IS 2体の魔神皇帝 |
ラウラ達の仕事が終わり、教室のドアに営業終了の看板を出したのでラウラ達は
残りの時間を自由に過ごす事が出来る。
ラウラ「マドカ、一緒に回るか?」
マドカ「ん♪ラウラと一緒、楽しそう♪」
シャル「ラウラ〜♪僕も一緒に「断る!」いけずぅ〜」
シャルは一緒に行こうとしたが速攻で断られてしまった。
ラウラ「しかしもうすぐ終ってしまうから露店の商品も少なくなっているようだな」
マドカ「何か食べたい」
ラウラ「鈴のクラスに行ってみるか?」
マドカ「少し前の休み時間に行った」
ラウラは少し考えてから甘味系の露天を探してみた。すると意外に多く出店していてまだまだ十分に楽しめそうだ。
マドカはまずチョコレートバナナを5本平らげた後、綿菓子を10個食べ始めた。ラウラも一本購入して食べ始める。
ラウラ「む、少しベタベタするが甘くて美味いな」
マドカ「お兄の綿菓子のほうが好きだけど美味し♪」
ラウラ「兄様の?私は水飴のほうが好きだが」
マドカ「お兄の作る料理マドカは皆好き」
ラウラ「マドカの兄様好きには負けるよ全く」
ラウラが一本綿菓子を食べ終える間にマドカは更にリンゴ飴4本に焼きソバ5つを食い尽くしていた。
リンゴ飴は5本買ったがラウラに一本あげたマドカ。
マドカ「これ美味しい」
ラウラ「ほぉ、リンゴ飴か。前に兄様と食べたが私もこれは好物だ。・・・美味いな」
マドカ「♪」
リンゴ飴を頬張るラウラを見ながらマドカはラウラの膝枕で居眠りを始めた。
ラウラ(う、動けん・・・)
箒「ラウラにマドカか。一緒に回っていたのだな」
リンゴ飴を食べ終えて動きたいラウラだがマドカがすっかり寝入っているので全く動けなかった。
そんな時、清香に箒、一夏がやって来た。
ラウラ「兄様・・・」
一夏「ったくマドカの奴。ほら起きろ」
マドカ「お兄ぃ・・・ふにゃ〜・・・ニャッ!?」
マドカは寝ぼけて一夏に抱きついたが一夏はデコピンで阻止した。
マドカ「にゅ〜・・・一寸痛い」
その後は5人で残り時間を過ごしていた。
一夏「後10分もすれば文化祭は終わりか」
箒「こういうイベントは長いようで短く感じるな」
清香「うんうん」
ラウラ「よく解りません・・・」
マドカ「?」
その時、何か巨大な棘の付いた車輪が迫ってきているのが見えた。
その他にも一本角の何かとGRK−7が30体確認できた。
一夏「Drヘルだ!気合いいれろよ!」
箒「無論だ!」
清香「データ収集を離れた場所でするね」
ラウラ「私は3人を援護しよう。清香、データ収集と言っても機材は?」
清香は簡単な頭に付けるタイプのカメラを取り出し、腰につけている機器にコードを取り付けた。
清香「こんな事もあろうかとって束さんが持たせてくれたの」
一夏「来るぞ。量産型機械獣が。DDL−2、TRD−7、GRK−7だな」
ダムダムM−2の量産型DDL−2が1、トロスD−7の量産型TRD−7が1
ガラダK−7の量産型GRK−7が30というDrヘルのやり口にしては中規模だ。
箒「DDL−2は私が行く」
箒が真っ先にDDL−2にカイザーを展開して向かって行った。
一夏「清香、避難誘導のほうはどうだ?」
清香「束さんや織斑先生達のお陰で89%完了してる。でも今この学園に完全に安全な場所なんて無いよ」
一夏「違いない。ラウラとマドカはTRD−7を相手にしろ。GRK−7は数が多いから俺が潰す」
マドカ「解った・・・」
ラウラ「了解!」
一夏はスカルカイザーを展開し、GRK−7との戦いに挑んでいく。
一方マドカはマジンガーZを展開、シュワルツェア・レーゲンを纏ったラウラと共にTRD−7に立ち向かう。
清香「皆気をつけて・・・」
清香の後ろにはオータム達をつけていたはずの機械の虫が居た。その虫に気が付く者はいなかった。
