魔法少女リリカルなのはStrikerS?二次創作? 第34話「開始!戦争ゲーム戦争」前編 |
「はぁはぁ・・・よっと!」
燃えるような日差しが照りつける快晴の中、俺は道路脇にあるガードレールに向けて滑り込んだ
土埃を上げ、砂が体につくのも全く気にせず、背中をガードレールに押し付けしゃがみこむ
「うーん・・・どうしようかな・・・?」
相手側に行くにはここを通るしかないし・・・、あっち側ではたぶん戦ってるからなぁ・・・
「わぁー!わわっ、わー!」
そんな時だった、慌てた様子のフェイトさんがこちらに走ってくるのが見えた
「ひぇぇー!」
フェイトさんも自分と同じように飛び込み、ガードレールを背にしてしゃがみこむ
「うぅぅ・・・恐かったよぅ・・・」
「フェイトさんじゃないですか!よく生きてましたね!」
「こ、これでも、必死に逃げてきたんだよ・・・大変だったんだから・・・」
本当に必死に走り回ったのだろう、スタミナがきれており息も絶え絶えである
「えっと・・・、この道路を越えていけばいいんだっけ?」
「そうですね・・・、それが手っ取り早いかと・・・」
そうだ、相手に勝つにはここを越えるしかない
もはや、半分運にたよるようなものである
「うーん、なのは大丈夫かなぁ・・・」
「なのはさんなら何とかやってるんじゃないですか?結構で」
ドーン!
といきなり音がしたと思ったら、何かが上から降ってきた
それは俺たちの目の前に、ドサッと鈍い音をたてて落ちた
人のようである
「あれ?これって・・・よく見たらなのはさんじゃないですか?」
「ええと・・・あ、ほんとだ」
なのはさんは上から守るって言ってたから・・・、たぶん今俺たちが行こうとしてる、道路の反対側にあるビルの上から落ちてきたんだろう
「なのはさんまでやられるとは・・・」
「うーん・・・やっぱり敵は強いね」
やっぱりここから攻めるのは無理があるかな・・・
「とりあえず行ってみますか。なのはさんの敵討ちです!」
「そうだね!恐いけど頑張ってみる!」
そうしてフェイトさんと俺は、道路を越えて反対側にあるビルの影に隠れながら進んでいく
ーーーーーーーーーー
少し前
〜機動六課、自分の部屋〜
「おっと、これは・・・?」
「だめぇ〜!」
ヴィヴィオちゃんが必死に後ろから追いかけてくる
片手に赤コウラを持って
「このまま俺がゴールかー?」
「いや〜!さっきはかったのにー!」
ヴィヴィオちゃんが赤コウラを投げ、俺に当ててこようとするが
「はっはっは!効かん!効かんなぁ!」
俺は持っていた緑コウラを後ろに放り投げ、見事赤コウラを相殺させた
意外とこれテクニックいるよね
「なんで〜!?」
「悪いねヴィヴィオちゃん。やはり経験というのは」
「いいもん!さいごのアイテムボックスー!」
「大切なわけ・・・って青コ・・・!」
「くらえー!」
ヴィヴィオちゃんの叫びと共に放たれたその憎っくき青コウラは、俺の頭上まで一直線に飛んでくると、ゴール一歩手前で直撃し、俺を空中へと舞いあげた
「そ・・・そんな・・・」
「わーい!ゴール!」
次の瞬間、画面に一位のマシンが表示され、レースがものの見事に終わってしまった
『ご主人さま。これで9勝10敗目です』
「わかってる。わかってるんだけど・・・」
くそ・・・昨日教えたばかりなのに・・・
なんとか仲良くなれるかなぁ・・・という感じでやっただけだったんだけど・・・
これがセンスの差だというのか・・・
「うっふっふ?、やくそくは守ってもらうからね?」
ヴィヴィオちゃんが、してやったりというような嬉しそうな顔でこちらを向いていた
まぁ・・・仲良くなれたから・・・いいか
ーーーーーーーーーー
?機動六課、食堂?
