真・リリカルなのは 第十一章 機動六課設立編 第五十九話 背負うべきもの |
六課メンバーがハヌマーンから逃げている頃、はやてはナギと戦っていた
未だお互いに決定打が与えられず、勝負が長引いているのだ
長期戦となれば、もちろん はやてが有利だろう
ナギの魔力量も中々の者だが、相手が悪い
はやての魔力量は管理局でbP
ナギの魔力量では足下にも及ばない
ならば勝負ははやてに傾くかと思われていたが、広域魔法を連発により、かなり魔力を消費している
しかも、体力面ではナギの方が圧倒的に有利である
はやて「クッ どないするか…………」
ナギ「そろそろ限界か?」
はやて「いいや、まだまだこれからやろ!!!!」
と言ったものの、正直不味いかも
ナギ「そうか…………意外とタフだな」
はやて「まぁな」
お互いに宙に浮いており、回りの建物などは半壊している
まぁ結界を張っている為、大丈夫なのだが、この景色を見ていると本当に魔法の戦いなのかと疑いたくなる
まるで戦争である
ナギ「ここから一気に畳み掛ける!!!!!!!!」
ナギが勝負に出たようだ
双刃剣を振るい、はやてを斬り裂こうとする
とにかく少しずつダメージを与えていき、はやてを疲弊させようとしているのだろう
実際はやては肩で息をしており、心も体も疲労困憊である
しかし、それでもシュベルトクロイツを振るい、ナギの斬撃を弾き返す
はやて(ウチは…………ウチは諦める訳にはいかん)
あの時、ウチはカミューさんを救えんかった
けど、カミューさんはウチに妹を頼むと言ってきた
はやて(六課を設立させる前から、ずっとずっと探してた)
どれだけ時間を掛けても見つからんかった
はやて(けど、今 目の前に居る)
ここで諦めたら、カミューさんに顔向け出来ん
はやて(絶対に捕まえる)
そして、あんたから真意を問う
はやて(ウチが気に入らんかったら、恨んでほしい。ウチが許せんかったら、憎んでほしい)
それが、あんたの心を支えるものになるはずやから
はやての防御の硬さに焦りを感じる ナギ
ナギ(何故だ? 何故倒せない? 私の方が優勢だと言うのに…………)
はやて(本当は憎みたいはずや…………家族を殺されたんやからな)
その気持ちを押し殺すなんて…………あまりにも切ない
はやて(じゃあナギに殺されるんか? そう聞かれたら、答えは否や)
そんなことしても無意味やからな
今度はナギが復讐されるだけや
はやて(だからせめて、憎しみの炎をウチにぶつけて来い! 受け止めたる! ウチは死なん!!)
自分で言ってても思うわ
ただの偽善やって
何だかんだ言って、自分が救われたいだけやって
ナギに恨まれる事で………カミューさんの願いを聞く事で、ウチは自分の罪を帳消しにしようとしてる
はやて(けど無意味や)
罪は一生残る
絶対に消える事は無い
だから……………だから、ウチは背負うと決めた!!
はやて(嘗ての闇の書が犯した罪も…………カミューさんを救えんかったことも全部!!)
はやての目つきが変わる
普段は優しそうな丸い瞳だが、ナギを突き刺すような鋭い瞳となる
はやて「ここまでや…………ナギ、あんたの背負ってるもん、全部剥がすで?」
雰囲気も一変
彼女の回りの空気が、まるで震えているように見えてしまう
その空気が針のように、ナギの肌を突き刺す
そう、ナギは恐怖しているのだ
はやての殺気に……………
ナギ「…………………」
ナギは自分の右腕を見るすると、震えているのがわかる
ナギ(私は怖いのか?)
八神はやてに恐怖している?
ナギ「いや、そんなはずはない」
この程度の殺気、払い除けて見せる!!
ナギは自分を誤魔化すように、はやてに突っ込む
はやて「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」
シュベルトクロイツを振るい、ナギを殴ろうとする はやて
ナギは攻められずにいた
ナギ「クッ」
何と言う怒涛の攻めだ
しかし、次の一手は見えているぞ
ナギ(杖で横払いだ)
((蒼き瞳|ブルーアイズ))で はやての行動の先を読み、回避行動に移ろうとした
はやての攻撃は躱され、そこに出来た隙を付き、はやてを斬る…………………………はずだった
しかし、ナギの先読みは外れたのだ
ナギ「っ!!!!!!!!」
はやては、ナギに向けて掌を向けていた
ナギ(何!? どういう事だ!!! こんな未来、見ていないぞ!!!)
