真・恋姫†無双〜不信の御遣い〜 第三十五話 |
地獄のような試練を乗り越えてから数日。
僕は希望通りに月ちゃん達の陣営に加わることができ、その翌日から一刀君たちだけじゃなく、
董卓軍方の兵士さん達の食事係(なぜか恋ちゃんの推薦で)を務めることになったんだけど……。
「高順殿、おかわり!!!」
ほら来た。
一人の兵士さんから発せられるこの掛け声から、すべての惨劇は始まる。
そしてこの声に続いて、
「「「「「「「「「おかわり!!!!!!!!!」」」」」」」」」
僕とお手伝いさんの女性が見ている前で、『天を衝く』、とでもいえば相応しいだろうか。
一斉に空になった食器が突き上げられる。
おお、壮観だ。
恋ちゃんも霞さんも華雄さんも食器を突き上げている。
いやいや、止めなさいよ貴女達。
っていうか侮った。
訓練終わりの兵士さん方や、彼女達の胃袋許容量を完全に侮っていた。
まさかここまでとは。
その様子を月ちゃんと詠ちゃんと一刀君が苦笑しながら見ている。
いや、助けてよ。
ヘルプの視線を送ると、一斉に目を逸らされた。
なんでやねん。
がっくりしていると、兵士さんの一人が僕に迫って言う。
「高順殿、なにをぼんやりしているのですか!?
さぁ、我々の食器に溢れんばかりの飯を!!!」
「ハイハイ……」
またたくさん作らないと。
た、大変すぎる……。
董卓軍の一日は単純だ。
『朝・夕方』と、食事前に詠ちゃんが取り決めた訓練がある。
その訓練を、恋ちゃんと霞さんと華雄さんで指揮する。
三人共、とても優れた武将なのが、この訓練で見てとれる。
そして車やバイクなんてない時代だから、『馬』がとても重要だ。
当然馬を訓練終わりに、皆で労わり世話をする。
ちなみに僕は、食事の準備が忙しいので特別免除されているが、
本当に特別な事情がない者は、絶対に馬の世話を怠ってはいけないらしい。
それほど大切にされたら、馬は嬉しいだろうなと思う。
あと、めでたく僕の愛馬(?)になってくれた的盧だけれど、彼は以前では考えられないほど
おとなしくなってくれたらしく、餌もしっかり食べるので、兵士さん方からは、
『的盧の当番の時は気が楽です』
と言われている。
後は昼に街を見回る『警邏』。
これくらいだ。
ここまでは問題ないように聞こえるかもしれないが、問題は内政だ。
文官の数が、武官と比べると少ない(だが、詠ちゃん曰く『これでもマシになったほう』らしい)ので、
どうしても滞ってしまうらしい。
詠ちゃんや一刀君や僕も奮闘しているが、それでも大変なのだ。
加えて僕には食事係等ももれなく付いてくる。
すごく忙しい。
まさしく忙殺されそうだ。
基本的に霞さんや、恋ちゃん、華雄さんは最低限しか(それすらしないこともある)しないので、
その分僕や、一刀君に報告書やらなんやら色々なものが来る。
書類に埋もれてしまいそうである。
食事も食事で、大食い達がたくさんなので大変だし。
うん、まぁ何が言いたいかというと。
とにかく忙しいんです!!!
そんなゴタゴタした日々に、ようやく慣れてきた日のこと。
読んでくださった皆さん、ありがとうございます。
長らくお待たせしてしまい、ごめんなさい。
BLADEです。
寒いですね〜、しかし。
自分は、毎日コタツでぬくぬくすることで凌いでます。
この冬は特に寒くなりそうです。
体調には、充分気をつけてください。
説明 | ||
第三十五話です。 | ||
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