真・リリカルなのは 第十一章 機動六課設立編 第四十三話 絶望の未来 |
はやてに言われ、聖王教会へとやって来た なのは達
そこにはカイトの姿もあった
カイト「何故、俺が行かねばならんだ」
はやて「大切な話しやねんて」
文句を言うカイトを諌める はやて
聖王教会に着くと、入口では2人の女性が立っていた
はやて「紹介するわ、黄色い髪の方はシスターカリム。この聖王教会のトップや」
カリム「ようこそ聖王教会へ」
お辞儀をする カリム
はやて「カリムは、管理局では少将の扱いやねんで?」
フェイト「え!?」
なのは「そんなに上!?」
なのは達は驚く
無理もない
提督や准将以上の階級の人と出会う事は滅多にない
カリム「気にしなくても大丈夫です。ここではただのシスターですから」
はやて「ほんでピンクの髪した人がシャッハ」
シャッハ「シャッハ・ヌエラです」
カリムと同じくお辞儀をする シャッハ
はやて「めちゃくちゃ強いんやで〜」
シャッハ「いえ、騎士シグナムに比べれば私など」
そうは言っているが、シグナムを追い詰めるほどの実力者であり、今の所 聖王教会では最強である
カリム「立ち話もなんですし、どうぞ中に入って下さい」
カリムに案内された部屋に入ると、そこにはクロノが居た
フェイト「クロノ?」
なのは「久しぶりだね、クロノ君」
クロノ「ああ」
カイト「………………」
フェイト「どうしてクロノが?」
クロノ「六課の後ろ盾だからな。今回の話をよく聞いておこうと思ってな」
はやて「六課のバックは最強やで? クロノ君にリンディさん、レティ提督に、ここに居るカリム………………そして、三提督や」
なのは「っ!!!」
予想以上の名前に驚きを隠せない なのは達
三提督と言えば、生ける伝説とも言われ、管理局員から崇められている存在だ
はやて「さて、早速やけど………話ししよか」
カリム「はやてが六課を立てた本当の理由は、これにあります」
カリムが懐から出したのは紙
そこには、よくわからない文字が書かれている
なのは「これは…………何の文字ですか?」
カリム「古代ベルカ文字です…………現在では存在していません」
フェイト「これに書かれている事が、はやてが六課を創る切っ掛け?」
はやて「そういうことやね」
なのは「何て書いてあるんですか?」
カリム「ええ、読んでみますね。無限の欲望、紅き宝石と孤児手に入れた時、古の王が蘇える。それ即ち滅びの合図。次元の海は消滅し、数多の命が散る。不屈の心は古の王に砕かれ、純愛なる雷は無限の欲望に飲まれ、孤独な剣は因縁の野獣に折られ、大いなる翼は狂気に?がれる。古の王、再び戦乱を巻き起こし、巨大な揺り籠に眠る。世界は黒く染まり、二度と光は届かん」
なのは「どういう意味ですか?」
全く意味がわからない様子だ
カリム「わかりません」
フェイト「そもそも、その文章は一体?」
カリム「これは私のレアスキル ((預言者の著書|プロフェーティン・シュリフテン))によるものです」
はやて「カリムはな、未来が見えるねん」
クロノ「ここに書かれているのが未来と言う事か?」
カリム「はい」
なのは「どれぐらいの確率で当たるんでしょうか?」
カリム「今の所、外れた事はありません」
はやて「的中率100%や…………でも、ウチらはこれを阻止しなアカン」
なのは「でも、書いてある意味がよくわからないよ?」
なのはの言う通り、書いてあることがわからないのならば、防ぎようがない
カリム「確かに正確にはわかりません。ですが、はやてがある程度の予測をしてくれました」
はやて「とは言っても少しやし、合ってるかどうかもわからへんけどな」
カリム「無限の欲望は恐らくジェイル・スカリエッティの事だと思われます」
フェイト「スカリエッティ…………」
フェイトの表情が硬くなる
カリム「そして、紅き宝石とはレリックでしょうね」
はやて「そして、次元の海の消滅…………それは、管理局の崩壊を意味してるんや」
なのは「そんな……………」
フェイト「………………………」
驚きを隠せない2人
はやて「問題は、孤児やけど……………これは誰を指してるかわからん」
カリム「それに、残りの文章もわかりません」
クロノ「なるほどな、管理局の崩壊を止める手立てはレリックをスカリエッティに手渡さないことだけか」
カイト「フン、先の戦闘で奪われたがな」
カイトの言う通り、レリックはルーテシアが持ち帰ってしまったのだ
はやて「それで、孤児やねんけど……………」
フェイト「まさか、保護したあの子ってこと?」
はやて「恐らく………………」
下水道を歩いていた女の子だ
カリム「あの子を六課に保護してもらいたいのです」
なのは「それは構いませんが………………」
シャッハ「シスターカリム!!!」
いきなり部屋に入って来る シャッハ
カリム「どうしたのです? シャッハ」
シャッハ「申し訳ありません……………あの孤児に逃げられてしまいました」
カリム「そうですか…………」
どうやら女の子は何所かに行ってしまったようだ
はやて「ま、探すしかないわな。なのはちゃん頼める?」
なのは「うん、任せて」
なのはは、あの保護した女の子を探すため部屋から出ていく
一方カイトはカリムの文章について考えていた
カイト「………………………………」
不屈の心、純愛なる雷、孤独な剣、大いなる翼
カイト(この4つは何を指している?)
