ガールズ&パンツァー nazi zombie army ベルリンはもう死人の街です! |
新しく二人の仲間を加えた一行は事の元凶であろうベルリンを目指した。
新たに加わった二人の名はマリとルリ。
金髪碧眼でかなりのプロポーションを持つ長身の美女がマリで、ピンク色の混じったブロンド髪の小柄な美少女がルリだ。
二人はサイドカーに乗り込み、共にベルリンへと向かっている。
さて、ベルリンへと向かう最中にみほ達とショウグン、ヒゲ、メガネ、ボニファーツを除く面々の紹介を始めよう。
まずは狙撃手で、工作員であるアメリカ人の男、名前はカール・フェアバーン。
当時のアメリカの諜報機関OSSに属する狙撃手だ。
狙撃の腕を見れば、戦前に猟師をしていたことが分かり、語学力が高いことから高学歴で、凄腕の工作員と分かる。
カールだけはショウグンにヒゲ、メガネ、コルネリウスと同じくこの地獄のような世界出身であり、どうやら任務中にこの大惨事に巻き込まれたらしい。
次にボニファーツの部下であるMG34汎用機関銃を持つ武装SSの下士官だ。
彼の名はツェーザル、ボニファーツと同じ部隊に属しており、第二次世界大戦が歴史に忠実に終戦を迎えた世界から転移した。
もちろんソ連赤軍の女狙撃手ナターリヤと政治将校アントノービッチもボニファーツと同じ忠実な第二次世界大戦から転移してきている。
女軍人の名前はインニェヤルド・ビョルルンド、人種は白人で年は20代前半と言ったところだろう。
インニェヤルドが言えば階級は中尉で、彼女の世界は世界大戦の真っ直中だ。
次は残りの軍人でもなく民兵でもないみほ達と同じ年齢の少年少女を紹介しよう。
始めはガイコツに引っ掛けれて、負傷した白人の少年の名前はクレマン、名前からしてフランス系だろう。
もう一人は白人の少女のカミーユ、カミーユと言えばフランスでは男性名であったが、今は女性名になりつつある。
クレマンがフランスの小銃であるMAS36小銃を持ち、カミーユがイギリスの大量生産型短機関銃ステン・ガンの安定した最終生産型モデルであるMkX持っている。
コルネリウスが喋っているドイツ語が理解できると言ったみほ達と同世代で、同じ日本人の少年の名は((浩二郎|こうじろう))。
浩二郎は少し銃が撃つのが得意だったのか、日本の短機関銃である一〇〇式機関短銃を持ち、接近戦が得意であり、シャベルを持っている。
スナイパーゾンビに足の甲を撃たれた黒髪の少女は((正井玖美子|まさい・くみこ))。
アメリカの短機関銃M3A1グリーズガンを持った女学園に通っている容姿端麗の美少女だ。
剣道部に属しているのか、最初から木刀を持っていた。
アメリカの半自動小銃M1カービンを持った黒人の少年の名はキース。
アメリカ出身の少年であり、彼も一応は接近戦が得意だ。
調子に乗ってアメリカの軽機関銃M1918A2”BAR”を持った高身長な白人の少年であるホレイシオ。
やや危ない少年であるが、射撃が得意なので、アメリカの半自動小銃で当時の軍で主力なM1ガーランドも所持している。
最後は射撃が下手で、銃を取り上げられた者達の紹介と行こう。
まずは角材を持った少年の名前は((陽炎|かげろう))。
少し成績が悪いが、運動神経は抜群で、不良ではない。
以下にも不良女子高生な少女((宮辺奈子|みやべ・なこ))。
黙っていれば美少女なのだが、威圧感で怖いが、根は優しい人物。
武器はやはりイメージ通り木刀であり、恐るべき強さを持つ。
黒人の少女であるリンダ、美少女で、これまでの者達と違って魔法使いである。
始めはM1ガーランドを持っていたが、射撃が下手くそで誤射しかけた為、銃を取り上げられて、代わりに軍用スコップを渡された。
ロシア出身の少年であるイサイ、童顔に大柄である。
彼も始めはロシアの軽機関銃であるDP28を持っていたが、みほ達のW号戦車に当たってばっかりであったために取り上げられて、ハンマーを代わりに持たされる。
ドイツ出身の少女マルゴット・フォン・ブルクヴィンケル。
高貴な家系の育ちで魔法剣士である身長172pの彼女であるが、小心者。
