呪ったつもりはないんだがw【不快な?表現注意】
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M.E.S.Aのパイロット、ケイ・L・オリードはいつものように出勤してきた。

出勤前に見たニュース番組のことを話していた。

その番組で自宅で焼死した一般人の事が放送されていて、いつしかその話題になった。

 

その話題にケイの同僚、麻霧悠平が加わる。

「その焼死した被害者は、ガキの頃にオレをいじめていた奴だ」

同僚兼恋人の突然の発言にケイは衝撃を隠せず

「何ですって!? 」

と言葉を発する。

「両親を亡くした後に孤児院に身を寄せる事になったんだが、そこの孤児のひとりがくだんのいじめっ子なんだ」

「そいつは物は隠すは、悪口は言ってくるは、バイ菌扱いはするはでホントろくでもなかった」

「女だから暴力はなかったのが不幸中の幸いだけど」

と悠平はカミングアウトをする。

「こんな最期を迎えるなんて、因果応報って事なのかしら」

少し悲しげな顔になるケイである。

 

高い霊子放出量を誇るパイロットはさらに言葉を畳み掛ける。

「実はその女だけじゃなく、オレが嫌いになった人は次々に不幸になっていった」

「年齢1ケタの時に嫌いだった奴らは、交通事故死が2名、両親の離婚が1名」

「10代前半の時に嫌いになった連中は、病死が1名、ヤク中が3名、受験失敗が1名」

「10代後半の時に嫌いだったのは、震災で家全壊1名、望まぬ妊娠そして堕胎が2名、自主退学2名、父親逮捕が1名」

「20代になってから嫌いになった人は、自殺1名、婚約破棄1名、行方不明2名」

「…とこんな具合だ」

 

「これだけ嫌いになった人が悲惨な末路を迎えていたら、怖くなってくるんじゃないの?」

エリートパイロットは素朴な疑問を持つ。

「この現象に対してはじめの頃はザマァと思っていたけど、こういう事が続くにつれてだんだん自分がいやになってきてしまった」

「だけど、今日放送された事件の奴で最後になると思う…たぶん」

悠平はそう返答した。

ケイはさらに彼の発言につっこむ。

「なぜ最後になるって分かるの? 」

悠平はサラっとこのセリフを言う。

「なぜなら、お前と付き合うようになってから人を嫌いになることをやめたから」

「え…、私が理由なの?」

ケイは表向きは冷静に対応しているが、実は心の中では嬉しさのあまり狂喜乱舞していた。

この様子が表情に現れてしまっては、彼女のクールなイメージが崩れてしまう。

もっとも、それでもこのことで悠平の気持ちが冷めることはないのだが。

 

ケイは軽く微笑みながらこの言葉を発する。

「とりあえず、あなたの心が晴れていてよかったわ」

それに対し悠平はこう言い、仕事へ向かっていく。

「まあな、そんじゃオレはそろそろ仕事に行かせてもらう、お前も遅れんなよ」

ケイは早足で彼を追いつつ思った。

(人を嫌いになるのはやめたと言ってくれてるけど、彼を傷つけるようなことをしたらまた災いが起こるかもしれない

とりあえず浮気はしないでおこう)

 

説明
悠平が嫌いになった相手が次々不幸になっていき…?
悠平とケイがすでに付き合っている設定です。
不快な?表現にご注意ください。
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