラッシュっ!!」
「紫電一閃っ!!」
フェイトちゃんとシグナムに向けて襲い掛かろうとしていた触手は、二人によって返り討ちにされていた。しかし、触手も切ったところからは伸びないけども、なのはとまだつながっている触手から伸びてくるためさほど意味がなく、またしてもフェイトちゃんとシグナムに襲い掛かろうとする。けど先ほどと少し違い、フェイトちゃんとシグナムから距離が離れていた。二人は、持っていた武器の形を変形させ襲い掛かろうとしている触手を無視して、なのはちゃんに向けて攻撃を仕掛けようとする。
フェイトちゃんの武器の形は金色に光った刃となった大きな剣となり、シグナムは鞘と剣を連結させ、弓の形へと姿を変わっておった。フェイトちゃんは雷を発生させ、そしてシグナムは魔法の矢を作成し、先ほどの弓を引っ張っていた。
「雷光一閃――っ!!」
「翔けよ、隼――っ!!」
「プラズマザンバー――ブレイカーっ!!!!」
「シュツルム――ファルケンっ!!!!」
二人のそれぞれの攻撃は、襲い掛かろうとしていた触手すら貫通させ、そのままなのはちゃんへと直撃するところだった。
そしてなのはちゃんに直撃したと同時に、その周囲で爆風が起き、煙によってなのはちゃんの姿が見えなくなった。なのはちゃんに直撃したことによってなのか、ヴィータを追っていた触手は突然と動かなくなり、ヴィータはシグナムの近くへと近寄った。
「これで、なのはに当たっていれば……」
「いや、まだだ」
ヴィータは遠くからなのはちゃんを何度か見ていたため、さすがに当たっただろうと思っていたが、シグナムはヴィータの言葉を否定した。私もこの時なのはちゃんに直撃しただろうと思ったのだが、シグナムが否定したという事はまだ何かあるという事だと思った。
そして煙が晴れると、なのはちゃんの周りを動いている六角形の壁みたいなのが割れており、その中に居たなのはちゃんは全く持って無傷だった――
「な、なんだよ、あれは!!」
「多分、なのはに直接された時の為に今までずっとあった防御壁みたいなものだろう。防御魔法と違い、一度割られたら使えなくなるものだとは思うが……」
ヴィータの質問にシグナムは予想として答え、その直後にシグナムが言った防御壁は重力に従うように下へと落ち、それと同時に触手も下へと落ちていった。
それからなのはちゃんは右手を上にあげると、周りに黒のスフィアが形成され、そして手を振りかざすと同時に、なのはちゃんの近くにいたフェイトちゃん、シグナム、ヴィータの三人に向けて、スフィアから直射するように放たれた。
「なっ!? なんなの、あの魔法!!」
「なのはがこっちに視線を見てないというのに、正確にあたしたちを狙ってきてる!!」
「くっ!!」
攻撃パターンが突然と変わり、目で確認していないというのに幾度もシグナム達に向けて何度も放たれていった。避けてもその位置に向けて放ち、次々に放ってくるために避けるしか方法がなく、少しでも隙を見せたら受けてしまうほどに見えた。
さすがに私もそれを見ていられなかったので、三人を救うべく動こうとするが、そこで何者かの気配を感じ、そちらに振り返った。
「クロノに頼まれてきたけど、一体どういうことなんだいこれは?」
「アルフか? 丁度いい時に来てくれた。説明している暇がないんだが、君の主とシグナム達をあれから救うべく共に動いてくれないか?」
ザフィーラがアルフっていう子が来たのを確認して、来たばかりなのに頼んでいた。
アルフはすぐに状況から推測し、ザフィーラの言葉に対して頷いた。
「何がどうしてこうなっているのか知らないけど、どうやらあんた達と協力してなんか変ななのはを助けようとしている。っていうことでいいのかい?」
「大体そのような感じだ。他に何かあるか?」
「いや? でも今はとにかく、フェイトをあの場から逃がすことが最優先だね!!」