不屈の心………………高町か?
カイト(高町、ハラオウン、俺、八神)
この4人を指している……………………
クロノ「どうかしたのか? 天城」
カイトに話しかける クロノ
カイト「………フン、下らん能力だ」
カリム「え?」
カイト「貴様の能力に、俺の未来を決められてたまるか」
そう言い残し、部屋から出ていく カイト
クロノ「何を言ってるんだ? アイツは」
フェイト「さ、さぁ?」
〜なのは視点〜
なのはは聖王教会の広い庭で、女の子を探して居た
なのは(何所に行ったのかな?)
辺りを見回しても、女の子の姿は確認できない
なのは「裏の方かな?」
聖王教会の裏口に続く庭は、雑木林の様な所である
なのは「あそこで迷ったら、出て来れなくなるよ」
なのはは急いで雑木林の方へ向かった
〜女の子視点〜
女の子「ママ〜 パパ〜」
うぅ………私を置いて何所に行っちゃたの?
女の子「ママ、パパ………何所?」
女の子は1人、雑木林の中で彷徨っていた
女の子「うぅ…………」
なのは「良かった、漸く見つけたよ」
なのはは、女の子に近づいて行く
女の子「だ、誰!? ママ! パパ!」
知らない人が近づいてきた所為か、大声で両親を呼ぼうとする
しかし、女の子の両親は姿を現さない
なのは「どうして病院を抜け出したの? 心配したんだよ?」
なのはは、目線を女の子に合わせ、話しかける
女の子「………………」
女の子はじっと なのはを見つめる
女の子「ママとパパが居ないの…………」
今にも泣きそうな声で、両親を探していると言う
なのは(やっぱりこの子が孤児)「そっか、じゃあお姉さんが一緒に探してあげるね」
女の子「本当?」
なのは「本当だよ。あなたのお名前は?」
女の子「…………ヴィヴィオ」
なのは「ヴィヴィオちゃんか………取り合えず、病院に戻ろうね」
なのはは、ヴィヴィオを抱きしめる
そして、なのはの優しさに包みこまれて、ヴィヴィオは眠ってしまう
なのは「寝ちゃったか……………」
病院に向かって歩き出す なのは
なのは(スカリエッティは、この子を狙っている。でもどうして?)
なのはは、眠っているヴィヴィオの頭を撫でながら、スカリエッティの狙いを考えていた
そう、この物語の鍵を握っているのは、ヴィヴィオなのだ
しかし、なのは達がその事を知る由もなかった
ただ、なのはは1人の人間として、女の子を攫おうとするスカリエッティが許せないでいた
なのは(絶対に捕まえるよ スカリエッティ)
この子は私が守る
新たな決意を胸にした なのは
そして物語は漸く動きだす……………ゆっくりと、確実に
更新が少し遅れましたね、申し訳ない
いい訳をするならば、現在第十三章を執筆中なのですが、途中で大きな矛盾点が発覚しました
なので一旦消去した訳です
そこでもう一度土台の作り直しをしていました
それが理由です
十三章は難産です本当に…………
まぁStsは書き終えているので、途中で終わる事だけは絶対にありませんので!
さて、作者は十三章を書き直してきます
ではまた!
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お待たせしました!四十三話です!! | ||
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