劉勲伝 |
「私は、覇王として常に勝者であろうと思っていた」
覇王、曹操には数は少ないが「友人」と言うべき人物がいる。
「……私が勝たねば私の為に戦い散っていった者達の死は無為となる」
著名な人物で言えば「袁紹」「張ばく」が挙げられるだろう。
「だから、どんな相手で有ろうとも勝ち続けた…そう犠牲を払おうとも」
だが、彼女は曹操と戦い、そして負け「友人」から「敗者」となった。
「そう、私は自らが決して負けることを許さなかった」
例え友人であろうとも彼女は勝たねばならなかった。
「だけど、劉勲」
劉勲、元袁術配下で袁術滅亡後に曹操を頼り魏に仕官した人物である。
又、「とある」共通の趣味を持つものとして、曹操の友人というべき人物である。
「私は、貴方だけには勝てない」
そう独白した曹操の目線の先には、何かを追いかけるように早足で掛ける劉勲がいる。
「そう、無理、私には無理なのよ、絶対無理よ」
初めて敗北を認めた恐怖からか、曹操の顔は若干青ざめ、そして声が震え始める。
「だ、だって、そうでしょ、私だって、本気出せば愛紗とか翆もいけるだろうし」
そして、初めての敗北に、気づかぬ内に言い訳を始める。
「実際、春蘭とか桂花は簡単すぎて誇れないけど、でも、私は一癖二癖ある秋蘭とかも倒してきた」
言い訳というその行動の醜さに気づかぬままに。
「そう、私も難しい相手を確かに「私の可愛い雌」にしてきたのに!!」
まあ、そもそも「可愛い雌」とか昼間からはいけない言葉を絶叫してる事を気づかない時点で、まず我を失っているのだが。
「でも、そんな私でも無理なのよ、そう劉勲、貴方は私より高みをすすんでいる」
そう口にした時、劉勲が追いついたらしく足をとめ一呼吸整えたあと「叫ぶ」。
「七乃!!貴方、この首輪を付けなさい(ジャラ)そして、私の足を舐めなさい!」
「あは、劉勲さん本当に冗談抜きで死んでくれませんか…以降<人格否定から始まり人格否定で終わる廃人コース一直線の罵詈雑言>」
「あの七乃が攻略しようだなんて…私にはむ・・り・・」
そうつぶやきながら、初めての敗北に曹操は気を失い倒れた。
「分かっている、分かっているわ!七乃、貴方が私の心が壊れそうなほど邪険に扱うのは、一刀の世界でいる「つんでれ」であろう事を!!さあ、「つん」そろそろ終わりよ!「でれ」なさい七乃!そして足を舐めなさい…ぐふっ!!」
「……やっと黙ってくれましたね」
頑張れ強いぞ劉勲……チートキャラ七乃に唯一対抗出来るキャラになれるのは君しかいない!
鳩尾に拳を突っ込まれようとも!!頑張り続けるんだ!!
曹操こと「傾国の同性愛者王」華琳が気を失いながらも、両手を親指をたてて「劉勲グッジョブ!」しながら応援してるぞ!!
次回話
「劉勲、七乃に手を出そうとするが……いつの間にか貂蝉が隣で寝ていた」の巻