英雄伝説〜焔の軌跡〜 リメイク
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〜某日・某所〜

 

「遅くなってすみません。エンジントラブルの関係で飛行船の到着が遅れてしまった為、遅れてしまいました。」

「来たかルーク。何、今から作戦会議を始めるところだ。気にするな。」

各国、各組織が出し合った戦力が集まっている中にルークが入ってくると、その場にいる全員はルークに注目した。

(あれが遊撃士協会の次世代を背負うといわれる遊撃士の一人―――――「焔のルーク」……確か、情報によるまだ成年ではないそうだな?)

(噂によると息子がいなく剣を捨てたカシウスの後継者だそうだぞ。)

(居心地悪っ!こんな事なら、一本早い飛行船に乗っておけばよかったぜ……)

多くの者達から視線を向けられたルークは表情を引き攣らせた。

 

「やあ、ルーク。久しぶりだね。やっぱり君も呼ばれたようだね。」

その時東の大国カルバード共和国独特の”東方風”の戦士の衣を身に纏い、頭に赤い鉢巻を撒いた槍を持ち、胸には”支える籠手”の紋章を付けている正遊撃士クルツ・ナルダンが話しかけた。

「クルツ、久しぶりだな!お前ならいると思っていたぜ。」

「ふふ、それはこちらの台詞だよ。私で呼ばれているのだから、君もきっと呼ばれていると思っていたよ。―――君の力、頼りにさせてもらうよ。」

「ああ。子供達を助けてやらねぇとな!」

クルツの言葉にルークは真剣な表情で力強く頷いた。

 

「へえ〜お前が『焔のルーク』か。確かにその髪をみたらそう思うな。」

ルークと一言二言交わしたクルツが離れるとジャケットを身に纏った茶髪の青年が興味深そうな様子でルークを見つめて話しかけてきた。

「………あんたは?」

「俺か?俺はガイ・バニングス。クロスベルの警察官だ。ちなみにこっちの仏頂面のやつはアリオスっていう俺の相棒さ。」

「誰が仏頂面だ。――――アリオス・マクレインだ。今回の作戦に参加することになったクロスベルの警察官だ。よろしく頼む。君の事は俺の剣の師であるユン老師より聞いている。」

「へ?ってことはあんた、もしかして。」

青年―――ガイに紹介された長髪の黒髪の青年―――アリオスの説明を聞き、目の前の青年がかつて自分に新たな剣技を教えてくれた老剣士の剣を継ぐ者の一人である事に気付いたルークは目を丸くしてアリオスを見つめた。

「ああ。昔、ユン老師から”八葉一刀流”の剣技を教わった事がある。手紙でユン老師が君の事を書いていたよ。カシウスさんも教え甲斐のある後継者を見つけたと。」

「ハハ、俺なんかまだまだだし、元々他の流派の剣技をやっていたから純粋な”八葉一刀流”の剣士じゃねえしな。」

その後二人の上司が呼びに来るまでルーク達は様々な談義で盛り上がっていた。

 

「――――まさか、お前がこの世界にいるとはな、レプリカルーク。お前の噂を聞いてもしやと思っていたが、本当にこの世界で生きているとはな。」

ガイ達が離れると大柄な髭面の男性がルークに話しかけてきた。

「!?」

義理の両親以外知らないはずの自分の正体を言い当てた人物の声を聞いて血相を変えたルークが振り向くとそこには、見覚えがある髭面の男性がいた。

 

「ラ、ラルゴ!?な、ななななな、何でお前が生きてんだよっ!?」

かつて戦った強敵の登場にルークは混乱し

「フッ。信じられぬ話かもしれぬが俺は気付いたらこの世界に倒れていて、それからこの世界でずっと生きてきた。」

「ハアッ!?お、おい。まさかとは思うが師匠(せんせい)達までこの世界にいるって事はないよな?」

男性の口から聞いた信じられない話を聞いて表情を引き攣らせて尋ねた。

 

「フン、その言い方だとヴァンはお前達に敗北したようだな。」

「………まさかまた、オリジナルが生きる世界を破壊するつもりか?」

「俺を侮るな、小僧。俺とヴァン達はお前達と互いの信念をかけて全力で戦い、敗北した。それを穢すつもりはない。第一この世界は俺達が目指した予言(スコア)のない世界だ。その世界に住む人々を傷つける気はない。」

「そっか………」

かつて戦った強敵の口から出た敵意を感じさせない言葉を聞いたルークは安堵の表情になった。

 

「………メリルは生きているのか?」

「ああ、生きているぜ。多分立派なキムラスカ王族として今でも多くの国民達を導いているんじゃねえか?アッシュも多分だけど俺達の世界に帰還しているから、アッシュと結婚して幸せになっているんじゃねえのか?」

「そうか……………」

愛娘が元気でいる事を知った父親は静かな笑みを浮かべた。

「そう言えばお前、今何をしているんだ?ここに呼ばれているって事はどっかの国の軍人か”星杯騎士”か?」

「いや、お前と同じ遊撃士だ。ちなみにランクはAだ。」

「…………………………………」

男性の口から出た予想外の言葉を聞いたルークは石化したかのように固まり

「ハアッ!?お、お前が遊撃士ぃッ!?に、似合わねえ〜!」

大声を上げて信じられない表情で男性を見つめていた。

 

