真・恋姫†無双異聞 徐庶伝 第七話 ドキッ☆徐福先生の蜂蜜授業
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前回までのあらすじ

 

徐福と出会いました

3人とはお別れです

ワチキは許されるはず

 

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次の日の朝。

旅立つ三人を見送る、徐福と仁の二人。

彼等が見えなくなるまで見送った後、二人は家に入りながら今後を相談する。

 

「それで、俺はまず何をすればいいんだ、徐福さん?」

 

「徐福でいい…そうだな、何が出来て何が出来ないか分からないからな、一通りやってみるか」

 

そう言われ、一日目は特にコレとは決めず、徐福に言われることを全てこなしてみる事に。

まず、水が必要だから近所まで水を汲んで来いと言われ、四半刻ほどかかる水辺へえっちらおっちらと水汲みに。

次に、食事の準備。竈で使う薪を切らしていたので、薪を切るところから。

薪割り自体は過去に経験をしていたが、使う鉈がよく切れない。

見れば分かるが、表面には錆びが浮き出ていて、刃もところどころつぶれている。

 

「徐福、このナタだめじゃねーか?」

 

文句をつけると、家から徐福が出て来て、仁から鉈を受け取り、木を放り投げると空中で4分割する。

 

「ククク、よく切れる鉈じゃないか」

 

「???」

 

「仁、世の中は気に満ち溢れている、そいつをちょいと拝借するんだよ」

 

そういい、徐福は鉈を草が生えているところに向かい振るうが草は切れない。

 

「コレが気を獲物に纏わせない状態…まぁ、こんな錆びた鉈じゃ草すら切れんわなぁ」

 

鉈の刃を指で摩りながら笑う徐福。

 

「で、だ」

 

そういって、再び鉈を振るう。先ほどと変らない太刀筋…しかし、今度は草が真っ二つとなる。

 

「コレが気を纏わせた状態って奴だ」

 

「は?」

 

仁は思わず近寄って切れた草をしげしげと見つめた。

鋭利な刃物のようなものでスッパリ切断されたような断面である。

 

「なんじゃ、そりゃ…」

 

驚きの余りぽかんと口をあける仁。

徐福は仁に鉈を返し

 

「まぁ、最初からやれとは言わんが、できるといろいろと便利だぞ?」

 

「いやいや、やり方がさっぱりわからねえよ」

 

「なるほど…」

 

そういうと、徐福は仁の腹部に手を当てる

 

「憤ッ!」

 

ドスンッと鈍い感覚が仁の腹部へとたまる。

そして、ソレはのたうつ蛇のように何時までも留まり、激痛を生み出す。

 

「が…はっ…て、な、何しやがる」

 

「丹田の気穴を無理やりこじ開けた」

 

「なんじゃ…そりゃ…」

 

仁は膝をついて、痛みに耐える。

 

「人体に血が流れるように、気も流れている、ただ、常人はソレに気がつかない」

 

「がはっ…で、この激痛となんの関係があるんだ?」

 

「丹田とは気の中心地のようなものだ、其処に無理やり気を流し込んだ、痛みはその反動だな」

 

「…無茶をする」

 

「気の概念が分からぬ奴に長々と説明した所で無駄だろ?」

 

徐福の髭と髪で見えない表情がにやりと笑った気がする。

 

「そりゃ、そーだがよ…ど、どーすりゃこの痛みは治まるんだ?」

 

「ふむ、言ったはずだぞ『人体には気が流れている』と、とどのつまり痛みは気の塊、ならば答えはわかるだろう?」

 

「これを全身に流し込む?」

 

「良し良し…頭のいい生徒は嫌いじゃないぞ?そうやって気の流れを感じれば後は応用だからな」

 

「…ちなみに、出来なかった場合、この痛みが永遠に続くのか?」

 

脂汗をだらだらとたらし、蹲りながら仁は尋ねる。

 

「しかし、良し良しとは…先生の癖が出たのだろうか」

 

顎に手をあて、何かを考え込む徐福は聞いていない。

 

「話を聞けッ!」

 

「怒鳴るな怒鳴るな…で、痛みが何時消えるかだっけか?まぁ、半日もすれば消えるだろうよ」

 

「半日…だと?」

 

「じゃ、俺は朝食を頂くことにする、頑張れよ」

 

そういって、その場を立ち去る徐福。

後には、痛みで七転八倒する仁が残されるのであった。

 

