屍食教典儀(Cults of the Ghouls)中編2
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屍食教典儀 (Cults of the Ghouls)  中編2

 

 

○【ウェンディゴ (wendigo)憑き】

 

 ウェンディゴ (wendigo)(ウィンディゴ(Windigo)とも呼称する)は、カナダ南部からアメリカ北端のインディアンたちに伝わる精霊の呼び名。地方によって多くの呼び名がある。森林山岳部のエスキモー達の伝承で語られる氷の精霊。精霊というよりは雪男のようなものがイメージとしては近い。

 

 非常に抜け目が無く、人に姿を見せない術を心得ている。1人で旅をする旅人の背後に忍び寄り、気配だけを悟らせるが、どれだけすばやく振り向いてもその姿を見ることはできない。それが何日かつづくと、ウェンディゴはかすかな、はっきりとは聞こえない声で話し掛けてくるようになる。やがて、旅人がその不気味さに耐え切れなくなるまでそれは続くことになる。かなり陰湿ないやがらせといえるが、実際に危害を加えてくることはない。

 

 北アメリカのオジブワ族やアルゴンキン語族系インディアンなど、ごく限定された部族にのみ見られる文化依存症候群のなかの精神疾患の一つ。「ウェンディゴ症候群」と呼ばれる。

 

 主な症状は、最初は気分の落ち込みと食欲の低下が見られる。その後、「ウィンディゴにとり憑かれた」という思いが頭を占めるようになり、「このままではウィンディゴに変化してしまう」という強い恐怖と不安感と共に、次第に周りの人が食べ物に見える様になり、猛烈に人肉が食べたくなる。

 

 病が進行すると、通常の食物を一切拒絶するようになり、会話や身だしなみなど生活に不可欠な能力を喪失する。最悪の場合は、部族から処刑される、若しくは、ウィンディゴに完全になる前に自殺してしまう事もある。身体的自覚症状は、体が内側から凍えるような感覚と、めまぐるしい気分の変化がある。

 

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<伝承のウェンディゴ図>

 

 

 ウェンディゴは顔は骸骨のようで、氷の心臓を持ち、人間よりも大型だが、小型という証言もあることから子供のウェンディゴがいるともされている。ウェンディゴは吹雪の中を鳥が飛ぶような速さで走り、人をさらって喰らうという。あまりに走るのが速いので、鳥の姿とも考えられている。足跡も残さず、残しても途中で忽然と消えている。

 エスキモーたちはウェンディゴを非常に恐れて、人間を生贄に捧げたりもしていたという。住処は山奥の洞窟とも、森の中とも、吹雪の中を当て所もなく彷徨っているともいわれる。倒す方法も一応はあり、熱した獣油満載の穴に落とせば、心臓を溶かして殺すことが出来るという。ウェンディゴを倒せば、それがもたらしていた病や災厄が消えると信じられた。

 

 またウェンディゴ伝承の特徴としては、「人間がウェンディゴに変貌する」と伝えられている点である。

 

ウェンディゴ病、(ウェンディゴ憑き)WINDIGO PSYCHOSISと呼ばれるこの病気は、特に男性に多く見られ、心理学者や民俗学者は家族を養っていくことなどの精神的ストレスによるものだという説や、共同体から不要な要素を取り除くための方便とだとする説が存在する。

 

 伝承としては、飢えによって人喰いをしたもの、夢の中でウェンディゴに唆されて人喰いをした場合にウェンディゴになる運命とされる。どのようなケースにしろ、自分自身がウェンディゴに取り憑かれていると感じることが多いという。症状としては躁鬱病などに見られる気分変動の他に、言語能力の喪失など動物的になる。日本では狐憑きなどが近い。

 

 だが狐憑きとの最大の相違点は、人肉食・・・特に「家族の者」を食べたいと思うようになる点である。

この症状になった人間の心臓は氷で出来ていると考えられ、伝統的治療法は火の側に座らせて患者に無理矢理に熱っした熊の脂肪を食べさせたり、大量のアルコールを飲ませたりして、氷の心臓を溶かすという。またサウナなどに叩き込み、呪文を唱えるなどの儀式も効果があるといわれている。

 

 主な原因は、冬季の食料の乏しい時にはビタミンが不足で、精神状態に変調が生じやすくなる等、栄養面での影響が考えられている。主な治療法としては、鯨・熊などの脂肪を食べる事が挙げられ、動物脂肪には、ビタミンが多く含まれており、ビタミン不足を補足できるためと考えられるコップ一杯の脂肪で治るとされている。

 

 しかし既に人肉を口にしてしまった者などは治療不可能とみなされて、処刑され心臓は火へと投げ込まれる。「ウェンディゴ」という名称は、北アメリカのオジブワ族やアルゴンキン語族系インディアンなど、ごく限定された部族にのみ見られる文化依存症候群のなかの精神疾患の一つとされている。

 

