ランドシン伝記 第9話 (アーカーシャ・ミソロジー) |
第9話 ケット・シーの森
聖騎士「では、参りましょう」
そう言って、聖騎士はシオン達のパーティを先導して、街道を行進していった。
シオン達は聖騎士達の中央を歩いており、それは-ある意味、
彼らが逃げ出さないための措置とも言えた。
シオン(・・・・・・さらば、気ままな旅よ)
と思い、シオンは一瞬、街の方を振り返り、そして、再び
歩き出すのだった。
・・・・・・・・・・
ヴィル達は獣道を抜け、山麓(さんろく)に出ていた。
ヴィル「よし、ここまで来たら、古(いにしえ)の森は後-少しだ。みんな、
気を抜くなよ」
とのヴィルの言葉に、皆は返事をした。
トゥセ「ところで、団長、その古(いにしえ)の森って、あの山を越えた所
なんですよね」
ヴィル「ああ。そこまで行けたら、追っ手も何とかなると思うぞ」
その時、風が止まり、鳥達の声が聞こえなくなった。
『ヒィヤァァァァァ』
との少女の声が響いた。
そして、黒い波動が周囲を通った。
トゥセ「な、なんだッ、今の・・・・・・。やばいだろ、この魔力ッ」
ヴィル「戦闘態勢に入れッ!ハンターだッ!カシム、敵が何処(どこ)に
居るか分かるか?」
カシム「は、はい。今のは向こうの探知能力でしょう。この
感じ、少女の能力者ですね。距離は、近い・・・・・・。
数キロと言った所でしょうか?待って下さい・・・・・・。
空?ッ、空を移動していますッ!まずい、凄(すご)い速さで
近づいて来ていますッ!」
ヴィル「走れッ!」
とのヴィルの掛(か)け声で、全員は一気に走り出した。
カシム「敵は上空に居ます。なるべく、木の陰(かげ)に隠れるように、
移動して下さい」
トゥセ「んな事、言われても・・・・・・」
そして、トゥセ達は必死に上から見えないように移動する
のだった。
一方、上空では、黒い大ガラスが何羽も飛んでいた。
その大ガラス達の上では、黒ローブに身を包んだハンター達が抜刀していた。
すると、一人の男がフードを取った。
そこからは好青年そうなエルフの顔が見て取れた。
エルフ「ファントムさん。もう少し、高度を下げた方が、
見つけやすいかと思いますが」
と、エルフは-ボスに対し言うのだった。
ファントム「焦(あせ)るなよ。敵には遠距離-攻撃の能力者が居るって
話だ。カード使いのな。ハハッ、それに、どうせ
向こうから姿を見せるさ。アリスの波動を受けて、
平静で居られる奴など、お遊びギルドには居は
しまいさ」
と言って、拘束具を付けた少女アリスの方を見るのだった。
エルフ「確かに、そうかも-しれませんね」
ファントム「フフ、ヴィル、そして、ヒヨコ豆-団。さぁ、僕を
楽しませてくれ」
と言って、笑うのだった。
そして、大ガラスは-とてもカラスとは思えない-おどろおどろ
しい鳴き声をあげるのだった。
その頃、ヴィル達は大分、移動をしていた。
ヴィル「止まれ。集まって、身を隠すんだ」
そう言って、ヴィルは大木と岩の陰に皆を集まらせた。
カシム「気配-断(だ)ちの術を使います。これから、一切、言葉を
発さないでください」
ヴィル「だそうだ。皆、絶対に守れよ」
とのヴィルの言葉に、皆は無言で頷(うなず)いた。
そして、カシムの術が完成するや、ヴィル達の気配は薄れて
