この雨は止むことを知らない 序章
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止まない雨はないなんて嘘だ、明けない夜はないなんて甘えだ。

 

梅雨入り前だというのに雨は降る勢いを増している。

それでも俺、雪原鏡也は生きてゆく。

――――明日は雨は止むだろうか。

 

 

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序章―夢の中にて―

 

――――君に一つ、面白い話をしよう。

おや、そんな驚かないでおくれよ。俺はルシス・ルークレイン。君のことはよく知ってるよ。

え?俺が何者かって?神でもなければ人間でもない。傍観者でもなければ君の協力者でもない。

ふふ、俺は一体何者なんだろうね?

――話を戻そうかか。君は生物学でいうと「人間」…ヒト科とされる生き物だね

その人間は何の為に生きているんだろうという話さ。

とある一説では究極のエコロジーを求めると地球上に人間は必要ないといわれている。

もっと大規模な話で言えばこの広大な宇宙において地球は意味がない…

つまりは人間が生きていること自体が無意味に等しいという思想もあるらしいよ。

俺は人間じゃないから人間の心情がよくわからない。だからこそ君だ。

君は実に人間らしい…と同時に見ていて面白い。飽きない。

…心底嫌そうな顔しないでよ、傷つくよ?

んーとね、俺は神ほど『万能』・『全知全能』じゃあないけれど、人間ほど『無能』でもないんだ。

端的に言おう、俺は人間を観察・監視できる。もちろん『選ばれた』人達だけなんだけどね。

君はその中でもかなり異質で異常でなおかつ人間味に溢れていた。

独占欲と自己顕示欲で満たされた本能で動く人間…それが君だ。

いやいやいや!貶してない貶してない!むしろ褒めてる!

君…怒るとすごく怖いね。

それはそうと最近の世の中は偽善者だらけで嫌になるだろう?

改革を起こそうじゃないか!まずは君の周りを変えようか。

俺が指を鳴らすとどうなるんだろうね。

それじゃ、次に逢えるのを楽しみにしてるよ。

――――――パチンッ

 

そこで目が覚めた。

俺は不安になり急いで学校に行った。

いつも挨拶してくれるあいつがいない。

代わりにいたのは――綺麗に飾られている花瓶だけだった。

説明
はじめまして、スカイと申します。
初投稿といこともあり拙い文章ですが、楽しんでいただければ幸いです。
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スカイ 初投稿 オリジナル この雨は止むことを知らない 

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