真・恋姫†無双 裏√ 第五十五話
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咲夜さんとお酒

 

 

 

 

四年前

 

 

 

 

それは、なんて事ない宴会になるはずだった。

ただその時のテンションが、咲夜も含め皆妙に高かっただけ。

だから僕は、後先考えず、酒を飲んでみたいという咲ちゃんと蓮華ちゃんの願いを聞き、

酒を渡したんだ。それが、悪夢の始まりだった…

 

祭「おぉ!なかなか良い飲みっぷりではないか!ほれ咲夜!もっと飲むと良い!」

 

雪蓮「あら?蓮華も意外とやるじゃない!ほら、ついであげるわよ」

 

咲ちゃんと蓮華ちゃんは静かに注がれた酒を飲み干していく。

僕はその様子を見つつ、孫堅こと蓮鏡さんと飲んでいた

 

蓮鏡「へぇ、あの子たち、案外いけるクチなんだねぇ」

 

零士「僕も意外です。今まで酒を飲ませる機会なんてありませんでしたからね」

 

蓮鏡「だけど、大丈夫か?結構な量飲ませちゃってるけど」

 

零士「はは、何事も経験ですよ。

一度くらい、酒に飲まれる経験もしておけば、後々考えて飲むようになるでしょう」

 

蓮鏡「その口ぶり、一度失敗してるね?」

 

零士「はは、お恥ずかしながら。それに比べ、呉の民は酒が強そうだ。

あなたも含め、祭さんに雪蓮ちゃんも冥琳ちゃんも、ケロッとしてますね」

 

蓮鏡「当ったり前よ!呉の女は戦と酒が好きなのさ!

もちろん、いい男も放っておかないけどねぇ」

 

零士「ふふ、本気にしますよ?」

 

そう、この時まではよかったのだ。

気持ちよく酔っており、蓮鏡さんとちょっといい雰囲気になって。

僕だって男だ。蓮鏡さんの誘惑に乗ってみたいと思い始めていた。

だけど…

 

咲夜「おい零士…」

 

咲夜が酒の入った容器を手に、こちらにやって来たのだ。そして…

 

咲夜「お前、人妻に誘惑されてんじゃねー!!」

 

 

ガッシャーン!!

 

 

その容器で、頭を思いっきり殴られたのだ。

その衝撃で容器は割れ、僕は頭から酒を被ってしまった

 

蓮華「キャハハハハ!!いいわね咲夜!私にもやらせなさいよ!」

 

 

ガッシャーン!!

 

 

間をおかず、容赦のない二撃目が飛んできた。なんというか、理不尽だった…

 

咲夜「アーハッハッハ!!なんてザマだ零士!!どうしたんだ?頭から酒を被って!」

 

蓮華「頭のどこから酒を飲むのよ!」

 

2人ともご機嫌だった

 

雪蓮「あちゃー、蓮華も咲夜も、あんな感じになるんだー」

 

祭「ふむ、これはなかなか興味深い。普段はお堅い蓮華様が乱れておる」

 

冥琳「東殿…頑張ってください」

 

蓮鏡「はっはっは!なるほどなるほど!これは面白い!!」

 

四人も酒が入っており、どうでもいいのか、笑って傍観者になりつつあった。

クッ、まさか咲ちゃんにこんな欠点があったなんて

 

零士「ここは、戦術的撤退を…」

 

 

がしっ

 

 

咲夜「逃がすわけないだろ?」

 

僕は態勢を立て直すため、いったん距離を取ろうとするが、それは叶わず捕まってしまった

 

零士「っ!!なんて力だ!」

 

酒のせいでリミッターが外れているのか?咲ちゃんは普段の倍の力でつかんできた

 

咲夜「蓮華ぁ?ちょっと見てなよ。大の大人を一瞬で地面に組伏してやるぜ!」

 

蓮華「やだ咲夜…あのお母様と互角に戦った男を組伏すなんて…そこに痺れる、憧れちゃうわ!!」

 