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お昼過ぎ。徐福は食後の薬湯を飲んでいた。

扉が開く音がし、少し立ってから、全身泥だらけの仁が入ってくる

 

「よぅ、早かったじゃないか」

 

「…死ぬかと思ったぜ」

 

湯飲みを置いて、のほほんと徐福が語る

 

「何、気穴は開きかけていた…だからほんの少し後押しをしただけさ」

 

「は?」

 

「最近、体がよく動いたり、調子がよかったりしなかったか?」

 

「あー、確かに…」

 

笑顔で、意味不明な事をのたまう徐福。

しかし、仁には心当たりがあった。

 

(確かに、こっちに来てから体がよく動いたな…それも気だっていうのか)

 

「何故かは分からないが、お前の気穴が開きかけていたのでな…まぁ、成功するとは思っていたさ」

 

「で、錆びた鉈で薪は切れるようになったのか?」

 

「あー、それなんだがな」

 

「どうした?さすがに其処まではたどり着かなかったか?」

 

「いや、まー、見てもらったほうが早いか」

 

そういって、外に徐福を連れ出す。其処には渦高く詰まれた薪の山。

仁は錆びた鉈を手に持ち、放り投げた木の塊を四分割にした。

 

「出きると面白くてな…やりすぎた」

 

「うちは薪屋じゃねーんだぞ、仁」

 

コレには徐福も苦笑いで返すしかない。

 

「まぁ、薪割りはしばらくいいが、気を体に流すのは無意識で出きるようにしろよ?」

 

「は?そりゃまたなんでだ」

 

「その方が気の扱いを覚えやすいからだ」

 

「そうかい…まぁ、面白いからしばらく続けてみるか」

 

「それでいい、何事も楽しまないとなぁ」

 

クククと笑って家の中に入っていく徐福。

 

「早々、昼餉の残りが台所にある…食い終わったら器は洗っておけよ?」

 

こうして、仁はようやっと本日最初の食事にありつくのだった。

 

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夕方、仁と徐福は書斎で、顔を向かい合わせていた。

 

「まさか、な…」

 

「ああ、実にまさかだ…」

 

二人とも真剣な表情で木簡を睨んでいる。

 

「…はぁ」

 

徐福がため息をついて、座りなおす。

 

「まさか、仁が文字が読めないとはな」

 

「俺も驚きだ…言葉が喋れるのに文字が読めない…いや、文字の意味はだいたいわかるんだぞ?」

 

「まぁ、出来ない事は仕方ない」

 

そういって、アレでもないコレでもないと木筒を探し、やがて数本の木筒を選ぶ

 

「コレでも読んで勉強しろ、分からない事は俺に聞け」

 

「おお、ありがとさん」

 

渡された書物を読み始める仁。

徐福は適当にそこらの木筒を掴むと、色々と書き始める。

そのまましばらく、分からない所を徐福に聞きながら仁は文字の勉強を続けた。

 

「コレも使え」

 

そういって、徐福が手渡したのは、簡単な図が入った日常で使うような文字の木筒だった。

 

「何から何まですまないねえ」「いや、早くお前に使い物になって貰わんと俺が書に集中できん」

 

「其処は”それはいわない約束だろ”じゃねーのか?」「知るか!」

 

時々こんな合いの手を入れながら、さらに勉強を続ける仁、気がつけば空には月が浮かんでいた。

 

「げ、こんな時間か…晩飯はどうするよ」

 

「何、一食二食抜いたところで問題はない」

 

「そうはいっても、食わなけりゃ力が出ないだろ、何か作ってくるわ」

 

そういって、席を立ち、台所に向かう仁。

その途中、玄関の戸が叩かれていることに気がつく。

 

「はいはい、なんでしょね…ってこんな時間に誰だよ」

 

そう思い、戸を開けると…

 

其処には、筋肉ムキムキでピンクのビキニパンツを来た、みつあみのハゲが居た。

 

「妖怪だあああああああああああああああああああああ!?」

 

「誰が子供も恐れおののく、筋肉お化けですぅってえええええええええええええええええ!」

 

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「…で、コレは貂蝉、俺の知り合いだ」

 

アレから、激怒した妖怪…もとい貂蝉に驚き、怒った貂蝉から逃げる仁を徐福が見つけ、貂蝉を説得

三人は今、居間で囲炉裏を囲みながら貂蝉が持ってきた酒を飲んでいた。

 

