英雄伝説〜焔の軌跡〜 リメイク |
〜グランアリーナ〜
「二の型―――疾風!!」
試合開始の合図がされると同時にレンは電光石火の速さでユリア少尉に詰め寄って剣を振るい
「!!」
ユリア少尉は間一髪で細剣(レイピア)で受け流した!
「うふふ、さすがね。」
「カシウス大佐と同じ”八葉一刀流二の型”―――”疾風”か。その年でそれを使えるとはとんでもない天才少女だな。―――ならば、こちらも手加減をする必要はないな。本気で行かせてもらう!やああああっ!」
ユリア少尉はレンに詰め寄って細剣で連続で突きを放ち
「ヤァァァァァァァ………ッ!」
対するレンもそれぞれの手に持つ剣と短剣で斬撃を連続で放ってユリア少尉が放つ突きを相殺していた。
「―――魔神剣!!」
ユリア少尉との斬り合いを中断し、後ろに跳躍したレンは剣を振るって衝撃波を発生させてユリア少尉に襲わせると共に抜刀の構えをし
「ハアッ!!」
ユリア少尉は自分に襲い掛かる衝撃波を細剣を振るって相殺した。
「四の型―――紅葉切りっ!!」
ユリア少尉が細剣で衝撃波を相殺した瞬間、レンはユリア少尉に詰め寄って抜刀した!
「グッ!?」
レンの攻撃に即座に対応したユリア少尉だったが受け流しきれず、レンの剣の刃が腕をかすり、かすられた部分の服が破れると共に血が出始めた。
「爪竜連牙斬!!」
そしてレンは再びユリア少尉に詰め寄って踊りを舞うかのように剣と短剣を交互に繰り出し
「ハァァァァァァッ!!」
ユリア少尉は繰り出され続ける斬撃を全て捌き
「――――八葉滅殺。ヤァァァァァァァ………!!」
短剣を繰り出したレンは続けて剣と短剣による連続斬撃を放ち始め
「やあああああっ!!」
対するユリア少尉も鋭い突きを連続で放ってレンの怒涛の斬撃を食い止めていた。怒涛の斬撃を放ち続けていたレンは最後の一撃を放つ為に跳躍するかと思われたが
「妖の型――身妖舞!!」
なんと高速で剣を2回振るい
「!?クッ!?」
一撃をギリギリ防いだユリア少尉だったが、2撃目は防げず、細剣を持っている腕が斬られて呻いたが
「はっ!やっ!せいっ!」
すぐに高速の連続突きを放った。高速に放たれた3連撃に対し、レンは両手に持つそれぞれの武器で相殺したが
「たぁ!!」
「痛っ!?」
最後に放たれた四撃目は防げず、短剣を持っている腕に細剣がかすり、かすった部分から服が破れると共に血が出始め、後ろに跳躍してユリア少尉から距離を取った。
「空破―――――」
そしてレンは一歩前に踏み込んだ瞬間一気にユリア少尉に詰め寄って突きを放ち
「ハアッ!!」
突きを放たれたユリア少尉も細剣で突きを放って相殺しようとしたが、その瞬間レンの姿はユリア少尉の目の前から消え
「なっ!?」
「絶掌撃!!」
「!?しまった!?」
一瞬でユリア少尉の背後に回ったレンは背後から放った強烈な突きでユリア少尉の手に持たれてある細剣を吹っ飛ばし、短剣をユリア少尉の首筋ギリギリに止めた!
「フフ、お見事。さすがはカシウス大佐のご息女の一人だ。」
武器を吹き飛ばされ、背後を取られると共に短剣を首筋に突きつけられたユリア少尉は降参を示すかのように両手を挙げ
「貴女もね♪まさか、一撃をもらうとは思わなかったわ。良い試合だったわ。」
レンが小悪魔な笑みを浮かべた。
「勝負あり!紅の組、レン選手の勝ち!」
二人の様子を見た審判はレンの勝利を宣言した。
ワァァァァァァァ―――――――――ッ!!