組伏す?合気か?だがその技は僕が教えたんだぞ?返し方くらいわかって…

 

咲夜「ふぅん!!」

 

 

ドシーン

 

 

零士「………え?」

 

咲夜から技をかけられ、気づけば僕は咲夜に乗られていた。

あれ?おっかしいなぁ、返す暇すらないくらい速かったんだけど

 

蓮鏡「おぉ〜。やるではないか咲夜!」

 

雪蓮「すごいわ咲夜!一瞬過ぎて目に映らなかったわ!」

 

蓮華「咲夜すごーい!!私も乗る―!!」

 

零士「グハッ!」

 

せ、背中に、二人分の体重が…しかもなんて勢いで…

 

咲夜「さぁ、まだまだ始まったばかりだぜ…」

 

 

 

 

 

零士「アァーーーーー!!!」

 

はぁ…はぁ…ゆ、夢か。よかった…

 

零士「はぁ…はぁ…あれは確か四年前の呉に居た時の宴会の記憶…トラウマになりつつあるな…」

 

確かあの後、咲ちゃんと蓮華ちゃんに乗られてキャメルクラッチをくらい、

筋肉バ○ターをくらい、無理やり飲まされ、無理やり脱がされ…

 

零士「………だめだ、それ以上思い出してはいけない…」

 

あの日以来、僕は咲夜に酒を飲ませることをやめた。

だがそれ以降も、何かと咲夜は酒を飲んでおり、だいたい被害にあっているのは言うまでもなかった…

 

 

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咲夜さんと華琳さん

 

 

 

 

 

華琳「ふふ、綺麗よ咲夜」

 

咲夜「華琳、私…初めてなんだ。だからその、優しくしてくれないか…?」

 

華琳「意外ね。いつも強気なあなたが、閨ではこんなにもしおらしくなるなんて」

 

咲夜「私だって女だ。不安がある。だけど華琳なら…あっ…んっ…」

 

華琳「可愛いさえずりね。もっと鳴いて、聞かせてちょうだい。咲夜…」

 

咲夜「華琳…」

 

 

 

 

 

華琳「…という夢を見たのだけれど、さっそく今夜どうかしら?」

 

咲夜「却下だ。て言うか、夢の中のそいつは誰だよ。お前の中の私は受けかよ」

 

 

 

 

 

咲夜「はは、どうしたんだ華琳?いつも強気なお前らしくないな。こんなに濡らしやがって」

 

華琳「さく…や…」

 

咲夜「ずっとこうされたいって望んでたんだろ?ほら、どうしてほしいかちゃんと言ってみろよ」

 

華琳「さくや…私の…を……」

 

咲夜「あぁ?なんだって?聞こえないなぁ」

 

華琳「うぅ………」

 

咲夜「…帰るぞ?」

 

華琳「待って!!わ、私の、私の事を、めちゃくちゃに犯してください!!」

 

咲夜「ふふ、よく言えました。褒美だ、華琳…」

 

華琳「咲夜…さま…」

 

 

 

 

 

咲夜「…っていう夢を見たんだけど、私が攻めでいいってんなら、考えてやってもいいぜ」

 

華琳「却下よ!ていうか、夢の中のそれは誰よ。なにが咲夜様よ。あなた、そんな願望があったのね」

 

咲夜「それはお前、あまり人の事言えないだろ」

 

零士「君たち二人は、仕事中になんて話をしてるんだ」

 

 

 

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咲夜さんと女性客

 

 

 

 

 

女性客1「し、司馬懿さん!これ、受け取ってください!」

 

咲夜「ん?おぉ、ありがとうな。嬉しいよ」

 

女性客1「はわぁ〜…」

 

女性客2「司馬懿さん!私もこれ、作ってきたんです!食べてください!」

 

咲夜「へぇ、ごま団子か。今食べていいか?ちょうど腹減っててな」

 

