真・恋姫†無双 裏√ 第三十話 孫呉編其三
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孫呉編其三

 

 

 

 

 

 

私と零士は母様のお墓があるところまで来ている。

袁術から呉を奪還してからは、いろいろと慌ただしかった為私もここに来るのは久しぶりだった

 

零士「久しぶり、蓮鏡さん。今日は貴女好みの酒を持ってきたんだ。よかったら飲んでくれ」

 

零士は荷物の中から酒を取り出し、それをお墓にかけた後、残りを墓前に置いた

 

零士「貴女の娘は立派に成長しました。貴女の意志をしっかり受け継ぎ、そして強くなった。

貴女を越える日も、そう遠くないかもしれませんね」

 

あぅ。顔が熱い…ニヤけちゃう…

冥琳に褒められてもこんな事はなかったのに…

 

それからしばらく、零士は母様に語りかけ、そして立ち上がった

 

零士「では蓮鏡さん、僕はこれで。また来ます」

 

そして私は零士と入れ替わるように母様のお墓の前に立った

 

雪蓮「久しぶり母様。ずいぶん待たせちゃってごめんなさい。袁術から呉を取り戻すのに、少し手間取っちゃった。

ふふ、母様なら遅過ぎる!って怒るわよね。でも、私達は帰ってきた。仲間と、蓮華や小蓮と協力して。

母様の願い、呉の民達が平穏に暮らせる世界の実現、私が叶えてみせるわ。

だから、母様は見守っててちょうだい。必ず、母様が見たかった世界を見せてあげるから」

 

そしてこれは、口には出さないもう一つの報告…

 

母様!どどど、どうしよう!私、零士に恋しちゃった!なんか、冷静でいられないの!

冥琳の事も愛してるのに、冥琳じゃこんな取り乱さないの。ねぇ、どうしたらいい?助けて!

 

零士「…!」

 

ぽん

 

にゃー!零士が肩に手を置いたー!手大きい!暖かい!

 

 

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン

 

 

雪蓮「え?」

 

 

キンキンキンキンキン!

 

 

シュッ

 

 

零士「…ッ!」

 

気付けば、零士は剣を取り出し、飛んでくる矢を全て叩き落としていた

 

な!暗殺!?

 

零士「この僕の目の前で暗殺とは、1800年くらい早いんじゃないか?」

 

 

ダァンダァンダァンダァンダァン!

 

 

雪蓮「ッ!」

 

零士が、たしか銃と呼ばれる武器を構えてそれを使うと、凄い音を立てて小さな矢のようなものが発射された

 

「ギャーーーー!!!」

 

すると森の中から複数の男の悲鳴が聞こえた

 

雪蓮「確か魔術だっけ?ほんと便……!!零士!怪我してるじゃない!大丈夫?」

 

零士の腕には矢が掠った跡があった。だが、掠った割りには出血が酷く、また零士も汗をかいていた

 

零士「大丈夫だが…少し離れているんだ……!!」

 

雪蓮「な、なにしてるの!」

 

零士は手から短刀を出し、それで傷口をえぐった。そしてそこから大量に血が吹き出した

 

雪蓮「は、早く止血を!」

 

私は慌てて自分の服を破り、それを傷口に巻こうとした。

その際、微妙に傷口が変色していたように見えたが、零士はそれを確かめる時間を与えてくれず、

そのまま森の中へ入ってしまう

 

 

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零士「…やぁ、気分はどうだい?暗殺者君?」

 

暗殺者「い、痛ぇよぉ!!ち、ちくしょう!てめぇなにもんだ!」

 

森の中には四人の死体と、足を怪我した一人の男がいた。こいつらが、暗殺者…

 

雪蓮「…」

 

私は無言で男を斬りかかろうとするが、それは零士に止められた

 

雪蓮「なぜ止めるの?」

 

零士「君は、こんな小物が暗殺を企てると思うかい?」

 

言われて気付く。ここで殺してしまっては、情報を潰すことになる。チッ!今日の私はどうかしている!

