帝記・北郷:人物伝
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『帝記・北郷:人物伝』

 

新魏編

 

張?

字は儁乂。真名は美琉(みりゅう)。

冷静沈着にして勇猛果敢な弓使い。ちなみに設定上では弓以外の武芸もかなりの腕という事になっている。

曹操軍に参入したのは官渡の戦いの後。もしもそれから三国の戦いに出ていれば名将として名を挙げていたかもしれないがそうはならず、龍志と共に北方の平定にあたっていた。ちなみに昔の人物紹介で書いたように、龍志を推挙したのも美琉である。

龍志とは誰よりも長く(蒼亀を除けば)行動を共にしており、自然と彼に心惹かれていった。

中原から離れていたからこそ、龍志の唱える三国同盟の欠点も見えており、彼の反乱計画に加わることになる。彼女にしてみれば三度目の主替えとなるのだが、自ら選んだ道を迷うことなく進んでいる。

恋愛に不器用かつ自分の魅力を信じることが出来ない彼女だが、故に鬱屈したものがあるのか自らの恋を自嘲気味に語ることも多い。反面。かといって諦めることもできずにさりげなく龍志にアピールするのだが、必ずスルーされている。

ぶっちゃけ華雄が龍志サイドのヒロインから外れた今、一番の有力株だと作者は思う。

眼鏡の似合う知的美人。身長高め、胸大きめ……これだけ書くと冥琳ぽいな。あ、色白です。髪は後ろに撫でつけていますが、最近少し前髪を下ろしてみた様子。

 

 

徐晃

字は公明。真名は藤璃(とうり)。

飄々とした佇まいの智将。武技もかなりのものであり、大斧を使わせれば新魏軍でも五本の指に入る猛者。

曹操軍参入は董卓連合軍戦の後。しばらくは軍の中央にいたが、すぐに并州付近の警戒に当たることになり、そのまま龍志の指揮下に入ったので三国戦ではあまり活躍しなかった。

元龍志配下としては珍しく、龍志よりも一刀に好意を寄せている。彼女にとって龍志はあくまで尊敬に値する将であるらしい。とはいえ、龍志が孫呉についた事に少なからず動揺するなど並々ならぬ思い入れはある。

反乱に加わっていたのは、三国同盟という形での終結が納得できなかったから。部下思いの藤璃にしてみれば、并州や幽州といった辺境で魏の天下統一の為に命を散らした兵士達に顔向けできないという思いがあったのかもしれない。

かなりの名将にも関わらず、今までこれといった活躍の場がない。しかし、龍志が抜けたこれからは龍志と戦術において渡り合える数少ない将としてその役目は大きくなる。

後ろで長い髪を二房に結んでいる。身長は低め、胸は平均。どこか猫っぽい。

 

 

司馬懿

字は仲達。真名は躑躅。(つつじ)

冷徹にして酷薄。その下に激情を忍ばせる謀士。武芸も戦場で指揮をとるのに問題ない程度に使える。毒物マニア。

閑話休題であったように王者の子を産み、それによって天下を取ることを画策している。と言っても三国の王は全て女性であったし、躑躅自身が日々が楽しければそれでよいと思っていたので元々天下を取る気は無かった。

そんな或る日、華琳からの招聘を拒み続けていた躑躅の元に龍志がやってくる。彼に王者の器を見た躑躅は前述の天下取りを思いついて彼について行くことにした。

反乱も龍志が王者となる一歩ということでかなり乗気だったが、一刀の帰還により計画に狂いが出る。ここで本来ならば一刀に近付くべきなのだが、何故かそれでも龍志から離れられない自分に戸惑う事になる。尤も、天下取り事態が彼女の道楽に過ぎないので本人は構わないようだが。

龍志の素性や外史についてなども聞き出しており、紅燕とともに管理者や選定者の存在も考慮に入れた戦略を立てている。

司馬懿なのに今まで活躍していないという珍しい人物。しかし、藤璃同様これからその存在が大きくなる。

無造作に伸ばした長い黒髪に反則気味なスリーサイズ。これで一刀とさして年齢が変わらないのが恐ろしい。

 

