真・恋姫†無双 巡る外史と仮面の魔神 二十三話
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約一ヶ月半経ち、三国の内、呉と蜀のメンバーが自分達の国に変える時が来た。

リトの場合は少しばかり魏に滞在し、呉に向かう予定。

だがしかし、ここで問題が発生した。

恋と音々音がリトといると駄々をこねたからだ。

恋はリトの腕にしがみつき、音々音はリトの正面に抱きついて離れない。

愛紗は色々と反論したが、リトの了承と主である桃香の了承があり同行することとなった。

一部からは妬みと羨みの視線が相次いで送られたが、それを二人はスルーした。

 

そして――孫策達が呉に帰った数週間後…そこから物語は再開する。

 

「それで…数はどうなっている?」

「はい、各地から集まり現在は六千を越えるとのことです!」

「そう、ごくろうさま明命」

 

呉の領地内にある広大な森の中…ここでは孫策達が天幕で軍議を開いていた。

呉に帰って数週間たったあと、情報に山賊が集まって呉の領地内にある村を襲撃している徒のことがあった。

三国同盟がなされた今になって、各地の山賊が活発化し始めたのだろう。

今はその山賊が集まると言う森の中に入って待ち伏せしているのだ。

メンバーは孫堅、孫尚香以外がここにいる。

 

「それで、どういった策で行くつもりかしら?」

「そうだな…まず、隊の一部が賊の正面から威嚇し追撃させる。そこから左右に待ち伏せさせた弓隊で挟み撃ちにさせる」

「その間に背後から別の部隊が奇襲をしますね〜」

「はい。元よりこの場所での戦闘は私達側が慣れています。その策が適任かと」

「そう、じゃあ早速…」

「ほ…報告します!」

 

早速開始しようとしたが、一人の兵が急いで天幕の中に入ってきた。

息はきれかけていて、その瞳には驚きと困惑が混じっている。

 

「何事か!」

「さ、山賊が進行速度を上げて向かってきます!ただ…」

「ただ?どうしたんじゃ、はっきり言えい!」

「その……山賊が何かから逃げているようなんです…」

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山賊達は逃げていた…何にか?それは一人の男にだ。

黒い服装に黒い外套…ある一定の存在を思い出させるような強さの男に。

 

「はい、何で村を襲ったのかなー?バカなのかなー?ニートなのかなー?頭空っぽなのかなー?チャラヘッチャラなのかなー?」

「「「ぎゃああああああああああああああああ!!」」」

「取りあえず…お前らが村襲ったせいで名物の蕎麦が食えないんだぞ!?しかも昼食に食おうとしたやつ!!お陰でうちの飛将軍様の機嫌は最低だぜヒャッハァァァァァ!!」

 

男…平沢梨斗はゲッタートマホークを振り回し、山賊達を蹴散らしている。

ちなみに殺してはいない、ここ重要。

怒り狂っている理由はリトが言ったので割愛させてもらう。

そして、恋はここまで移動に使ったリトの愛車、トライチェイサーの上でブー垂れてる。

それを必死に宥めているのは音々音の仕事。

あと、15歳だから免許を取っていないがリトのもとの世界で少しばかり事情があるのでバイクには乗れるのだ。

 

「「「ひぃいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!?」」」

「待たんかオラォーーーー!!…ん?」

 

逃げる山賊を追いかけるリトだが、森の奥から別の何かが進む音を聞いた。

リトは気になりその奥へ行くと、そこには交戦中の孫策達の姿が。

 

「孫策!」

「あ…魔神君!?久しぶり〜〜♪」

「うん、久しぶり。で…どうなってんの、この状況?」

「ちょっとヤボ用がね…手伝ってくれる?」

「もちのろん!!」

 

そう言ってリトは孫策と背中合わせになって戦い続ける。

リトはゲッタートマホークをサイトに変えて近距離戦闘を、孫策は周泰達に合図を送り山賊を追い詰めていた。

だが…どこからか機関銃の鳴り響く音が聞こえ、孫権がいた小隊がそれに被弾する。

孫権本人は訳がわからず驚いており、甘寧はその護衛をした。

 

「なっ…何が…!?」

「蓮華様、お下がりください!!」

「何の音じゃ…!?」

「…っ!そこか!」

 

リトは音の出所を探し、そこへゲッターサイトを投げつける。

すると…出所である木の上からも大鎌が投げつけられ、互いに弾いた。

リトは弾かれたゲッターサイトを手に取り、投げられた大鎌をその投げつけた本人が回収する。

 