いった。今、ヴィル達は自然と同化しており、彼ら-は森の一部と化していた。
ファントム「・・・・・・少し移動して隠れたか。厄介だな」
エルフ「アリスさん-の探知をもう一度、使いましょう」
と、好青年そうなエルフは提案した。
ファントム「ああ。許可する」
エルフ「アリスさん、アリスさん。もう一度、敵を見つけてください」
とのエルフの言葉に、顔も拘束具で覆っている少女アリスは、
頷(うなず)いた。
エルフ「じゃあ、口の所の拘束具を取りますからね」
そう言って、エルフはアリスの口元の拘束具を取り外した。
すると、アリスは口元に微笑(ほほえ)みを見せた。
しかし、冷気が-その肌に触れると、身をよじらせ、口を
だらしなく開けた。
アリス『ヒィ、ヒヤァァァァッァア!!!』
とのアリスの叫びと共に、黒い波動が周囲一体を覆って
いった。
その波動はヴィル達の所にも到達しており、ヴィル達は
その-おぞましい波動を浴び、必死に声をあげたくなる衝動を
押さえていた。
それから数分後、波動は消えていった。
エルフ「アリスさん、どうでした?」
エルフはアリスに拘束具を戻し、尋ねた。
しかし、アリスは首を横に振った。
ファントム「チィッ、逃げるのは得意みたいだな、
この-うざったいヒヨコちゃん達は」
エルフ「仕方ありません。目視で探させます」
ファントム「ああ。やれ」
そして、エルフは指笛を吹いた。
すると、空から小さなカラス達が-黒い雲のようになりながら、
やって来た。
ファントム「散れ」
とのファントムの命令を受け、エルフはカラス達を森へと
偵察に行かせるのだった。
ファントム「これで、時間の問題だな。ハッ、ヒヨコじゃあ、
カラスには勝てないなぁ。クックック」
と、ファントムは低く笑うのだった。
一方、カシムは大量のカラスが放たれた気配を感じていた。
カシム(マズイ・・・・・・。獣使い・・・・・・。いくら気配を断とうと、
直接-見られたら、どうしようも無い・・・・・・。
どうする?どうすれば・・・・・・)
しかし、カシムには-どうする術(すべ)も無かった。
すると、数羽のカラスが近くに降り立ってきた。
カシム(マズイ・・・・・・)
すると、トゥセがカードを懐(ふところ)から出していた。
それをカシムは止めた。
トゥセは何か言いたそうな顔をするが、大人しく従った。
そして、長い長い沈黙が訪れた。
カラスは周囲をうろつくも、森の中は上手く飛べず、
未(いま)だヴィル達に気付いては居なかった。
カシム(頼む・・・・・・このまま去ってくれ・・・・・・)
と、カシムは祈るように思うのだった。
しかし、祈り虚しく、一羽のカラスが近くの木に止まり、
周囲を見渡した。
そして、カラスは確かにヴィル達の方を見た。
カシム(ああッ・・・・・・)
カラスは急いで飛び立とうとした。
その瞬間、小柄の何かが-高速でカラスを襲った。
見れば、カラスは喉(のど)を食い千切(ちぎ)られ、地面に倒れていた。
その横には血で口を濡らした一匹の茶色い猫が居た。
その茶猫はヴィル達の元へやって来て、首を動かした。
その動作を見て、カシムは気付いた。
カシム(この猫?私達を助けようとしている?もしや、
安全な所に、連れて行ってくれようと・・・・・・?)
