真・リリカルなのは 第十一章 機動六課設立編 第百十二話 最後の試練 |
スカリエッティ一味を捕え、漸く平穏が訪れたのも束の間、管理局は大失態を仕出かしてしまう
何と、捕えていた犯罪者たちがこの事件の隙を付き、脱獄してしまったのだ
確認されている逃亡者は40人以上
管理局が大勢の犯罪者の脱獄を許したのは今回が初めてである
脱獄犯の中には見知った顔の人物も居た
早急に対応を急いだが、脱獄犯たちは中々強く、普通の局員では抑えられなかった
既に死者も出ているようだ
この事から六課に出動命令が出される
はやて「こんな忙しい時に……………」
六課襲撃の被害などの報告書を纏めていた はやて
現在、なのはは入院中
フェイト、ヴィータ、シグナムの3人は別任務で六課には居ない
はやてとカイト、そしてフォアード達だけなのだ
はやて「仕方ないか…………ウチとカイト君で脱獄犯を追うか」
ティアナ「はやて部隊長」
はやての話を聞いていたティアナが、はやてに話しかける
はやて「ん? どうかしたんか? ティアナ」
ティアナ「脱獄犯の件、私達に一任させてはもらえませんか?」
ティアナは自分達だけで、この任務をこなしたいと言う
はやて「う〜ん」
悩む はやて
なのはやフェイトがこの場に居たならば、間違いなく反対しただろう
カイト「下らん。脱獄犯如き、俺が一瞬で片を付ける」
カイトが向かおうとする
はやて「待って!!」
はやてはカイトの手を取り、止める
はやて「いいわ、ティアナ達フォアードに任せよ」
カイト「何?」
はやて「これが…………ウチらがやってあげれる最後の試練や。みなで協力して、脱獄犯を捕まえるんや!」
ティアナ「はい!!」
はやてはティアナの提案を認可した
凶悪な犯罪者たちの相手
それは危険を伴う
しかし、フォアード達は既に命を掛けた戦いに勝利している
だからこそ、脱獄犯らを捕まえれると確信している
はやて「何時かは犯罪者と戦うことになるやろ? だから今の内に経験を積ませんとな」
カイト「フン」
はやての想いを聞いて、納得する カイト
はやて「アレ? もしかして不安?」
ニヤけながらカイトに語りかける はやて
カイト「別に。脱獄犯の奴らに殺されるなら、所詮はその程度の奴らだった。それだけだ」
ニヤけながらカイトの話を聞く はやて
カイト「……その下種な笑み、何とかならんのか?」
はやて「下種な笑み!? 何所が下種なん!?」
カイト「フン、下種に下種と言ってもわかる筈がないか」
そう言い残し、その場を去って行く カイト
はやて「コラァ!! 逃げるなぁ!」
何故かカイトを追う はやて
今日も賑やかである
〜フォアード視点〜
ティアナ「準備はいい?」
リーダーであるティアナが、他のメンバーに問い掛ける
スバル「勿論!」
レイン「さっさと行こうぜ!」
エリオやキャロも頷いている
ティアナ「よし、それじゃあ行くわよ。私達の任務は逃亡した脱獄犯の再逮捕」
スバル「成長した私達の力、披露できるね!!」
指揮が高いフォアード達
現在 脱獄犯らは、首都であるクラナガンに向かっているという情報を得た
クラナガンはスカリエッティ一味の攻撃により、人が住んでいない状況となってしまった
建物は全て焦げており、酷い所では焼け野原状態である
住民も居ないが、管理局員も居ない
まさに絶好の隠れ家となるわけだ
ティアナ「恐らく既にクラナガンに潜んでいるはずよ。何らかの罠を仕掛けている可能性もあるわ。注意してね」
レイン「わかってるぜ」
ティアナ達はクラナガンに繋がっている橋に来ていた
エリオ「ここを渡りきれば、クラナガンですね」
そして、橋を渡りきり、クラナガンに到着する
色鮮やかな街並みは既になく、辺り一面 真黒である
スバル「何時見ても悲惨だね」
キャロ「そうですね」
辺りを警戒しながら、ゆっくり進んで行く6人
