真・リリカルなのは 第十一章 機動六課設立編 第百九話 本当に守りたいもの
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何とかヴィヴィオの心を取り戻す事に成功

 

しかし、彼女の体内に埋め込まれているレリックウェポンを取り除かなければ、ヴィヴィオはロストロギアになってしまう

 

しかも、ゆりかごは本局に激突するまで後少しである

 

2つの意味で時間がない

 

なのははヴィヴィオを取り戻し、ゆりかごを止められるか

 

レイジングハート【マスター、ゆりかごが本局に激突します。もう間に合わないと思われます】

 

ヴィヴィオを止めても、ゆりかごは本局に突っ込むだろうと予測する レイジングハート

 

なのは「何とかしてみせる。ヴィヴィオも本局も私が救う」

 

ヴィヴィオ「ママ!!!」

 

ヴィヴィオは再び、なのはに殴り掛かる

 

なのは「っ!!」

 

ヴィヴィオの拳をレイジングハートの柄で受け止める

 

すると、柄にヒビが入る

 

なのは(クッ これ以上レイジングハートに負荷を掛けるわけにはいかない)

 

レイジングハートで攻撃を受け止め続ければ、間違いなく破損してしまう

 

この状況で相棒を失えば、流石のなのはでもどうしようもなくなってしまう

 

なのは「私の全力をぶつける」

 

魔力を収束する

 

体に痛みが走っているはずだが、時間がないことへの焦りと、ヴィヴィオを一刻も早く救いたいという想いが、痛みを感じなくさせていた

 

それが良いことなのかはわからないが……………

 

なのは「外からレリックを破壊するのは至難の技……………」

 

ヴィヴィオにレイジングハートの切っ先を向ける

 

なのは「けど、私は諦めるわけにはいかない!!!!」

 

レイジングハート【スターライトブレイカー!】

 

なのはの必殺技が放たれる

 

ピンク色の閃光は、ヴィヴィオを包み込む

 

ヴィヴィオ「っ!!!」

 

しかし、その閃光を貫き、ヴィヴィオは なのはに向かってくる

 

なのは「私のスターライトを抜けてきた!?」

 

恐らく初めてだろう

 

フルパワーのスターライトを食らいながら向かってきた者は

 

まさかそれが自身の娘とは

 

嬉しい様な、悔しい様な…………複雑な気分である

 

ヴィヴィオ「うぁっ!!!」

 

体を捻り、なのはの頭上に踵落としを決める ヴィヴィオ

 

なのはは地面に叩き落とされる

 

ヴィヴィオ「ママぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

 

自分の所為で、なのはが傷つく

 

ヴィヴィオはこれ以上、ママが傷つくのを見たくはなかった

 

もう立ち上がらないでほしい……………

 

助けてほしいと言ったものの、これ以上傷つかないでほしい

 

大好きなママが自分の手で傷ついていく

 

ヴィヴィオはそれが耐えられなかった

 

なのはが自分をどれだけ愛してくれているかわかった

 

だからこれ以上無茶な事はしてほしくない

 

立たないでくれれば、きっと傷つけずに済む

 

そんな淡い願いを持った

 

しかし、そんなヴィヴィオの想いは裏切られる

 

なのはは立つ、何度でも立つ……………大切な者を救う為に

 

ヴィヴィオ「ママ……」

 

バリアジャケットはボロボロであり、体中至るところから血を吹きだしている

 

そんなママの姿を見て、ヴィヴィオはますます罪悪感を持つ

 

自分の所為で…………

 

自分が生まれな無ければ、ママは傷つかなかった

 

自分が研究所から脱獄しなければ、出会う事はなかった

 

自分が捕まなければ、ママと幸せに暮らせた

 

後悔の渦がヴィヴィオの思考を支配する

 

なのは「ヴィヴィオ………もう少しだけ………もう少しだけ、待っていてね」

 

なのははヴィヴィオに笑みを見せる

 

ヴィヴィオは不思議でたまらなかった

 

何故この状況で笑えるのか?

