IS 2体の魔神皇帝 |
妖機械獣襲撃後、ラウラは束の研究施設の医務室に寝かされていた。
清香と箒、ボス、マドカが傍にいる。一夏は束と一緒にラウラのISのコアを精密検査している。
ラウラ「・・・・・・・・・・・」
マドカ「ラウラ・・・大丈夫?」
ボス「大丈夫だマドカ。ラウラはお前と同じく一夏や千冬さんの妹だ。
殺したって死なねぇよ」
箒「あぁ。ボスの言う通りだ」
清香「今はそっとしておいてあげようね。
ゆっくり眠って体力が回復すれば目を覚ますだろうから」
箒に撫でられながらマドカはすっと眠ってしまった。
箒「大分心配していて疲れたようだな」
ボス「ラウラと一緒に寝かせてやってくれ」
清香「OK♪」
ボスが部屋の外に出るのを見届けると2人はマドカをラウラの隣に寝かせて布団を掛けた。
箒「揃って寝ていると安心するようだな」
清香「ボス?何処行っちゃったんだろう・・・」
そのボスは、一夏と束のいる精密検査室に来ていた。
ボス「一夏、束の姐さん。どうだ?ラウラのISコア」
一夏「侵食はされていなかった。ただ、使っていたISのデータは消えていた」
束「ラウラちゃんとの経験は残っていたから良かったけど・・・」
ボス「ドイツからデータ送ってもらって造れねぇのか?」
2人は頷いて肯定した。
ボス「成程。新たに器を作っても駄目じゃないか・・・
それとも経験を受け止められる器になれてないのか・・・」
一夏「ボスの言い方しっくり来るな」
束「之だと・・・Zやグレートを造れる超合金ZやニューZは今残量が少ないし・・・」
一夏「待てよ・・・清香が言ってたマジンガー・・・ラウラが使う気になるかもしれない」
束、ボス「「えぇ!?」」
一夏の言葉に2人は驚いて一夏は少し複雑な表情をするのだった。
医務室ではラウラが目を覚ました。
ラウラ「・・・?」
箒「目が覚めたか・・・」
清香「大丈夫?」
ラウラ「私は・・・機械獣に絡まれた後・・・いきなり何かに・・・」
ラウラは少々記憶が飛んでいるようだ。
箒「あの機械獣がお前のISに寄生したんだ」
清香「一夏の見解だと一種のパラサイトが可能だったみたい」
ラウラ「パラ・・・サイト?」
清香「そう。それでVTシステムっていうのが発動したみたい。
それでマジンガーZモドキになっちゃったの」
清香の言葉を理解したのか顔が青くなっている。
箒「VTシステムの事なら大丈夫だ。亡国企業の仕業の可能性が高い」
ラウラ「そう・・・ですか・・・」
ラウラはふと思い出したように何かを探し出す。
箒「レーゲンか?」
黙って頷くラウラ。
清香「レーゲンは大破。修復は出来ないって・・・」
其れを聞いた途端彼女はポロポロと大粒の涙を流しながら泣き出した。
ラウラ「あの・・・グスッ・・・コアは・・・」
清香「大丈夫だったけど寄生されたりしてないか調べてくれてるよ」
清香はラウラを抱き寄せてあやしながら泣き止むのを待っている。
ラウラ「そう・・・ですか・・・グスッ・・・」
破瑠覇「がう・・・」
破瑠覇はラウラの頬を舐めて慰めている。
流石に彼女も我慢の限界だったようで涙腺が崩壊した。
今までずっと共に戦い続けてきた相棒が大破し修復できないと聞いた。
それは相棒の死であると思った彼女には其れがとても悲しかった。
20分程大泣きした後目と顔を真っ赤にしながらも落ち着いたようだ。
ラウラ「お見苦しい所を・・・お見せしました・・・」
清香「見苦しくなんかないよ。これでレーゲンも成仏できると思うよ」
箒「あぁ。私もそう思う」
ラウラ「機械に魂は宿るのですか?」
箒「宿る!」
一夏「割り込んでスマンがラウラ、破瑠覇の中のマジンガーと共鳴したらしいな」
ラウラ「あの・・・兄様?」
突如として一夏が割り込んできたのでわけが解らなくなってしまうラウラ。
箒と清香も驚いている。
一夏「いきなり何を言っているのかわからんだろうが質問に答えてくれ」
ラウラ「それらしい事はありましたが・・・」
清香「私の見解だけど誰よりも一番強く反応を示したのはラウラだよ」
ラウラと清香の答えを聞くと一夏はラウラに視線を合わせた。
一夏「・・・ラウラ、マジンガーのパイロットになるか?」
ラウラ「・・・少し時間を下さい。今日ゆっくり考えたいです」
一夏「解った。明日の17時までゆっくり考えるんだ。
お前の答え次第であのコアの使い道が決まる」
ラウラ「?」
箒「如何いうことなのだ?」
3人とも何がなんだか解らなくなってきた。
一夏は丁寧に説明を始める。