女性客2「はい!」

 

咲夜「どれどれ…もぐもぐ…うん、程よい甘さでいい感じだ!美味いよ。ありがとう」

 

女性客2「美味い…えへへ…」

 

女性客3「司馬懿さん!今度私と、お出かけしませんか?」

 

咲夜「気持ちは嬉しいけど、私の休みはまだ先だぞ?」

 

女性客3「だ、大丈夫です!私、待てますから!」

 

咲夜「そうか。なら今度の休日、迎えに行くよ。それまで待っててくれるか?」

 

女性客3「はい!どれだけでも!」

 

咲夜「ん?おい君、ほら、クリームついてたぞ?あむ…うん、甘いな」

 

女性客4「し、司馬懿さん!そんな突然…私どうしたら…」

 

咲夜「はは、君は可愛い反応をするな」

 

女性客4「か、かわ…」

 

 

 

 

凪「東さんも女性客に人気ですが、咲夜さんも負けず劣らずですよね」

 

華琳「咲夜も、着々と築いているわね」

 

零士「あの子、天然でああいう事しちゃうからなぁ」

 

悠里「いやいや、東さんがそれを言いますか」

 

月「咲夜さんと東さん、そっくりですからね」

 

零士「え?僕って普段あんな感じ?」

 

詠「気づいてなかったの?あんた、結構チャラいわよ」

 

秋蘭「恐らく、咲夜に影響を与えたのは東だろうがな」

 

咲夜「あぁ?なんだお前ら、そんなかたまって」

 

悠里「いやぁ、姉さんチャラいなぁって」

 

咲夜「私が?……あぁ、さっきの子達か。

割とよく来てくれる子達だし、無下にするのも悪いだろ?

私としては、当然の事をしたまでだ」

 

華琳「あの子たち、明らかにあなたに気があるわよ」

 

咲夜「だろうな。悪い気はしないな」

 

悠里「うっわぁ〜、なんて清々しい笑顔」

 

零士「……さく

 

女性客5「司馬懿さーん!少しいいですかー?」

 

咲夜「おう!じゃあなお前ら。また後でな」

 

零士「……」

 

悠里「ん?東さん、どうしたんですか?」

 

零士「い、いや、なんでもないよ?」

 

月「……ふふ、二人とも、やきもち妬く辺りも、ほんとそっくりですよね」

 

 

 

 

 

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あとがき

 

 

 

どうも、こんにちは!桐生キラです!!

 

今回は日常編を二本お送りしました

 

五十四話、モブたちが許昌の三大勢力に叩きのめされるお話

 

割とずっと出したかったあの三人組を出せて満足な回でした!

 

扱いは結構雑ですけどね(笑)

 

 

 

五十五話、勢いで書いた咲夜さんのお話

 

本来は蓮華と酒を飲むだけの話にしたかったんですが、微妙に短かったので、他二本も付け足してみました

 

二つ目は、咲夜と華琳は性格が似ているので平行線な感じ、という関係を描きたくて

 

そして三つ目は、女性にモテモテな咲夜さんに対して零士さんがモヤモヤするというのを描きたくて

 

それぞれ書いてみました

 

 

 

 

日常編は次回でラストになります

 

それが終わればファイナルチャプターです

 

少しでも楽しんでくださると、こちらとしては幸いです

 

それでは、また次回にお会いしましょう!!

 

 

説明
こんにちは
今回も日常編、司馬懿こと咲夜さんを中心とした短編になります
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コメント
2人ともかわいいなぁ(qisheng)
>ohatiyoさん おっと!どついたのは蓮華です。修正します。指摘ありがとうございます!(桐生キラ)
零士が嫉妬するなんて。やはり咲夜の事を……(ohatiyo)
蓮鏡「キャハハハハ!!いいわね咲夜!私にもやらせなさいよ!」→蓮華ですよね? いきなり蓮鏡が零士の頭をどつくことはない……ですよね?(ohatiyo)
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