五湖の危機が天敵・響窃により去り、

一夜が開けた………………

遂に…………

決戦の日が訪れた…………!!

　　終節　?絶望の魔人・響窃?

沙和「………………」

亜莎「………………」

月「…………………」

我々は今、響窃の指定した決戦の場へ向かっているところだ

緊張や感情が混ざり合い、この場は沈黙が支配していた

無理もない……………

今から百万近い五湖を壊滅させた魔人と戦うのだから………

ここまでの緊張、乱世でもした事がないな

雪蓮「ふぅ……………」

愛紗「？？いかがなさいましたか？雪蓮殿」

雪蓮「ん??？いや、ねぇ………

私もここ迄緊張した事がないから、どういう感じに緊張をほぐせばいいのか分かんなくてね………」

愛紗「雪蓮殿………」

雪蓮殿は苦笑いをしながらそう仰った

華琳「あら？『江東の小覇王』も緊張なんてするのね」

雪蓮「ちょっと、華琳！人を化物みたいに扱わないでよ！」

華琳「違ったのかしら？」

雪蓮「そんな訳ないでしょ！」

亜莎「しぇ、雪蓮様！お、落ち着いて下さい！」

華琳殿に両手を伸ばして血走った目をした雪蓮殿を亜莎が止めている

それに釣られて皆が笑い、賑やかな空気に変わった

桃香「やっぱり…………」

愛紗「？？」

桃香「戦う前に皆で笑顔にならなきゃね！」

愛紗「桃香様………………」

沈黙が晴れ、良い空気になってからは足取りが速かった

あっという間に目的地に到着した

雛里「こ、此処のようでしゅね…………」

于吉「響窃はまだ来ていないようです」

左慈「あの腐ったような『邪闇気』すら感じられないな」

恋「…………響窃……何処？」

思春「………来るまで待機か…」

美羽「じゃ、じゃが不意打ちをしてこんかの!?」

七乃「響窃さんは結構、誇りが高いようですからね

決戦開始の不意打ちは好まないと思いますよ?」

斗詩「私もそう思います」

猪々子「だけどさ?、アタイらアニキ助けに来たのに待つって何か変じゃね？」

貂蝉「とりあえずぅ、今は待つしかないわん」

卑弥呼「誇りどうこうの前に、響窃には禍々しい『邪闇気』が纏わりついているからのぅ

すぐに分かるはずじゃ」

冥琳「どちらにしろ不意打ちはして来ない…………か…」

明命「けれど油断は禁物ですね！」

………………響窃……いつでも来い！

詠「けど真正面からやって勝ち目はあるの？」

春蘭「なければやらぬわ！」

桂花「本当はあまりないと思うわ………」

蒲公英「修行の成果は発揮出来ると思うけど…………」

穏「発揮出来なきゃ一刀さんを助けれませんよ?」

翠「でも何かしらの事をしないと……

流石に突撃ばっかりして勝てる敵じゃないからな」

月「難しいです…………」

風「至近距離の攻撃も勿論ですが、やはり遠距離の攻撃がこの戦いの鍵を握るでしょうね?」

秋蘭「そうなると弓兵隊が積極的に攻撃をした方がいいのか？」

稟「隙あらばかまわず射ってください

そうでもしなければ響窃の体力を削られません」

華佗「只でさえ響窃は自然回復能力があるからな

どれだけ効率よく体力を削られるか………

これも重要な点だ」

華琳「何も考えないで来た訳ではないわ

幾つか策は予め考えてきたけど………」

華琳殿が策を言いかけたその時……………

ｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞｯ!!

左慈「っ!!?これは『邪闇気』!!?」

冥琳「遂に来たか！」

蓮華「何処？何処にいるの!?」

我々は戦闘態勢となり周りを見回した

すると、蒲公英が

蒲公英「あっ!!あそこ！」

一斉に指を指した方向を見た

そこには漆黒の『闇行』が見え、

愛紗「っ!!?いたぞ!!響窃だ!!!」

『闇行』の中から響窃が姿を現した

響窃「約束通りに来たか…………

安心しろ………邪魔者はいない………」

雪蓮「やはりあんたが五湖の軍勢を………」

響窃「あぁ、そうさ………

あの弱い戦闘種族を滅ぼしたのはこの響窃だ…………

文句はないだろう………？

それとも私と五湖に挟み撃ちにされたかったか？」

華琳「御免被りたいわね」

響窃「さて……………長話をしに来たわけではないからな……………

始めようか…………？」

愛紗「っ!!」

遂に………………

響窃「貴様等の……………」

響窃との……………

響窃「大陸と…………」

最終決戦が……………

響窃「愛した男を賭けた…………」

始まる……………!!

響窃「最後の戦いをな…………！」

　　　　　第五章‘絶望の魔人’

　　　　　　　　　　　……終……