一夏「ラウラが破瑠覇の中のマジンガーを使うというのならレーゲンのコアは
支援戦闘やスクランダーに当る機体のコアとして扱う事になる。
使わないのならレーゲンのVrUPをした機体のコアとなる。
ただしVrUPといっても全く別の機体になっていると考えろ。
ただし後者の場合完成するのは早くても来年の2月だ」
それだけいうと一夏は医務室を出て行った。
箒「ラウラ?」
ラウラ「一人に・・・させて下さい・・・」
清香「でも・・・」
ラウラ「黙って聞いてくれ」
箒「清香・・・」
清香の肩に手を置いてラウラの願いを聞き入れるよう促す箒。
ラウラと清香は暫く視線を合わせていたが清香がマドカを背負い、医務室を出て行った。
清香「一人にして大丈夫なの?」
箒「ボスが隠れているとはいえ付いていてくれる。問題ない」
清香「隠れてる時点で問題あると思うんだけど・・・」
しかし箒は清香のツッコミを無視して部屋に戻って行った。
清香もまぁいいかと思ったようでそのまま箒についていく。
当の彼女は布団に包まってすすり泣いていた。
ラウラ「レーゲン・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
ボス(・・・なんて声かければ良いのかわからねェ)
ラウラ「・・・なぁボス、居るんだろ」
ボス「あらら・・・ばれてたのねん」
ラウラ「・・・」
ボスが居たことをどうこう言うこともなくただ俯いて涙を流すラウラ。
やはりまだシュワルツェア・レーゲンを再起不能にした事を凄く悔やんでいるようだ
ボス「・・・なぁラウラ。清香の時もそうだったらしいけどこんなんじゃレーゲンは
浮かばれねぇ。気持ちを新たに新しい相棒を見つけてやって始めて浮かばれると思うぜ」
ラウラ「・・・・・・そうだろうか?」
ボス「逆の立場だったら如何思う?」
ラウラは暫く考え込んでいたが頷いて涙をぬぐった。
ボス「・・・へへッ、ようやくお前らしい顔になったな」
ラウラ「・・・すまないな。世話を掛ける」
ボスはニヤリと笑いながら彼女の頭を撫でる。ラウラは顔を紅くしながらも
それを受け入れる。
ボス「なぁ〜に、気にすんなって。けど、答えは決まったみたいだな」
ラウラ「あぁ。っ!?イタタタタ・・・」
ボス「っとまだ傷が完全に塞がってないみたいだな。今は寝ろ。な?」
ラウラ「あぁ。・・・・・なぁ」
ボス「ん?」
ボスの服を弱々しく握りながら顔を真っ赤にしているラウラ。
ラウラ「手を・・・握っていてくれないか?」
ボス「お安い御用なのよん♪」
ラウラ「ありがとう・・・之で・・・ねむれ・・・そう・・・」
ボスが手を握るとラウラは直ぐに眠りに落ちた。ボスはまるで娘を見る目で彼女を見守るのだった。
翌日、一夏、箒、清香、ボス、ヌケ、ムチャ、マドカと朝食をとりながら自身の答えを告げたラウラ。
一夏「・・・で?」
ラウラ「清香の言っていたマジンガーを使おうと思います」
箒「・・・」
一夏「・・・」
箒はとても心配そうにチラチラと一夏の方を見る。一夏はラウラをみながら何も話さない。
ラウラ「レーゲンの事を引きずっているのは確かです。ですがレーゲンはそれを
望んでいないんじゃないか?と思ったんです。まぁボスのお陰ですけどね」
ボス「一夏、何か答えろよ」
ヌケ「そうでしゅよ〜」
ムチャ「ホレホレ!何か言ったらどうなんすか?」
一夏「言うことはない。意思確認をしただけだ」
余りにもそっけない一夏。
箒「しかしどうすればよいのだ?」
清香「共鳴はしているけど・・・出てくるまでには到ってないんだよ?」
一夏「本当に必要になったら初めて出てくるのかもな。そうすれば向こうから飛んで・・・」
ふと彼は何かを思い出したようで急いで食事を済ませて部屋を出て行った。
彼が向った先はここIS学園の図書室である。光子力研究所には劣るが此処にも大分沢山の文献や
論文等様々な書籍がある。一夏は大抵の本を読破し、ほぼ全ての本の位置や大まかな内容を把握している。
一夏「確かこのあたりに・・・」
暫く本棚を睨んでいた一夏だが一冊の本を見つけると手にとって束、千冬の元へ急いだ。
本の表紙には『ドラコノサウルスとの戦闘記録』と書かれていた。
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こういう描写下手くそだなぁ・・・俺。 | ||
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