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田豫

字は国譲。真名は藍々(らんらん)。

純情ながらも卓越した治世と軍事の才を持った少女。

幽州で龍志に見出され以来、彼の副官として成長してきた。

龍志は彼女にとって兄であり、目標とする人物である。龍志の後を継ぐ形で幽州刺史に任じられた時の彼女の喜びと覚悟はひとしおであり。龍志が戦死したとの報を受けた時の悲しみも人一倍大きなものだった。

現在、龍志と戦う事に最も躊躇いを持っているであろう人物。まして彼女が率いるのは龍志の直轄部隊であった飛龍兵……一波乱ありそうである。

身長、胸、共に小さいがそれは発展途上であるが故。季衣や鈴々といった歳の近い者たちと比べれば充分に発育は良い方である。髪は後ろで結んでいる。

 

梁習

字は子虞。真名は青鸞(せいらん)。

仕事至上主義な毒舌家。

魏国時代からその政治手腕を讃えられていた。

青鸞が雛菊を保護しなければ漢は再興しなかったかもしれないので、ある意味最大の功労者と言える。

今後ももっぱら留守を預かることが多いので出番は少ないかもしれないが、何故か作者の意識にしっかりと入り込んでくるキャラである。

 

廖化

字は元倹。真名は炎(ほむら)。

頑固一徹生真面目な青州黄巾党の副将。

武芸と馬術に優れ、龍志に目をかけられていた。

今のところあまり描写されていない将だが、立ち位置的に重要になるかもしれない。

 

臧覇

字は宣高。真名は煉霧(れんむ)。

勇猛果敢にして慈悲任侠に篤い徐州刺史。

武芸、用兵、統治能力全てにおいて一流。いささか粗暴に見えるが、歳相応の女らしさを持ち合わせており、龍志に好意を寄せている。霞とは親友。

…と、ここまでの設定を作っておきながら未だにモブ扱いに等しい武将。正直、青鸞といい炎といい煉霧といい龍志が今とは違った形でもっと活躍する予定だった頃に生み出されたキャラなので、予定変更でとばっちりを食ったといえる。

 

 

呉編

 

張昭

字は子布。真名は牡丹(ぼたん)。

頑固一徹。謹厳実直。見事なまでのツンデレ。

呉の政治を実質預かっている人物。雪蓮とは仲が良いが、蓮華との折り合いは悪い。

雪蓮が袁術から独立した頃に招聘される。豪族の連合体という風の強い呉を孫家が纏める為に苦心する。故に呉は彼女にとって子供のようなものであり、そこが侵される事を極度に嫌う。その為、雪蓮が蜀に逃亡してからの呉の実質的な最高権力者となった牡丹は、呉を戦禍から救うべく華琳に早々と降伏した。この事が、雪蓮帰還後の呉の早期復興に繋がるのだが、一部の将兵達からは売国奴と罵られることになる。だがそれを覚悟の上で牡丹は華琳からの招聘を断って孫呉に残り続けている。

第一部であったように呉の戦後処理を行ったのは龍志であり、牡丹とはその時に知り合っている。その人柄と政策で呉の民の心を捕えた龍志を警戒しながらも、彼女もまた彼に心惹かれることとなる。

雪蓮を失い蓮華が前線に出ている今。何より龍志が再び戻ってきた今。彼女はどう動くのだろうか?