そして、カシムはヴィルの方を向いた。
すると、ヴィルも意図に気付き、頷(うなず)いた。
そして、ヴィルは-ゆっくりと前を進み、皆に付いてくるように
手で示すのだった。
それに対し、トゥセ達も-ゆっくりとヴィルの後を追った。
それを見て、茶猫は満足そうに、道案内を開始するのだった。
一方、ハンター達は戸惑(とまど)っていた。
エルフ「・・・・・・妙ですね。カラス達の報告が無い」
ファントム「一度、全員、戻せ」
エルフ「了解」
そして、エルフは指笛を吹き、カラス達に戻るように命じた。
大勢のカラス達がエルフのもとに戻って来た
そして、エルフは-カラスの隊長達から報告を聞いた。
エルフ「ファントムさん、数十羽が戻らないそうです」
ファントム「何?数十羽?偶然じゃあ-ないなぁ」
エルフ「はい。ただ、戻らなかった場所が-それぞれ別なんです」
ファントム「どういう事だ?何かの能力か?いや、そんなワケ
は無い。そんな大規模な術式を使えば、必ず探知
出来ているはずだ。つまり・・・・・・」
エルフ「恐らく、私と同じ獣使いの仕業(しわざ)でしょう。それなら、
魔力を感じなかったのも-うなずけます」
ファントム「Shit(シット)ッ!うぜぇな。誰だ?誰が奴らに協力する?
チィッ!降りろッ!直接-探せッ!皆殺しだッ!」
とのファントムの命令にエルフは大ガラスを降下させるのだった。
・・・・・・・・・・
ヴィル達は森の中を茶猫に導かれ進んで居た。
そこは奇妙な空間で、木々も丸みをおびている感じで、
どこか童謡(どうよう)の世界を感じさせた。
すると、茶猫は止まった。
カシム「皆さん、もう平気です。ここは魔力的に閉ざされて
います」
との声に、トゥセ達はプハッと、口を開け呼吸をするのだった。
トゥセ「しっかし、何とか逃げれたのは良かったけど、ここ、
何処(どこ)だよ?」
ヴィル「うーん。俺には少し、心当たりが-あるけど」
アーゼ「団長、心当たりって?」
ヴィル「いや、前に通りすがりの吟遊詩人(ぎんゆうしじん)に聞いたんだけど、
古(いにしえ)の森の傍(そば)には、ケット・シーの森があるらしい」
カシム「ケット・シー。猫の妖精王の名前ですね」
とのカシムの言葉に、茶猫は頷(うなず)いた。
そして、茶猫はニャアと鳴くと、再び先を進んで行った。
ヴィル達は森の奥をさらに進んで行くと、猫達が周囲に
現れだした。
トゥセ「おいおい、猫って、森に-こんなに居たっけ?」
見渡せば、木々の枝の上にまで猫がおり、ヴィル達は完全に
猫に囲まれていた。
茂(しげ)みの奥からも猫の瞳(ひとみ)が-ぎらついており、トゥセ達は
落ち着かなかった。
すると、急に視界が開けた。
そして、そこは猫の国だった。
様々な種類の猫が、童謡に出て来るような可愛(かわい)らしい草木の
家に住んでいた。
さらに、奇妙な事に、二足で歩行している猫もちらほらおり、
トゥセ達を驚愕(きょうがく)させた。
トゥセ「おいおい・・・・・・こりゃ、どういう事だよ。なぁ、
ジイさん、あんた猫だろ?何か分からないのか?」
と、トゥセは、ゴブリンの憑依している黒猫に尋ねた。
黒猫「ウム・・・・・・どうも、この黒猫ちゃん-の言うには、
ここは猫の王国らしいぞい。あの茶猫は-ここの王
であるケット・シー様の使い-らしいぞい」
トゥセ「ま、マジかよ・・・・・・」
アーゼ「だ、団長の言った通りでしたね・・・・・・」
ヴィル「ああ・・・・・・。しかし、ケット・シーさんが俺達に
何の用なのか」
トゥセ「ま、まさか、俺達を食う気じゃ・・・・・・」
アーゼ「馬鹿トゥセ。縁起でもない事、言うな」
トゥセ「だ、だってよぅ」
カシム「ともかく進みましょう。大丈夫、向こうに敵意は
ありませんよ」
そして、ヴィル達は進むのだった。
ヴィル達は小さな王宮に案内された。
そして、ヴィル達からすると小さな扉をくぐり、ヴィル達は
中へと入るのだった。
すると、中は想像以上に広く、二足で立つ猫達が出迎えてきた。
そして、猫達は小さなラッパを吹き鳴らし、ヴィル達を歓迎
してきた。
トゥセ「あ、やべ。何か、感動してきた。こんな待遇、今まで
一度も無いわぁ」
アーゼ「ああ・・・・・・そうだなぁ・・・・・・」
茶猫は進み続け、とうとうヴィル達は王の間に案内された。
黒猫「いよいよ、ケット・シー様の-おはします王の間じゃそうじゃ」
との言葉に、ヴィル達は固唾を飲んだ。
そして、いよいよ中に入ると、そこには大きな黒猫が居た。
その大きな黒猫はローブをはおっており、さらに、玉座に
腰を掛(か)けていた。
ヴィル(あれがケット・シー、猫の王・・・・・・)
と、ヴィルは思うのだった。
すると、ケット・シーはヴィルの方を見た。
ケット・シー「その通り。僕が猫の王、ケット・シーだよ」
と、人なつっこく言うのだった。
ヴィル(まさか、思考を読まれた?)
