『最初の神具』の正体…………

恐らく……いや絶対これだろう

私はそう思いながら

ご主人様のお部屋の扉を開けた

　 十五節　?五呪印最後の戦い?

愛紗「何処だ？」

私は華琳殿と雪蓮殿、桃香様、于吉の5人でご主人様のお部屋に入った

華琳「どんな物なの？」

桃香「確か少し変わった箱のような感じです」

雪蓮「箱？結構小さいの？」

愛紗「はい、掌の大きさ程です」

我々はご主人様の『携帯電話』なる物を探し始めたのだが

まだ『封の五呪印』と決まったわけではないので、実際のところ華琳殿と雪蓮殿は半信半疑のようだ

だが、于吉の発言でその疑いの心はなくなった

于吉「ふむ…………確かにこの部屋から『封の五呪印』特有の『邪闇気』が感じられますね」

雪蓮「っ!!じゃあ、やっぱり………」

于吉「えぇ、『携帯電話』という天の道具が『封の五呪印』でまず間違いないでしょう」

華琳「なら、さっさと見つけるわよ」

我々はご主人様の箪笥や机の引き出し、寝台の下などを調べ

遂に…………

愛紗「っ!!あ、ありました!!これです!!」

私は箪笥の中にあった『携帯電話』を手にとった

その瞬間………

ﾋﾞﾘｯ!!

愛紗「っ!!?」

私の手から身体全体に電気が流れ

思わず手を離してしまい、『携帯電話』は床に落ちてしまった

華琳「愛紗!?」

桃香「大丈夫!?愛紗ちゃん!!」

愛紗「だ、大丈夫です………

少し驚いただけです」

再び手にとったのだが

ﾋﾞﾘｯ!!

同じような電気がまた流れた

愛紗「くっ…………!?」

流れ続けているわけではないのでまだ安心できるのだが

于吉「むっ…………？

この『封の五呪印』は『邪闇気』の量が著しく多いですね」

雪蓮「どれ位多いの？」

于吉「例えるなら『魏の首飾り』の倍以上………といったところてすね」

桃香「えぇ!!?本当に大丈夫なの、愛紗ちゃん!?」

愛紗「はい………今のところは……」

華琳「だけど、それも響窃が近づくにつれて……」

于吉「『邪闇気』は強くなるでしょう

しかもこれはかなり危険です

普通の人間が持っていれば最悪死に至りますよ」

雪蓮「じゃあ、誰が持っていたらいいのよ？」

卑弥呼「儂が持っていよう」

すると、何時の間にかいた卑弥呼殿が手を出してきた

于吉「卑弥呼…………

確かに貴方は人間ではないですが、流石に貴方でも辛いと思いますよ」

卑弥呼「誰が『魑魅魍魎の頭の大妖怪で人間に見放された化け物』じゃと!!!?」

于吉「そこまで言っていませんよ」

卑弥呼「儂が持っていれば最悪の事態はないだろう」

華琳「…………分かったわ、任せたわよ卑弥呼」

卑弥呼「うむ、しかと受け取った…………ぞ!?」

于吉「っ!!来ましたね……」

愛紗「響窃がか!?」

卑弥呼「あぁ、しかもかなり速いぞ

『呪印』がとてつもなく共鳴しておる」

卑弥呼殿は冷や汗を流していた

雪蓮「だ、大丈夫？卑弥呼………」

卑弥呼「うむ…………結構くるな………」

華琳「ともかく皆を鍛錬場に収集させましょう」

愛紗「そうですね………それでは私はみn………」

春蘭『はあぁぁぁぁぁっ!!!』

華琳「っ!!春蘭!?」

于吉「この気は………『邪闇気』!?」

卑弥呼「響窃じゃ!!」

愛紗「行きましょう!!」

私達は春蘭の声の方へ走った………

…………春蘭の声の方へ走った我々が行き着いた先は鍛錬場だった…………

華琳「春蘭!!」

秋蘭「華琳様！危ない!!」

ﾋﾟｭﾝ!!

華琳「っ!!?」

貂蝉「うあっちょぉおぉぉうっ!!!」

ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｯ!!

愛紗「っ!?今のは……」

于吉「恐らく響窃が放った『死の閃光』でしょう

華琳さんに放ち、貂蝉が受け止めた…………っと言ったところでしょうか……」

鍛錬場の上空には『空立』をした響窃がいた

響窃「流石、貂蝉………だな」

春蘭「響窃!!華琳様を狙うとは……死んで詫びろ!!」

響窃「戦場はそんなもんだろう？

ご苦労だな………すべての『封の五呪印』を見つけ出すとは……流石は大陸を治める者たちだ……」

左慈「あったのか!?」

卑弥呼「ほれ、ご覧の通りじゃ」

卑弥呼殿は『携帯電話』を響窃に見せた

響窃「ふむ、それは正しく『封の五呪印』だ………

それが最後の『封の五呪印』………『最初の神具』か」

卑弥呼「生憎だが貴様には渡せないな」

響窃「よくその様な台詞を言えたものだな………

今まで『蜀の指輪』、『呉の髪飾り』、『魏の首飾り』をこの響窃1人に奪われているのだぞ……？

最早守り抜くことは不可能だ………」

春蘭「勝手に決め付けるな!!」

響窃「論理的に物を言っただけだ…

更に今回は2つだぞ………？

勝ち目は全くない………」

？？「だから勝手に決め付けるな!!!」

愛紗「っ!!?」

星「その声は………!?」

声のした方へ振り向くとそこには左肩に包帯を巻き、痛々しく腕がなくなっていた白蓮殿がいた

包帯は血で朱く染まっていた

稟「白蓮殿!!?」

詠「ちょっと！何であんたがここに居るのよ!?」

白蓮「いてもたっても居られなくて出てきたんだ」

華佗「白蓮殿!!今は無理をする時ではないぞ！

部屋に戻るんだ!!」

月「白蓮さん、お部屋に戻りましょう」

白蓮「そういう訳にはいかない！

響窃!!お前には左腕だろうと右腕だろうと、私の命だろうとくれてやる!!」

桃香「白蓮ちゃん!?」

白蓮「だがな………

一刀はお前何かに……絶対に渡すもんか!!!」

風「白蓮さん………」

響窃「強気だな…………

だがな、公孫賛………私は……」

白蓮「っ!!?」

響窃「諦めが悪い奴や仲間や恋人などという弱い奴は反吐が出るほど嫌いだとな!!」

ﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾋﾟｭﾝ!!

白蓮「があっ!!?」

愛紗「白蓮殿!!!?」

響窃の『死の光波』は白蓮殿を貫いていた

星「白蓮殿!!?響窃!!貴様、一度ならず二度まで白蓮殿を!!」

響窃「言ったはずだ…………何度も言わせるな………

ここは……戦場だとな!!」

ｺﾞｳｯ!!!

真桜「うわっ!?」

思春「くっ!?」

雛里「きゃあ!?」

美羽「い、いきなり『気力破』とは

な、なんて奴じゃ！

親の顔を見てみたいものじゃ！」

左慈「生憎だがその親は既に死んでるんだよ」

七乃「親の顔なんて見なくても大丈夫ですよ?

この人をとっちめればいいんですから」

響窃「とっちめられるかな？

さぁ始めるぞ…………

五呪印最後の戦いを……………」

　　　　　　　　　　　……終……