 この精霊のウェンディゴは、1人で旅をする旅人の背後に忍び寄り(気配だけを悟らせるがどれだけすばやく振り向いてもその姿を見ることはできない)、それが何日かつづくと、ウェンディゴはかすかな、はっきりとは聞こえない声で話し掛けてくるようになるのだそうです。やがて、旅人がその不気味さに耐え切れなくなるまでそれは続くと伝えられているようでした。

 

 

 

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○【精神病についてのウェンディゴについて】

 主な症状は、最初は気分の落ち込みと食欲の低下が見られるのだそうです。その後、ウィンディゴにとり憑かれたという思いが頭を占めるようになり、「このままではウィンディゴに変化してしまう」という強い恐怖と不安感と共に、次第に周りの人が食べ物に見える様になり、猛烈に人肉が食べたくなります。病が進行すると、通常の食物を一切拒絶するようになり、会話や身だしなみなど生活に不可欠な能力を喪失します。

 最悪の場合は、部族から処刑される、若しくは、ウィンディゴに完全になる前に自殺してしまう事もある。身体的自覚症状は、体が内側から凍えるような感覚と、めまぐるしい気分の変化がある。これの主な原因としては、冬季の食料の乏しい時にはビタミンが不足しがちで、精神状態に変調が生じやすくなる等、栄養面での影響が考えられている。主な治療法としては、鯨・熊などの脂肪を飲む事が挙げられ、コップ一杯の脂肪で治るとされている。こういった地域限定の精神病はまま見受けられ養面での影響ということから、誰にでもかかる恐れがあり最後は処刑されたり自殺してしまったりの危険があるので、要注意の精神病といえる。

 

 

 ウェンディゴへと変貌を遂げる過程は人により様々である。猛烈な飢えのため人肉を食べた人物がそうなる場合もある。他には、姿を変えた悪霊が夢の中に出てくるという場合もある。もし夢の中で人肉を食べるよう説得されてしまえば、彼(もしくは彼女)はウェンディゴとなる運命にある。どちらのケースにしろ、己の肉体がウェンディゴによって憑依されているということを当人が感じている場合が多い。

 

 ウェンディゴ憑きの始まりは突然(長期に渡るケースもある)だが、その症状はなかなか表には現れてこない。罹った人物は当初は単に気持ちが塞いでいるだけのように見えるのだが、やがて常軌を逸し通常の食事を拒むようになる。患者は人肉(特に自分の家族の)を食べることで頭が一杯になり、自分の周りの家族たちが動物に見えるような幻覚さえ引き起こす場合もあるという。その後、言語能力も失われ、外見も気にしなくなり、自分の指や唇を噛んだりすることさえある。また、野生的な気分変動(躁鬱病などに主に見られるもの)を経験し、自分の内臓は凍り付いていると主張する者さえいる。「ウェンディゴ」たちの中で初期段階において自分の行動を抑制できる者もいるが、(そういう者でも)時間が経てば彼らが親族や近隣の者を攻撃しないよう拘束され、注意深く監視されることとなる。捕らえられた人々は、過去多くの苦しんできた者たちに下された悲しい運命を思い、この苦しみを断ち切るためにも自分を殺してくれるよう哀願するという。

 

 

 

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 ウェンディゴ憑きの伝統的治療法は数多く存在する。ウェンディゴ憑きの犠牲者の心臓は氷でできていると見なされる。それゆえこの症状の地元なりの治療法としては、

 

@火の側に座らせて患者に無理矢理に熱っした鯨・熊の脂肪を食べさせる。

A大量のアルコールを飲ませたりするというものがある。

 

 この両者の方法は苦しむ者の氷の心臓を溶かすのに有功だと考えられている。サウナ小屋での詠唱による浄化儀式なども有益な効果があるといわれている。しかしこれに反して、患者を処刑する以外に方法が無い場合も数多い。特に患者が既に人肉を食べてしまった場合だ。この場合は大抵は斧で執行され、その後患者の心臓は溶かすために火へと投げ込まれる。

 

心理学者や民俗学者はウェンディゴ憑きの起源に関する推論を幾つか打ち出している。犠牲者は冬の間に家族を養っていくことに対する重圧に押しつぶされたのだと信じている者もいる。一方で、病気などは端から存在せず、ヨーロッパの魔女裁判のように共同体から不要な要素を取り除くために使われているのだと断言する者もいる。しかし両者の説明のどちらも、隣接した部族のクリー族とオジブワ族の対応が違うことに対しての明確な説明とはなっていない。

 

 

<続く>

説明
この本書は、アジア最大の古本屋街神保町で発見した書の翻訳・編集したものである。世界の真実を知り、精神が耐えられない者は本書を閉じ、この本の存在を忘却すべきが最善である。だが、世界の秘密を知り、一時的発狂を受けてでも本書の禁断の知識を知りたい者は本書の禁断のページをめくるべし。
Ia!  Ia!  guralu-ya  Tsathoggua!! 汝に幸あらんことを……
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