白鳥の虹 -弐話- |
白鳥の虹 -弐話-
もうだめだ。
俺は、思った。
二階から落ちて、しかも頭からコンクリートの地面に当たって
死なないやつがいるのだろうか。
血まみれだ。
俺は、死んだ
井上。
堤下。
お前ら、幸せにな…。
麻奈ちゃんとは、仲良くなれなかったけどさ…
てか、なんで、俺”麻奈ちゃん”とか言ってるのかもわからないしさ…
おかしいだろ。
兄、妹に殺される。
こりゃ。新聞一面だな…。
階段を下りる音が聞こえる
すごい、速さでこちらに向かっているのもわかる
それは、当然妹で俺の体をゆさぶっている。
…と、思うのだが感覚も、もうないや…
「にいちゃん…にいちゃああああん!!!!」
ごめんな…。
俺が、こんな弱いばかりに…
お前と姉ちゃん残して死ぬなんてさ…
「にいちゃん、脈が…にいちdsv!?」
ここで、噛むなよ…。
てか、もうだめだ…
視界が、白く美しい白い奴に白くて白い
白白うるさいな
とにかく、白い世界へといざなわれる。
「次のニュースです。」
とにかく、このニュースだけは気になったんだよね。
僕はね、ニュースとか全然興味ないんだけど。
これだけは、なぜか近いものを感じたんだ。
「今日未明、兄fg喧嘩で二dgの窓から転落し頭からsjクリートの地面にぶtけ」
このニュースキャスター噛み過ぎだろ!
「ゴホン、失礼しました。とにかく雨宮滋琥さんが死亡しました。」
「ええええええええええええええええええええ」
大声で、叫んでしまった。
滋琥が死んだ!?
連絡一つも来てないぞ!?
てか、兄fg喧嘩ってなんだよ!
多分、兄妹喧嘩だと思うけどさ!
「次のニュースです。」
ん?なんだろう…今は♪つける気がしないんだ…
どっちかと言うと、… これかな?
「今日未明、兄fg喧嘩で二dgの窓から転落し頭からsjクリートの地面にぶtけ」
なに言ってるのかわからないけどまた、これが壺なのよね!!
「ゴホン、失礼しました。とにかく雨宮滋琥さんが死亡しました。」
「え!?」
滋琥が、死んだ!?
まず、かずまに電話しないと!
「もしもし、かずま!?今のニュース見た!?」
「…。」
「かずま?」
「滋琥が…死んだってな…」
「どゆことなの!?」
「よくわかんない。ニュースキャスターが噛み神で…(上手い事言った>」
「だよね〜<かずま、上手い♪>」
「まぁ、まず行くぞ!滋琥の所へ」
「その言葉待ってたよ♪」
あ〜ついに死んじゃったよ。
ニュースで流れてるし。
「今、現在脚がねえし!!!!」
って、叫んでも、誰にも聞こえてないって感じね。
ま、俺の体は今警察署のなんとかっていうなんだっけ検死所?ちがうな
まァ、そんなところにいるんだけどこの幽体離脱は
体が近くないと、死体本体が近くないといけないって感じだな。
カツカツ
やばい、誰か来た!
あ、でも見えないか。
ガチャ。
ここにくんのかよ!
「雨宮君…。」
え…
目の前に。ある女が来た。
それも、ものすごく見覚えってか、うん。
とにかく、知っている人…
しかも、幽体離脱してる俺に話しかけてるよ。
「…え?」
「唐突に、言うと生きかえりたい?」
は…?