真・リリカルなのは 第十一章 機動六課設立編 第八十四話 明日への道しるべ |
今回の襲撃で大怪我を負ったのはザフィーラとヴァイス
この2人は当分の間、戦えないだろう
シャマルに回復させたい所だが、生憎彼女もかなりのダメージを負っており、それどころでは無い
フォアード達はスバル以外は大事ない
しかし、スバルも怪我はどうということはない
ただ、戦闘機人という事がバレたのが相当効いたようだ
普段は明るい彼女だが、今は暗く沈んでいる
隊長格はほぼ大丈夫だった
無理をして出撃したシグナムだが、先の戦闘ではダメージをほとんど受けなかった為、大事ないと判断された
フェイトも十分とは言えないが、マシになっていた
しかし、六課メンバーは精神的ダメージが大きかった
敗北もそうだが、六課が粉々にされており、自分達の帰るべき所が無くなったのだ
そして何よりヴィヴィオが連れ去られてしまった
まだ幼い女の子すら守れないのか?
己の無力感を嘆くしかなかった
特に なのはは………
はやて「今回の敗北は全てウチに責任がある。ホンマにゴメン」
六課メンバー達に頭を下げる はやて
シグナム「止してください! あなただけの責任ではありません!!」
ヴィータ「そうだぜ!! リミッター付けた状態で勝てなかったアタシらが悪いんだ!!!」
ヴォルケンリッターは、はやてを庇うが、
カイト「下らん茶番は止めろ。貴様らの庇いは、八神の失態をさらに広げるだけにすぎん」
それを批判する カイト
ヴィータ「何だと!!!!」
ヴィータはカイトに突っかかる
カイト「失態は失態だ。庇ってどうするつもりだ?」
ヴィータ「うるせぇ!!! 大体テメェがもっとマシな指揮を取っていればな!!!」
シグナム「止せ! ヴィータ! 負けて悔しいのは天城も同じだ!!」
ヴィータを止める シグナム
カイト「フン、少しは無い頭を使って、次に備えておくんだな」
その場を去る カイト
ヴィータ「チッ いけすかねぇ野郎だ! 大体アタシはアイツを六課に入れること自体、反対だったんだ!! あんな奴が居るから連携がグダグダになるんだよ!!」
はやて(完全敗北の所為で頭に血が上ってるな。責任転換って奴か)
このままやと不味いな…………
はやて(ウチだって認めたくは無い………こんな形の敗北なんて)
けど、泣いてる暇はあらへん
スカリエッティは近いうちに攻めてくるはずや
はやて「決着つけたるで…………」
〜スバル視点〜
スバルはただ1人、項垂れていた
自分の壊れた腕を見ながら
スバル「はぁ〜」
みんなに知られちゃったか…………
スバル(私もギン姉も戦闘機人だって…………)
スバルは恐れているのだ
自身が普通の人間では無いという事が知られ、みなが何時も通りに接してくれなくなる事が
敵と同じ存在であることが知られ、忌み嫌われることが
なのはや、その他の六課メンバーが離れていく事が
レインやティアナと言った友達が居なくなる事が
スバル「……………」
考えただけでも恐ろしい
自分に待つのは差別という名の地獄
しかし、これは自分の運命
変える事は出来ない
ならば受け入れるしかない
その酷な現実を前にして、心が折れそうだというのに、ギンガまでもが見つからない
いや、スバルは知っている
ギンガはスカリエッティの所へと連れ去られたのだ
唯一 同じ存在である姉すらも自分の傍に居ない
スバルは不安に押し潰されそうだった
ティアナ「こんな所で何やってんのよ?」
ティアナがスバルを見つけ、声を掛けて来る
スバル「ティア………」
ティアナ「ふぅ〜、どうせアンタのことだから下らない事でも考えてたんでしょ?」
そう言って、スバルにサンドウィッチを投げ渡す
ティアナ「確かにアンタが人間じゃないってのは驚いたわ」
スバル「……………ゴメン、別に騙すつもりとかはなかったんだけど」
ティアナ「わかってるわよ、第一アンタの頭で私達を騙せるわけないでしょ」
そう言って、スバルの隣りに腰を下ろす