「大鎌…それに機関銃か…。ドクロ少佐、テメェだな!」

「――ほう、鋼鉄参謀のいった通り俺のことも知っているか」

 

その人物…ドクロ少佐は興味深そうにリトを見る。

怪人と思われる存在に孫策達は警戒し、賊も怯え始めた。

 

「平沢よ…奴はあの時のと同じ……」

「デルザー軍団の一人、ドクロ少佐だ。しかも完全な体を持ってやがる…厄介だな」

「そうだ、貴様達が他の改造人間共と戦っている内に体を構成したのだ」

 

嫌味がこもった口調で説明するドクロ少佐。

だが、リトにはどこか違和感があった。

策士ともいえるドクロ少佐が目の前に現れているのだ。

直属のドクロ忍び部隊がいるはず…一体何故いない?

 

「おい…随分と余裕じゃねぇか。部下も連れずに…」

「部下か…、それなら…やれっ!」

「「「ホネッ!!」」」

「「「ッ!?」」」

 

奇妙な掛け声が聞こえるのと同時に、孫権と甘寧の後ろに迷彩服でカモフラージュしていたドクロ忍び部隊が飛び出してきた。

数人は孫権を押さえ込み、残りは甘寧と交戦し始める。

リト達は孫権を助けに行こうとするが、押さえ込んでいる一人が孫権の首筋にナイフを突きつけた。

 

「おっと!迂闊に近づくなよ?そこの人間がどうなるか分かっているな?」

「くっ…!蓮華様を放せ、この卑怯者!!」

「クク…卑怯、汚ないは敗者の戯れ言。知略も同じことだ」

 

ドクロ少佐に脅され、孫策達は足を止める。

人質となった孫権は自分の事を気にせずに戦えと言い出した。

 

「姉様、私に構わず怪人を伐ってください!」

「なに言ってるの!?貴女は呉の王になる者なのよ!」

「私が居なくても小蓮がやってくれます。私が…居なくても…」

「――バカ言うなよ、お前じゃなきゃダメなんだよ」

 

声が聞こえた…それと同時に、孫権を拘束していたドクロ忍び部隊の首が飛ぶ。

そこには刄金を抜いたリトがいた。

 

「魔神君、いつの間に!?」

「何だと!?いつそこに移動した、注意は払っていた筈だ!」

「だろうな…でも、お前達は俺を認識できなかった…無意識にな」

 

『無意識を操る程度の能力』…とある世界のさとり妖怪の妹が扱える能力。

リトはそれを使い、孫権の元へ接近したのだ。

刄金を抜いたままのリトは孫権に話始めた。

 

「元々の歴史では孫権は孫策の後に次いで呉の王になるんだよ。だから、お前じゃなきゃダメなんだ」

「だが、それはお前の世界の私の話だろう!私には、王を継げるだけの器量もない…武もない!姉様やお母様のような、偉大な王にはなれないのだ…!」

「蓮華様…」

 

敵への警戒心を緩めずに孫権を見る甘寧。

自分の主人であり、敬愛する者の心の内は知っているようで知らない。

それを聞き、その事に力を貸せない自分を憎んだ。

だがしかし…この男はキッパリと言った。

 

「うん、お前にゃ無理だよ。孫策や孫堅みたいになることなんて」

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「き…貴様ぁ!」

 

甘寧はリトの言葉に激怒し、リトを殺そうとするがそれを運が良いのか悪いのかドクロ忍び部隊が邪魔をする。

そして、ふと懐に何かがあることに気がつく。

一方の孫権はその事に一瞬驚くが、分かりきった口調で納得した。

 

「…っ!…やっぱり、お前も思っていたのか。そうだ、私は王になるにはふさわしくない者だ」

「いやいや、俺が言ったのは孫策や孫堅みたいになれないってことだよ。別に王にふさわしくないとは言ってない」

「同じような物だろうが!私は姉様のようには…」

「なれないさ。だってお前は孫権仲謀でしかない。孫堅文台でもなければ、孫策伯符でもない。ただの孫権」

「ただの…?」

「王にふさわしいと思ってるんだったら、それは勘違いだ。孫権は孫策や孫堅以上の資質を持っている。それだけで十分だろ?お前は先代を越える事ができる」

「だが…もしそうだとしても…私には…」

「自信が無いって?だったら自分を信じなくていい。孫権を信じてくれる奴らを信じろよ。お前を信じる、皆を信じろよ」

 

段々と…段々とだが、孫権から重圧のようなものが無くなる感覚がしてきた。

偉大な王である姉や母の行いからプレッシャーを感じている。

? 幼い頃からその事も踏まえて不安で仕方なかった。

だが…この男はそれを崩し始めている。

 

