魔法少女リリカルなのはStrikers 幸せを望む転生者 |
俺はロイドの着けていた仮面を顔に着けてから避難するのが遅れた人達を1ヶ所に纏めて魔方陣を描いて救助している。
こうしておけば少なくとも火や一酸化炭素からは回避する事が出来るからな。
そして、そのような事をしていると
「・・・ちゃん・・・うぐっ・・ひぐっ・・・」
女の子の泣いている声が聞こえた。
「ソル、今の声どこからだ?」
『ちょうどそこの角を右に曲がった部屋の中です』
「ありがとう』
俺は走って部屋の中に入る。
すると、そこはホールだったのだろう。一際大きな部屋だった。
そして先ほどの声の主だろう。女の子が地面に膝をついて泣き崩れていた。
「よかった・・・大丈夫っ!?」
俺が安堵すると女の子の近くにあった石像の根元の部分に罅が入っているのが見えた。
「やばいっ!!」
俺は視界を塞いでしまう仮面を外して女の子の場所まで全力で走る。
???SIDE
「お姉ちゃーーーん!?どこにいるのーーー!?」
私は訳がわかりませんでした。
お姉ちゃんと一緒に空港の見学に来たらいきなり火事にあってしまったのです。
そのせいでお姉ちゃんともはぐれてしまいました。
私はあらん限りの声でお姉ちゃんを呼びましたが返事は返ってきません。
「お姉ちゃん・・・うぐっ・・・ひぐっ・・・」
私は疲れてその場に座りこんでしまいました。
そらにさっきからずっと大声で叫んでいましたから喉が痛いです・・・。
うぅ・・・お姉ちゃん・・・どこにいるのぉ・・・。
突然何かの音が聴こえて来たので私はその音が鳴っているのを探していると、音が鳴っているのは目の前の石像からでした。
見ると石像が傾いていて、それにヒビが入って来ていました。
ピシピシ・・・バガァーーーン!!
「っ!きゃあああああーーー!!」
その石像は私に向かって落ちてきた。おそらく落ちてくる際に重心が掛かっていたのが私がいた方向だったのだろう。
(私・・・・死んじゃうのかな?・・・・・・・もっとお姉ちゃんの言うこと聞けばよかったな・・・・・ごめんね、・・・お父さん・・・お姉ちゃん)
私は落ちて来る石像を見て自分が死んだと思って、そんな事を考えていました。
でも、私が聞いたのはそのまま落ちてくる音ではありませんでした。
「((蒼破|そうは))!!」
そして私に落ちてくる石像に蒼い魔力弾は当たりましたがまだ私には当たる予感がしていました。
でも、その技を出した人はそれをわかっていたのか
「((追連|ついれん))!!」
そしてまったく同じ蒼い魔力弾が飛んできて今渡こそ石像は粉々になりました。
「す、凄い・・・」
まったく同じ質量の魔力弾をまったく同じ場所に当てるなんて・・・。
「ふぅ・・・大丈夫か?」
そして先ほどの魔力弾を放った人が私に話しかけてきました。
その恰好は全身黒色の恰好で何だか不気味にも見えました。でも何だかそんな中で綺麗とも思いました。
「あ、あの・・・」
「ああ、もう大丈夫だ。後は管理局の人が来てくれるだろう」
「え・・・?」
その言葉を聞いて私は疑問に思いました。この人は管理局所属の魔導師の人じゃないの・・・?
「ちょっと待ってろ・・・水に呑まれろ、スプレッド!」
男の人が唱えると何もない所から水が吹き出てきて付近の火を鎮火していった。
「これで、当分は大丈夫だ。もう少し待ってれば来てくれるよ」
そう言うと男の人は立ち上がって去ろうとする。
「待ってください!」
私は思わず呼び止めてしまった。
「ん?」
「あの・・・あなたの名前を、教えてくれませんか?」
気づけば私は名前を聞いていました。
「んぅ・・・まあ、悪の敵って所だな。名前は教えてやれねぇ」
「悪の・・・敵・・・?」
「ああ、じゃあな」
『マスター。なのはさんが来ています』
「おっと。そりゃやべぇ。さっさと行くか」
男の人はデバイスと少し話すとどこかに走り去ってしまった。
「大丈夫!?」
そして男の人の言う通り、すぐに管理局の人がやってきた。
それから私は魔導師を目指すようになった。
表向きはなのはさんに憧れて・・・でも私にはもう一つの理由がある。
あの人の事が知りたい・・・私を救ってくれたあの“ヒーロー”の事を・・・。
SIDE OUT
さあて、後はいないな・・・。
『夕也。もう少しでここら辺をはやてが凍結魔法で凍結させるって』
「うへぇ・・・それだけは嫌だな。早めに防御魔法しとくか」
俺は防御魔法でやってくる衝撃に備える。
そしてすぐさまその衝撃はやってきた。
「うおっ!?どんだけだよ・・・!」
何とか堪えたけど・・・これ並の魔導師じゃ凍っちゃうんじゃないか?