彼女はゾンビに近付くのが嫌で、ロシアの短機関銃であるPPs43を持っていたが、目を瞑って撃つために危険と判断されて取り上げられ、銃剣を長い棒に無理矢理付けた槍のような物を持たされている。
彼等がやってきた世界は、魔法が存在したり、人が乗れるほどの巨大なロボットが存在したり、どれも常人には驚くべき物がある世界だ。
みほの世界も第二大戦で使用された戦闘車両を使っての競技で、しかも女性のみしか参加できない戦車道がある時点で人のことは言えない。
全27名の紹介を終えたところで、死者の都と化したベルリンに視点を戻そう。
郊外にあるドイツ軍とソ連軍の兵器の残骸を避けながらベルリンに辿り着いた一行であったが、まず出迎えたのはこの惨事で犠牲となった両雄の兵士と巻き込まれた女性に子供、老人を含む民間人の無惨な亡骸であった。
「ひ、酷い・・・うぅ!?」
この光景を目にしたみほは吐き気を覚え、一度車内に出てから瓦礫まみれの道路に向けて嘔吐した。
何事かと思い、沙織達も車内から出て、そのおぞましい光景を目にしてしまった。
無論、彼女等も吐き気を覚え、地面に向けて胃の中の物を吐いてしまう。
先行するトラックに乗っている者達はあ然していた。
ベルリン市内にはいると、周りからゾンビが出て来る。
「無視しろ。まずは何処か止められる場所に行くぞ!」
トラックも助手席からカールがみほとマリに向けて指示する。
ベルリンはもはや死者の都であった。
元々ソ連赤軍による大規模な砲撃と連合国による大空襲で廃墟寸前と化していた物の、大惨事によってもう死者の都に変わりつつある。
道路には瓦礫ばかりではなく、前の戦場で戦っていた降下猟兵、国防軍と武装SSの敗残兵、国民突撃隊、ソ連赤軍の兵士達の無惨な死体が転がっている。
さらにこの惨事の犠牲となった弱者である民間人の無惨な死体まであった。
マシな死体はあったのだが、殆どはゾンビに食い散らかされるか、酷く損壊したまま吊され、首が並べられている。
余りにも酷い光景だ。
市内に群がるゾンビ達を避けつつ、一行は中戦車クラスでもなんとかすれば入れる銀行へと辿り着いた。
トラックやサイドカーを外に放置し、W号戦車だけを銀行内に入れ込み、ゾンビが入ってこられないように堅い出入り口を閉じた。
そこで一時的な休息とベルリンの状況の確認、出来なかった射撃訓練をある程度省いて行う。
銀行内には生存者達が立て籠もっていた跡があったらしく、窓には木材でバリケードが築かれており、力尽きた兵士が無線機の置かれた机の上に倒れ込んでいた。
戦車からみほ達は、戦闘の疲れで並んで壁にもたれ掛かった。
ベルリン市内の地図を手に入れた一同は、コルネリウスが集めたときは自己紹介などしていなかった為、取り敢えず簡単な自己紹介だけを済ませた。
「さて、我々はこれからどうするべきか・・・?」
ゾンビが外で銀行内を包囲する中、カールは机に置かれた地図を見ながら周りを囲む者達に問うた。
ベルリンに入った物の、コルネリウスから事の詳細等聞いては居なかった為、どうするべきか悩むところだ。
この大惨事を解決しようにもどうするか分からない。
そんな彼等に点けぱっなしの無線機から助けを求める声が聞こえてきた。
『誰でも良い、誰か応答を!』
急いでカールが立ち寄り、マイクとヘッドフォンを手にとって応答する。
「こちらはアメリカ陸軍狙撃兵小隊のカール・フェアバーン。貴官は何処の所属か?」
嘘の所属を言った後、相手に何者かを問う。
『そんなことは後だ!外に化け物共が大量に来て居るんだ!場所は教会、聖オリバトゥルスだ!兎に角早く助けてくれ!!』
相手側は今居る場所を伝えた後、一方的に無線を切った。
これにカールは少し苛立ち、助けず放置しようとする事を考えたが、何か情報が得られるかもしれないと思って向かうことを決断した。
向かうことを休憩している者達に告げる。
「みんな良く聞いてくれ。これから地図のこの教会に向かう」
地図を持ち上げて、これから向かう先を指で示しながら言うカール。
まだ疲れている陽炎がカールに文句を言う。
「おい、もう行くのかよ!俺はまだ疲れてるんだぞ!」
「分かった、5分後に出発する。それまでに疲れを取っておけ。全員、準備を整えておいてくれ」
陽炎の文句に答えたのか、カールは5分後に出発すると決めて自分の簡単な整備を始めた。
