以降愛紗視点

　居た、桃香様だ・・・前の兵が邪魔だな・・・

　愛紗「どけぇ！！死にたくない奴は武器を捨てさっさと投降しろ！それが貴様等の為だ！」

　劉備隊「ひぃぃぃ！」

　諸葛亮隊「か、関羽様が裏切った！」

　鳳統隊「そ、そんなぁ！！た、助けてくれぇ！」

　諸葛亮「そんな、愛紗さん・・・」

　鳳統「ま、まさかそんな・・・」

　劉備「どうしてなの？愛紗ちゃん！」

　愛紗「桃香様！あなたはなぜこの連合に参加したんですか！？」

　劉備「そんなの洛陽で董卓さんが暴政を敷いて民が怨嗟の声をあげてるって皆言ってたから・・・だからだよ！愛紗ちゃんもそうでしょ？」

　愛紗「はい、私は確かにそう言いました・・・ですが、我等は情報を集めるべきだったのです。」

　劉備「それって・・・兵に帰る事の出来ない場所にあえて行けって命令するの！？そんなの出来ないよ！！」

　ああ、この人は・・・冷静に見てみると分かる。こんな事を私は・・・朱里達は！！

　愛紗「・・・前までの私なら当然ですと言っていたでしょうが・・・それは甘えです、桃香様！！朱里、雛里。お前たちならわかっていたんでは無いのではないか！？」

　諸葛亮「・・・それは・・・」

　鳳統「あわわわわ・・・」

　劉備「なんで！？危険な場所に行かせたくないのは悪い事なの！？」

　愛紗「そうは言ってません！それどころか・・・考えは悪くありません。」

　劉備「だったら！」

　愛紗「ですが・・・それは為政者としては失格なのです！」

　そう・・・間違っているんだ・・・

　劉備「どうして・・・どうしてそんなこと言うの？」

　愛紗「あなたの理想は確かにすばらしい・・・理想を追う事は間違っていません・・・ですが、現実を見てください。あなたのそれは・・・理想と言う名の暴論でしかないのです！！」

　届いてほしい・・・

　劉備「愛紗ちゃん・・・」

　孫策「お取り込み中悪いけど・・・関羽、主に対する口のきき方じゃないわね。」

　周喩「だな、忠臣関羽がどうしてここまで変わったかは興味が尽きないが・・・」

　愛紗「あなた方は黙っていてもらおう。忠臣故に申し上げねばならなかった事を、今呂北殿の忠臣として申し上げているのです。」

　そう・・・あの方に教えられ、月殿を見たからこそ言える事を！

　劉備「呂北さんの忠臣！？どう言う事？？」

　愛紗「私は呂北様をご主人様と仰ぎお仕えしております！」

　諸葛亮「な！？愛紗さん、それはれっきとした裏切り行為です！！何かしら理由があってそちらに属してるならまだしも！！」

　ふ、今さらだな・・・だが朱里よ・・・お前自身も危ない橋を渡ってる事を教えてやる。

　愛紗「ほう？では朱里よ。貴様はなまじ頭がいいのになぜ情報収集を進言しなかった？それこそ桃香様の道をいいように操ってるように見受けるが？」

　諸葛亮「そ、それは・・・」

　鳳統「あわわ、朱里ちゃん、愛紗さんは完全に向こうに説得されたみたいだよ。」

　愛紗「説得とは聞こえが悪いのではないか？雛里よ。私は真実を知ったのだ！董卓殿を見もせず・・・洛陽の町を見ようとしなかった！それはやってはならないことだったのです！！」

　孫策「・・・母さんが向こうについたのはそれが関係してるのかな？」

　周喩「かも知れんが・・・」

　愛紗「そこは紅殿から聞いてる。ご主人様が幼い時からの約束だそうだ。つまり・・・こうなる事は10年前から知られていたと言う事だ！」

　二人「な！？」

　劉備「そんな・・・呂北さんは・・・何者なの？？」

　愛紗「それを今のあなた方に話した所でどうなりますか？頭ごなしに否定し！あまつさえ自分の正義を押し付け！理想と言う麻薬に酔わせ！民に！臣に！茨の道を歩ませているのではないのですか！？」