スバル「気持ち悪くないの? 私は………簡単に言えばロボットなんだよ?」
帰ってくる返答が怖い
もし、一番の親友に気持ち悪いなどと言われれば、一生直らない傷が付くだろう
しかし、聞いてしまった
親友が自分を拒絶するかどうか…………
ティアナ「ロボットね…………」
サンドウィッチを口に運びながら何かを考える ティアナ
ティアナ「確かに人間じゃなくても、アンタには心があるじゃない。だったらそれで十分よ」
スバル「心?」
ティアナ「拒絶されるのが怖いんでしょう?」
ティアナにそう言われ、正直に首を縦に振る
ティアナ「それは恐怖心っていうのよ…………つまりアンタに心がある証拠じゃない」
スバル「私に心……………」
ティアナ「心があれば、ロボットなんかじゃない………胸張って人間だって言えばいいじゃない。そうすれば誰もアンタを否定できないわ。自分の存在なんて結局は自分で決めるものよ」
ティアナにそう言われ、スバルは自分なりに考えてみる
ティアナ「悩むなんてアンタらしくない。私の知っているスバルわね、バカで、おっちょこちょいで、考え無しに突っ込む猪」
スバル「ティア〜」
悪口ばかり言われ凹む スバル
ティアナ「けど何事にも一生懸命で、真っ直ぐで、誰よりも人間らしいのよ」
ティアナは立ち上がり、スバルに手を指し伸ばす
ティアナ「いつまでも下らない事で落ち込むな、先ずはスカリエッティを倒すのが先決よ。見せてやろうじゃない。私達スターズの…………いいえ、フォアード達の底力を! 行くわよ! 親友!」
ティアナの言葉が、スバルの心にあった不安と言う影を取り除く
スバルは本当にいい友を持った
スバル「うん!!!」
ティアナの手を取り、立ち上がる スバル
スバル「絶対勝つ!!!!」
ティアナ「ええ」
スバル(待っててね、ギン姉! 必ず助けるから。私の友達と一緒に!!)
この様子を影から見ていた なのはとフェイト
なのは「心配なんて必要なかったね」
フェイト「そうだね」
なのは「スバルとティアナを見ていると、昔の私達を思い出すよ」
フェイト「どんなに辛い道でも、今まで2人……………ううん、みんなで乗り越えてきた」
なのはとフェイトは視線を合わせる
フェイト「必ず助けるよ、ヴィヴィオを……………私達の手で」
なのは「勿論」
強く手を握りしめ合い、改めて友情を確かめ合う2人
この六課の敗北は、改めて絆の強さと、連結の大切さを教えてくれた
次に戦う時は、決して負ける事は無い
そう信じ、今は休む
来るべき決戦の時まで
〜?〜
真っ暗な部屋で1人、笑みを浮かべる男性
六課の宿敵ジェイル・スカリエッティだ
スカリエッティ「クククク、これだけ派手にやらかしたと言うのに、呪いが発動しない……………奴らは何を考えているのかな?」
ウーノ「ドクター」
部屋にウーノが入ってくる
スカリエッティ「やぁウーノ、どうかしたかい?」
ウーノ「レリックウエポンによる強化型ガジェットが完成しました」
スカリエッティ「そうか……………アレもかな?」
ウーノ「はい、嘗て天城カイトに破壊された時よりも数段に戦闘能力が増しています」
スカリエッティ「後は…………」
スカリエッティが見つめた先には、ヴィヴィオが椅子に座っていた
まるで死んでいるかのように全く動かない
スカリエッティ「レリックによって作り上げた擬似リンカーコアを移植するだけだね」
ウーノ「早速取り掛かりましょう」
スカリエッティ「ここまで苦労したんだ………驚くような力を見せてくれたまえよ? ゆりかご……ククククハハハハ!!!!」
スカリエッティが使おうとしているゆりかごとは一体?
六課に訪れる戦いの時はすぐそこまで迫っていた
ゆりかご襲来まで、後45時間
次回、スカリエッティから管理局への宣戦布告!!
そして、それを見つめる影………
ゆりかご襲来編いよいよスタート!
説明 | ||
漸くここまで来ました 後残り僅か! |
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