北郷一刀の外史紡ぎ 第十三話
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第十三話―春が来た

 

 

 一刀達は黄忠と共に劉表の居城である襄陽に来ていた。黄祖を捕らえる事に一役買ったと言う事で劉表にお目通り出来るとのことだった。

 

 そしてここは襄陽の城、玉座の間。

 

 劉表「・・・・・・・・・」

 

 美羽「・・・・・・・・・?」

 

 黄忠「あの、劉表様?」

 

 劉表「はっ!いやすまない。噂の袁術なる人がこのような可愛らしい方だとは・・・」

 

 美羽「んな!?」

 

 黄忠「あら・・・」

 

 劉表「そ、その・・・私の周りで同年代の女性もおらず・・・その・・・」

 

 一刀「・・・ほう・・・」

 

 七乃「あら〜・・・へ〜・・・」

 

 張允「・・・ふむ・・・」

 

 劉表「・・・なんだ、黄忠、張允。その何か言いたげな顔は・・・」

 

 二人「いえいえ、何でもないですよ(ニヤニヤ)」

 

 美羽「なんじゃ一刀、七乃。その生温かい顔は!!」

 

 二人「なんでもないですよ〜(ニヨニヨ)」

 

 二人「だ、だからなんなのだ(のじゃ)〜!!」

 

 その謁見は本来美羽達に対した謝礼を述べる場であったのだがどうやら遅めの春の風が訪れたようでした。

 

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 謁見はすぐさまお開きになった。と言うのも堅苦しいのはもういいと劉表が直々に切り上げ中庭で談笑でもしようと言う話になった。

 

 一刀(で、どうして隠れるんだ?七乃。)

 

 七乃(そんなの決まってるじゃないですか。お嬢様の春ですよ?)

 

 双葉(美羽様の春は隠れて温かく見守るのです!)

 

 黄忠(あの劉表様のあのような顔・・・始めてみましたわ。)

 

 張允(ああ、これは本当に・・・)

 

 一刀以外(面白くなってきた!)

 

 一刀(・・・皆性格悪いなぁ・・・)

 

 そんな事を呟く一刀だが、それでも同意すると言わんばかりに視線を東屋に向ける。五人はそのまま東屋でお茶をすする二人に聞き耳を立てる事にしたのだった。

 

 

 

 美羽「な、なんじゃ他の者たちは何をしておるのかの・・・」

 

 劉表「そうですね・・・黄忠も、張允も何をしてる事やら・・・」

 

 二人は気まずそうにお互いをちらちらと見ては視線が合うと慌てて眼を逸らす、と言う仕草を繰り返していた。

 

 

 

 一刀(・・・何あのかわいいの。抱きしめてきていい?)

 

 七乃(我慢して下さい。)

 

 双葉(ふぉぉぉ!!わ、私はあんな仕草出来ないですよ!?恥ずかしさのあまり相手を殴ってしまいますよ!!)

 

 一刀(それはやめたげて・・・)

 

 

 

 劉表「あ、あの袁術さん・・・」

 

 美羽「な、なんじゃ?」

 

 劉表「袁術さんは・・・その・・・思い人とかいらっしゃるのですか?」

 

 劉表は唐突に聞いてくる。

 

 美羽「ふぉ!?お、思い人か!?い、いや・・・その・・・」

 

 劉表「あ!?ま、まさか北郷さんですか?」

 

 ちょっと意気消沈しながらさらに問いかける劉表。

 

 美羽「そ、それは無いの・・・一刀は良い奴じゃが、妾にとっては師であり、父であり、兄と思っておる。家族じゃな。」

 

 劉表「そうですか・・・」

 

 少しほっとした様子の劉表。

 

 

 

 一刀(美羽・・・いい子や・・・いい子やで・・・)

 

 黄忠(愛されてますわね、北郷さん。)

 

 張允(それにしても劉表様のあの安堵の仕方と言ったら・・・)

 

 一刀(・・・これはもしかするともしかするかも・・・)

 

 

 

 劉表「そ、それなら・・・袁術さん・・・ぼ、僕と・・・こ、ここ・・・」

 

 美羽「こ?」

 

 劉表「婚約して下さいませんか?ひ、一目ぼれなんです。」

 

 ド直球来たーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!

 

 美羽「ななななななな!?!?」

 

 劉表「だ、駄目ですか!?た、確かに僕は平凡な太守で、能力の低い州牧ですが・・・」

 

 美羽「ま、待つのじゃ!!わ、妾も・・・その・・・お主の事は・・・悪くないと思っておる。」

 

 こちらもこちらでド直球でした。

 

 

 

 一刀(直球で攻めてきました劉表選手。そこで美羽選手はピッチャー返しをかましてきた!!)

 

 四人(ぴっちゃー?)