アマル「……………」
突然、アマルが歩みを止める
レイン「どうかしたのか?」
アマルは相変わらず何も答えない
アマルが見つめている先をレインも見る
レイン「気になるのか?」
アマル「…………少し」
アマルが見つめていた先には、クラナガンが誇る最長の建物が聳えていた
126階まである高層デパートだ
このデパートに来れば、買えない物はないと言われているほどである
ティアナ「確かにあれだけ大きかったら、隠れやすいわね」
脱獄犯らは、あの高層デパートに潜んでいるのではという考えを持つ
しかし、アマルはそれを否定する
アマル「違う…………」
スバル「違う? 違うって何が?」
アマル「見られている…………」
スバル「???」
アマルの言っている意味がわからず、困惑するメンバー達
しかし、エリオだけはアマルの言葉の意図を掴んだ
エリオ「そう言う事か!」
キャロ「何かわかったの? エリオ君」
エリオ「はぁぁぁぁ!!!!!」
キャロの質問には答えず、何もない場所でストラーダを振るう
スバル「エリオ!?」
レイン「何してんの? お前」
2人はエリオの行動が読めずにいた
ティアナ「なるほどね」
ティアナはわかったようだ
エリオがストラーダを振るうと、何もないはずだが、火花が散る
パキッと何かが壊れる音もした
すると、地面に黒い何かが落ちた
レイン「何だ?」
エリオ「迷彩機能を持った、自動移動型カメラです。サーチャーの科学版と言ったところでしょうか」
そう、見えないカメラがティアナ達の動きを監視していたのだ
アマルはそれに感付いたのだ
何らかの視線を…………………
ティアナ「よくわかったわね、エリオ。大したもんだわ」
エリオ「いえ、アマルさんのお陰です。それに、このカメラはよく知っていますから」
レイン「何で?」
エリオ「このカメラで僕は見張られていた時期があったのです」
そう、フェイトに救出される前、研究所に居た エリオ
何度か脱出を試みたが、全て失敗
それは、そのカメラの所為だったのだ
ビー・エリエネスは余裕からか、そのカメラについてエリオに自慢げに語っていたのだった
エリオ「ビー・エリエネス………………大勢の子ども達を攫い、改造し、命を弄ぶ奴です」
エリオの瞳には怒りが籠っていた
ティアナ「なるほど、じゃあそいつも一緒に脱獄したってわけね」
ビー「その通りですよ、お嬢さん」
いきなり話しかけられる ティアナ
声がした方を向くと、小さな建物の上に立っているビーが居た
エリオ「お前は!!!!」
ビー「おや? 久しぶりだね、出来損ないの人形。屑の癖に生きていたのかい? 何て見苦しい」
エリオ「っ!!」
今に飛びだしそうな勢いでストラーダを構える エリオ
スバル「エリオは人形なんかじゃない!!! 訂正して!!!」
ビー「おや? 君には関係ない話だと思うけど?」
レイン「ふざけるんじゃねぇ!!! 仲間を侮辱されて黙っていられるか!!!」
スバルの代わり、ビーに怒鳴りつける レイン
ビー「フッ まあいい。どの道、君達は私の新しい兵器となってもらう」
パチンッと指を鳴らす ビー
すると、いきなり脱獄犯らが現れる
恐らく迷彩機能で姿を隠していたのだろう
そして、ビーの隣りには4人の脱獄犯の姿があった
ボルト・バック、ウルフ・カルバニヤス、バルニクス・シャーク、パルプ・メーカー
嘗てなのは達に倒された犯罪者達だ
ビー「ククク、君達を改造すれば、少しは戦力になるかな?」
姿を露わした脱獄犯達
その全員が手を組んでいたようだ
6人でこの危機を脱する事は出来るのか?
第八章で出てきた奴らの再登場です
実は捨てキャラではなかったのです
最終話まであともう少しです
次回もお楽しみに〜
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