ソードアート・オンライン『明星の勇者』第十四話 |
第一層迷宮区19階
カイン「シリカ!スイッチ!」
シリカ「わかりました!スイッチ!」
デスゲームが始まって一ヶ月…俺とシリカ迷宮区のマッピング兼レベリングをしていた。
そして今戦っているのはコボルト・ソードマンというモンスターでシリカがソードスキルを使い俺と交代して下がる。
カイン「うおおおおおっ!って!のわぁ!」
シリカ「カインさん!」
俺はソードスキルで連続で切り裂いていくが足を滑らせて体制を崩してしまうも既にコボルトは倒されているので危険はない。
カイン「ああ〜うまくいかないな…」
シリカ「でもこの前より断然に上手くなってますよ」
カイン「それは俺でも実感してる…これが完成すれば間違いなくボス戦なんかにも役立つ」
シリカ「そうですね…今日はこれぐらいにして街に戻りましょう」
カイン「そうだな…今日はトールバーナで攻略会議が開かれるんだもんな…」
シリカ「此処から街まで戻って色々と準備してから行きましょう」
カイン「それじゃあ戻るか」
俺は立ち上がって迷宮区を出るために歩き始める。
ソードアート・オンラインが始まって約一ヶ月…死者は532人という人数が死んでしまったなか未だに一層を攻略されずにいた。
トールバーナ 農家2階
カイン「えっと…ポーションは無くなってきたから買わないとな…そういやあ、みんなどうしてるかな…あれからもう一ヶ月は過ぎたのか…」
俺は宿泊している農家の2階の広い二人部屋でユリアン達のことを考える。
案外…誰か此処に来てたりして…
カイン「まあ、可能性かな…」
そういいながら右手に1コルの黒パンと此処の飲み放題のミルクを暖めたホットミルクを飲みながら攻略会議の時間までゆっくりとしておく。
シリカ「カインさ〜ん!ただいま〜」
そんななかにフード付のローブ装備したシリカが帰ってくる。
カイン「どうだった?」
シリカ「はい、攻略会議があるということで高レベルのプレイヤーが集まってきてます」
カイン「そうか…それじゃあそろそろ時間だし行くか」
そういって農家を出てトールバーナの広間に向かう。
その時にシリカはフード付のローブのフードを深くかぶって顔が晒されないようにする。
理由は実に簡単だ。
シリカはプレイヤーの中でも美少女に値する女の子…その上にレベルも高いことから目立つから…というか不埒な目に遭うかもしれないのでということでフード付のローブを着させた。
シリカ「もしかして…ボスの部屋を見つけたんでしょうか…」
カイン「かもな、だとするとあの技は間に合わなかったな」
???「親方様ぁぁぁ〜っ!」
今回の攻略会議の内容を予想していると聞き慣れた…声が…というかこの呼び名で呼ぶとしたらあいつしかいない…
俺とシリカは軽く頷き合い後ろを向いて見ると防具なんかが少し変わった所があるがそれはまさしく…
カイン シリカ「ムラマサ/さん!」
それはまさしく俺とシリカとエテーネの村に移動しているときにパーティを組んでいたムラマサだった。
ムラマサ「このムラマサ、攻略会議と聞き親方様の元に推参致しました!」
カイン「攻略会議に参加するってことはレベルはそれぐらいに達したのか?」
ムラマサ「はっ!レベルは10でございまする!」
シリカ「凄いですよ!ムラマサさん!」
ムラマサ「いいえ、それほどでもありませぬ、所で親方様とシリカ殿もやはり私以上の?」
カイン「あ、ああ…あまり口外するなよ…18だ」
シリカ「私は…16です…」
ムラマサ「な、なんと!私のレベルとは程遠いレベルとは…!やはり親方様とシリカ殿は素晴らしいお方だ」
カイン「まあ、そんなわけで攻略会議のところにいこう、話はその後で」
ムラマサ「御意でございます!」
そういうことで俺とシリカ…そして合流したムラマサと共に広間に向かった。
トールバーナ 広間
俺達が攻略会議が開かれる広間にたどり着くと既にかなりの人数が集まっていた。
シリカ「凄い…此処にいる人…みんな高レベルのプレイヤーなんですよね」
カイン「見たところ50後半は居るな…たぶん他にも来るやつがいるだろうし60は集まると思う」
そういって何処か座る場所を探していると見慣れた3人を見つけた。
カイン「よお、ヨシユキそれにココとワタルだな」
俺が近づいたプレイヤーはヨシユキとココとワタルであって俺達はその3人の隣に座っていいか聞いて頷いたので座った。
カイン「一ヶ月ぶりだな」
ヨシユキ「そうだな…お前なら来ると思ってた」
カイン「他のメンバーは?」
ヨシユキ「みんな、この街にいるけどボス攻略に行くまでのレベルには達してないから…達している俺達が今回参加だ」
カイン「そうか、俺とシリカは行くって決めてたんだがムラマサは一ヶ月前に別れてついさっき再開してボス攻略にでるから連れてきた」
