真・リリカルなのは 第十一章 機動六課設立編 第百七話 空しき結末 |
スカリエッティを捕えても、未だに戦いは終わらない
ゆりかご内に潜伏するクアットロを倒さなければならない
やはり、最後まで立ち塞がるのは彼女だった
ヴィヴィオは、なのはに任せればいい
彼女なら必ずヴィヴィオを救うだろう
嘗て自分を闇の書の呪縛から救ってくれたように………………
今は信じるしかない
彼女の手助けになるかはわからないが、今すべきことはクアットロの捕縛
彼女に逃げられてはならない
はやては幾度か彼女と戦い、そして、スカリエッティ以上に気を付けなければならない人物だと断定していた
そう、クアットロはスカリエッティに忠誠など誓っていない
ただ、己の快楽のままに動いているのだ
はやて「絶対に捕まえる!! アンタだけは…………ウチが!!!」
クアットロが何所に居るかはわからない、ただ前に進むのみ
このゆりかごの何所かに居るのは間違いないのだから
そして、はやての前にガジェットが現れ、道を塞ぐ
はやて「なるほどな……………この先にクアットロが居るわけか」
ベルカの魔法陣を展開する はやて
はやて「悪いけど、ガジェット如きに時間は裂けん」
そして、ガジェットを一掃する為の広域魔法を放つ
はやて「紅の烈火よ、灼熱の吐息を吐き捨て、我が道を黒く塗りつぶせ」
ベルカの魔法陣から真っ赤な閃光が放たれる
はやて「グリジャル・ガジュラスト!!!!」
そして、ガジェット達は燃えカスと化す
はやて「さて、行くか………」
ガジェットを出してきたという事は、これ以上先には来てほしくないと言う事である
つまり、クアットロの居場所が近い
しかし、はやての予想は外れ、そこは行き止まりだった
はやて「……………………」
はやては壁の前に立つ
はやて「これは…………偽物の壁や!!」
シュベルトクロイツで壁を叩く
すると、まるで霧のように消えてなくなる
その先には広い空間があり、クアットロが立っていた
はやて「さて、来てやったで」
クアットロ「チッ 目障りな狸ね」
はやて「覚悟は出来てるか? アンタじゃウチには勝てんよ?」
シュベルトクロイツの切っ先をクアットロに向ける
クアットロは何を語らない
何時ものように下種な笑みを浮かべているわけでもはない
ただ、はやてを睨みつけているだけだった
まるで、奥の手が無いようにも思える
しかし、油断してはならない
彼女の前での油断は命取りになる
一体、どんな行動をするかもわからないのだから
はやて(さて、この部屋にも何らかの罠があるとみてよさそうやな)
クアットロ「………本当にイラつくわ」
小さく、しかし はやてには聞こえるように呟く クアットロ
はやては更に警戒を強める
クアットロ「貴様ら人間共は………私の想い描いた通りに動けばいいのよ」
はやて「何?」
クアットロ「高町なのはといい、貴様といい……………何所までも私の邪魔をする!!!」
何にイラついているのかはわからないが、怒っていることだけはわかる
クアットロ「絶望へと堕ち、嘆き、苦しみ……………そして、滅びる。私が見たいものはそこにある!! 何故、貴様らは諦めない!!! いい加減に絶望を受け入れろ!!!」
はやて「アンタ…………何言うてるんや?」
クアットロが言っている意味がわからないのではない
何故そのような事を望むのかがわからないのだ
クアットロ「貴様ら下等生物の人間が!! 下らない幻想と言う名の希望を持ち!!! それを信じ続け!!! 決して絶望しない!!! 醜い………実に醜い。絶望に染まる時こそが至極。そこに美がある………それがわからんのか?」
はやて「わからへんな」
即答する はやて
はやて「アンタはヤバい奴やと思ってたけど、認識が変わったわ。スカリエッティ以上の狂気であるのは間違いないやろけどな。アンタは…………」
はやては、クアットロに対しての認識が変わったと言う
それは何故か?