「孫策や海蓮が言ったから、皆嫌々認めてるわけじゃ無い。陸孫も呂蒙も、周泰に周瑜、祭さんや兵の皆…民の皆。それに孫策、孫堅…甘寧に俺だって、皆孫権を認めてる。孫権の人柄に、孫権って言う人物に惹かれているんだ」

「…………」

「茶番はもう終わったか?欠伸がでるほど、つまらん話だったが」

 

今まで様子を見ていたドクロ少佐はとうとう口出しをする。

散らばっていたドクロ忍び部隊や今まで隠れていたのか…ゲドンの首領 十面鬼ゴルゴスが空から表れた。

十面鬼は顔の全てから火を吹き、兵達を焼こうとする。

兵民はこの森の周辺の知識に長けており、なんとか直撃は回避。

孫策達も作戦を練っていた。

 

「そらどうした?貴様の仲間なのだろう?助けないのか??」

「ああ。あいつらはこの森に詳しいだろうし、ほっといても大丈夫だろ」

「な…助けに行かないのか!?」

「当たり前。俺は守りたいものを守るからさ。あいつらは自分でなんとかできるし問題ない。…そうだな…俺の友達の言葉を借りるんなら、今だけは…俺は君だけを守りたい」

「…ッッ!?」

「フン、余裕のつもりか。だがこれだけの数をどうするつもりだ!」

「それは俺達が倒すのさ…なあ、甘寧」

 

甘寧の名前を言い終わる間に十面鬼の顎に何かが当たる。

その何かは分からないが当たったのだ……当然、混乱した十面鬼は攻撃の手を止める。

すると…リト達のいる正面から半透明な人影が浮いてきた。

それは一言で言うならば、黄緑色のカメレオンのライダー。

 

「蓮華様、ご無事で!?」

「その声…思春なの!?」

「はい…ここからは私達がやります。お下がりください」

「そういうこった…まあ、俺も甘寧も強いから良いけど」

 

先程のいざこざの間に甘寧は黄緑のライダーに変身していた。

リトはオードライバーとメダルを嵌め、変身。

赤い光に包まれて表れたのは、緑の複眼を持つ赤いライダー。

 

「じゅ、JUDO様…!?いや、違う…仮面ライダーか!?キサマ達は一体…」

「どうせだから名乗るか。甘寧もどう?」

「断る」

 

「忍び寄る赤い影!仮面ライダーZXッ!!…んでもって、こっちは仮面ライダーベルデな」

 

少々ふざけた名乗りではあるが、ZXとベルデは互いに走り始める。

ZXはドクロ少佐に、ベルデはドクロ忍び部隊を倒しながら十面鬼を攻撃し始めた。

凄い…戦いに目を奪われていた孫権は背後に迫るドクロ忍び部隊の一体に気づかず、攻撃される。

だが、とっさに回避した孫権は己の剣を取り戦闘し始めた。

やはり人間とそうでない改造人間では後者が有利となり、孫権は長い髪を掴まれナイフで止めを刺されそうになる。

 

「くっ…放せ…!?」

「ホネッ!」

「――そら!」

「ホネェ!?」

 

しかしそれはドクロ少佐と交戦中のZXが放った十字手裏剣によって阻まれる。

ナイフを持っていた腕をやられたため隙ができ、孫権は掴まれている髪をショートカットになるように斬り自由に。

そして、その一体を斬っていた。

 

『ADVENT』

「ギギィィィ!」

「ここは任せる!」

 

ベルデは契約モンスターであるバイオグリーザを武器の鈴音の反射した部分から呼び出し、ドクロ忍び部隊の相手をさせ、自らは十面鬼の相手に専念する。

ZXは元々持っていた刄金と電磁ナイフを使ってドクロ少佐と戦闘…ただし、一筋縄にいかないのが難点だ。

ドクロ少佐の放つ火炎を空を飛びながらかわすZXはドクロ少佐に急接近し、刄金を突き立てる。

 

「オラァ!」

「ぐぅ…!その形状、改造人間だな!だがそれはキサマの真の姿ではない、そうだな!」

「ああ。でも俺はZXや他のライダーになろうとしている訳じゃない。手段として使ってる。だから…」

「ッ!?」

「工夫はするからモーマンタイ」

 

ZXの一撃を避けたドクロ少佐だが、足元にはいつの間にかZXが仕掛けた衝撃集中爆弾があった。

避けようとしたが、ZXのワイヤーによって身動きができない…そして、爆弾は爆発。

ドクロ少佐にある程度のダメージが与えられた。

 