するとその時幼い天才剣士の誕生の歓声に会場は揺れた。
「やるじゃねえか、レン!」
「まさかあのユリア少尉に勝利するとは………」
二人の戦いを見ていたルークは感心し、エルナンは驚いた。
「なあ、エルナン。親衛隊員を倒しちまった時点でもう、レンの腕前は十分遊撃士として通用するってわかったんじゃねえのか?」
「ふふっ、確かにそうですね。今の彼女は最低でも正遊撃士の中でも(ちゅう)の下(げ)…………いえ、中(ちゅう)の上(じょう)クラスの腕前でしょうね。(それにしてもあれ程の幼さであんな動きができるとは。もしかしてあれもかの”教団”が作った薬物の影響なのでしょうか?)」
ルークの指摘にエルナンは苦笑いをしながら答え、幼き天才剣士を見つめた後レンの経歴を思い出して真剣な表情で考え込み始めた。
「ほう……カシウスめ、ルークに続いてまたもや見所のある剣士を見つけてきたな。あの年齢であそこまで動けるとは……なんと、末恐ろしい幼子よ。」
同じ頃違う席で二人の試合を見ていた老剣士は感心した様子でレンを見つめていた。
「あ、ありえねえ。あんな小さなガキが親衛隊員の中でも抜きんでた実力を持つユリア少尉を破っただと!?」
「ほえ〜、あの子、とっても可愛くて強いですね、ナイアル先輩。」
レンとユリア少尉の試合を見ていた無精ひげを生やした男性は口を大きく開け、男性の側にいる眼鏡をかけた女性は呆けた様子でレンを見つめ
「ドロシー!とにかく、あの娘の写真をとっておけ!あの年で親衛隊員を破っただけでも十分記事にできる上、容姿も抜群だから表紙にも飾れる!」
「アイアイサー!」
男性に指示をされた女性はカメラで写真を撮り始めた。
「ん?そう言えば確か名前に”ブライト”がついていたよな?――――まさか!カシウス・ブライトと”焔”の関係者か!?」
レンを見つめながら考え込んでいた男性はある事に気付いて信じられない表情をして声を上げた。
「ええっ!?ユ、ユリアさんがあんな小さな女の子に!?」
「フフ、さすがはカシウス殿のご家族ですね………」
貴賓席で観戦していた青みがかかった紫色の髪をウェーブさせて腰までなびかせ、頭にはティアラを乗せている聡明な菫色の瞳を持つ少女―――リベール王国の王女であるクローディア姫と、その傍にいる優しげな雰囲気を纏わせている老婦人――――リベール王国の女王であるアリシア女王は微笑みながらレンを見つめていた。
その後レンは順調に勝ち進み、ついに決勝戦まで勝ち残り、同じく決勝まで勝ち残ったリベール軍の長、”武神”モルガン将軍と対峙した。
「フン、まさかこのような幼子が勝ち残るとはな。なんと嘆かわしい!王国軍の練度がここまで落ちていたとは……帰ったら、訓練を一から考え直さなければならんな。」
レンと対峙したモルガン将軍は部下達の不甲斐なさに鼻を鳴らして叫んだ後真剣な表情で考え込み
「うふふ、レンが初戦で戦ったユリア少尉以外で見込みがありそうなのは親衛隊の隊長さんぐらいだったけど、その人はお祖父さんが倒しちゃったじゃない。まあ、それ以外に見込みがありそうな人達はいなかったけど。パパが直々に教えたユリア少尉が出てきたから、てっきりシード大尉やリシャール中佐も出てくると警戒していたけど、二人とも出て来なかったから拍子抜けよ。」
レンは口元に笑みを浮かべてモルガン将軍を見つめた。
「あの二人の事も知っているとはさすがはカシウスの娘と言った所か。お主の言う通り、シードやリシャールが参加していれば、また結果は違っていたかもしれんがな……まあいい、始めるとするか。」
「これより武術大会、決勝戦を行います。双方、開始位置についてください。」
審判の言葉に頷いた二人は開始位置につき
「双方、構え!」
審判の言葉に続くように双方はそれぞれ武器を構えた。
「女神もご照覧あれ………勝負始め!」
そしてレンとモルガン将軍は決勝戦を開始した!
空破絶掌撃はテイルズの技の中でもかなりお気に入りの技なので前回と違って今回のレンに習得させましたwwちなみに私はリッドの空破絶掌撃のボイスや動作が一番好きですww次回のモルガン戦のBGMは”銀の意思”だと思って下さい♪
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