ヨシユキ「そうかよろしくな」
シリカ「こちらこそよろしくお願いします」
ムラマサ「よろしく頼む」
ココ「よろしくね」
ワタル「おう!よろしく頼むわ!」
剣士「えっと五分遅れだけど、会議を始めさせてもらいます!みなさんもうちょっと前に、そこの人!もうちょっと前に出ようか!」
俺達で少し雑談していると大きな手の音で前を向くと青色の髪にカスタマイズした男がいた、恐らくこの攻略会議の責任者だろう。
剣士「今日は俺の呼びかけに答えてくれてありがとう!知ってる人もいると思うけど《ディアベル》って言います。職業は気持ち的に《ナイト》やってます!」
ソードアート・オンラインには彼…ディアベルがナイトというジョブシステムなんてない…回りからは本当は勇者って名乗りたいんだろ?とかいう声も聞こえる。
ディアベル「さてここにいる最前線で攻略しているプレイヤー達にはここに呼んだ理由は言わずもがなだと思うけど……今日、俺たちのパーティがあの塔の最上階に続く階段を発見した!つまり、明日か、明後日にはボスがいる部屋に辿りつくって事だ!」
20階へと続く階段が見つかったことに回り…そして俺も少なからず関心を持つ。
ディアベル「一か月もかかったけど、俺たちは示さなくちゃならない。第一層のボスを倒し、第二層に到達していつかはこのゲームをクリアして現実に戻れるんだってことを、始まりの街で待っているみんなに!」
彼もまた絶望するみんなに希望を与えるために戦っているのだろう…
そのディアベルの熱い決意に攻略会議に参加したプレイヤー達は拍手を送る…が…
???「ちょお待ってんか、ナイトはん」
その拍手はある一言の割り込みで止んでしまった。
そしてプレイヤーの中から出てきたのは小柄の頭を針ネズミのように尖らせた…男…なんかこいつが言いそうなこと予想できた。
トゲトゲ剣士「そん前にこいつだけは言わせてもらわんと、仲間ごっこはできへんな」
ディアベル「こいつって言うのは何かな?まあ、何にせよ、意見は大歓迎だよ。でも、発言するなら名前を名乗ってくれないかな」
トゲトゲ剣士「わいは、《キバオウ》ってもんや。こんなかに、数人、みんなにワビぃ入れなあかん奴がいるはずや」
予想は完全に当たったな、ヨシユキも感づいたのか顔を悪くする。
ディアベル「詫び?誰にだい?」
キバオウ「決まっとるやろ。今まで500人にや。奴らがなんもかんも独り占めしたから、一ヶ月で500人も死んでしもうた、せやろが!」
ディアベル「…キバオウさん。君が言う、奴らとはつまり……ベータテスター、の事かい?」
キバオウ「決まっとるやろ。ベータ上がり共はこんクソゲームが始まってすぐに、ダッシュかまして始まりの街から消えよった。右も左もようわからんビギナーたちを見捨ててな」
こいつ…情報はあっただろ?…なるほどな狙いがわかった。
キバオウ「こん中にも居るはずやで。ベータテスターやっちゅうこと隠して、ボス攻略に入れてもらお、思てる小狡い奴らが。そいつらに土下座さして、貯め込んだアイテムや金をこん作戦のために軒並み出してもらわな、パーティメンバーとして命は預けられん、預かれんと、そう言うとるんや!!」
ワタル「ふざけんなよ…!」
ムラマサ「あの下朗が!」
直ぐ近くにいまワタルとムラマサがかなり頭に来ておりココは震えているヨシユキに手を掴みシリカも俺を心配するように見つめる。
カイン「ムラマサ、ワタル押さえろ…此処は俺が何とかする」
正直いって俺も頭に来ていただから言わせてもらおうか…
カイン ???「キバオウさん、あんたが言っているβテスターは此処にいるぜ」
その時キバオウに俺ともう一人同時にβテスターだと告げた。
後書き
どうも〜ウィングゼロです!
まさかの連続投稿!しかも書いたのは前の話を投稿後なので前々からこういう話にしようと思ってました。
さてとカインとシリカのレベル…高いですね、そしてエテーネに残って修行していたムラマサが合流してボス戦に挑むことになりました。
そして次回!βテスターの賠償を求めるキバオウに対してカインが猛威を振るいます。
それでは次回にまたお会いしましょうさいなら〜
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第一層攻略会議 | ||
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コメント | ||
カインと同時に名乗りを上げたもう一人のテスター・・・間違いない、我らが真っ黒さんだw!(本郷 刃) | ||
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