零士が来たことで舞い上がり、暗殺者の気配も察する事ができないくらい気を抜き、零士を傷付けられたことで取り乱して…

少し、本当に落ち着こう。これでは凡愚だ

 

零士「さぁ、君は誰の差し金かな?」

 

暗殺者「は!言うと思うかよ」

 

零士「なかなか威勢がいいな…」

 

 

ダァン!

 

 

暗殺者「ウグァ!」

 

零士は銃で暗殺者の右足をさらに撃ち抜いた。なぜ左足を攻撃しなかったのだろう。

私は暗殺者の右足の二つの穴からでる血を見ながら考えていた

 

零士「さぁ、言わなきゃ今度は…」

 

 

ダァンダァン

 

 

暗殺者「ウギャー!」

 

今度は両手を撃ち抜いた。手にはぽっかり穴が開き、そこから大量に血がでる

 

零士「なかなか頑張るな…じゃあ、これはどうかな?」

 

今度は零士の手からノコギリが現れた。ほんといろいろ出てくるわね

 

暗殺者「な、何する気だ?」

 

零士はノコギリを暗殺者の背中に当てる。そして、それを引いた

 

暗殺者「アァァー!」

 

零士「君が口を割らなきゃ、二秒毎にこれで君の背中を切って行く」

 

暗殺者「は、話したら俺が殺されちまう!」

 

零士「なら僕が殺してあげるよ…選べ。

@このまま何も話さず、僕にこのまま切られ上半身と下半身がお別れ

A無言を貫き通し17分割

B無視したら君の体に穴と言う穴を開けて見通しを良くする」

 

暗殺者「救いはねぇのかよ!!」

 

零士「我がままだなぁ…なら

C君が知りうる全ての情報を話す。ただし嘘をついたら愉快なオブジェ

ちなみに話してくれたら、君を解放しようと思う。ついでに腕のいい医者も紹介してあげよう」

 

暗殺者「ほ、本当か?」

 

零士「あぁ。僕は何もしない」

 

暗殺者「わかった!話す!だから助けてくれ!」

 

それから暗殺者はペラペラと話してくれた。自分達が元袁術軍の兵士で、私に恨みを抱いていたこと。

そして誰かの手引きでここに侵入し、暗殺をけしかけられたこと

 

零士「その誰かって?」

 

暗殺者「俺たちも知らねぇ。これは本当だ!顔も見た事ねぇ。

俺たちは紙に書いてあった事を実行したまでだ」

 

零士「……そうか」

 

雪蓮「使えないわねぇ。どうするの零士?多分ここまでよ」

 

零士「そうだね……よし。君、もう帰っていいぞ」

 

え?そんな簡単に帰していいの?

 

暗殺者「本当か!?」

 

零士「あぁ。約束は守る。僕は手だししない。そのために君の左足は傷付けなかったんだし」

 

暗殺者「ありがてぇ!」

 

雪蓮「な!?零士!」

 

私が追いかけようとすると、零士に制止されてしまう。そして零士は、見てなよと言わんばかりに片目をつむった

 

零士「あぁ、君。気をつけるんだ。その辺には…」

 

暗殺者「え?…うぉーー!グギャッ!」

 

 

ブシャーッ

 

 

暗殺者は突然宙ずりになり、そして無数の槍によって串刺しになった

 

 

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零士「僕が獣用に仕掛けた罠があったんだが、どうやら遅かったね。だが、これは事故だ。

僕が直接手を加えた訳じゃないから、約束は破ってないだろ」

 

げ、外道ね。上げて落としたわよ。これは百年の恋も冷める外道っぷりね。

まぁ、私は冷めたりしないけどね!!

 

零士「……はぁはぁ」

 

雪蓮「!零士!」

 

零士が突然膝を地に付け、息も荒々しかった。私は零士を抱きとめたが、零士の体は凄く熱くなっていた

 

零士「ごめん雪蓮ちゃん。華佗の所まで連れてってくれるかい?」

 

雪蓮「わかったわ!」

 

零士の声はずいぶん弱々しかった。一体、どうして…

 

零士「全く僕も油断してたな…まさか毒にやられるとは…」

 

雪蓮「え?」

 

零士はボソリと呟いたが、私はしっかり聞こえていた。零士が毒?母様と同じように、毒に?