 

 一刀(こちらの話です!)

 

 四人(はぁ・・・)

 

 

 

 美羽「・・・婚約の話は・・・いいと思っておる。じゃが・・・妾は今旗上げを考えておる。」

 

 美羽は真面目な顔になると自身の歩く道を話し始めた。

 

 劉表「それでしたら此処で・・・僕も袁術さんになら州牧の座を譲っても・・・」

 

 美羽「それは出来ん。」

 

 劉表「それはなぜ?」

 

 美羽「・・・孫策が近くに居るからじゃ。此処では力を付けるのには強い輩が近くにいすぎる。孫策然り、董卓然り、曹操然り、今では黄巾党とか呼ばれる賊も含まれるの。」

 

 劉表「確かに北荊州は黄巾党が多く現れますからね。」

 

 そのまま美羽は話を続ける。

 

 美羽「じゃから、妾は益州で旗上げをし、そして必ず大陸を平和にして見せるのじゃ。」

 

 美羽は少し顔を俯かせながらも平和にすると言いながら顔を上げまっすぐと劉表を見据えて断言した。

 

 

 

 一刀(・・・美羽)

 

 七乃(・・・お嬢様)

 

 双葉(・・・美羽様)

 

 黄忠(・・・すごいですわね。)

 

 張允(・・・あぁ、良い目だ。あれなら・・・)

 

 

 

 劉表「なら・・・僕も協力します。」

 

 美羽「へ?」

 

 劉表「実は・・・劉璋は僕の幼馴染なんです。そして彼女も僕と同様に親の後を継いで州牧になりました。ですが・・・」

 

 美羽「劉璋自身は望んで無かったのかの?」

 

 劉表「はい。それに・・・彼女には思い人が居るのですがこれが厄介で・・・」

 

 美羽「・・・ふむ?」

 

 劉表「その手助けをしてくれるのなら僕は黄忠達を袁術さんに預けてもいいと思っています。」

 

 美羽「なんと!?」

 

 

 

 黄忠・張允(!?)

 

 一刀(これは・・・)

 

 七乃(なにやら大変な話になってきましたね。)

 

 双葉(あわわわわ・・・大変だ・・・)

 

 どこぞの腐れ鳳雛と同じ口癖が出てる双葉を余所に驚きを隠せない四人。

 

 

 

 劉表「彼女には僕から推薦状を認めておきます。彼女も袁術さんの心変わりを知ればちゃんと受け入れてくれるでしょう。」

 

 美羽「・・・分かったのじゃ。その申し出・・・受けさせてもらうのじゃ。」

 

 劉表「はい。・・・そ、それでですね・・・」

 

 唐突に口籠る。

 

 美羽「??」

 

 劉表「こ、婚約も受けてもらっても・・・良いでしょうか?」

 

 美羽「んな!?!?!?・・・は・・・はい・・・なのじゃ。」

 

 

 

 一刀(うおぉぉぉい!?大事な話なのに突然そっちに行っちゃう!?そりゃそっちも大事だけども!!)

 

 七乃(何故でしょう。あの二人は二人きりにしたらとんでもない事になりそうな予感がします。)

 

 双葉(・・・婚約・・・私もいつかは素敵な殿方と・・・一刀兄様。私・・・頑張ります!!)

 

 一刀(・・・うん、がんばって。俺はちゃんとした奴なら文句言わないから。)

 

 黄忠(あらあらうふふ。なんだかとんでもない事になってきましたわね。)

 

 張允(あぁ、だがしかし・・・我等が出て行って劉表様は大丈夫だろうか・・・)

 

 黄忠(信じましょう・・・あの方もいい顔付きになってきましたわ。)

 

 張允(そうだな。)

 

 

 

 劉表「そ、それなら・・・ぼ、僕の真名は((雅臣|まさおみ))です。」

 

 美羽「わ、妾の真名は美羽じゃ。こ、これからよろしくの。」

 

 雅臣「・・・い、何れ旗上げをし、荊州まで勢力を伸ばしてきたら・・・正式に結婚しましょう。」

 

 美羽「・・・う、うむ」

 

 そのまま見つめ合って目を離さない二人・・・そしてそれを見ていた五人は

 

 

 

 五人(・・・あれ?これって出るに出られない?)

