英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 843 |
〜メルカバ玖号機・ブリッジ〜
「ま、まさか空の女神(エイドス)がこんな人物だったなんて………」
「やっぱエステルちゃんの先祖だけあって天然な所があるよな…………」
「え、ええ………エステルさんのあの性格はまさか先祖代々だったなんて……………」
一方ロイドは疲れた表情で呟き、ランディとエリィは冷や汗をかいて苦笑し
「この様子だと下手をしたらサティアさんも同じ性格なんじゃないですか?先祖が”この性格”でしっかりとエステルさんにまで受け継がれているのですし。」
ティオは呆れた表情でセリカを見つめ
「………………………否定できん。」
(クク………確かにその可能性は大いにありそうだの!)
「”姫神”の性格を変えた娘じゃからの……」
見つめられたセリカは冷や汗をかいて呟き、ハイシェラは口元に笑みを浮かべ、レシェンテは呆れた表情で呟き
「それにしても………エステルさん……というかブライト家ってつくづくとんでもない家系ですよね……」
「何せ”神”の末裔の一族ですものね…………」
「”神格者”の父さんでも全然比べものにならないね〜。」
セティやエリナ、シャマーラは苦笑し
「フフ、どんな性格になっているのでしょうね?」
リタは微笑み
「もしかしたら母親(エステル)そっくりになっているかもしれませんね♪」
「きっとそうに違いないです〜。だってサティア様、エステルさんの事が大好きなんですから〜。」
「ア、アハハ………大好きな母親に似るというのはよく聞く話だものね……………」
マリーニャは口元に笑みを浮かべ、サリアは嬉しそうな表情をし、シュリは渇いた声で笑い
「フフ……ひょっとしたら嫉妬深い所も受け継がれているかもしれませんね。」
「エステル…………祖先……フィーナ………エレナ………嫉妬………してた………」
エクリアはセリカに微笑み、ナベリウスは静かに呟き
「………………」
セリカは表情を引き攣らせて黙り込んだ。
「しかしさっきケビンは”神”が2柱そっちに協力しているって言ってたけど、もう一柱は貴女だったわけだ?」
「ええ。今私が乗っている船は私の加護によって強力な結界を付与させていますから、そう簡単に落とされる事はありませんから安心して下さい。」
ワジの疑問にエイドスは頷き
「なっ!?」
「へえ?”メルカバ”に貴女の加護なんて、僕達にとっては光栄過ぎな事じゃないか。こりゃ何が何でもそっちの船を”神機”に撃ち落とされる訳にはいかなくなったようだねえ?ケビン。」
エイドスの話を聞いたアッバスは驚いて声を上げ、ワジは静かな笑みを浮かべて呟き
「当たり前や!!というか空の女神(エイドス)御自らが乗船していなくても落とされてたまるかっ!!」
ワジの言葉に答えるかのように画面端末からケビンの声が聞こえ
「あ、どうせならさ。後で僕の船も貴女の加護でパワーアップしてくれないかい?そうしたら今後の活動で色々と便利になりそうだし。」
「いい加減にしろ、ワジッ!!」
「洒落にならんことばかり提案すんなやっ!?お前、空の女神(エイドス)を何やと思ってんねんや!?」
さらに静かな笑みを浮かべて言ったワジの提案を聞いたアッバスとケビンは同時に怒鳴った。
「クスクス……まあそういう訳ですから、今回の件はクロイス家の者達に”至宝”を授けた私の責でもありますから、今回の事件が終息するその時――――貴方達がキーアという名前の一人の少女を取り返すまでは私も先祖や子孫共々協力させて頂きますね。」
ワジ達の会話を微笑みながら聞いていたエイドスは表情を真剣に変えて答え
「あ、ありがとうございます……!」
「空の女神(エイドス)御自らに協力してもらえるなんて………本当に光栄です。」
「いや〜、色んな意味で反則すぎる味方だよなあ。」
「まあ、空の女神(エイドス)が味方にいれば、わたし達の敵は空の女神(エイドス)に反逆する罰当たり者になりますものね。」
「やれやれ………女神自身が参戦するというのなら、”眷属”の私も最後まで力を貸さないといけなくなったようだな………」
エイドスの答えを聞いたロイドは明るい表情をし、エリィは会釈をした後その場で祈り、ランディは口元に笑みを浮かべて呟き、ティオとツァイトは苦笑していた。
「ええ、お願いしますね、ツァイト。―――それでは皆さんに”イース”の加護を。あ、”空の女神(私)”を信仰している皆さんの場合は”空の女神(私)”の加護を……と言った方が嬉しいのですかね♪―――それでは一端失礼します。」
ツァイトの言葉に頷いたエイドスはその場で祈った後微笑みを見せ、その場にいる全員を脱力させた後、画面から姿を消した。
「え、えっと………色々とユニークな方ですね、”空の女神”って………」
「フフ、それにとても気さくな方ですね。」
エイドスの姿が消えるとノエルは苦笑し、リーシャは微笑み
「この様子だと独占取材にも答えてくれそうね♪」
グレイスは嬉しそうな表情で呟き
「フフ、空の女神(エイドス)自身から応援の言葉をかけられたら勝利は確実だね。………―――さてと。僕達もそろそろ行こうか。」
「うむ……!南口に着陸する……!船底のハッチから降りるがいい!」
ワジは静かな笑みを浮かべて呟き
「ああ……!」
視線を向けられたロイドは頷いて答えた。
その後南口に着陸した”メルカバ”からはエステル達も市内に潜入させるために南口での戦闘をさっさと終わらせる為にセリカとエオリア以外のセリカの”使徒”達とナベリウスはエステル達と挟み撃ちすかのように国防軍の兵士達との戦闘を開始し……残りのメンバーであるロイド達は市内への潜入を果たした……………!
説明 | ||
第843話 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
1213 | 1110 | 2 |
コメント | ||
感想ありがとうございます 本郷 刃様 ひょっとしたらセリカもアドルやリウイ達のような被害を受けるかもしれませんねww(sorano) サティアの性格が変わっているのですか・・・セリカ、以後気を付けるようにw(本郷 刃) |
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