 

雪蓮「そんな!嫌!嫌よ零士!なんで言わなかったのよ!?」

 

零士「自分で処理出来たと思ってたからね…失敗しちゃったな」

 

あれは、あの大量の出血は毒を出すため?あの傷の変色も…

クソ!なんでもっと早く気づかなかったのよ!

私は、私はまた大好きな人を失ってしまうの?

 

雪蓮「だめ!そんなの絶対に認めないわよ!零士は、必ず助けてみせる!」

 

私は零士を担ぎ、全速力で華佗を探した

 

祭「策殿!なにやら凄い音が…!!零士!一体どうしたのじゃ!?」

 

城内に入ると、祭がこちらに向かって走ってきていた

 

雪蓮「祭!今すぐ華佗を探して!零士が毒に侵されてしまった!」

 

祭「なんじゃと!?すぐ探してくる!」

 

はぁはぁ…どこよ華佗!このままじゃ…

 

祭「策殿ー!連れて参ったぞ!」

 

華佗「一体どうし…零士!何があったんだ?」

 

幸運なことに、祭はすぐに華佗を見つけてくれた

 

雪蓮「よかった!華佗!零士が、零士が毒に…」

 

華佗「なに!?卑弥呼、貂蝉、手を貸してくれ。手術を始めるぞ!」

 

貂蝉「これは一大事ねぇい。急がないとマズイわ」

 

卑弥呼「うむ。だいぶ弱っておる。早く処置しなければ」

 

華佗、貂蝉、卑弥呼の三人は零士を寝台に乗せ、治療を始めた。祭は冥琳に報告しに行った。

私は、私は見ているだけしかできなかった…

 

華佗「無茶な応急処置をしたな。血が足りない…」

 

雪蓮「!!私の血を使って!」

 

華佗「いいのか?俺の血を使ってもよかったが」

 

雪蓮「お願い!私も力になりたいの」

 

貂蝉「華佗ちゃん。ここは孫策ちゃんの想いを汲み取りましょう」

 

卑弥呼「うむ。素晴らしい愛の力を感じるぞ」

 

華佗「わかった。少しチクっとするが、我慢してくれ!」

 

華佗は私に鍼を刺し、そこから血を抜き取り零士に流した。貂蝉と卑弥呼は、弱りつつある零士に氣を送っている。

そして…

 

華佗「見えた!行くぞ病魔!我が鍼の一撃、とくと味わえ!元気に、なぁぁれーー!!」

 

華佗が叫ぶと、零士の周りを明るく照らした

 

華佗「病魔、退散!」

 

雪蓮「華佗!もう大丈夫なの?」

 

華佗「あぁ。無茶な処置だったとはいえ、体の毒素はほとんど抜け切っていたからな。しばらく安静にしていれば、すぐに目を覚ます」

 

雪蓮「よかった…本当によかった…」

 

私は脱力しきってしまった。だが、まだ終わりじゃない。この暗殺劇の首謀者を必ず捕まえなければならない

 

雪蓮「冥琳、いるのでしょう?」

 

冥琳「なんだ、気づいていたのか。もう良いのか?愛しの東殿のそばにいなくても」

 

雪蓮「う、正直そばにいたいけど、でもケジメはつけなきゃいけない。

冥琳、信用できる者を集めて。呉の内部に、裏切り者がいるわ」

 

 

 

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零士サイド

 

 

 

 

 

 

零士「ここは…」

 

目が覚めると、僕は寝台の上にいた

 

華佗「零士!目を覚ましたか」

 

零士「華佗?…あぁ、確か毒にやられたんだったな」

 

僕は確か、蓮鏡さんの墓の前で、雪蓮ちゃんを守って、それで毒矢を貰っちゃったんだったな

 

貂蝉「ふぅ、無茶したわね」

 

卑弥呼「いくらなんでも、あそこまで抉る事はないだろうに」

 

華雄「お前程の者でも、重体になることがあるのだな」

 

はは、それではまるで、僕が人間じゃないみたいだな

 

零士「雪蓮ちゃんは?」

 

華佗「彼女なら無事だ。傷一つない。それに彼女は、血を提起してくれた。

あれがなかったら、少し危なかったかもしれないな」

 

あれ、血液型って………まぁいっか

 

おっと、皆様は輸血の際、しっかり血液型を調べてくださいね

 

零士「そっか。後でお礼を言わないとね」

 

華佗「それにしても、零士がこうやって倒れる時は、誰かをかばう時くらいだな」

 

零士「はは、違いないな。咲ちゃんを助けた時もこうして倒れて、君に助けられたな」

 

本当に華佗には、頭が上がらないな

 

「あ、よかった。め、目を覚ましたのですね?」

 

扉が開かれ、一人の片眼鏡をかけた女の子が入ってくる。見たことない子だな。

少しオドオドしてるけど、新入りかな?