「く、くぅぅ?・・・」
「ほらほら?、ダンテさ?ん」
「ダンテくん・・・どないしたんや?なのはちゃん何か知ってる?」
「・・・さぁ?」
「ダンテさん。そーゆーのを、おーじょーぎわがわるいっていうんでしょ?」
「くっ・・・わかったよ。くれてやるっ!」
「わーい!ありがとー!」
そうして、俺の食事から、今日一番楽しみにしていた『ウルトラゴージャスプリン』が、ヴィヴィオちゃんの元へと吸い込まれていった
あれは今日偶然、おばちゃんの知り合いの地元ではそこそこ名の通ったお菓子屋さんから、今日だけ特別に、『特別に』取り寄せた限定品だった
だから次に入るのは全く未定・・・
「未定・・・」
「何が?というか、そもそも二人の間に何があったの?」
一人ショックを受けていたところに、フェイトさんが話し掛けてきた
他のメンバーも気になる様子だった
「いや、ヴィヴィオちゃんとゲームで対戦したんですよ」
「ほほーう。ゲームでか。いやー懐かしいなぁ」
「私たちも昔よくやったよねー。アリサちゃんが色んなゲーム持っててさ」
「ふふふ、フェイトちゃんなんかすぐムキになっちゃって」
「は、はやて・・・!それは今は・・・!」
はやてさんに言われると、フェイトさんが顔を赤くして、必死に弁解しようとしていた
その様子を、キャロちゃんたちフォワード陣が不思議そうな目で見ていた
「キャロたちや、スバルたちはゲームとかあまりしないんか?」
「そうですね・・・、興味はあるんですけど・・・僕たちはゲーム機というものを持っていないので・・・」
「はい・・・」
「私たちもそうだよねティア。興味はあるんですけど・・・」
「そうですね・・・なかなかできる機会もないですし・・・」
「あたしたちはよくはやてとやったな。シャマルが意外と強くてな」
「へぇ?、シャマル先生が・・・」
あまり想像できないな・・・
意外となのはさんたちはゲームの経験があるんだ・・・
「シグナムたちは、どっちかというと見てるほうが多かったよな」
「ああ、どうも動いているが体が動いていないという感覚に慣れなくてな」
まぁ、確かにシグナムさんはどっちかというとアウトドアなイメージが強いかな
ああいうのは感覚だし
「シグナムさん。慣れですよ慣れ」
「お、ダンテくんがシグナムに喧嘩を売った」
「ち、ちがいますよ!」
「ほう、お前も言うようになったな」
ああ・・・シグナムさんが鋭い目つきでこちらを睨んでいらっしゃる
「あ、そういえばなんですけど」
そんな中、キャロちゃんが手を挙げて俺に質問してきた
「ゲームって、どんな感じなんですか?」
「あ、それ私も気になります」
キャロちゃんに続いてスバルさんもそう思ったようだ
まぁ、確かにゲームを見たことがない人たちにゲームの話をしてもちんぷんかんぷんでしょう
「私も気になるなぁ。ヴィヴィオとどんなゲームしてたんや?」
「もうすごいんだよ!」
そんなはやてさんの質問に、ヴィヴィオちゃんが少し興奮気味に答える
「もうほんものーってかんじで!こうブーンって!」
「これは、一回見てもらったほうがいいですね。トレーラーならありますけど・・・」
『トレーラー?』
みんなが口を揃えてそう言った
「あ、はい。PVみたいな感じで。この作品はこんなイメージですよーっていう2、3分の動画です」
「見たい見たい!」
「ダン兄!お願いします!」
「あはは・・・いいんですかね・・・」
「ええよええよ、今日はこのあとみんなオフやし、私も興味あるしな」
「わ、わかりました」
そう言って俺はデバイスに頼んで、今日ヴィヴィオちゃんとやったリアルドライビングシミュレータと呼ばれている車のゲームの映像を流した
楽しんでくれるといいんだけど
ーーーーーーーーーー
ぽかーん
この効果音を考えた人は凄いと思う
だって、その場の雰囲気をそのまま文章にしたものだからだ
呆気に取られている、そんな場の空気をダイレクトに伝えてくる
なんでこんな話をしたのかって?
