〜第０話 †プロローグ†　〜

それは遠い未来のお話

人類は当時最先端の技術を用いてその機械を作り出した

それは皆の期待を込めてOneForAllと名づけられたその機械

世界のネットワークを一度その機械に集め、そこから世界へ供給するシステム

それを元手に自己進化していくその存在は一つの仮想世界を作り出した

バーチャルリアリティ・・・VR時代の幕開けとなった

軍事・医療・商業、様々な企業や国がそこに参入していった

医療ならば実際の手術と同じ訓練ができたり

商業ならば将来建設予定のビルなどに入れたり、景色を見る事もできる

色々な恩恵が世界に広がっていった

軍事関係は特に力を入れていた、FPSと呼ばれる戦争ゲームを

生の体感と遜色無いように作り込み、そこで訓練や各国との擬似戦争などもできたからだ

中には悪用しようとデータ改ざんやVRの世界から抜け出せ無いように手を加えようとする連中もいたが

全てOFA（オーファ：OneForAllの略称）がシャットアウトし

犯人情報を各国に通達し、検挙されるケースが毎年何千件とあった

ちなみに身体に負担がかかる為最大接続時間は６時間

間の休憩は４時間以上

１日でも最大１０時間が経つと強制的にログアウトされる仕組みだ

身体に異常があったり、トイレを催した場合でも強制的にログアウトされる

家庭用でも防犯の為に鍵やチャイムと連動しているので何かあるとすぐにログアウトされる仕組みだ

その辺の管理もOFAが徹底管理しており非常に安全である

そして、時代はさらに進み・・・

各国は一つの提案を出した、各国間でもし問題が起きて戦争する事があっても

このVRの中で決着をしないか？　というモノだ

平和的なこの提案は各国で受け入れられ、戦争と言うもので無くなる命は大きく減った

それはさておき・・・

そこで各国はVR世界において実力がある者達を集め始める

それはいろんな企業が出すVRMMOと呼ばれるゲームの優秀者などが大半を占めており

中には軍で開発したゲームの上位者もいたりする

そういった者達を【バーチャルミリタリア：VR軍人】と呼び、職業として広まっていった

このお話は

そんな時代に生まれた男の話しである・・・

その男の名前は「島津（しまづ）龍臣（たつおみ）」

２５歳男性、身長は日本人にしては高く体付きは細マッチョタイプで締まっている

ベリーショートの黒髪を全て後ろにしたオールバック

黒のチノパンを履き

防弾・防刃処理された白のTシャツと同じく防弾・防刃処理された茶色のジャケットを羽織り

つま先と踵には鉄が入った靴を履いてる男だ

彼はとある施設の依頼を受けてやってきた

その依頼内容は・・・【βテスター】

今回はVRMMOという仕事に挑む彼の仕事ぶりを見ていきたいと思う・・・