壁に凭れていたみほ達も英語は分からなかったが、麻子が何となく理解していた為に出発時間を理解できた。
空腹を抑えるために乾パンを一つだけ口に入れて、戦車に乗り込んだ。
そして5分後、一行は出発の準備を終える。
戦車に乗るみほ達は通りから目的地である聖オリバトュルス教会へ向かう事になった。
幾ら戦車に乗っているとはいえ、それを扱うのは後数ヶ月ほどで卒業する女子高生だ。
操縦や扱いに慣れているとはいえ、本当の実戦などやったことなど一切無い。
そんな彼女達に、マリとルリが付いた。
カール達は戦車では通れない別のルートから向かうことになる。
銀行の出入り口のドアを無理矢理開いて外へ出れば、手軽な凶器を武器に襲い掛かるゾンビが向かってくる。
取り付かれて動けなくなる前に、車体の上に乗るマリとルリがそれぞれ手に持つドイツのMG42汎用機関銃やアメリカのM1919A4機関銃で始末していく。
「全部((殺|や))っちゃうわよ!」
「うん!」
長身であるのだが、女性がそれなりの重量がある反動も凄いMG42を扱い、小柄な少女が成人男性でも慣れないと一人で扱えないM1919A4機関銃を慣れた手付きで扱っている。
映画や漫画、アニメでしか見られない光景であった為、それを間近で見たみほは、やや混乱したが、魔法を使っていると考えやゾンビが出て来ると思えば、そんな疑問などどうでも良くなった。
操縦席で震えながら運転する麻子に死体をなるべく踏まないよう指示し、地図を見ながら何処の道を進むか、車体の上にいる二人を落とさないような速度で進む等の細かい指示を飛ばす。
「左に曲がってください!」
「分かった・・・」
コンパスと地図を両手に持ち、それに目を通しながら麻子に指示した。
左に曲がれば、ゾンビの集団が行く手を阻むかのように出て来る。
直ぐさま二人が抱えている機関銃の銃口がゾンビの集団に向けられ、一斉射撃が行われる。
みほも支援すべく、沙織に機関銃を撃つよう指示し、華に砲撃を指示する。
「沙織さん、機関銃で掃射してください!」
「分かった!これ肩痛いんだよね・・・」
沙織は機関銃を手に持ってから返答すると、やや愚痴を漏らしながら引き金を引いて掃射を始めた。
「分かりました!」
指示された華は直ぐに引き金を引いて砲撃した。
三つの連続した銃声の後に砲声が響き、ゾンビが数十体以上纏めて吹き飛び、赤い煙が晴れれば突破口が出来た。
肉の壁で防がれる前に、みほは全速前進を麻子に命ずる。
「今です!麻子さん、全速前進してください!」
「わ、分かった!!」
震えながら麻子の返答を聞き終えた後、みほはキューボラを開けて、外に居るマリとルリにも告げた。
「マリさん、ルリさん、全速力で飛ばしますので、何かに掴まってください!」
「ちょっと急すぎない!?ルリちゃん早く何かに掴まりなさい!」
「ふぇ!?う、うん!」
みほからの知らせにマリとルリは砲塔をしっかりと掴み、振り落とされないようにする。
麻子が操縦を担当するW号は全速力で戻りつつあるゾンビの肉壁を強引に突破、曲がり角へ出た。
そこには別行動を取ったカールを含む20名の者達が、砲撃か空襲で上階が吹き飛ばされた建造物に居り、みほ達の掩護射撃を始めた。
御陰でマリとルリが持っている弾薬はある程度節約できたが、掩護射撃を行う側の弾薬は減る一方である。
ある程度は排除して貰ったので、少し楽に進むことが出来た。
「幾ら倒してもまた出て来ますね・・・」
優花里が右ハッチを開いて、次々と建物の出入り口から出て来たり、道路から這い出てくるゾンビを見ながら呟く。
邪魔になるゾンビはマリとルリが排除してくれるが、いつまでも弾薬が持つとは限らない。
そんな不安を感じながら、みほ達はカール達との合流予定地点まで近付いた。
ゾンビが狭い路地に殺到しているのが見えた。
「なんでしょう・・・?」
「バーゲンセールかな・・・?」
最初に目撃した華が言えば、沙織が冗談交じりで言った。
もちろんバーゲンセールなどではない。
ゾンビが向かっている先から銃声が何度もしていることから、別れたカール達か別の生存者かだ。