今まさに俺のいる場がそんな感じだから
「えっと、あの・・・みんな・・・面白くなかった・・・かな」
そりゃそうだよね
やっぱり車のゲームって女の人は興味ないよね
失敗したぁぁぁ
もっとみんな楽しくなるようなものを見せればよかったかなぁぁぁ、俺が車のゲーム好きだからってこんな
「・・・ダンテさん」
「はい・・・」
ほらぁ、キャロちゃんだってよくわからないって顔してこっちみてるじゃん
やっぱりダメだっ
「これ、普通に車をカメラで撮った映像ですよね?流す映像、間違ってませんか?」
「・・・へ?」
「ダンテくん。映画やなくてゲームやゲーム。おっちょこちょいやなぁダンテくんも」
「え?あ、いやみなさん?」
「ダンテ。私のスポーツカーもこの映画にでるかな?」
「・・・ダンテさん。みんなわかってないみたいだよ」
「わかってないってどういうことや?」
ヴィヴィオちゃんの発言に首をかしげるはやてさん
「はやてさんはやてさん」
そんなはやてさんに、俺は画面に手をかざしながら説明する
「これが、『ゲーム』の映像です」
「・・・へ?」
「ですから、これが俺の世界のゲームの映像ですよ?」
・・・
『えぇぇぇー!?』
絶句
「ダ、ダンテくん!?あれやろ!?ゲーム言うたら、こう接触悪かったらカセットふーふーして入れ直したり、ぶっ叩いたりしてやるやつやろ?30°の角度がコツとか!」
「意外とレトロですね・・・」
「あ、でもCDいれるやつもあったよね。アリサちゃんが持ってたの!それは覚えてるの!」
「なのはさん・・・、最近ではディスクすら存在しないものまであります」
話を聞いたところ、10年くらい前からすでに管理局員であったなのはさんたちは、忙しくて中々ゲームなどで遊ぶ時間がとれず、こういうものの進化にはほとほと疎いのだとか
まぁ、そもそも女の子はあまりゲームやらないしね
・・・アリサさんは別か
「とりあえず・・・やってみます?」
「え!?やらせてくれるの!?」
「え、えぇ。俺の世界のものでよかったら。このあと皆さんオフだということですし・・・」
「はーい!私やってみたいです!」
スバルさんが勢いよく手を上げ、必死にアピールしている
・・・目の輝きようが半端じゃなかった
他のみんなも興味津々だったので、とりあえずやってみよう
ーーーーーーーーーー
某ヒゲのおじさまのレースゲーム
「わーい!このままわたしがいちばんだー!」1位ヴィヴィオ
「たとえヴィヴィオでもそれは許さないのー!」2位なのは
「ふっふっふ・・・部隊長の力をなめたらあか・・・ってキャローッ!」3位→4位はやて
「たとえ部隊長でもこれだけは譲れません!私が風です!」4位→3位キャロ
「なんだか・・・キャロがいつもと違うような・・・」5位エリオ
「どうやらキャロちゃんは、ハンドルを握ると性格が変わるみたいだね」6位ダンテ
「私が1位・・・最速の座は私だもん」7位フェイト
「スバル!テメーっ!」8位→9位ヴィータ
「キラー!ダートは私!」9位→8位スバル
「スバルにだけは負けたくない!スバルにだけは!」10位ティアナ
「くっ!難しい!」11位シグナム
「前は別次元の世界ね・・・」12位シャマル
「ですー・・・」13位リィン
ーーーーーーーーーー
「優勝!」1位キャロ
「ううぅぅ・・・もうすこしだったのに・・・」2位ヴィヴィオ
「キラー最強!」3位スバル
「スバル・・・明日の訓練メニューは倍にするの」4位(ゴール直前、スバルのキラーに当たりetc)
「なっなのは、落ち着いて・・・」5位フェイト
ーーーーーーーーーー
某ヒゲのおじさまと愉快な仲間たちが入り混じった大乱闘
ヴィータvsシグナムvsスバルvsなのは
「あっっっぶねー!」3
「ヴィータ、しぶといやつだ」3
「スバル式ホームラァァァン!」2
「なのー!」1→0
「・・・はやてさん」
「なんや?」
「明日は訓練場の修理を依頼したほうがよろしいかと」
「わかっとる・・・ダンテくん。みなまで言わんといてや・・・ぐすん」