 

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程普

字は徳謀。真名は曼珠(まんじゅ)。

剛健にして温厚な人柄の中に狂気を忍ばせた女性。

祭、韓当、今は亡き祖茂と共に孫堅の四天王と呼ばれた女傑。

孫堅の死後は、専ら交州や揚州奥地の治安慰撫にあたっていた。

雪蓮の独立後もそれらを続けていた為、魏呉決戦には派兵こそすれ自身は参加していない。

その後、牡丹の降伏に反対した武断派達を集めてゲリラ戦を展開。龍志と熾烈な争いを繰り広げる。実はその事自体が曼珠と牡丹の作戦であり、降伏派と抗戦派という解りやすい形に国を割ることで豪族たちの小競り合い等を無くすためのものであった。

雪蓮帰還後はその旗下に入ろうとするが、三国鼎立という形はあくまで先代・孫堅の天下統一という志を貫かんとする曼珠には理解できないものであり、それによって自分の時代は終わったと感じた曼珠はそのまま引退することになる。

そして再び乱の風が吹き始めた今、曼珠は心を痛めながらも愛用の鉄脊蛇矛の手入れに余念がなかった。

 

魯粛

字は子敬。真名は風炎(ふぇん)

質実剛健。温厚篤実。

雪蓮独立後から親友の冥琳の推挙で呉に仕える。だが本人は雪蓮よりも蓮華との方が仲が良い。

富豪の生まれだがそれを笠に着ない気さくな人物。

魏呉決戦後は曼珠と共にゲリラ戦を展開。龍志と知略の応酬を通じて互いを認め合った。

孫呉復興を気に雪蓮の元に戻り再びその才略を如何なく発揮する。冥琳のような華々しさこそないが、縁の下の力持ちとして孫呉の繁栄に尽力していた。

そして今、冥琳の命によりかつての好敵手・龍志と共に戦場を駆けることとなる。戦という極限状況において敵同士ながら互いを認め合った二人。この二人の邂逅が乱世にもたらすものは何なのだろうか?

 

韓当

字は義公。

豪放磊落にして思慮深き武将。

魏呉決戦後も雪蓮に従っていたが、蜀魏決戦には兵站の管理の為に参加していない。

孫呉に残る唯一の四天王として蓮華に忠誠をつくす傍ら、散っていった命を悼む日々を過ごしている。

孫呉の将だが出身は幽州(実話です)なので、龍志とは気が合う。

 

蒋欽

字は公奕。真名は朱音(しゅおん)。

猪突猛進型の武将。だが、最近は亜紗の姿を見て勉学に励みつつある。

孫家に仕えたのは明命と同じ頃なのだが、純粋な武者を自任していた彼女は袁術の子飼の手下のような立場に成ることが我慢できずに河賊に身をやつしていた。

雪蓮独立後はその旗下に入るも曼珠の下で越賊の討伐などに当たることが多く、活躍の場に恵まれないまま孫呉は一度滅亡。雪蓮と曼珠の連絡役などをこなす。

そして今は孫呉の主力の一人として新魏との決戦に臨んでいる。

龍志を先生と呼び、尊敬する朱音。彼女の中で龍志はどう変わっていくのだろうか?

 

 

その他

 

司馬徽

字は徳操。真名は夢奇(ゆめき)

不可解にして謎の多い人物。解っているのは彼女が外史の事を知る存在であり、龍志達の師であり、今作品中最強の人物であると言う事。

彼女にとっては外史は彼女を楽しませる舞台に過ぎず、その役者の心の叫びを受け止めることを何よりも楽しみとする。

しかし、本来の目的は別の所にあり龍志に協力するのはその目的の為と龍志への師弟愛によるものと思われる。

ちなみに龍志が外史の流れを脚本(シナリオ)と呼ぶのはこの人の影響である。

 

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後書き

 

どうも帰って来たタタリ大佐です。

前作にて皆様の温かい励ましのお言葉ありがとうございました。ペースは少々落ちるかもしれませんが、作品を見直しながら執筆を進めていきたいと思います。

今の所、作品の大まかな流れはすでに決まっているのですが、シナリオの都合上細部を変更しないといけなくなったもので……。

 