ケット・シー「まぁ、近いかな。一応、君達が悪い人じゃ
無いかを知りたくて、心を読ませてもらっている。
でも・・・・・・君達は良い人だね」
とのケット・シーの言葉に、ヴィル達は戸惑(とまど)うのだった。
トゥセ(え?心を読まれるってやばくね?って言うか、
こういう時に限って、エロい女の裸が頭に
浮かんじまうッ!ヤベェ、消えろ、消えてくれ。
って、増えてくぅ)
と、トゥセは-もだえていた。
ケット・シー「あぁ、もう読んでないから安心してよ、トゥセ君。存分に卑猥(ひわい)な妄想を
してくれて構わないよ。君達の歳(とし)じゃ、それが健全だしね」
との猫の王の言葉に、ヴィル達はトゥセの方を見た。
トゥセ「・・・・・・ありがたき-お言葉・・・・・・です」
と、トゥセは-しょんぼりしながら答えるのだった。
ヴィル「あの・・・・・・猫の王-ケット・シーよ。どうして、私達
をハンターから助けてくださったのでしょうか?」
ケット・シー「ああ。それは君達を失わせるワケには-いかなかったからだよ。
君達は希望なんだよ。今、この世界は代理戦争の状態なんだ」
ヴィル「代理戦争?」
ケット・シー「そう。傲慢(ごうまん)な神々が、ヒトや魔族、果てはモンスターまで
操って、戦争を起こしているんだ。ただ、その事を操られている側(がわ)は
気付いて居ないけどね」
ヴィル「そんな事が」
ケット・シー「あるよ。何故、戦争は起きると思う?何故、
宗教は争うと思う?それは-その背後に霊的な
作用が-あるからだ。霊的に和合(わごう)してないから
争う。まぁ、分かりやすく言えば、隣国が戦争を不必要に
繰り返すのも、過去の戦死者の怨念が解消されておらず、
その憎しみの念に人々が流されているから-だったりする」
ヴィル「はぁ・・・・・・。それと俺達が-どう関係するんでしょうか?」
ケット・シー「ヒトと魔族も-それに近い。この両勢力の間で
幾度(いくど)となく戦争が起き、多くの死者が生まれた。
その死者達は-修羅(しゅら)の国で今もなお、殺し合い
続けている。霊体をボロボロにしながらね。
でも、すでに死んでいるから-それ以上、死ねず、
死ぬ程の傷を負っては再生し-を繰り返して
いる」
ヴィル「えぇと、つまり、その死者達の苦しみが現実に影響を
及ぼしていると?」
ケット・シー「そう。でも、それだけじゃ無い。それに加え、
神々が-その憎しみを利用して、新たな戦争を
起こそうとしている。愚かな事にね」
ヴィル「なる程。しかし、そんな途方も無い話、俺達のよう
な小市民には-あまり関係無いように思えるのですが」
ケット・シー「そうでも無い。君達は運命から外れている。
神々の紡(つむ)ぎし運命から。その運命の操(あやつ)り糸から
君達は逃れている。そう、普通の人が普通に
感じるための意識、集団共有-無意識の渦(うず)から、
君達は今、外れ出ている。分かるかい?