「それでいい。それで我が主」
「ひゃいっ!?」
突然ザフィーラが私を呼びかけてきたので、私は思わず驚いて変な声を出してしまった。しかしザフィーラは特に笑いもせず、表情もそのままで話した。個人的に言えば、何も表情も変えないと逆にこっちが恥ずかしくなるからやめてほしいなとは思いましたが。
「そろそろ準備をしておくようにしたほうがいいだろう。いくぞ、アルフ」
「命令されなくても分かっているよ」
ザフィーラとアルフはなのはちゃんのところへと向かいシグナム達を助けながら、なのはちゃんのすきを与えるために動き出した。
そして私は、ザフィーラに言われた通りそろそろ隙を与えてくれる時間をくれるだろうと思い、近くにいたリインフォースに話しかけた。
「リインフォース、準備はええか?」
「はい。我が主」
『ユニゾン・インっ!!』
私とリインフォースは一つに融合し、髪は白く、目は青く変化した。
そして、ザフィーラとアルフの二人が隙を与えてくれるまで、時間をかけて待つことにし、いつでも魔法が使えるように準備をしていた
ザフィーラはなのはちゃんがシグナム達に攻撃が集中している間に、なのはちゃんの背後へと回り、一気になのはちゃんへと近付いて攻撃をしかけようとした。
しかし、すぐにザフィーラの存在に気付いたなのはちゃんは、なのはちゃんの周りで浮遊していたスフィアをザフィーラの方へと位置をずらした。
「うおぉぉぉぉぉ!!」
「…………っ!?」
ザフィーラがかなり近づいてきたと同時になのはちゃんはザフィーラに放とうとするが、突然何かに驚いていた。それもそのはず、私のところから見ると、アルフがチェーンをした拘束魔法をなのはちゃんに使ったからだった。なのはちゃんとしてはさほど問題のないことではあったが、拘束されたことによってザフィーラに放つ時間が多少遅れてしまい、別に問題ないと気付いたときにはザフィーラはすでになのはちゃんの目の前まで近づいていた。
しかし、第二の防御壁があったためか、なのはちゃんの目の前でザフィーラの攻撃が封じられてしまう。しかし、その防御壁もザフィーラによって破壊することができ、私はその時がチャンスだと思い込み、ザフィーラに思念通話でその場から回避するように伝える。
《ザフィーラ!! 今すぐそこをどくんや!!》
《っ!? あぁ、分かった!!》
攻撃が封じられたザフィーラはすぐさま反射でなのはちゃんに吹っ飛ば差られないほどの力で一蹴する。その攻撃でなのはちゃんは体で防ぐ行為をしたため、多少逃げられる時間を無くした後、ザフィーラはなのはちゃんから距離を離れ、それを見た準備していた魔法を放つことにした。
「響け、終焉の笛――ラグナロクっ!!!!」
放たれたと同時になのはちゃんは、アルフが動きを止めていた拘束魔法を解除することができていたが、すでに逃げられるまでの時間はなく、私の攻撃をもろに受けることとなった――
Side:End
説明 | ||
新暦85年、高町なのははある任務の途中で死亡する。 任務は全て嘘であり、全てはなのはを殺害するための一部の管理局員による計画だった。 なのははその計画通りに殺されるが、その任務に向かう途中に偶然何故か落ちていた拾ったジュエルシードによって、なのははタイムリープをするのだった!! しかも、タイムリープしたのはなのはが生まれた頃だった!! 要は、魔法の知識や記憶を持ったなのはがタイムリープをし、無印、A's、STSと原作ブレイクしていくものです。 予定だと無印、A'sまでは原作通りに進み、STSはなのはの立ち位置を変えようと思ってます。 原作ブレイクは初めてなので正直うまく出来るか心配だったり^^; とまぁ、読んでくれると嬉しいです♪ |
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