帝記・北郷:補足事項
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国力の話です。

少し調べてみたのですが、単純に三国時代後期の人口だけを見た場合。

魏・約443万

呉・約230万

蜀・約94万

という記述を見つけました(数値の違う文献もあるかもしれませんが)

つまり、人口だけを見た場合(勿論、それ=国力ではありませんが)魏国は圧倒的なんです。

加えて、地図から実態を紐解くこともできます。

単純に面として三国時代の地図を見ると確かに三国が綺麗に分かれているように見えます。しかし、三国志の主要舞台になったところを点としてとらえると、そのほとんどは魏国に集中しているんです。呉や蜀は一見広いですが、未開地や湿地帯が多くて、使えない土地が多いんですね。

その縮図が荊州です。荊州は三国が土地を巡り争った地ですが、その所要都市のほとんどは魏が押さえてしまっていて、極端に言うなら余り物を劉備と孫権が取り合ったに過ぎないんですね。

呉や蜀が長持ちしたのは、すぐれた統治者や将に恵まれたことと、未開の地が多い代わりに天険の要害だったからなんですね。だから、攻めて勝てなくてもしょうがない。よく、何度も魏を攻めても勝てなかった孔明は軍事は無能だったんじゃないかという人がいますが、しょうがないんです実際は彼の軍事行動は、攻撃により防御力を補う『以攻為守』の考えから行われていたという説があります。これが一流政治家・諸葛亮らしくていいですね。個人的に。

以上のことから考えて、一刀君の新魏帝国を見てみましょう。

まず、中原と呼ばれる「ここをとれば天下はとれるよ」と言われている地帯を、洛陽近辺を除いて治めています。しかも、華琳と漢帝のおかげで半分以上は戦いらしい戦いもなく。です。

加えて、辺境の幽州や并州も龍志と梁習のおかげでかなりの発展を遂げています。

結論を簡潔に言うと、新魏(あえて漢ではなく新魏とします)の国力は圧倒的なんです。蜀や呉に比べて。なのになぜ積極的に軍事行動をしないかというと、一つは二カ国が先にも述べた天険の要害であるため。そしてもう一つは、作品の問題です。

恋姫やっていると気付きませんが、蜀や呉を完全に制圧すると言う事をガチでやったら、天下統一に何年もかかります。そうなったら一刀はもうおっさんです。それを避けるためにも、あえて短期決戦になるようにシナリオを調節しなくてはいけない。旧魏領をあっさりと手に入れたのもそういうわけです。今回の孫呉編も比較的短期で終わるのも同様ですね。攻め込んで建安の辺りまで戦いを続けた日には恐ろしいことになりますし。

 

長々と書いてしまいましたが、つまりは新魏国は弱いどころか蜀と呉の連合軍相手にしても迎撃戦だったら勝てるくらいは強いと言う事です。ただし、それはあくまで大局的な話であって局地的な話で無いので、絶対に負けないというわけではありませんのであしからず。

 

それから、ぽつぽつ名前が出ているのに一向に活躍していない臧覇殿についても一つ。

三国志演技では呂布の八健将の第弐席として登場し、楽進と互角に渡り合ったり泰山の賊と連携して頑張っている臧覇殿。しかし、賊とつるんだりしたせいかあまり評価が高くない。

でも実は、臧覇が呂布の部下だったって記述は正史には無いんですね。臧覇は徐州で半独立勢力のような形で君臨していた将でした。ですから呂布の配下なわけがない。実際は二人は争いながらも同盟関係を結んだりしていたみたいです。

そして曹操に降伏してからは、曹操の命を受けて徐州と青州を実質的に統治したのは彼だと言われています(最初のころは青州は袁紹領ですが)。袁紹との戦いで曹操が青州方面から攻撃を受けなかったのは臧覇の力によるところが多いらしいです。

その後も合肥では張遼と先陣を務めたりと結構活躍しています。

ぶっちゃけ名将といって過言ではないでしょう。

なのに、なのになのに、やたらと知名度が低い。

というわけで、チョイ役なのにやたらと名前が出る臧覇。皆様も応援よろしくお願いします。混乱を避けるために詳しくは書いていませんが、女の子です。

 

 

ああ、語りすぎました。この辺ではっきりしておきたいことが多すぎて……オタクですみません。これも少しでも良い作品を書くためですので(生かせてない気がしますが)

 

今後も、作品中で書ききれなかったことがあったら(無いに越したことはありませんが……)後書きやこのような形で補足していこうと思います。悪しからずご了承ください。

では。いずれまた次の作品で。

 

 

説明

前作のあとがきに容量の都合で入らなかったものをあげておきます。
参考程度に
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コメント
Kokさん→いえいえ。Kokさんのような意見は作品を深める上でとても重要です。疑問点の二つに関しては後日、回答を提示しますね。これからもびしばし意見をお願いします(タタリ大佐)
今回の書き込みで気を悪くしてしまいましたらすみませんでした。また、長文でのコメントについてもお詫びします。(Kok)
私は作者様の作品がオリキャラ嫌いの私が唯一見るぐらい好きです。途中までのプロットが良く練られていた素晴らしい物語だった為、今回の点が大きく見えてしまいました。また、アンケート形式で展開を進めたことでプロットが破綻しているのでないかとの心配もありました。(Kok)
ある程度の矛盾や疑問は、他の読者様の言われるとおり『書き手の真意を汲む』事ができます。しかし、前回と今回は説明が無いと物語が破綻してしまうレベルの疑問だったので書かせてもらいました。(Kok)
この予想が、私の誤解に拍車をかけました。また、8万に対し12万は充分の気がしますが、孫氏の兵法上ではこのような戦いの時は相手の2倍の戦力が必勝の策となっていた記憶があります。(これも、記憶違いであれば指摘を受けた上でお詫びします)(Kok)
他にも、最初の反乱で魏と維新軍は少なくない被害が出たと予想されますが、呉と蜀は国内に主戦力を温存した状態にあるように思えました。(これは戦争の常識と作中の内容から予測も入ってるので間違っていたらお詫びします)(Kok)
下記の2点が、私が3国を相手にする戦力がない(魏そのものの戦力が低下している)と誤解した理由です。(Kok)
特に、2点目に関しては曹孟徳は孫氏の兵法を熟知しているのにこの人数しか集めなかったというのに疑問が残ります。また、作中で曹孟徳が維新軍の反乱を抑える必要性の高さを理解しているという事が疑問に拍車をかけています。(Kok)
ですが、作中の展開上での何点か疑問点が残っています。1点目は決戦の1年先で総攻撃を受け、一番消耗していたであろう魏の戦力が上記に示すほど回復しているのか?2点目は回復していたとしても、最初の反乱の際に維新軍8万に対して魏が12万しか戦力を集めなかったのか?(Kok)
また、呉への疑問のコメントの返信内容も設定という事で理解しました。(Kok)
その上で上記補足に対し、私もほぼ同じ見解です。(Kok)
最初に前回の書き込みに対しての補足と回答ありがとうございました。そして、前回の書き込みが少々乱暴だったことをお詫びします。(Kok)
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