自爆ゾンビが凄い速さで狭い路地に数体ほど入っていったのを見た優花里は口にする。
「どうやら誰か襲われているらしいですね・・・」
「助けます。砲撃してください」
「はい!」
みほは助けることにし、華に砲撃を命じる。
砲声が路地に殺到するゾンビに向けて榴弾が発射されると、自爆ゾンビが巻いている爆薬に誘爆し、多数のゾンビを殺傷できた。
搭載された二門のMG34とマリとルリの銃撃や、路地の者達の御陰でゾンビを全て掃討できた。
路地からカール達が出て来る。
「どうやらカール達が襲われていたようだ・・・」
麻子が出来てきたカール達を見て呟いた後、カール等が向かう先に戦車を進めた。
だが、スナイパーゾンビを含めた大多数のゾンビが彼等に襲い掛かる。
「狙撃銃を持ったのが出て来ました!」
「しかもガイコツの増援まで来てる!」
「フェアバーンさん達と共に一掃します!」
手に持っている銃を撃つカール達と共にみほは向かってくる大多数のゾンビの排除を行った。
スナイパーゾンビは狙撃銃を持っている者達が排除してくれた。
数分後にはゾンビは全滅したが、彼等を休ませる事無く次のゾンビが現れた。
今度はマシンガンゾンビが8体以上も大多数のゾンビとセットで出て来る。
凄まじい銃撃がカール達を襲い、ホレイシオは負傷した。
「クソォ撃たれた!」
肩を撃たれたホレイシオの叫び声が車内にまで聞こえてきた。
早く排除せねば負傷者が続出どころか、死者がでるかもしれない。
最悪の考えが思い浮かんだみほは、優花里に徹甲弾を装填するように言う。
「徹甲弾を装填してください」
「え、相手は装甲戦闘車両じゃありませんよ?」
「榴弾を使う手もありますが、恐らく二発以上の榴弾を必要とするかも。これ以上榴弾を節約しろとフェアバーンさんに言われてますし、徹甲弾なら仕留められるかもしれません」
「自身はあるのですか・・・?」
優花里の問いに答えたみほに、次に華が聞いてきた。
少し下を俯いて悩んだが、徹甲弾に掛けることにした。
「やります・・・」
「は、はい!」
「分かりました。少し的は小さいですが、当ててみます」
みほの決断に優花里は返事をしてから徹甲弾を持ち上げて装填し、華も返答し、照準器を覗く。
徹甲弾でマシンガンゾンビを攻撃すると言ったみほに沙織と麻子が一時戸惑う。
「え、やっつけるのはでっかい奴じゃなかったの?」
「榴弾では効果が薄いらしい・・・徹甲弾なら一撃だそうだが」
沙織の問いに麻子が答える。
徹甲弾が装填されると、華は照準の斜め上をマシンガンゾンビに合わせる。
「装填終わりました!」
「はい、撃ちます!」
装填が終わったのを優花里からの声で確認すると、引き金を引いた。
砲声が響けば砲口から75o徹甲弾が放出され、砲弾の軌道を落としながら華が狙いを付けたマシンガンゾンビに飛んでいく。
徹甲弾がマシンガンゾンビの首が引き千切られた。
首の部分は引き千切られてアナが空いており、そこから内臓らしきものが見え、華は吐き気を覚える。
だが、マシンガンゾンビを全て排除しなければ全員が
排除を確認したみほは、次のマシンガンゾンビの位置を言う。
「目標は11時方向!」
「はい!」
みほが座標を言い終えるときには優花里が次弾を装填し終えており、華は直ぐに目標を捉えて引き金を引けた。
五体以上は徹甲弾で倒し、残りは機関銃か狙撃銃を頭に何度も撃たれて倒された。
残りのゾンビを殲滅後、セーフハウスがある場所へと向かうカール達であったが、当然の如く戦車が入れない面積であった為、仕方なくそこらの残骸から弾薬を調達する。
短い休息と補給を終えたみほ達は出発した。
通りを移動していけば、次々とゾンビがまた出て来る。
それを機関銃などで手当たり次第に片付けていく。
数分もすれば目的地である教会近くまで来た。
「ようやく着いた・・・」
キューボラを開けて目的地の教会を見たみほ。
機関銃とは違う銃声が耳に入ってきた為、一発でカール達と分かった。
みほは直ぐにキューボラに戻り、全員の士気を上げる為に伝える。
「皆さん、もう少しで教会です!あと一息!」
『オォーッ!!』
麻子以外からの返答にみほは少し笑みを浮かべた後、向かってくるゾンビの掃討に従事した。
