【獣機特警K-9UG】煌月兄妹のお買い物【交流】
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ラミナ市の外れ、緑豊かな住宅地の中にひっそりたたずむ小さな薬店『サザルの雫』。

その目の前にあるバス停に、リクとソラの煌月兄妹が降り立った。

リクが、『営業中』の看板がかかった入り口のドアに手をかける。

ドアに取り付けられたサザルの風鈴が、子気味のよい音を奏でる…。

 

「こんにちはレルカさん!」

リクが元気よく声をかける。レルカはちょうど商品を陳列しているところだった。

「いらっしゃいリク、それにソラも一緒かい。しかし大きくなったね、ロボットなのにw」

「いやぁ、歳相応のボディーに換装してますから」

と、リクは照れくさそうに笑う。

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「それで、今日は何がご入用だい?」

と、商品を並べながらレルカは煌月兄妹に話しかける。

ソラがメモを見ながら注文をしていく。

「ええとですね…まずはローズマリーとディル」

「ふむふむ?」

「それと、クリーブにシナモン」

「それから?」

「あとはバジルとクレソンですね。それからオリーブオイルを」

ソラがメモに書かれた商品を読み上げると、レルカは手際よくその通りの品物を持ってくる。

 

実はこの『サザルの雫』、サザルの伝統的な薬のほかに各種スパイスやハーブ、自然食品も扱っている。

そのため、市内にある料理店がわざわざ買いに来るほど隠れた人気の店でもあるのだ。

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「ほいっと。こんなもんでどうだい?」

「はい!ありがとうございますレルカさん!」

「じゃあお代は全部まとめて1ホーンと75クロウだよ」

「わかりました」

リクはすぐさま、マルティーニ夫妻から手渡された1ホーン紙幣を2枚取り出す。

「はい。確かに受け取ったよ。お釣りは25クロウだ…あ、そうだ!」

レルカはリクにつり銭を渡すと、思い出したかのように店の奥に入っていく。

 

「レルカさん、何やってるんだろう?」

「さあ…?」

兄妹が不思議がっていると、レルカは一つの小瓶を持って戻ってきた。

 

「いつも贔屓にしてくれてる礼と言っちゃなんだけど、これ持ってきなよ!」

「なんですかそれ?」

「これかい?これはサザルの村に昔から伝わるスパイスで『カミナリ豆』っていうのさ」

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カミナリ豆。

それはファンガルドに自生する独特の植物である。

鞘の中に種子が入った姿から豆の一種だと思われがちだが、体系的には地球で言うアブラナに近いものであり、

サザル族の間では実をすり潰して保存食の防腐剤兼味付け用として使われてきたスパイスである。

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「でも、これ付けたら高くなりませんか?」

「いいっていいって。日ごろ贔屓にしてくれてるお礼だって言っただろ?カミナリ豆はプレゼントだよ」

「本当にいいんですか?」

「ああ。でもこれすっごく辛いから量には気をつけてね」

「「はい、ありがとうございます!!」」

 

数日後、ヴォルペの料理に新たなメニューが加わった。

その名も『鶏肉のグリル・サザルのカミナリ豆仕立て』。

イタリア料理と、サザルの食文化が出逢ったこの新メニューは早くも人気が殺到。

1日30食限定ですぐに完売してしまうメニューになったのだそうだ。

説明
サザルの雫はお薬だけじゃなくてスパイスなんかも取り扱ってますよ的な。

ソラ:http://www.tinami.com/view/552300
リク:http://www.tinami.com/view/556937
レルカ:http://www.tinami.com/view/640817
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コメント
なによりカルロさんは天才だからきっとわかってるはずwww(古淵工機)
カミナリ豆を入れる量を間違えると大変な悲劇にw しかしそんなお約束をしてくれるドジっ子属性の人はヴォルペには見当たらないのでよかったw(Ν)
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