 

ヴィヴィオでなくとも、そのような疑問を持つだろう

 

いや、答えはわかっている

 

なのはは諦めていないからだ

 

この状況を打破できると思っているからだ

 

なのは(私にはまだ、とっておきの切り札がある。アレさえ使えば…………)

 

なのはの切り札……

 

説明するまでも無いだろう

 

ブラスターモード3だ

 

しかし、体に掛かる負荷は異常なほどキツイものとなる

 

最悪の場合、命に関わる

 

だが、ヴィヴィオに負けてしまえば、結局殺されるかもしれない

 

ならば、ブラスターモード3に賭けようということだ

 

なのは「レイジングハート! ブラスターモード3! 行くよ!」

 

なのははブラスターモード3を発動させようとする………しかし

 

レイジングハート【…………………】

 

愛機であるレイジングハートは何も答えず、ブラスターモード3は発動しない

 

なのは「ど、どうしたの? レイジングハート!!」

 

ヴィヴィオとの戦いで壊れてしまったのかと焦る なのは

 

なのは「レイジングハート!?」

 

レイジングハート【……………出来ません】

 

なのは「え?」

 

レイジングハートが答えを出す

 

よく聞こえなかったが、出来ませんと言ったように思える

 

レイジングハート【認可………出来ません】

 

なのは「レイジングハート?」

 

何と、レイジングハートはブラスターモード3の使用を拒否したのだ

 

なのは「どういう事!? レイジングハート!!」

 

レイジングハート【マスター、わかっておられるはずです………あなたの体は限界を越えている。ブラスターモード3を使えば………ただでは済みません】

 

そう、レイジングハートは なのはの体がブラスターモード3の負荷に耐えきれないと判断したのだった

 

その為、使用を拒否したのだ

 

なのは「レイジングハート、今はそんな事を言っている場合じゃないよ! ヴィヴィオを救わなくちゃ!!!」

 

レイジングハートの説得を始める なのは

 

しかし、かなり動揺している

 

レイジングハートが自分の命令を無視するなど、初めての事だったからだ

 

レイジングハート【認可出来ません】

 

どれだけレイジングハートに訴えかけようとも、答えは同じ

 

予想外の所で足止めを食らってしまう

 

このままではヴィヴィオを止められず、ゆりかごが本局に突っ込んでしまう

 

なのは「どうしてなの!! レイジングハート!! ヴィヴィオを助ける為には!!!!」

 

レイジングハート【…………あなたはそれほどまでに、ヴィヴィオを救いたいですか?】

 

なのは「当たり前だよ!! 私の娘だよ!!! 私が助けなきゃ、誰が助けるの!!!」

 

レイジングハートの質問の意図がわからず、若干イラつく なのは

 

レイジングハートがブラスターモード3の使用を拒む理由もわからなくはない

 

しかし、娘を見捨てるのか? 一生あのままの姿で居させるのか?

 

そう思うと、レイジングハートに怒りを覚えてしまう

 

レイジングハート【マスター、あなたはヴィヴィオを救いたいのでしょうが、このレイジングハートはそうでもありません】

 

愛機のまさかの返答に戸惑う なのは

 

レイジングハート【このレイジングハートとあなたが救いたい者は違うようです】

 

なのは「だったら!!! レイジングハートは何を救いたいの!!!!!」

 

レイジングハート【あなたです。マスター】

 

そう、レイジングハートが一番救いたいもの、それはマスターである なのはだ

 

ヴィヴィオではない

 

なのは「……言いたい事はわかったよ、レイジングハート」

 

なのははレイジングハートの想いを知った

 

しかし、それでヴィヴィオを諦める訳にはいかないのだ

 

救いたいのだ……………自分の娘を、自分の手で!!!

 

なのは「レイジングハートの守りたい者、それが私なら……………尚更、ブラスターモード3を使わないと」

 

なのはの言っている意味が、レイジングハートには理解出来なかった

 

なのは「もし、ここでヴィヴィオを救えなかったら………………きっと、私の心が死ぬ」

 

この言葉で漸く、なのはの言いたい事がわかった レイジングハート

 

なのは「ヴィヴィオを救う事だけが、私の心を救う事だよ」

 

嘘では無い

 

ヴィヴィオを救えなかった場合、本当になのはの心は死んでしまうだろう

 

心が死んだ人間は、生きていないのと同じだ

 

心があるから、人間なのだ

 

レイジングハートはそれをよく知っている

 

なのはと共に戦い続けてきたのだから

 

なのは「行くよ、レイジングハート…………私達で、ヴィヴィオを救う!!!!」

 

レイジングハート【………ブラスターモード3】

 

覚悟を決めた レイジングハート

 

遂に発動するブラスターモード3

 

これが最後の希望

 

何としてもヴィヴィオに打ち勝て!! なのは

 

ゆりかごが本局に衝突するまで、残り5分

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

禁断の力、ブラスターモード3

 

それを使えば圧倒的な力が手に入る………しかし

 

次回、長かった母娘喧嘩 決着の時

 

何時もより長めになりますが、最後までお付き合いください

 

勝つのは なのはか? それとも………

 

お楽しみに!!!!

 

 

説明
決着は未だ……
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リリカルなのは あくまで主役はなのは・・・・・・と思う 流れは原作 魔法少女リリカルなのはStrikerS 

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