　劉備「そ、そんな事無い！皆が笑顔で、安全に生活できるように！」

　愛紗「皆とは誰の事ですか！？」

　劉備「それは、民達や私の仲間達・・・」

　愛紗「それでは仲間で無い者は！？どうなのですか！？」

　劉備「そ、それは・・・・」

　孫策「・・・これはまずいわね。」

　周喩「ああ、劉備のもろい部分をつつかれて・・・」

　孫策「それもだけど、戦線が崩れてる。」

　周喩「へ？」

　紅『さあ、久しぶりに江東の虎と西涼の狼の狂宴と往こうか！！』

　琥珀『そうだね！往くよ！！』

　孫堅隊、馬騰隊『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！』

　周喩「・・・まさか、明命、亜莎、思春が・・・敗れた？」

　孫策「それどころじゃない、兵が・・・かなり減ってる。呂布って最初からどこかに居なくなったわよね。」

　周喩「雪蓮・・・なぜ我等はあの方に喧嘩を売ったのだろう？」

　孫策「聞かないで。私も今全力で後悔してるんだから・・・」

　むぅ・・・これまでか、退き時だな。

　愛紗「・・・恋もあらかたの兵を片づけたようだな。それでは私はこれにて失礼します。それと桃香様・・・」

　劉備「何？」

　愛紗「ご自分の成される事を今一度よくお考えください。・・・子供のままではいられないのですよ？」

　劉備「！？」

　愛紗「朱里、雛里。主の道を正すのも臣の務めと知れ。よいな。ではさらば！」

　孫策「くっ！逃すと思ってｒ」

　恋「一撃離脱。」

　ずどーん！

　孫策「くあぁ！！」

　周喩「雪蓮！！」

　紅「お仕置き一つ。」

　ごつん！

　周喩「〜〜〜きゅう」

　琥珀「あ〜あ、弱過ぎて面白味も無い・・・紅、後で酒付きあいな。この子を肴に飲むよ。」

　呂蒙「あう〜〜」

　琥珀の腕の中には呂蒙が気を失って抱えられていた。

　その後恋を筆頭に愛紗、紅、琥珀が虎牢関へ一直線に道を開き、撤退を完了させた。

　連合『劉孫同盟部隊』の損害は・・・全兵8万中5万を戦闘不能（戦死者含む）にし、野戦を勝利に終わらせた。ちなみに董卓軍損害は呂布隊死傷者０（兵の出番はほとんどなかった）、関羽隊死傷者２千（戦死者含む）孫堅隊死傷者1千（戦死者含み）、馬騰隊死傷者１千（戦死者含み）陳宮隊死傷者５百（戦死者なし）左翼全軍５万中４千５百である。

　少し時はさかのぼり・・・

　以降一刀視点

　左翼が動いてる。恋、無事でいろよ？

　一刀「さあ、董卓軍の精兵達よ！悪の権化、反董卓連合は全軍を用いた作戦に出た。むしろこれは我等にとっての好機である。なぜか！？簡単だ。我等が此処で奴等の戦力を削ぐ事が出来れば後の籠城戦で有利に事が進められるだけでなく・・・皆が酒を飲む時間が増えるのだからな！」

　その声にどっと笑い声が響く、それを俺は手をあげ沈めると

　一刀「だからこそ！此処で時間を食ってしまっては酒を飲む時間も減ると言う物。だからこそ手っ取り早く終わらせて奴等の驚いてる好きに奴らを挑発する意味も込めて、宴会を開こうでは無いか！！」

　呂北隊「そうですね、隊長！我等の酒が今砦で待ってます！」

　楽進隊「そうだそうだ！我等の酒がもしかしたら孫堅様達に飲まれてしまいます！急がねば！」

　静夏隊「もう、男どもはこれだから・・・でも、酒と聞いては私達も引けませんよね！姐さん！！」

　静夏「そうね・・・早く終わらせて飲みましょう。」

　馬岱隊「我らも参加できるんですか！？だとしたら・・・よしお前達早く終わらせて西涼の飲みっぷりを皆に見せつけてやるぞ！！」

　蒲公英「もう・・・でも、いいかもね。お兄様、たんぽぽもいっぱい飲みた〜い」

　一刀「ははは、ならば皆！曹操の軍を粉砕し砦に戻るぞ！」

　全軍「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！」

　こうして右翼の俺達も動き出したのだった。