ーーーーーーーーーー
「スバル・・・明日の訓練メニューは倍に・・・」
「な、なのは?落ち着こう?ね?」
ーーーーーーーーーー
某リアルレーシングゲーム
『ゴールまで、およそ、400メートルです』
「むむむ・・・」なのは+0.00.708
「・・・」シグナム?0.00.708
「ほぼ並んで走っとるな」
「ここからですね」
「・・・このままではらちがあかんな」ポチッ
「あ、シグナムがボタンみてーなの押したぞ」
「ニトロや!」
「詳しいですね・・・はやてさん」
「一気になのはさんを突き離してます!」
「・・・タイミングが早すぎなの・・・!」ポチッ
「あ、なのはさんもその・・・ニトロを!」
「一気に差が縮まっていくです!」
「なるほど!先に相手を加速させその後ろに入って空気抵抗を無くし、その分相手より速くなったところで抜かす作戦やな!」
「はやてさん・・・あなたは一体・・・」
「いや、知り合いの豆腐屋さんにちょっとな・・・」
「あ、一気になのはさんがシグナム副隊長と並んでそのまま・・・!」
「・・・ふん」ガンッ
「おっとー!?シグナム副隊長がなのはさんの後ろにそのままぶつかって、なのはさんがスピン!これは一体どういうことだー!?」
「スバル、あんたなんだか実況みたいになってるわよ?」
「シグナムさん!?」クルクル
「・・・まだまだ子供だな」
ーーーーーーーーーー
「あれは反則なのー!」
「なのは、落ち着いて・・・!」
「明確なルールはない、ただそれだけだ」
「シグナムさん・・・なんだかカッコいいです」
「そりゃそうやでダンテくん。何たってうちのシグナムやからな」
レースが終わった後、なのはさんが納得出来ないという表情でシグナムさんにつっかかっている
他の人たちはそれぞれ、人生を楽しんだり、ぷよんぷよんしたパズルゲームをやったりしながら楽しんでいた
・・・意外となのはさんやシグナムさんって負けず嫌いだったんだなぁ
「・・・ま、たまにはこういう時間もええかもしれんな」
「はやてさん」
皆がそれぞれ楽しんでいる姿を見ながら、はやてさんはそう言った
「張り詰めてばかりやと、自然と肩に力が入ってしまう。わかる問題もわからなくなってしまうって感覚あるやろ?」
「ああ、わかります」
「な?だからこうやって、たまに脳みそをリラックスさせてやらなあかん。これも一つの楽しい思い出になるしな」
「うーん、確かにたまには息抜きも必要ですよね・・・」
「せやろ?思い出が多いほうが、オーディションも勝ちやすいしな」
最後は何を言ってるのかよくわからなかったけど、今日はなんだか楽しかったな
皆とこうやって一緒にゲームできるなんて思ってもみなかった
いやー、本当にいい日
「ちょっと待ったぁぁぁー!」バンッ!
「・・・シャム?」
俺がもの思いにふけっていると、突然食堂の扉が開き、シャムが凄い勢いでこちらに歩いてきた
「なんかまとめっぽいのに入ってるけど、このままじゃ終わらせないよ!」
「シャ・・・シャム?」
「趣味全開なのはいいけど、こんなので終わるのは許せないわ!何ヶ月待ったと思ってるの!」
「い、一体何を言ってるの?」
「とにかく!・・・大変長らくおまたせいたしましたぁ!」
「・・・誰を?」
「というわけでこれを」サッ
「これ・・・これって!」
「では、さらば!」シュタッ!
そしてシャムは俺にあるものを手渡し、ダッシュで食堂から消えていった
シャムってあんなだったっけ?
「ダンテくん。なんやそれ?」
「これですか?シャムが残していったんですが、どうやらFPSみたいですね」
『FPS?』
皆の声が同時に響いた
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なのはさん、大人気ないですよ……(ohatiyo) | ||
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