その理由を言う前に、クアットロに邪魔される
クアットロ「死ねぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」
クアットロが手に持つスイッチを押す
すると、天井からエネルギー砲が放たれる
はやて「っ!!!」
何とか躱すことに成功した はやて
強力なエネルギー砲である
当たれば間違いなく死ぬだろう
クアットロ「醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い」
まるで壊れたかのように呟き続ける クアットロ
クアットロ「美しく絶望に染まらないと言うならば、滅した方がいい」
そう言うと、スイッチを何回も押し続ける
何度もエネルギー方を放つ天井
しかし、そんな事をすればすぐにガタが来てしまう
天井は爆発してしまう
はやて「…………ここままでやな」
エネルギー砲に一度も当たらなかった はやて
最早クアットロに勝ち目はない
ゆっくりと近付いて行く はやて
クアットロ「ええい!!! ガジェット!!! 奴を殺せ!! なんとしても!!!」
ガジェットT型が10機ほど現れる
しかし、はやての敵ではない
はやて「響け、終焉の笛……………ラグナロク」
必殺技を放ち、ガジェット諸共クアットロを閃光で飲み込もうとする
クアットロ「いやぁぁぁ!!!!!」
クアットロは無意味だとわかりながらも、走って逃げる
しかし、すぐに行き止まりである
クアットロ「私は…………………私は!!!!!!!」
白い閃光に飲まれ、遂にクアットロを止める事に成功した
今まで立ち塞がり、何度も六課を追い詰めた
しかし、最後は以外にもあっけない幕切れで終わる
倒れているクアットロに近づく はやて
そして、言おうとした台詞をもう一度語る
はやて「クアットロ、アンタは……………アンタは人間が羨ましかったんやね」
人間に対して嫉妬してた…………だからこそ、絶望させて、自分が戦闘機人である事が誇りであろうとした
はやて「敵対したウチら六課メンバー全員を絶望の淵に叩き込めば、人間じゃなくて良かったと思えるかもしれんからやろ?」
けど、諦めた人は誰も居らんかった
はやて「相手が悪かったな。ウチらには頼りになる人物が居るんよ」
いや、クアットロも気づいてたやろな
不可能を可能に書き換えてしまうような仲間
はやて「そう、ウチらには なのはちゃんが居る。彼女は絶対に諦めへん。そんな彼女を見続けてきたんや。ウチらに諦めと言う概念はない」
いや、一度だけ絶望しかけた時はあった
アンノーンに撃墜され、魔導師として死んだときや
やけど、カイト君の言葉で希望を取り戻した
もし、リンカーコアが直らんかっても、受け入れられてたはずや
ウチらは支え合って前に進む
仲間の戦闘機人、そしてスカリエッティすらも信用しなかったアンタには始めから勝ち目はなかった
はやての目の前には、ディスプレイが映っている
なのはとヴィヴィオが戦っているのが映っている
はやて「絶対に諦めへん なのはちゃんを見て、自分がやって来た事が無意味と悟り、どうすればいいかわからんようになったんやろ?」
そう、クアットロは倒れたのにも関わらず、何度でも立ち上がる なのはを見て悟っていたのだ
人間は絶望に陥る事はない
少なくとも、高町なのはという人間は………
はやて「アンタはヤバい奴なんかとは違う。アンタはただの可愛そうな奴や」
アンタが人間として生まれていたなら、どんな人間として生きていたんやろな?
はやて「いや、考えても無駄なことや。さて、帰るか」
クアットロを背負い、ゆりかごから脱出する
はやて「なのはちゃん、はよ帰ってきいや。勿論ヴィヴィオを連れてな」
戦いの終幕まで後少し
残るのは聖王ただ1人
なのはは、彼女に勝つ事が出来るのか? ゆりかごを止める事が出来るのか?
そして、ヴィヴィオの心を取り戻す事が出来るのか?
全ては………………なのはに掛かっている
次回から なのはVS聖王が続きます!
娘を救えるか?
お楽しみに〜
説明 | ||
はやてVSクアットロに訪れる決着 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
921 | 901 | 0 |
タグ | ||
リリカルなのは あくまで主役はなのは・・・・・・と思う 流れは原作 魔法少女リリカルなのはStrikerS | ||
ohatiyoさんの作品一覧 |
MY メニュー |
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。 |
(c)2018 - tinamini.com |