それから今回「てめぇ!またオリキャラ増えてるじゃねぇか!!」

という方々。すみません。やむにやまれぬ事情がありまして……。

その事情というのは。

一、呉における原作武将数の少なさ。

三国で最もキャラの少ない上に、雪蓮と祭が離脱した現状では戦闘描写などに問題が出てしまいます。しかも悪い事に、軍師兼武将や隠密兼武将はいても純粋な武将(蜀の愛紗、魏の春蘭のような武将)が一人もいないという最悪の事態でした。それを解決する為にもオリキャラを出すことにしました。

二、龍志編シナリオの都合上。

ここだけの話、龍志が自己矛盾と向き合っていくという話は最初は魏で行うはずでした。ですが龍志の離脱は一刀の成長の為にも必要と考えて龍志の離脱を優先し、龍志の成長は呉で行う事にしたのですが、一の理由に加えて下手に龍志と原作キャラが親密な関係になると気持ちを害される方も多いと判断しましたので、苦肉の策でオリキャラを増やして彼女達との触れ合いの中で龍志が成長していくという形に修正することにしたのです。ちなみにこれのとばっちりを食ったのが炎達であり、得をしたのが牡丹達です。

三、新魏のオリキャラを目立たせるため

これは一見すると矛盾しているようです。しかし、龍志という存在がいなくなったことと呉において自分達と対になるような存在が(厳密に一対ではないですが)出来ることで、今まで書けなかったキャラの描写を少ない文章でより深く出来ないかと考え、実行してみた次第です。

とまあこんな感じです。ご理解いただけたでしょうか?頂けたなら幸いですし、そうでないのならば……善処します。

 

さて、人物伝其の一・いかがだったでしょうか?紅燕や徐庶など今回紹介されなかったキャラは後日改めて紹介させていただきます。

では、これ以上オリキャラが増えないことを祈りながら……。次の作品でお会いしましょう。

 

追伸

十三話が途中で切れている不備ですが、前書きにあったように少しずつ修正していきます。

 

追追伸

張昭や魯粛への愛についてもまた後日。

 

 

 

 

説明

帰って来ました。
そしてリハビリを兼ねてご要望のあったオリキャラ紹介を。

孫呉編の主要なキャラに絞っていますので、今回書かなかった武将は改めて書こうと思います。

言うまでもなくオリキャラ注意

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コメント
Komanariさん→龍志はまあ…龍志ですから(笑)ある程度で済むように頑張ります(タタリ大佐)
nemesisさん→いやーそこまでいったら色々と問題が…(しかし無いとも言い切れない現状)。落ち着いて書かせていただきます(タタリ大佐)
MiTiさん→すごい数になってます…頑張ります(タタリ大佐)
@@さん、ぬこさん、逢魔紫さん、Poussiereさん→ただいまです。頑張らせていただきます(タタリ大佐)
れみりゃさん→いえ、自分も確認せねばならないと思っていましたから。頑張って書かせていただきますよ(タタリ大佐)
お帰りなさい。僕は完全なオリキャラは少し苦手ですが(龍志さんはなぜか大丈夫です)、三国志を元にしたオリキャラは結構許容できるので、ある程度増えても大丈夫です。続編楽しみにしています。(komanari)
今の段階でオリキャラは13人ですか。こうしてまとめてみると結構な数になってますね。このペースだと完結までに原作キャラと同等の数に増えてるんじゃ。まあ御自分でも気にしてらっしゃるようなので大丈夫でしょう。前にも書きましたがゆっくり書いてくださいね。(nemesis)
お帰りなさいませ〜 改めてみるとオリキャラすごい数になっちゃってますね…今後も頑張ってください(MiTi)
お帰りなさいませ^^w 続きを愉しみにしてます^^w(Poussiere)
おかえりです。続き楽しみにしてますね。(トウガ・S・ローゼン)
続編、楽しみにしております。(ぬこ)
前回オリキャラ説明してくれと書きましたが、このように書いていただき把握できました。ありがとうございます。引き続き執筆頑張って下さい。(れみりゃ)
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