「何をおかしなことを言っている?俺は元々傭兵としてキャラバン隊の者達を守っていた身だ。――――逆に王族として何の不自由もなく、我儘放題の生活をしていたお前の方が国のしがらみに囚われない民の守護者である遊撃士は全く似合わないと思うが?」

「うぐっ……!」

図星を突かれたルークは表情を引き攣らせた。

「今後は仕事を通じて協力し合う事もあるだろう。―――その時に足を引っ張るなよ、小僧?」

「うるせえ!それはこっちの台詞だっつーの!―――そういやお前、今は”どっちの名前”を名乗っているんだ?」

かつての強敵の挑発に乗ったルークは声を上げた後ある事が気になって男性の名前を尋ねた。

 

「かつて捨てた名前――――バダック・オークランドだ。”獅子王”の二つ名で呼ばれている。」

「”獅子王”って確かカルバードで活躍している凄腕の遊撃士だろ?あれってお前の事だったのかよ!?何で気付かなかったんだよ、俺……」

男性―――バダックが口にした聞き覚えのある異名を聞いたルークは驚いた後肩を落とした。

 

「さて、これで全員揃いましたな。それでは全国でおきている幼児誘拐犯グループ――――”D∴G教団”の壊滅作戦を行いたいと思います。」

一通り周りのざわめきが静かになったのを確認しカシウスは作戦会議を始めた。

「みなさんもご存じの通り各国で幼児の誘拐が目立っております。みなさんの協力やわれわれ遊撃士達の調べでわかったことですがこの犯行は全て同じグループであり、そしてそのグループは各国で"ロッジ"と呼ばれる拠点が数か所あることが判明しました。今回の作戦は犯人達に気付かれないようにまた、一刻も早く子供たちを助けるため少数精鋭でチームを分け一気に拠点を叩くことにしました。カルバードのAロッジの攻略メンバーは…」

 

そしてカシウスがメンバーを読み上げていった。

「最後に…"楽園"と呼ばれる拠点の攻略メンバーはイオン・ジュエ、アリエッタ・タトリン、ルフィナ・アルジェント、ルーク・ブライト!以上の4人が攻略メンバーです。各自健闘を祈ります!」

「なっ!?」

カシウスの締めくくりの声と同時にカシウスの口から出た信じられない名前を聞いたルークは声を上げ、その場にいる全員はルークに注目した。

「す、すいません!俺の事は気にしないで下さい。ハ、ハハ……」

全員に注目されたルークは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせて答えた。各自それぞれ集まっている中、ルークは自分が組むメンバーを探していた。

 

(イオンにアリエッタだと!?ま、まさか本当にあいつらなのか!?)

「―――すみません、”焔のルーク”さんですね?」

「へっ!?あ、ああ。あんたはもしかして俺と同じチームの……?」

周囲を真剣な表情で見回しながら自分と組むメンバーを探すルークに声をかけた女性は優しげな雰囲気を纏い、背中にまで届くほどのピンクブラウンの髪を1つに纏め、白を基調とした法衣を身に纏い、首には”星杯”が描かれたペンダントをかけていた。

「―――初めまして。ルフィナ・アルジェントと申します。よろしくお願いします。」

「っと。ルーク・ブライトだ。えっと……もしかしてあんたって”星杯騎士”か?見た感じ、シスターに見えるけど武装しているし………」

「フフ、さすがですね。はい、私は”星杯騎士”の一人です。既にジュエ卿と正騎士アリエッタが別の場所で待機していますのでご案内します。」

「ど、どうも。(”ジュエ卿”って……ハハ、違う世界でもイオンは偉いんだな。まあ、本人かどうかわからねえが。つーかアリエッタが”騎士”って、全然想像できねえよ!いや、待てよ?あんな見た目でも”六神将”の一人の上、元導師守護役(フォンマスター・ガーディアン)だからおかしくはない……のか??)」

様々な思いを抱えながらルークは女性――――ルフィナの後をついて行き、到着した場所には自分にとって見覚えがありすぎる姿であり、生きている事自体が”ありえない”2人であった。

 

 

 

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フフフフ………”アビスパ−ティーキャラ”の登場は遅いとは書きましたが、”アビスキャラ”の登場は遅いとは書いてませんよ?まあ、今の所は今回出した3人のみの予定ですが。あ、この3人は空シリーズでも活躍させる予定です。特にラルゴはFCから活躍するかもしれませんwwそれとヴァン達もかなりの短期間限定になりますが登場は確定していますwwえ、いつに出るって?空シリーズの”どれか”に登場します。まあ、空シリーズを全部やっていたら、この言葉だけでどれに登場するかほぼ確実に予想できると思いますww

説明
第5話
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コメント
感想ありがとうございます M.N.F. 様 お察しの通りあの二人の参戦は相当遅いです(sorano)
ティア・グランツとガイ・セシルは参戦濃厚だとしてもやっぱり相当遅いんでしょうねw(M.N.F.)
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