(アレ?あの酒、ビキニパンツから出てこなかったか…いや、よそう俺の勝手な判断で回りを混乱させてはいけない)

 

「ふふ、久しぶりに徐庶…じゃなかった徐福ちゃんに会いに来たら、別の子がいるんだもん驚いちゃったわ」

 

怪しいオネエ言葉で話す貂蝉。仁は事務所があった、歌舞伎町二丁目を思い出す。

 

「あ、あぁ…俺は高柳仁、あてもなくさ迷ってた所を徐福と金旋の旦那に救われたケチな男さ」

 

「あら〜、よく見ると結構イイオトコね…でも、私にはご主人様という愛を約束した人がいるからっ」

 

イイオトコのイントネーションがおかしい。

 

「そ、そうかい、そちらは中々個性的な格好だな」

 

仁も徐福も怪しい風貌だが、目の前の貂蝉からみればまだ常識的な範疇である。

 

「しかし、何をしに着たんだ貂蝉?」

 

「あらん?知り合いの顔を見に来るのに理由がいるかしら?」

 

「お前がそれだけで来るとは思えなくてな」

 

「…実はね、いい薬が手に入ったからもってきたのよん」

 

(ああ、そういえば徐福は病気だったな)

 

そういって、ビキニの中に手を突っ込み薬を取り出す貂蝉。

 

(やっぱり、ビキニパンツから出てきたー!?)

 

「ありがたく頂戴する」

 

そういって、徐庶が受け取る。

 

「え?何処から取り出したとかは無視?」

 

思わず突っ込みを入れるが。

 

「何を言ってるんだ、お前は?」

 

「あらん?どうしたの仁ちゃん?」

 

と二人に返されてしまう。

 

「…もう、いい」

 

そういって、酒を煽る仁。不思議と口当たりのいいソレは元の世界のモノに近い。

その為、ついつい飲みすぎてしまい、真っ先に酔いつぶれ寝てしまった。

 

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「で、俺は後どのくらいもつんだ貂蝉?」

 

酒をすすりながら、尋ねる徐福。

 

「その薬を使えば後数ヶ月は持つわん」

 

「そうか…」「思えば長かったな」

 

「そうねん」

 

「コレで俺も元の仕事に戻れる…と嬉しいはずなんだが」

 

「気持ちはわかるわん…」

 

「長い事”徐庶”で居るってのも染み付いちまうもんだな」

 

「私もこの役割には愛着があるもの」

 

「まぁ、喜ばしい事なんだがな…この外史から消えたはずの”徐庶”が戻ってきてくれたのは」

 

「そうねん、それがこの外史にどんな影響を与えるかはわからないけどねん」

 

「何、後数ヶ月で立派な…お前等風にいうなら、立派な”漢”に育ててやるさ」

 

「うふふ、楽しみね…願わくばご主人様と争うことにならなければいいけど」

 

「まだ、本郷一刀が来ると限った話でもあるまい?」

 

「そうね、でも会いたいわんご主人様〜」

 

「はは、その姿でのろけるな…酒が不味くなる」

 

「酷いわねん」

 

「さ、そろそろ寝るか…あいつの為にも一日でも長く生きてやらんとな」

 

「あら、添い寝はいるかしら」

 

「俺の半径数メートル以内に近寄ったら吹き飛ばす、冗談抜きでな」

 

「酷いわねん、いいわよ、一人枕を濡らして寝るわ」

 

「枕代は置いていけよ」「本当に酷いわん」

 

こうして夜は更けていくのであった。

 

続く

 

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後書き

ははは、今回もやらかした感が満載だな!

徐庶の強さは、ゲーム+恋姫補正を加えた程度の強さです

では、感想、ご意見、ご指摘等々、コメントお待ちしております。

 

 

 

説明
今回、なんと新キャラが…
期待はするなよ?
期待はするなよ?
大事なことなので、二回いっておきました
よろしければ、感想など残して言っていただけると参考になります
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コメント
そういっていただけると嬉しいです、現在8話が40%書きあがりました、さぁエンジンかけていかにゃ>PONさん(鯖はんぺん)
なあるほど、面白い設定だな・・・(PON)
美少年…アレですか?銀河的な美少年が必要なのか(混乱)> 禁玉⇒金球さん(鯖はんぺん)
どこかの黒い外なる史とタメ張るくらいに男臭が致します、もう美少年でもいいから…。(禁玉⇒金球)
次回、次回は出ますよ…多分、恐らく>nakuさん(鯖はんぺん)
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