英雄伝説〜光と闇の軌跡〜 869
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〜カレイジャス・ブリッジ〜

 

ロイド達との通信を終えた”カレイジャス”はメルカバ伍号機にも通信をし、サラはエステルと会話をしていた。

「えへへ……まさか最終決戦地でサラさんと一緒に戦えるなんて嬉しいし、心強いわ!」

「フフ……あたしからしたら、正直遊撃士としての実績は当時のあたしを超えているし、実力も既にアンタ達の方が上と思っているわよ。トヴァルから聞いたわよ?ミントと共にS級正遊撃士への昇格が決まったんですって?しかもヨシュアもS級候補に挙がった上、アンタ自身は将来的にS級をも超える歴代初のランク――――SS級に昇格する話も来ているし、アンタ達と一緒に行動している”女神”――――フェミリンスとかいう女神に遊撃士になれば即A級正遊撃士にするっていう条件で勧誘が来ているんでしょう?さすがはカシウスさんの家族ね。」

笑顔で言ったエステルの言葉に微笑んだサラは口元に笑みを浮かべ

「う〜ん、あの不良中年親父の家族だからというのは何だか納得いかないわね〜。それにフェミリンスの件はともかく、あたしとミントがS級だなんてまだまだ早いとしか思えないし、SS級って言われてもピンと来ないのよね〜。ジンさんやクルツさんとかS級遊撃士としてもっと相応しい人達がいると思うし。」

「リベールのクーデター、”異変”、かつてはカシウスさんも関わっていた”D∴G教団”…………そして今回のクロイス家が起こした事件。これ程の多くの国家の問題を解決し、今回の件にも関わるアンタ達なら十分その資格はあるわよ。……それにアリオスさんが遊撃士協会に隠れてクロイス家に力を貸して”支える籠手”の信頼を大きく落としたから、最後の頼みの綱であるアンタ達を昇格させるのも無理ない話だわ。」

「……………………」

サラの言葉を聞いたエステルは複雑そうな表情で黙り込み

「多分、遊撃士協会はアリオスさんのせいで失った”支える籠手”の信頼を回復させるために、世間ではあの”六銃士”とほぼ同等に有名なA級正遊撃士であるアンタ達の活躍で信頼を回復する事を期待しているのだと思うわよ?」

「う”〜…………こんなうら若い乙女達に滅茶苦茶期待されても困るわよ〜…………」

サラの説明を聞いたエステルは唸った後溜息を吐き

「んん〜?それはアタシに対する当てつけなのかしら??」

「アハハ………そこまでは思っていないって。―――それよりサラさんはもう遊撃士に戻らないの?リウイやヴァイスさん達がエレボニアを侵略した事によって、制圧された地域にある撤退した支部が次々と復活し始めて、遊撃士達が活動を始めている話は聞いているけど。」

目を細めて自分を睨むサラに苦笑した後ある事に気付いて尋ねた。

「そうね…………今受け持っている子達が学院を卒業したら戻ろうと思っているわ。既に協会側からも遊撃士に戻らないかという話も来ている事だし。」

「そっか…………サラさんがまた遊撃士に戻る事を待っているね!」

そしてサラの答えを聞いたエステルは笑顔を見せた後画面端末から姿を消した。

 

「今の人が”ブレイサーロード”ですか……」

「何だか全然貴族には見えない人でしたよね……?」

「しかも何気にあの”剣聖”をぞんざいに扱っていたり、”英雄王”を呼び捨てにしていたし……」

エステルが画面端末から姿を消すとマキアスとエリオットは戸惑いの表情を見せ、フィーは静かに呟き

「まあ、あの子達はよっぽどのことがない限りは”貴族”としての態度を見せないと思うわよ?本人達も”貴族”としての態度は堅苦しいし、自分達には似合わないってボヤいていたし。後”英雄王”達とは友達同士とか言ってたわよ?」

「ええっ!?あ、あの”英雄王”達と……!?」

「皇族と友人同士か……凄いな……」

「フン、例え元平民とはいえ今は”貴族”…………その程度の意識もできないとは”貴族”として失格だな。」

「それは仕方ないと思うが。彼女達は元々平民として暮らしていたとの話だしな。貴族としてのマナーや心構えも学ばずに、”貴族”として振舞えという方が無茶だろう。しかし……”英雄王”達と友人同士というのは正直、信じられないな……」

「家族揃って最高ランクの遊撃士揃いって、ホント、”ブライト家”って恐ろしい一族だね〜。」

「フフ……既にカシウス卿を超えているな……」

サラの説明を聞いたエリオットとガイウスは驚き、ユーシスは鼻を鳴らして呟き、ラウラは静かな表情で呟いた後考え込み、ミリアムは静かな口調で呟き、ヴィクターは静かな笑みを浮かべた。

「そう言えば教官……先程の会話で学院の教官を辞めるみたいな事を言ってましたが……」

「本当に遊撃士に戻るのだろうか?」

その時ある事を思い出したアリサとガイウスはサラを見つめ

「ええ………やっぱりあたしは遊撃士をやっている方が似合っているからね。機会があれば戻るつもりだったわ。」

見つめられたサラは頷いた後答え

「寂しくなりますね……」

「そうだね〜。サラの授業が一番楽だったしね〜。」

エマは複雑そうな表情で呟き、ミリアムは頷いた。

「あんたね……他の教官達の授業では頻繁に寝ていた癖によくそんな事が言えるわね?――――ま、あんた達が卒業するまでは残っているわよ。」

サラはジト目でミリアムを睨んだ後苦笑しながら答えた………………

 

 

 

 

 

 

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今回の話でわかったと思いますがブライト家の面々が最後の最後でさらに出世しましたwwまさに化物にして神の一族ですww……感想お待ちしております

説明
第869話
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コメント
感想ありがとうございます Kyogo2012様 そりゃエステル達は根っからの遊撃士ですし 本郷 刃様 エステルは反則技が使えますしねww(sorano)
まぁエステルはもしもの時にはラピスとリンの記憶を使えば貴族として振る舞えますけどねw(本郷 刃)
ブライト家は化け物一家ですか?ま、エステルやヨシュアの場合は自分たちが貴族というより遊撃手としての心のほうが強いかと。貴族としての誇りより人々のつながりを優先しているだけだと思うけど。(Kyogo2012)
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