自分が見た未来と違う事が起き、動揺してしまう ナギ
はやて「夜天の雷!」
白い閃光がナギを飲み込んで行く
ナギ「バカな!!!!!!」
吹き飛ばされる ナギ
はやて「ウチを……………甘く見るなと……………言ったやろ?」
吹き飛び、壁にめり込んだ ナギ
ナギ「あり得ない…………私が見た未来が外れるなど」
初めて能力を破られ、ショックを隠せない ナギ
はやて「外れてへんよ」
ナギ「何?」
はやて「この杖で横払いする未来を見たんとちゃうか?」
ナギ「何故それを?」
はやて「あんたが回避行動に入るのが早かったんや。その瞬間わかった、これは躱されると……………だから、攻撃を中断して別の行動を取ったんや。10秒先の未来を見るんやったな? けど変更後までは見れへんみたいやな」
ナギ「……………………」
ナギは信じられなかった
自分が行おうとしている行動を即座にキャンセルし、違う行動に入る
それは至難の技だろう
そんなことをあっさり出来てしまう はやてに驚愕するしかなかった
実際はあっさり出来た訳ではない
ナギを止める
その強い信念が、はやての集中力を増させ、ナギの行動に違和感を持ったからこそ出来たのだ
普段のはやてなら、ナギの一撃を貰い、倒されていただろう
はやて「正直、賭けやった。もし、夜天の雷が読まれていたら、間違いなく負けてたわ」
ナギ「……………私はまだ負けていない」
一旦地面に降り立ち、デバイスを杖代わりにして立つ ナギ
はやても地面に降りて来る
はやて「ナギ! あんたの恨み、憎しみ、怒り、そして悲しみを!!! ウチは背負ってみせる!!」
はやては自分の想いをナギにぶつける
ナギが自分に想いをぶつけてくれるように願って
ナギ「私は………」
あいつが憎い…………のか?
ナギ「そうだ……………憎いに決まってる。姉は私にとって母のような存在でもあった」
しかし、憎んでもいいのか?
姉は呪いによって殺されたのだ
八神はやては、逆に姉を救ってくれたのではないのか?
ナギ「わからない………………私はわからない」
頭を押さえ、混乱する思考を鎮静化させようとする
クアットロ「憎めばいいじゃない」
ナギの後ろにクアットロが現れる
クアットロ「あいつがあなたのお姉さんを殺したのよ〜」
ナギの耳元で囁く クアットロ
はやて「この卑怯者が!!! どうせ今まで隠れて見てたんやろ!!!」
クアットロに怒りをぶつける はやて
クアットロ「八つ当たり? 醜いわね〜」
はやて「ウチはあんたみたいな卑怯者が一番嫌いや……こそこそ他人の後ろで隠れおってからに! ウチが狙いやったら、正々堂々来んかい!!!」
クアットロ「クククククク、さてナギ…………今日は退くわよ。アレとの決着は次に取っておきなさい。最高の舞台を用意してあげるわ」
はやての声など完全に無視する クアットロ
ナギ「……………わかった」
2人は退こうとする
すると、クアットロめがけて炎の矢が飛んでくる
クアットロ「チッ」
即座に反応し、躱す クアットロ
シグナム「避けられたか」
別の任務に出ていたシグナムが漸く帰ってきたようだ
シグナム「逃がさんぞ メガネ……………貴様は捕える」
再びシュツルムファルケンを放とうとする シグナム
しかし、はやてがそれを止める
はやて「シグナム、かまへん…………今回は逃がしとき」
シグナム「主はやて…………………はっ」
レヴァンティンを鞘に戻す シグナム
クアットロ「アラ? 珍しいわね………………まぁいいわ、さっさと逃げましょう ナギ」
クアットロ達は去って行く
ナギとの決着は、まだ先のようだ
今回で古の森編は終りです
そして、舞台はクラナガンへ…………
六課襲撃まで後僅かです
お楽しみに〜
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はやては勝利する事が出来るのか? | ||
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