一夏「さて・・・始めるか」
一夏はブレストリガーを構え、GRK−7、30体と戦い始めた。
一夏「さぁ、何処を打ち抜かれたい?10秒以内ならリクエストに答えてやる」
無人機なので答えることは無く後ろ20機がマシンガンを撃ち、残り10体が頭部の鎌を持ち、突撃してきた。
一夏はブレストリガーを手斧として扱い、すれ違いざまに8体切り捨てた。
一夏「時間切れだぜ」
ブレストリガーの弾丸は正確に頭部を貫いていく。無論形状不変体質を持っているので
再生パーツを破壊するのは忘れていない。
更に18体ほど倒した辺りでブレストリガーの弾が切れる。
前腕部のブレード部となっているマガジンとブレストリガーのマガジンを素早く取り替え、また更に倒してゆく。
一夏「フン、ネタが割れてる奴等なんて三下でしかないな。数多いと手ごわいが・・・」
マドカとラウラはTRD−7の突進を受け流しながらどの様に止めようか話していた。
マドカ「ワイヤーブレードで止められない?」
ラウラ「難しいな。・・・いや少し時間をくれ。可能かも知れん手がある」
マドカ「ん、任せる」
マドカはTRD−7が迫ってくると角を殴ってその突進の角度を変えてダメージを防ぐ。
ラウラはワイヤーブレードを上手く組み合わせて網のような物を作り出した。
マドカ「まだ?」
ラウラ「出来たぞ!さぁこっちに来い!!」
その時、近くに逃げ遅れた子供が居てTRD−7はその子供に標的を変えて突進していく。
ラウラとマドカは止めようとするが間に合わない。
清香「危ない!」
清香が子供を突き飛ばしてTRD−7の角に付かぬかれた・・・
と思われたが
ドロン!
ドロンと煙を上げて清香が消えた。
マドカ「みゃ?」
ラウラ「は?」
TRD−7『!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!』
清香「大成功♪」
声のする方向を見ると無傷の清香が突き飛ばしたはずの子を抱っこして立っていた。
清香「分身の術を使って分身に助けさせたんだ♪」
マドカ「吃驚だ」
ラウラ「・・・(ポカーン)」
まさか本当に分身の術が使えるとは思っていなかった二人は思わず呆けてしまった。
清香「ほらまた来たよ!私はこの子を避難させるね!」
ラウラ「・・・ハッ、解った。頼んだぞ」
清香は子供を連れて避難場所に走って行った。しかし忍者らしくその速さは凄かったと2人は語った。
ラウラ「今度こそ捕まえてやる」
マドカ「ん!分身とはいえ清香姉突き刺したから許さない!」
TRD−7『☆*@;+<%#$&?_・!』
TRD−7はラウラのいる所へ突進してきたがワイヤーブレードで作られた網に掛かり身動きが取れなくなってしまう。
その隙にワイヤーブレードをパージしたラウラは完全に動けなくなるようにTRD−7を芋虫にした。
ラウラ「さぁ・・・」
マドカ「いくよ・・・」
「「ダブルバーニングファイヤー!!!!」」
マジンガーZとシュワルツェア・レーゲンのブレストファイアーの同時発射による合体技
『ダブルバーニングファイヤー』によってTDR-7は溶解した。
清香「お疲れ様」
ラウラ「あぁ、精神的に疲れたよ」
マドカ「ん」
その時DDL−2に押されてきたカイザーが目に入る。
清香「前に来た本来の機械獣の量産型だよね?」
ラウラ「みたいだな。コイツはダムダムL2の量産型だな。みた所パワーは量産型のコイツの方が高い」
マドカ「箒姉、手伝う!」
マドカは2人をおいてDDL−2に向かって行った。
箒はカイザーにリミッターを付けられていた状態で戦っていたので少々苦戦していた。
箒「姉さん、まだリミッターは解除できないのですか?」
束『後5分・・・いや2分だけ堪えて!そうすれば解除できるから!
