真・恋姫†無双 裏√ 第二十四話 袁紹編終幕
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袁紹編終幕

 

 

 

 

 

 

猪々子「ほんと、あんがとな。世話にまでなっちまって」

 

咲夜「気にするな。それに、そんな事言ってられる余裕がないくらい鍛え上げてやる」

 

私たちは洛陽を出る際、猪々子も連れてきていた。

理由は二つ。一つ目は単純に保護だ。

袁紹と斗詩が見つかるまでの間、うちで世話することにした。

最初は桜が「洛陽に残ればいい」と言ってくれたが、もし猪々子が洛陽にいる事が華琳に知られたら、

それは洛陽に攻め込む理由を与えかねないため危険だった。

だからうちで預かる事にした。まさか華琳も、うちに猪々子がいるなんて思わないだろう。

見つかったとしても、その辺で拾ったなどと、適当に誤魔化せばいい。

そして二つ目、袁紹と斗詩を探している間、猪々子を鍛えることだ。

これは猪々子たっての願いで、「今のままじゃ、斗詩や姫を守れねぇ」

と言う理由で懇願してきた。うちには幸い、最強の用心棒がいるからな。

基本は恋に任せる予定だ

 

月「ふふ、家族が増えますね」

 

詠「ここってなんか、みんな訳ありな感じの人でいっぱいね」

 

猪々子「…なぁ?月と詠って何もんなんだ?あの呂布、恋とも仲良さげだし」

 

月「…私は董卓ですよ」

 

詠「月!?」

 

月「詠ちゃん、いいの。猪々子さんはきっといい人だよ」

 

猪々子「え?と、董卓って、あの董卓?し、死んだんじゃ…」

 

咲夜「あぁ。ありゃ偽物だ。って言うか、あの事件自体、嘘しかないぜ」

 

悠里「え?え?なんの話ですか?」

 

あぁ、そう言えば、悠里にも言うの忘れてたな。

私は反董卓連合の裏側、真実をかいつまんで説明した

 

 

 

猪々子「マジ…かよ」

 

悠里「月ちゃん、詠ちゃん、本当に助かってよかったよぉ」

 

悠里は月と詠に抱きつき、豪快に泣いていた。

それに対し猪々子は、申し訳なさそうな表情だった

 

猪々子「ほ、本当にすまねぇ。

あたいら、何も知らなくて、張譲に、暴政が横行してる、って…」

 

月「大丈夫ですよ猪々子さん。過ぎた事です。

私も、詠ちゃんも、恋さんも、みんな無事ですから。

それに、悪いのは貴女ではありません。全て、あの張譲さんの仕業です」

 

猪々子「そんな!いいのかよ!

騙されたとはいえ、お前らの人生奪ったようなもんなんだぞ?

そんな簡単に許されちゃ、いけねぇだろ…」

 

猪々子は泣き崩れていた。

真実を知り、罪の無い人間を追い込んでいたことを悔いているのだろう。

そして、それに対し責めてくれないことで、余計辛いのだろう

 

詠「はぁ…」

 

詠が泣き崩れている猪々子に近づき、顔を上げさせる。そして…

 

 

パチーンッ

 

 

思いっきり、引っ叩いた

 

猪々子「……え?」

 

詠「ほら、これで許してあげるわ。

あんたも僕らも被害者なんだから、気にしなくていいのよ。

月の言った通り、過ぎた事なのよ。過去を悔いても仕方ないわ」

 

猪々子「う、うぅ…」

 

詠「あーもー、泣くな泣くな」

 

詠は猪々子を抱きしめる。詠ってキツイようで、実は結構優しいよな

 

恋「…詠、やっぱり優しい」

 

詠「な!」

 

恋の一言で、詠は顔を真っ赤に染め上げた。

詠は言い訳するも、混乱して何言ってるのかわからなかった。

それに対し、みんなが笑い、猪々子も涙を流しながら笑っていた

 

 

 

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それからしばらく、猪々子は訓練に励んでいた。

実は『晋』には、地下に特別訓練場という馬鹿でかい空間があり、

そこで訓練してもらっている。主に射撃訓練に使う場所で、

地上には訓練時の音や振動はこないよう設計されている。

さすが魔術。いろいろあり得ない

 

 

訓練は基本的に恋が担当している。

昼間の営業では、恋はほとんど寝ているか、時々買い出しに行くくらいだからな。

そんな恋の、猪々子に対する評価は…

 

 

恋「………弱い?」

 

猪々子「つーか恋が強過ぎんだよ!」

 

との事だ。

 

ちなみに交代で私と悠里、零士が訓練に付き合ったりもした

 

 

 

零士「基礎的な身体能力は悪くないんだけど、それを使う技術が皆無だね」

 

猪々子「か、かい……」

 

 

 

悠里「初動が遅いんですよねぇ。もっと速く反応しなきゃ」

 

猪々子「ど、どうやったらあれに反応できんだよ」

 

 

 

咲夜「そーれそーれ、もっと上手く捌かないと、一瞬で17分割にしちまうぜ」

 

猪々子「こぇーよ!咲夜が一番容赦ねぇよ!」

 

 

 

そんなこんなで二ヶ月半近くが経とうとしていた。この間にもいろいろあった。

華琳が袁紹の後を埋めるように河北一帯を制圧。

同じ頃、孫策こと雪蓮が、袁術に反旗を翻し呉を奪還したとの話を聞いた。

ずいぶん時間は掛かったが、これで雪蓮もようやく雪辱を晴らせたな。

そして…

 