 

 そう、そんな重大な事に気が付いてしまったのだった。

 

 

 

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 あとがき(と言う名の人物紹介)

 

 劉表 真名 雅臣

 

 身長は美羽よりちょっと高い程度。年齢は16(美羽は14の独自設定)髪は茶髪でツンツン頭。武器は持ってるけどどちらかと言うと内政官より。美羽の婚約者。純情青年一途系。

 

 

 

 

 

 羽生「さて・・・更新がめっきり遅くなった羽生なのです。」

 

 結璃「羽生、やつれてるよ。大丈夫?」

 

 羽生「大雪最悪。」

 

 結璃「あぁ、ひどかったらしいね。」

 

 羽生「・・・雪で配達できずに一日泊まり、そのまま月曜日に荷物積んで帰った方がいいでしょ?って事で一日泊まり、さらに雪の所為でクラッチブースターが逝ってしまって修理をしながら・・・」

 

 結璃「大変だったね・・・」

 

 羽生「今日、10スロ戦国乙女3箱出して2箱ちょっと呑まれてげんなりなのです。」

 

 結璃「私の労いを返せぇぇぇぇぇ!?」

 

 羽生「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 少女復活中・・・・・・・・・・

 

 羽生「し、死ぬかと思ったのです。」

 

 結璃「死んどけばよかったのにね!?」

 

 羽生「そ、そんな事になったら結璃は一刀とイチャイチャできなくなるのですよ!?」

 

 結璃「・・・っち。」

 

 羽生「舌打ち!?」

 

 結璃「まぁいいわ。それで羽生。これからどうなるの?」

 

 羽生「・・・さぁ?」

 

 結璃「・・・・もっかい逝っとく?」

 

 羽生「か、欠片を集める話を書いてるのでちょっと待ってほしいな〜なんて・・・」

 

 結璃「本編書けやおら〜!!」

 

 羽生「だ、大丈夫なのです!!大まかな流れは群雄割拠始まりまでは出来てるのです!!」

 

 結璃「本当でしょうね。」

 

 羽生(コクコク!!)

 

 結璃「・・・分かった。早めに一刀君といちゃラブできるようにしなさいよ。」

 

 羽生「ハハハ、分カッテイルノデスヨ。」

 

 結璃「それじゃあ皆さんまた次回にお会いしましょう。」

 

 羽生「マ、マタオ会イシマショウナノデス〜」

 

説明
第十三話になるのです。
あまあまで
ニヨニヨが
止まらないお話だと思うのです。
では本編どうぞ
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コメント
腐れ鳳雛…腐れてwww(七詩名)
XOPさん<ご指摘ありがとうございます。修正しました。(ユウヤ)
大した謝礼を→対して :述べる場だあった→場であった(XOP)
南華老仙さん<指摘ありです修正しときます。(ユウヤ)
誰もしてないのでちょっとした間違いを 「どこぞの腐れ龍と同じ口癖が出てる双葉を」のところですが双葉は(あわわわわ・・・大変だ・・・)といってますので腐れ龍ではなく腐れ鳳凰の口癖かとおもいますよ。(南華老仙「再生(リボーン)」)
いい感じになってるジャマイカ^^    (南華老仙「再生(リボーン)」)
黒鉄刃さん<内緒は恥ずかしい裏の話で欠片集めは特に隠す必要のない情報です。なので問題ないのです。(ユウヤ)
M.N.Fさんあシンプルにあり^^(ユウヤ)
あれ、結璃には内緒では無かったでしたっけ、欠片集めのお話が…羽生様(´・ω・`)ノ どんまい。(黒鉄 刃)
シンプルに乙^^(M.N.F.)
kyogo2012さん<羽生「??リリー・・・なぜこちらに向きなおすのですか???ちょ、ま、あぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」ピチューン。(ユウヤ)
神木ヒカリさん<まだまだ続くラブストーリー。次は劉璋と張任のラブストーリー・・・まだチョイ先だけどね。楽しみにしててください。(ユウヤ)
さすらいのハリマエさん<可能性高いですね〜。いっそ全部?瞬間沸騰から暴走でぼこり逃走してその先で思い返して恥ずかしさのあまり気絶・・・うん、あり得るから怖い。(ユウヤ)
弾幕勝負なら・・・・・・・・負けるな・・・・・wwwww。ケケケケケケケケケケケ(Kyogo2012)
いや〜、まさにラブストーリーは突然ですなぁ。今後が楽しみです。(神木ヒカリ)
↓恥ずかしさのあまり逃走か気絶のどちらか(黄昏☆ハリマエ)
トーマさん<他の可能性を妄想すればそれが答えだ!(ユウヤ)
飛鷲さん<美羽が暴走して5人ぼこられるのに200ペリカ(ユウヤ)
kyogo2012さん<リリー「春ですよ〜」羽生「弾幕いったから気をつけるのです!!」(ユウヤ)
↓賭けに成らんと思う(頭翅(トーマ))
↓その前に2人とも瞬間沸騰するに100ペリカ。(飛鷲)
ほぉー。春がきたのね。おめーです。それはそうと、出歯亀の5人は、美羽に怒られるがいいさね。ケケケケケケケケケ。(Kyogo2012)
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