「甘寧、あとは任せた!」

「な、おい!…まあいい。止めだ!」

『FINAL VENT』

 

ZXはドクロ少佐を置いて飛行し始め、ベルデは必殺の体勢に入る。

足にバイオグリーザの舌を巻き付かせ、振り子の原理でドクロ少佐を捕らえ上空から落下。

一方、上空に飛び上がりZXは腕を振るい竜巻を発生させるとその竜巻はドクロ忍び部隊と十面鬼を巻き込む。

 

「ZX…穿穴キィィック!!」

「オン…ゴォォルドォォッム!!」

「はぁああああああ!!」

「ぬ…ぐう…!!」

 

【ZX穿穴キック】を食らったドクロ忍び部隊と十面鬼は爆発。

パイルドライバーのような【デスパニッシュ】を受けているドクロ少佐は地面に激突する寸前に頭部を切り離し脱出する。

その首は大きく吹き飛ばされ、ドクロ忍び部隊の残党が回収…煙幕を使い、逃げられてしまった。

 

「ちっ…待て…!」

「よせ、行っても無駄だ。撤収に関してはあいつらの方が上手。それにドクロ少佐はあの状態だ、復活まで時間がかかる」

「……そうか」

 

追おうとしたベルデだが、それをZXが抑える。

少し納得したのか、二人とも変身を解除…孫策達の元へ行った。

 

「孫策、そっちの被害は?」

「火傷したのが多いわね、でも命に別状はないわ」

「そっか…まあ、死ぬわきゃねぇよな」

「あ…あの、ちょっといい…?」

 

心の底で安心したリトの後ろから声がする。

振り替えると、そこにはいつもとは違う柔らかい雰囲気の孫権と仏頂面の甘寧がいた。

何だろう…と思っていると、孫権は恥ずかしそうに口を開く。

 

「その、さっきは助けてくれて…ありがとう」

「さっき…ああ、あの時ね。礼を言われる程じゃないよ。それにごめんな、守りたいって言ったのに…髪、切れちゃってさ」

「あ、気にしないで、これは私がやったことだから…」

「綺麗だったのに…いいのか、本当に?」

「き、きれっ…」

「…………」

(あれ、甘寧の視線めっちゃ怖いんだけど…)

 

頬を両手で抑え、顔を赤くしている孫権と殺気が籠った視線を送る甘寧。

孫権を見てニヤニヤしている約二名がいたがスルーしておこう。

とりあえず…まだ不機嫌の恋達を迎えに行こうと思ったリトだった。

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XXX「作者と!」

一刀「一刀の!」

X一刀「「後書きコーナー!」」

 

一刀「まあ、分かってたよ。思春がベルデな事ぐらい」

XXX「テヘペロ!」

一刀「それで?最初にギャグをして後半真面目ってなんだこりゃ」

XXX「孫権の態度を軟化させるための演出さ。ドクロ少佐はそのオマケ」

一刀「それでいいのかデルザー軍団!」

XXX「はてさて、どうしようか」

一刀「急にどうしたよ?」

XXX「一応次回から拠点なんだけどさ。……あ、ごめん戦闘パートもあった」

一刀「うん知ってる」

XXX「順番決まってないんだよね☆」

一刀「はい、重症ー!この作者になれたけど重症ー!」

XXX「一応リストはこうなってるんよ」

 

 タイトル

・獣と獣       雪蓮&冥琳

・お帰りなさいませ  蓮華&思春

・捕まっちゃいます  穏&亞莎

・ふつつか者ですが  小蓮&明命

・全員年増じゃん   海蓮&祭

・新しい扉が開きそう 美羽&七乃

 

一刀「幾つか問題がありそうなのあるんだけど!?」

XXX「ちなみにこれの中のどれかに戦闘パートがある」

一刀「むしろ二人づつなのか…?」

XXX「その方が面白いとおもってさ」

 

一刀「え…じゃあ次回どうするの?」

XXX「それは……」

一刀「それは…?」

XXX「画面の前の皆さま方に決めてもらおう!というわけでコメントプリーズ」

一刀「やっぱか!」

XXX「ついでに目標。変身するライダーをもうちょっとテレビ本編よりにしたい」

 

>ω<ノシ再見

 

 

説明
仮面編

君だけを守りたい
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コメント
お三方ありがとうございました。とりあえずけだ…ゲフン! 獣と獣に決定です(XXX)
金球さん、ケダモノじゃなくて獣でしょヾ(- -;)、あっ自分も獣で。(黒鉄 刃)
ケダモノ×2と熟女×2で大人な展開希望。(禁玉⇒金球)
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