それとマドカちゃんがそっちに援護に行ったからね。15秒くらいで合流するよ」
箒「それは心強い」
箒は突進してくるDDL−2をターボスマッシャーパンチで押し返す。
しかしリミッターが掛かっているので僅かしか押し返せていない。
『ロケットパーンチ!』
其処へマジンガーZのロケットパンチが飛んできてDDL−2は完全に押し返された。
箒「助かったぞマドカ」
マドカ「ん♪」
DDL−2は車輪を開いて戦闘形態に移行する。ドリルの付いた側面の腕を2人に突き刺してきた。
箒「遅い!」
マドカ「動きが単調・・・ミサイルパンチ!!」
ミサイルパンチで本体の電撃触覚が破壊され、車輪の棘と側面ドリルのみが残された武装になる。
その時束からまた通信が入った。
束『カイザーのリミッター、解除完了したよ。マドカちゃんは少し離れてね』
マドカ「ん、箒姉に任せる」
箒「あぁ。任せておけ」
DDL−2はドリルで攻撃するがドリル部分を掴まれ、そのまま一本背負いの容量で投げ飛ばされた。
箒「マドカ!!」
箒に呼ばれてマドカは横に並び頷き合う。
「「ダブルマジンガータイフーン!!」」
マジンカイザーとマジンガーZの合体攻撃でDDL−2の装甲が脆くなり今にも崩れそうになる。
ラウラ「姉様!私も!」
箒「3人でやるか」
マドカ「賛成!」
「「「トリプルバーニングファイヤー!!」」」
マドカとラウラはブレストファイヤー、箒はファイヤーブラスターを使い、
合体攻撃、『トリプルバーニングファイヤー』を喰らったDDL−2は爆散した。
清香「皆お疲れさm」
清香がやって来て労をねぎらおうとすると隠れていた虫が清香の四肢を切断してしまった。
箒「清香!!」
一夏「如何した!?」
一夏もやって来て清香の状態を見る。両腕両足を切断されてしまい、切り取られた腕と足は
虫によってミンチ状態にされてしまっていた。
一夏「野郎・・・」
一夏は激怒して虫を破壊しようとするがすぐに冷静になった。
自分以上に激怒しているものを目の当たりにしたからだ。
清香「ほう・・・き?」
一夏「喋るな。今止血してやる」
清香「ゴメンネ・・・私が未熟でアイツの接近、気が付かなかった」
箒「そんな事はどうでも良い!!一夏、清香を頼んだ。奴は私が破壊する!!!」
一夏「解った。ただし、ネジ一本、この世に残すなよ!」
箒「当たり前だ!!!カイザースクランダー!!」
清香「あり・・・がと・・・」
清香が気絶してしたのを見て一夏は束の研究施設にある治療室へ連れて行った。
束「酷い・・・これやったのって・・・」
一夏「ブロッケンあたりだろ。今回のやり口的にあいつがやりそうだ」
メディカルマシンに清香を入れてスイッチを入れながら答える一夏。
束「切断された腕と足は?」
一夏「襲った虫にミンチにされちまった。義手と義足にするしかないかもな・・・」
束「・・・よし、止血は完全に完了。輸血をしてるから暫くすれば目を覚ますよ」
パネルを操作しながら束は作業の完了を告げる。しかしその顔は悲しそうだ。
一夏「後は箒がカタをつけるのを待つか」
一夏は清香の回復を待ちながら箒からの吉報を待つ。
一方箒はスクランダークロスすると逃げる虫を追う。
冷凍ビームや光子力ビームをことごとく回避し、GRK−7の残骸のある場所にやって来た。
箒「なにを・・・」
すると残骸同士を合体させ、10M程のGRK−7となった。
カイザーの5倍近くもある大きさだ。
箒「だから如何したのいうのだ!!ルストトルネード!!」
ルストトルネードを使い装甲を朽ちさせる。
箒「ターボスマッシャーパンチ!!」
更にターボスマッシャーパンチで彼方此方に穴を開ける。
箒「トドメを刺してやる・・・」
千冬「私達も入れてもらおうか。篠ノ之」
千冬、マドカ、ラウラ、鈴、セシリア、弾、シャル、簪もやって来た。
一夏から連絡が入っていたようで事の詳細も聞いている。
箒「無論入ってください。そうでなければ一夏と清香の約束を護れそうにないですから」
鈴「どんな約束?」
鈴が聞いてきた。といっても皆一夏から聞いていたのを箒は解っていたが、あえて言った。
箒「奴をネジ一本、部品一つのこらず消し去る事だ」
セシリア「そうですわね。私達の親友をあんな目にあわせたのですから」
鈴「ぶっ潰す!」
弾「あぁ!」
シャル「ユルサナイヨ・・・」
ラウラ「消滅させる!」
簪「うん。ネジ一本残さない・・・」
マドカ「清香姉の痛み思い知らせる・・・」
千冬「私の生徒達に手を出したのだ。当然だろう。よし、行くぞ!!」