 

零士「君は?」

 

呂蒙「はぅ!し、失礼しました!私は呂蒙といいましゅ!め、冥琳様の下で、軍師見習いをしてます!」

 

この子が呂蒙か。確か史実では、関羽を追い詰めたんだっけかな。

それにしても、軍師に必要な落ち着きがないな

 

零士「えーっと、呂蒙ちゃん?少し落ち着こうか。深呼吸しよう。はい、吸ってー、吐いてー」

 

呂蒙ちゃんは素直に深呼吸し始めた。すると徐々に落ち着きを取り戻していったようだ

 

呂蒙「すー…はー…すいません。少し落ち着きました。私、極度の人見知りで…」

 

あぁうん、そうだろうね

 

零士「ところで、なにか用事かな?」

 

呂蒙「あ、いえ。雪蓮様に、様子を見て来いと言われたので、それでやって来ました」

 

零士「そっか。雪蓮ちゃんは今どこに?」

 

呂蒙「玉座の間です」

 

ということは、会議中かな。今回の事件は明らかに内部の人間の仕業だ。

恐らく彼女が信用している面子が集まっているだろう…

ん?呂蒙ちゃんどうしたんだろう。ずいぶんジロジロ見てくるけど

 

零士「あの、どうかしたかな?」

 

呂蒙「あ、いえ、貴方が東零士さんなのですねと思い」

 

零士「ん?僕はそんなに有名なのかい?」

 

呂蒙「えぇ。お話はかねがね」

 

貂蝉「さすが零士ちゃんねぇい。こんな可愛げな女の子の心まで掴んじゃうのかしら?」

 

呂蒙「か、かわ?!」

 

卑弥呼「フハハハハ!顔を真っ赤にしよって。なかなかにウブな奴じゃのう!」

 

零士「あはは。さて、それじゃあ僕もそろそろ、調査してみようかな」

 

流石に関わってしまったし、雪蓮ちゃんには血をわけてもらった。

きっちり解決してから帰らないと、僕の気も済まない

 

華雄「む?体調はもう良いのか?」

 

零士「あぁ。十分回復した。この程度なら余裕で動ける」

 

卑弥呼「なんとタフな男だ。だぁりんがいる前で、わしの心が揺れるではないか!」

 

貂蝉「…零士ちゃん、あなた、本当になんともないのかしら?」

 

零士「ん?どういう意味だ?」

 

貂蝉「…いいぇー。なんでもないわぁ。さすがはイレギュラー、ですものねぃ」

 

んー?今ここで、それになんの関係が…

 

華佗「零士、わかっていると思うが、あまり無茶はするなよ。

今のお前は、孫策の血で補ったとは言え、血液不足に変わりないんだ」

 

零士「わかってるよ」

 

無茶するな、って約束はできないけどね

 

華雄「それで、まずはどこに行くのだ?」

 

零士「おっと、そうだね。呂蒙ちゃん、君も少し協力してくれるかい?」

 

呂蒙「はひぃ!わ、私もですか?」

 

零士「あぁ。少し案内して欲しいんだ」

 

 

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雪蓮サイド

 

 

 

 

 

 

玉座の間には私、冥琳、蓮華、祭、穏、思春、明命が集まっていた。

亞莎には零士の様子を見に行かせ、小蓮は待機させた。

小蓮には、呉内部で裏切りがあったなんて、知らせたくなかった

 

雪蓮「みんなに集まってもらったのは他でもないわ。既に知っている者もいるだろう。

今しがた、私に刺客が向けられ、暗殺をしようとするものに襲われた。

私は無傷で済んだが、不幸にも私をかばった零士が毒矢で負傷した」

 

