雪の音が降る夜、眠る君に祝福を プロローグ |
〜 プロローグ 〜
人はみんな往々にして「大事なモノ」を抱えている。
それは、家族だったり友人だったり恋人だったり、学生時代の思い出だったり長年弾き込んでぼろぼろになったギターだったり先週買った新作のゲームだったりと、人それぞれたくさんある。
そういったモノは日々の生活の中で手に入れ、同時に日々の生活の中で減っていく。
人は「選択」をする生き物なのだ。
毎日のあらゆる場面で人は「選択」を迫られる。
そういう中で「大事なモノ」を捨て、「大事だったモノ」としてすり替えるのだ。
時には友情と恋愛、どちらを「大事だったモノ」にするか取捨選択をし、社会に出れば、学生時代の思い出など現在進行形のまま「大事なモノ」として持ってはおけない。
街中を忙しく行き交っている、平凡そうな彼らの毎日も、そんな「選択」の結果による結晶なのだ。
それは僕らも同じで。
そう、
僕らは知っている。
選択とは何かを得るためではなく、何かを切り捨てるための過程であることを。
だからこそ僕らは幸せを求めて選択をするのだ。
自分がより幸せに近づくためになにかを選び、切り捨てて歩いている。
切り捨てた「輝き」の残り火のようなものをひきずりながらも、僕らは幸せへの道を進もうとするのだ。
それならば、
雪の音が降るこの街の、冬空の下で、
今も眠る「彼女」が、あの日した選択が、
幸せになるために、「彼女」があの日した選択が、 祝福される日は、来るのだろうか。
説明 | ||
十何年かに一度、雪が「音」をまとって降ってくるという町・ そこでおりなされる少年少女たちの、一年間の物語。 〜 〜 〜 今回はプロローグです。 めっちゃ短いんでじっくり読んでも10分かからないと思います。 本当は1話も書こうと思ったんですが、時間も時間なので、、、 |
||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
373 | 372 | 0 |
タグ | ||
恋愛もの 恋愛系 物語 少年 少女 初投稿 プロローグ | ||
sigure1214さんの作品一覧 |
MY メニュー |
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。 |
(c)2018 - tinamini.com |