君は一人で行くんだぜ |
説明 | ||
ああ、昨日来たメイドタイプの事かい。久しぶりに見たが随分歴史物だなあれは。なるほど10年か、兄ちゃん今幾つだ。ほう、6歳からずっと一緒だったんじゃ想い出も多いだろうさ。いや、悪いが規則だから返還は出来ねえ。それに持ち帰ったところで基幹部品がいかれたんじゃ充電出来ねえから動かねえよ。爆発の恐れもある、鉄の箱に入れて物置に置いとくつもりかい。いやそれでも良いって言われてもなあ。 …なあ兄ちゃん、ロボットだけじゃねえ、道具ってのは人間に使われるのが本望だ。使われて、壊れたら修理されて又使われて、そうやって人間の役に立って、最後にはもうどうにもならなくなって、手放されるときに人様から「有難う」て言われればその道具は「ああよかった、喜んでもらえた」って、還って行けるんじゃねえのかなあ。いいよ、見るだけなら私物の確認てことで許可されてるから。だがここは処分場だから、あんまり上等な場所じゃねえぞ… 瓦礫の中、僕と過ごして来たそのメイドロボは普段とまるで変わらない顔をしていた。「さよなら」「ありがとうございました」いつもと同じ抑揚の少ない声。処分場のおじさんに促されて帰ろうとした時、ロボは不意に片手を上げてあの言葉を口にした。出会ったばかりの、まだ小さかった僕が面白半分で彼女に教えた言葉を。 http://www.nicovideo.jp/watch/sm10026580←この歌を聴いて、ロボで例えてみようと1年半掛けて描きました まあ放置していただけですがw |
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