その意味が?多くの人々は-当たり前の生活を
送り、当たり前の倫理観や常識に従う。それを
疑う事すらしない。そう、獣人に関しても」
ヴィル「・・・・・・つまり、魔族とヒトが争うように仕向ける存在
が-居ると?その存在が全ての元凶だと?」
ケット・シー「そんな単純な問題じゃない。確かに、仕向けた
存在は居るが、それもヒトや魔族の憎しみを
利用しているに過ぎない。彼らは-既に出来上がった
倫理観、常識を固定化させようとしている。
魔族を殺す事に罪悪感を持たせないようにする、
などと言った具合にね」
ヴィル「なる程・・・・・・。なら、どうすれば、ヒトと魔族は分か
り合えるのでしょうか?俺は-それが知りたくて、ずっ
と旅を続けて来ました」
ケット・シー「・・・・・・それは難しい質問だね。とても、とても、
難しい。かつて、空狼王(くうろうおう)ソルガルム、
黒の女皇帝(じょこうてい)シャーリア、そして、ミロクが、
それを解決しようと努力した。そして、
それは-いったんの実(みの)りを見せた」
そう言って、ケット・シーは-ため息を吐(つ)いた。
ケット・シー「だけど、彼らが居なくなれば、世界は元に戻ってしまった。
悲しむべき事にね。僕達、異質の
存在はミズガルズから追いやられて、こうして
ランドシンに住み着いたのさ」
ヴィル「かつての英雄達ですら-なせなかった・・・・・・」
ケット・シー「でもね、彼らは今、この世界には居ないが、
それでも彼らの思想は残った。彼らの意思を
受け継ぐ者達も居る事はいる。でも、世界は
未(ま)だ救われていない。何故だと思う?」
ヴィル「・・・・・・人々が変わろうとしないから・・・・・・」
ケット・シー「そう。その通りだ。世の中には理不尽や間違った常識が-
まかり通っている。でも、ヒトは、
いやヒトだけじゃない、魔族や、それ
以外のあらゆる知的-生命体は、それらの過(あやま)ち
に気付いても無視するか無かったことにする。
いや、そもそも気付こうとする事すら放棄する。
周りの意見に合わせ、個我を失って生きている」
ヴィル「猫の王-ケット・シーよ。どうすれば、良いのですか?
どうすれば、人々を変えられるのですか?」
ケット・シー「それは僕には分からない。ただ、ただね。
ヴィル、君は-かつての英雄達とは違う。
君には-それ程のカリスマは無い。でもね、
逆に言えば、君は一般人に近い立場なんだ。
僕は思うよ。君こそが、その答えかも知れない-
ってね。君達こそが、いつか人々に、真実を
導いていくんじゃないかと」
ヴィル「私達が?」
ケット・シー「そう。君達は波紋に-なり得る。よどんだ泉に
投ぜられた一つの聖石。君達は-これから多くへ
旅するだろう。そして、そこで君達と出会った
人々は、良い方向へと変わって行くだろう。
ヴィル、そして、その仲間達よ、忘れないで。
女神や魔神は君達を邪魔するだろう。でもね、
僕達のような精霊や土地神は-きっと君達を
祝福するだろう。君達は孤独じゃ無い。
いつだって、君達の成功を願っている者が居る
事を忘れないでくれ」
ヴィル「・・・・・・はいッ」
そう言って、ヴィルはケット・シーに-ひざまずくのだった。
そして、トゥセ達も、それに-ならうのだった。
・・・・・・・・・・
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ヴィル達に対し、ついにハンター達が追いつく。 そして、必死に隠れるヴィル達に対し、 思いがけない味方が現れるのだった。 |
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