ガイコツは轢いても大丈夫なので、弾の節約のために踏み殺す。
自爆ゾンビがこちらに目掛けて数体ほど突っ込んできたが、あっさりマリとルリに撃ち倒されてしまった。
戦闘が終われば、空襲で所々穴が空いている屋敷にカール達が入っていくと、みほ達はそのままヘッツァーの残骸で塞がれた道を強引に進む。
「着いた・・・」
カール達より先に教会付近まで到達したみほ達。
車内にまで聞こえてきた銃声が鳴り止むと、カール達が火災中の屋敷から出て来る。
この様子を見ようと、車内にいる全員が顔を出す。
「後は入るだけ・・・へっ!?」
キューボラから上半身を出していたみほは、教会付近から何かが出て来る音を耳に入れた。
当然ながらみほが聞いた音は全員にも聞こえている。
音の正体は教会付近を這い出てくるゾンビの集団であった。
包囲されると悟ったみほは、直ぐに今居る場所から離れるよう指示を飛ばす。
「直ぐに離れてください!!」
「わ、分かった!」
目の前から這い出てくるゾンビを見て驚いた麻子は直ぐにW号をカール達の近くまで下がらせた。
後退する間に全員が車内に戻り、中へ入れないマリとルリは掴める場所にしがみつく。
「うわぁ〜!」
全速力で後退してきたW号に轢かれないよう直ぐに離れた。
「気を付けろ!!」
ボニファーツから叱られれば、みほはキューボラを開けて謝る。
その後に這い出てきたゾンビの掃討を開始する。
銃声が絶え間なく鳴り響く中、ノロノロと向かってくるゾンビは続々と地面に倒れていく。
頭が吹き飛ばされた死体もあり、四方が吹き飛ばされた死体もあった。
余りにも数が多かった為、榴弾を使わずにはいられない。
砲声が響いて数体のゾンビが血煙を上げて肉塊と化し、足が無くなっても、内臓を引き摺りながらもみほ達に這いずりながら向かってくる。
第一派を掃討し終えれば、自爆ゾンビやガイコツを含めた第二波が来る。
「自爆ゾンビ!ヤバイ来た!!」
「爆弾ゾンビは優先的に排除してください!」
自爆ゾンビが居る場合には優先的に排除し、周りのゾンビやガイコツを爆風に上手く巻き込んで弾の節約を図る。
第二波の最後の一体が眉間を撃たれて地面に倒れると、第三派のスナイパーゾンビが数体以上現れた。
車体の上に乗っていたルリが、肩を撃たれて負傷する。
「キャッ!」
「スナイパー!?クッ!」
マリは直ぐに狙撃スコープ付きのkar98kに切り替えて、空中移動するスナイパーゾンビを正確に撃ち殺した。
残りのスナイパーゾンビも狙撃銃を持つ者達が排除していく。
最後のマシンガンゾンビ十五体を含めた第四派が現れた。
ガイコツまで混じっており、今ある手榴弾等の爆発物を投げまくった。
マシンガンゾンビが並んで居る為、これを好機と見たみほは、徹甲弾を装填するよう優花里に命じた。
「優花里さん、徹甲弾!」
「はい!」
今持っている榴弾をラックに戻して徹甲弾を手にとって装填すると、華に知らせた。
「装填完了!」
「はい!」
「合図があるまで撃たないでください!」
みほはキューボラから二体のマシンガンゾンビが重なり合う瞬間を待つ。
その瞬間が訪れた途端、彼女は合図した。
「ハイッ!」
合図の後に引き金が引かれ、砲口から徹甲弾が放たれた。
徹甲弾は重なったゾンビの頭を回転エネルギーで引き千切りながら、二体のマシンガンゾンビの首を引き裂いた。
残る十三体は爆発物等やW号戦車の主砲、パンツァーファウスト、パンツァーシュレック、バズーカで倒されていく。
マシンガンゾンビが全滅すれば、残りはただのゾンビとガイコツであり、弾を節約するために近接組と一緒に頭を堅い物で殴って掃討した。
全滅を確認すると、少し息を整えて、教会の出入り口のドアを開けて入っていった。
丁度W号でも入れるスペースであった為、みほ達も教会内へと入いる。
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剣崎「ナズェシュセイスナニンディス!?タマエマヒャンメイスタシャナイディスカ!(何故修正しないんです!?名前は判明したじゃないですか!)」 | ||
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