「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」
そして千冬の号令で各々攻撃を始めた。
ラウラ、マドカ、簪「「「ブレスト・・・ファイヤーーー!!!!!」」」
鈴、シャル、セシリア「「「光子力・・・ビーム!!!!」」」
弾、千冬「「ダブルサンダー・・・ブレーク!!!」」
箒「マジンパワーフルパワー、ファイヤー・・・ブラスターーーーー!!!」
一斉攻撃により物凄い爆発と衝撃波が発生する。そして巨大GRK−7はネジ一本残らず蒸発した。
攻撃の威力も凄まじく、直径50M程のクレーターが出来た。
箒「・・・」
千冬「私達が後処理をする。篠ノ之は相川の所へ行ってやれ」
箒「はい!」
丁度一夏のよこしたスカルホースがやって来た。スクランダーを外すとカイザーを
待機状態に戻して箒は束の研究施設へ急いだ。
千冬「さて、まずはクレーターを埋めるか」
弾「うっす!」
鈴「今日最後の一仕事っと」
セシリア「出来るだけ早く終らせましょう」
千冬達はそのまま作業を始めた。
箒「姉さん、一夏!清香は・・・」
研究施設に着いた箒は真っ先に治療室に向かい、其処に居た2人に清香の容態を尋ねる。
清香はもうベットで眠っていた。
一夏「もう目を覚ますだろうってよ。で、どうだ?」
箒「あぁ。皆でネジ一本残らず蒸発させた」
束「ん、いい仕事したね」
束は箒を抱き寄せて頭を撫でる。箒も疲れが出てきていたのか止めさせようとせずに撫でられていた。
一夏「おい、二人とも」
一夏に呼ばれると清香が目を覚ましていた。
清香「あれ・・・此処って・・・」
束「私のIS学園内の研究施設。そこの治療室だよ」
清香は手足が無いのにそれを受け入れていた。腕は肩の少し下辺りから無くなっている。
足はほぼ根元から切断されてしまっていた。
束「ゴメンネ。再生治療の研究、まだ実用できなくて・・・ゴメンネ」
清香「仕方ないですよ。それに私だって油断してましたから・・・」
箒「しかし・・・」
一夏「此処は清香の言い分を受け入れとけ。清香はこれから如何したいのか姐さんに言っておけよ。
ほら箒、行くぜ」
一夏は箒を連れて部屋を出て行く。残された束と清香は少しの間黙っていたが束から如何したいのか切り出した。
清香「私は・・・」
一夏や束に如何したいのか聞かれた清香は今は無い手足を見てから意を決したように束に頼んだ。
その答えに束は驚いたが清香の目を見てその決意の固さが解った。
束「・・・覚悟はあるね?」
清香「はい」
束「でも、其処までの覚悟を決める事ができたのは何で?」
清香「私のご先祖の話なんですけど・・・」
清香の先祖は忍者、その更に前は巫女だったという。その巫女は魔神の巫女とと呼ばれていたらしい。
その昔、2体の魔神が争そっていたのを止めて以来そう呼ばれるようになったと伝えられている。
その後、魔神のうち一体は何処かに消え、もう一体は正義の魔神と呼ばれるようになった。
しかし巫女には魔物だという言いがかりとも呼べる噂が絶えず迫害を受けるようになった。
その為その巫女の一族は裏社会で生きていくようになり、何時しか忍者の家系になっていたそうだ。
その時使えていたのが正義の魔神だという。その魔神が何処かへ消えてからは山奥でひっそりと自給自足
をしながら忍術を後世に伝えながら人知れず暮らしていたという。
束「・・・そっか。だとするといっくんと箒ちゃんに会ったのは運命かもね」
清香「はい。だから2人の力になりたくて」
束「それじゃ、研究所に行くよ。お爺ちゃんにも手伝ってもらわないと・・・」
清香「ご足労おかけします・・・」
束「フフッ、妹になるかもしれない子のお願いを無下には出来ないよ」
清香は真っ赤になってしまい、束に抱きかかえられて人参型ロケットに乗せられる。
束「それでは出発〜♪」
清香「え?あの?ちょっと!?」
そのまま物凄い勢いで光子力研究所へ向い、ロケットは飛んで行った。
一夏「・・・研究所に行ったな」
箒「清香は大丈夫だろうか?」
一夏「ジジィや弓のオッサン達が居るんだ。何とかなるだろ。それよかみんなの手伝いに行くぞ」
一夏と箒は千冬達の手伝いに向った。
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今回一寸(?)残酷な描写が含まれます。 | ||
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