猪々子「ほんと、今までありがとうな。結局一本も取れずじまいだったけど」

 

零士「あはは。僕ら四人にあれだけ耐えれるようになったんだ。

間違いなく強くはなってるよ」

 

悠里「そうですよ!自信持って下さい!」

 

詠「猪々子、早くしないと不味いんじゃない?」

 

私たちは袁紹、斗詩が見つかったとの情報を得ていた。

どうやらあの二人、北郷一刀と劉備の下へ落ち延びたらしい。

しかしその情報の出処が…

 

咲夜「まさか華琳から聞くとはな」

 

しかも華琳、どうやら北郷一刀を攻め込むらしい。

夕べ、物凄く歪んだ満面の笑みで語っていた

 

零士「華琳ちゃんは容赦ないから、急いだ方がいいかもね」

 

猪々子「あぁ、そろそろ行くよ」

 

月「また、必ず来てくださいね。猪々子さんは私たちの家族も同然です」

 

猪々子「もちろんだ!月も、いつも美味い飯ありがとうな!

へへ、家族かぁ。なんかいいな」

 

それに対しみんなが頷く。

短い期間ではあったが、猪々子は間違いなく家族の一員だろう。

かけがえのない、愛すべきバカって感じだ

 

恋「…猪々子、がんばる」

 

猪々子「おう!恋もありがとうな!」

 

咲夜「じゃあな猪々子。気をつけろよ」

 

猪々子「おう!今度会う時は、あたいが勝ってやんからなぁ!」

 

咲夜「ふん。期待してるぜ」

 

猪々子「あ!零士!なんかさ、かっこいい決め台詞ない?

あたいが駆け付ける頃には、多分危機的状況にありそうな気がするからよ。

こう、すぱーんと登場して助ける時に何か言いてぇんだよ」

 

なんだそれ。子どもかよ

 

零士「あー……なら、こんなのはどうかな?………」

 

猪々子「おー!それいただき!じゃあ行ってくるわ!」

 

猪々子は馬に乗り、劉備の下へ向かって行った。

私たちは猪々子の姿が見えなくなるまで、その場で見送っていた

 

悠里「寂しくなりますね」

 

詠「そうね。でも…」

 

月「うん。きっとまた会えますよ」

 

咲夜「今度は、大陸が平和になった頃だな」

 

零士「ならそれまで、僕たちの家をしっかり守らなきゃね」

 

そして私たちは、『晋』へ帰る。

また、必ず会えるだろう。

その時を楽しみにしてるぜ、猪々子

 

 

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長坂

 

 

 

 

 

 

張飛「こっから先は、この燕人張飛が絶対に通さないのだー!」

 

 

斗詩「文ちゃんの仇、ここでとらせてもらいます!」

 

 

袁紹「後ろにいる民達のため、

そして私たち二人を救ってくれた北郷さんの恩に報いるためにも、

ここは退けません!」

 

 

華琳「…麗羽、貴女変わったわね。惜しいわ。

もう少し早く、今の貴女になっていたのなら、

私の最大の敵は貴女だったでしょうに…

春蘭、秋蘭、全力で相手をなさい。私は麗羽を討つわ」

 

 

夏侯姉妹「御意」

 

 

華琳「さぁ、行くわよ!!」

 

 

 

 

「ちょーっと待ったー!!」

 

 

 

 

袁紹「その声は!」

 

 

斗詩「まさか!」

 

 

 

 

「ヒーロー参上!!」

 

 

 

 

斗詩「文ちゃん!」

 

 

袁紹「猪々子…あなた生きて…」

 

 

猪々子「悪りぃ斗詩、麗羽様。待たせたな。でも、ちゃんと追いついたぜ!」

 

 

春蘭「文醜!やはり生きていたか!」

 

 

猪々子「へ、地獄(特別訓練場)から帰ってきたぜ。

覚悟しな。あたいは今度こそ、大切なもんを守ってみせる!!」

 

 

 

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あとがき

 

 

 

 

 

袁紹編……と思わせて猪々子編完!!

 

俺たちの戦いはこれからだ!!

 

ってな感じでどうも桐生キラです

 

 

今回は袁紹軍の文醜さんにスポット当てて書いてみました

 

猪々子、斗詩、桜(劉協)との出会い話を書きたいが為の猪々子メイン回でした

 

私はどっちかっていうと斗詩の方が好きなんですけどねー

 

絡ませやすいのは猪々子だったんですよ

 

ちなみに、麗羽、斗詩、猪々子の性能を微妙に強化してあります。

 

というのも、劉備軍に董卓組がいないので、その穴を埋めるためのカバーです

 

具体的には

 

麗羽:知力強化(亞莎くらい) 猪々子:武力強化(星に勝てるかもしれないくらい)

斗詩:武力強化(防戦ならそこそこ耐えれるくらい)

 

ついでに言うと、麗羽の性格も微妙に変わっています。慢心ゼロです。人の話も聞くようになりました

 

まぁ、だからって劉備サイドの話はあまりする予定はないんですけどね(笑)

 

 

 

次回、日常編を挟んで、そろそろ呉の話を書こうかなって予定です

 

今年も残りわずか

 

忙しくなってきますが、頑張って更新していけたらなと思います

 

 

説明
こんにちは
今回で袁紹編はラストです
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コメント
劉備なら白蓮のことについて悔いて改心したと言えば信じるんじゃないですかね?(M')
袁紹さんは まともならいいとこまではいけるんだよね。。。(qisheng)
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真・恋姫†無双 オリキャラ 司馬懿 猪々子 

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