一刀の晋王転生録 第六章四十話
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 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:ケ  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

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  第四十話

   「最後の願い」

 

 

 一方、陸上戦では、晋が呉を徐々に追い詰めている形に成っていた。

 

 呉は奇襲などを行ってきたが晋に見破られ、そして晋の策に辛うじて対応してはいるが、戦力の損失を続けた結果だ。

 

(おかしい……)

 

 しかし、一刀と瑠理は違和感を覚えていた。

 

 奇襲を実行していた時がそうだ。確かに晋の戦力を削れる絶好の時期に仕掛けてはいる。しかしながら見破りやすいのだ。如何に不

 

利な状況とは言え、陸遜がそれに気付かないとは思えない。さらに晋の策を一つも完全に防げていないという点もおかしい。流石に一

 

つ位は防げていないのはどうにも気がかりだった。好都合ではあるが返って不気味だと一刀と瑠理は感じていた。

 

(まさか……わざとか?)

 

 一刀はそう結論付けようとするが、どうにもそう判断するには情報が足りず、首を傾げる。

 

 しかし、それは当たっていた。

 

 陸遜は自分の今までの功績が降伏を遠ざけていると分かると、兵達の自分への評価を低下させようと画策したのだ。そのためこのよ

 

うな状況が出来ていた。

 

 しかし、兵達の評価が覆ることは無かった。

 

 何故なら、兵達は心の底から理解しているのだ。自分達の知では彼女の足元にも及ばない事を。彼女が敵わぬなら自分達も敵わぬで

 

あろうという事も。故に彼女を信じるしかないのだ。

 

(やはり、最早手は……)

 

 その様子を見ていた陸遜はついに最終手段を取る。

 

 覚悟を決めた翌日、晋の奇襲に対し、味方に怪しまれぬようにわざと受けたのだ。

 

「私が時間を稼ぎます! 皆さんは撤退の準備を!」

 

 最終手段、それは自分が晋に捕らえられるか討ち取られるかであった。そのため、ここぞと言う時、自ら殿を務める。

 

 彼女は懸命に戦う。少しでも兵達の命を守るという意味も込めて。

 

 そしてしばらくそれが続くが、急速に終わりを迎える。

 

 トスっという衝撃が陸遜の身体を襲った。

 

(流れ……矢?……)

 

 彼女の身体に矢が刺さっていた。

 

(まぁ……これならこれで良いのかも知れませんね……わざと負けたという事は隠せますし……)

 

 そんな事を思いながら、彼女は崩れ落ちる。

 

(蓮華様……申し訳ございません。私ではこのような愚策しか思いつきませんでした……)

 

 心の中で孫権に謝罪していた時である。ある人物が彼女の傍に近づいていた。

 

(司馬昭さん?)

 

 一刀は倒れている陸遜に声を掛ける。

 

「陸遜、何か良い残すことはあるか?」

 

 陸遜は懸命に声を出し、それを伝える。

 

「こ、これで呉は晋に降伏しやすくなった、と思い、ます……どうか寛大な、処置を……」

 

「ああ、分かった、出来る限りそうしよう」

 

「ありが、とう……ございます……」

 

 礼を述べた後、彼女は息を引きとった。

説明
水上戦は澪羅達の勝利に終わった。そして陸上戦では……。

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コメント
コメントありがとうございます。そして誤字報告ありがとうございます。これで呉は完全に意気消沈している事になっています。(k3)
結局蓮華の恐れていた結果になってしまいましたね。先を正しく読んでいた穏が亡くなるのは皮肉というほかありません。そして祭は多分朱里や春蘭と同じ道に・・・。(flamme)
↓乳如美玉、ですもんね。しかし…とうとう彼女まで死んでしまったか。もう蓮華の心の支えは…(Jack Tlam)
誤字報告「彼女は息を拭き取った。」→「彼女は息を引きとった。」 しかし穏までも死亡か…祭はまだ生存っぽいのに…。穏なら眉間に当たらない限り流れ矢で死なないと思うんだが…(主に心臓部についてはクッションのお陰で)。(飛鷲)
見事にフラグ回収しおってからに;;(nao)
本当に「流れ矢」だったのかな?(劉邦柾棟)
陸遜の最後が流れ矢か・・・ これで呉は降伏するしかなくなった。けど、そんなに簡単に降伏するのかな。(act)
これでひと段落かな。しかし厄介な相手が残ってるな(ohatiyo)
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