「っ!」
と、何かの気配を感じて俺は剣を構える。
まだ姿は見えないけど・・・いる、確かに何かが。
しかも・・・相当実力が高い奴だ。
俺は警戒しながら進むと、剣と剣が当たった時の音が聞こえてきた。
(何の音だ・・・?誰かと誰かが戦ってんのか・・・?)
そして音が聞こえる場所にたどり着いた。
そこでは・・・銀髪の男と金髪で金色の鎧を着込んでいる男が腕を組んで仁王立ちしている。
そして金髪の男の後ろに波紋が広がると・・・そこから色々な剣や槍が出てきた。
あれって・・・確か、((王の財宝|ゲート・オブ・バビロン))・・・?
でも、あの姿・・・あれって・・・((王の財宝|ゲート・オブ・バビロン))の所有者の・・・((ギルガメッシュ|・・・・・・・))じゃないか?
何でこんな所に・・・?ていうかあの銀髪・・・神城じゃないか?
何でこんな所に・・・?
でも、とりあえずはあいつに事情を聞くか・・・。
俺はそう決めてまずは神城と話をする事にした。
「煙よ・・・彼の者達を覆え!ディープミスト!!」
神城達の周りを煙が覆う。
「っ何だ!?」
「何だ・・・この煙は・・・?」
俺はさっきまで神城の下に向かう。
「おい、神城」
「っ!?お前・・・前園か!?」
「しぃっ!!声が大きい!!とりあえずはあいつは何なんだ?」
「・・・あいつはギルガメッシュ。俺もなんであいつがここにいるのかはわからん」
神城にもわからんらしい。
「ただ・・・あいつがこれから先の歴史に干渉して何かをするのは確かだ」
「なるほどね・・・」
つまりはもう原作の知識は意味はないって事だな。
「ほぅ・・・?まさかまだ他の雑種がいようとはな・・・」
「「っ!?」」
しまった!ディープミストの効果が切れたのか!
「まさかこの((我|おれ))に対してこのような無礼を働くとはな・・・」
ギルガメッシュはまた腕を組んで仁王立ちする。
するとまたギルガメッシュの後ろに波紋が広がっていって剣や槍などが出てきた。
「前園・・・ここは俺に任せて逃げな」
「お前何言ってんだ!?俺たち二人が力を合わせれば!」
「無理に決まってる・・・俺の力はまだまだ完璧じゃねぇ・・・お前も魔力あんまり残ってねぇんだろ?」
「くっ・・・」
確かに先ほどまで救助活動していたから魔力は消費している。このままでは勝てないかもしれない。
「殿軍は俺が務めるから・・・戻れ」
「・・・いいのか?」
俺は聞く。まずこいつの雰囲気が前までと違う。
俺への嫌悪感が全く無くなっている。
「ああ・・・まあ、お前がいなくなった時は大変だったよ。なのは達の落ち込み様と言ったら・・・ヤバいと言える位のレベルだったぜ・・・それで気づいたんだよ、俺の存在なんか意味はないと思ってな・・・全てを諦めた・・・」
「神城・・・」
「だから、お前はここで死んじゃいけねぇんだよ・・・さっさと行きな」
「神城・・・ごめん・・・!」
俺は苦しむに苦しんでその部屋を後にした・・・。
後日、そのニュースが新聞に載った。その時に死者の中に神城の名前が載っていた。
その死に様は一番惨たらしかったらしく、しかしその背中から剣が刺さっている事はなかった。
彼は逃げずに立ち向かった英雄だと讃えられていた・・・。
「夕也・・・」
俺はアリスとユニゾンアウトして新聞を買ってから喫茶店で休んでいた。
「とりあえずは一度自分の家に帰ろうと思ってる」
「そうだね」
『そうですね。とりあえずは皆に帰ってきた事を報告しなければですね』
「ああ」
俺達は喫茶店を出てから隠れて転移魔法を発動して懐かしい故郷、地球に向かった。
そして地球に到着して自身の家に向かった。
「変わってないな、この家も・・・」
「そうだね・・・」
すると、庭の方から声が聞こえてきた。
「誰ですか?お客様・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
顔を覗かせたのは・・・セイバーだった。その手にはじょうろが握られている。
「ゆ、夕也・・・ですか?」
「ああ、帰ったよセイバー」
「今帰った」
隣ではアリスがピースサインをセイバーに向けている。
「ふふっ・・・お帰りなさいです、ユウヤ」
「セイバー?どうしたんですか〜?お客様・・・え?」
と、家のドアからリニスが出てきた。
「ただいま、リニス。心配掛けてごめん」
「ただいま」
アリスはまたピースサインを今度はリニスに向ける。
「うぅ・・・お帰りなさい、夕也」
涙ぐみながらもリニスも俺とアリスにお帰りさないと言ってくれた。
後書き
やっほぅ!やっと書けたよ。
そして神城が始まって早々退場したよ・・・。
まあ後々また出てくるんですけど・・・
それはその時になってからですね。
次回からはまあ、ストライカーズ編の導入部分に入ると思います。
まあ、最初はある人物とある人物との交渉のような物になると思いますが・・・。
次回をお楽しみに!
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第1話 空港火災 再会 | ||
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