蓮華「毒矢!?」

 

一番の反応を示したのは蓮華だった。当然ね。だって母様の命を奪った原因ですもの

 

雪蓮「落ち着け蓮華!零士は無事だ。華佗が一命をとりとめた」

 

蓮華「そうか…」

 

蓮華は安堵しため息をついていた。見れば他の零士を知る者も安心したといった様子だ

 

思春「雪蓮様、その暗殺者は?」

 

雪蓮「零士が全て始末したわ。だが、そいつらは首謀者じゃない。黒幕は他にいるわ。それも、呉内部に」

 

明命「裏切り、ですか?」

 

雪蓮「恐らくね」

 

蓮華「信じられない…」

 

私もできれば蓮華に同意したい。だが、これは明らかに内部からなにかしらの支援が無ければ不可能だ

 

雪蓮「冥琳、穏、ここ最近で、私に不満を持っている者はいるかしら?」

 

穏「そーですねー。いないことはないですがー」

 

冥琳「頭の硬い老人達だな。あのもの達はずいぶんと保守的で、雪蓮の勢力拡大に不満があったようだからな」

 

その報告は、私も以前から聞いていた。だが、あの狸どもが暗殺を企てるかしら?恐らくは無い。

保守派なら、わざわざまた内部を瓦解するような事はしないはずだ。甘い汁を吸いたいだけなのだから

 

穏「もしくは、袁術ちゃんを追い払らう際に、孫呉派と偽り入ってきた者がいるとか」

 

私もその線で考えているが、どうにもそれはなさそうな気がしている。

勘だが、もともと孫家に仕えていて、なおかつ野心のある…

 

雪蓮「……あ」

 

一人いる。古くから仕え、なおかつ野心の塊のような奴。

あまり目立つような奴ではないが、老人達の中で唯一勢力拡大に積極的だったもの…

 

 

 

 

 

 

零士サイド

 

 

 

 

 

 

僕と華雄ちゃんは、呂蒙ちゃんの案内で資料室に来ている。今の呉に誰がいるのかを確かめる為だ。

ちなみに華佗、貂蝉、卑弥呼の三人は手術に力を使った分疲弊していたので、部屋で休んでもらっている

 

呂蒙「あ、あの、これで全部です」

 

集めて貰ったのは、将兵、文官、全ての個人データがある資料。なかなか膨大な量だが、将兵は後回しだ。

一応持ってきてもらったが、こういった暗殺を企てるのは文官の確率が高い

 

呂蒙「あの、一体誰を探しているんですか?」

 

零士「さぁ、それはまだわからないな」

 

今回ばかりは、証拠が無さ過ぎる。

確か史実では、于吉と呼ばれる術士が孫策暗殺を企てたが、その線はない。なぜなら…

 

 

 

貂蝉「于吉?あいつならこの外史にいないわよ。あいつは管理者の一人だからねい。

他の管理者が外史に来てたらびんびん反応しちゃうんだけれど、それがないわ」

 

卑弥呼「というか、奴は確か死んだはずだ」

 

零士「死んだ?」

 

貂蝉「ちょこーっとおいたがすぎたのよ」

 

 

 

という事らしい。だから于吉の線は除外。

なら今度は、呉にとって不利益になりそうな者、縁起の悪い者を探そうと言う事にした

 

かなり膨大な量だが、今回は建業の文官のみに絞ろう。きっと出てくるはずだ…

 

零士「……………!!」

 

おいおい。こりゃとんでもない奴が見つかっちまったぞ。

こいつが生きてるなら、もう一つの事件にも関わっているはずだ

 

華雄「ん?なにか見つかったのか?」

 

零士「あぁ。呂蒙ちゃん、少し案内してくれるかい?黄祖がいるところまで」

 

 

 

 

説明
こんにちは!
孫呉編の三つ目であり三十話目です
若干の外道注意
いつもより少ーしだけ長めです
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
2391 2013 10
コメント
黄祖さん、居たんですか…………(ohatiyo)
僕は手出ししない というから てっきり雪蓮の手によって殺されると思ったら罠で殺るとは。。  黄祖さんが呉陣営にいるとは驚きだ。 (qisheng)
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