超次元ゲイムネプテューヌ -vain espoir- 第一話 |
「ふう……。」
ブランは読んでいた本をとじた。あの日から、マジェコンヌ復旧作業で夢中だった。ゆっくりして本を読むどころか、ちゃんと寝る時間もなかった。
(久しぶりに読んだらもうこんな時間……。)
いつもよく読んでいた新刊が積もってるのを、休日に一気で読んでしまった。なんか疲れる。けど、すっきりした感じ。
(しかし、この作家…、気に入らない。こんなに展開がめちゃくちゃなのに、どうしてそんなに売れるんだ?)
手に取っているラノベを本棚に戻した。
(こうして書くより、私が書くほうがいいかもね。)
ブランは机の上に置いたラノベをひとつ取った。
「これは……。」
1年前、業界墓場で救出され、アニメと漫画の新作について調べていたノワールが推薦してくれたラノベだった。
(人気ある作品だったのは知ったけど…、こんなに多かったけ?)
紹介されたときは3巻くらいだったのに。いつのまに20巻ほど出刊されたの?どれだけモテる作品なのか……。
(まあ、読んでいたらわかるでしょうね。)
1巻と書かれてる本を取った。
(さて、今日も徹夜で読もうか。)
どれだけ本を読んだせいか、ちょっと眠い。目をこすってぼっとしていたブランは本を読み始まった。
ページをめくってプロローグを読むあの瞬間ーーー
ドン!
「ブ、ブラン様!大変です!」
ドアを強く開けて入った人は10代 ~ 20代ころに見える女性だった。
「…確か私の部屋に入るときはノックしろって言ったはずなんだけどね。」
ベージュ色の短髪、オレンジ色のワンピース、その上にエプロンをかけて頭にヘアバンドをかぶっている少女の姿は誰が見てもメイドであることがわかった。
「す、すいませ…じゃなくて!こうしているところじゃないですよ!」
「……フィナンシエ、先から何で大げさなの?」
フィナンシエという名前の少女は言葉を続けた。
「だ、だから!ね、ネプテューヌ様とノワール様が、ネプテューヌ様とノワール様がいきなり行方不明になったんです!」
「なんのこと?わけわかんない…。」
ブランは最初フィナンシエが言いたいこどがよくわからなかった。
「先、イストワール様から連絡がきました!お二人さんがプラネプテューヌの教会から近い公園に遊びに行きましたのに、帰ってくる時間が過ぎても来ないからあの場所に行ったら、ネプテューヌ様のNギアだけが残っていて、だれもいなかったと……!」
ネプテューヌとノワールが行方不明になったということで、ブランの頭の中が真っ白になった。
(マジェコンヌ四天王も消えたし、残ってる勢力も処理したはず…。まだ残っているとしても女神におおきな被害をくれるほどのやつらはないし、なんかいやな予感が……。)
それに毎日Nギアをいじって遊んでるネプテューヌが行方不明になったことから見れば、大変なことになったにしか考えなかった。
「フィナンシエ…、ロムとラムは…?」
「部屋にいますけど…。」
ブランは女神候補生という名より、自分の妹であるロムとラムを探した。こんなときに女神二人がいきなり行方不明になった今、勝手に動いたらあの二人と同じ状況になるかもしれない。
「一応、私が指示するまでできれば教会の外に出られないようにして頂戴。それとミナにも言ってくれる…?」
「ブ、ブラン様はどうするつもりですか?」
フィナンシエが心配そうに言った。
「……まず、プラネプテューヌの教会に行って、あの子たちになにが起きたか確実に把握し、以降の行動を考えて決めるつもりよ。」
ベッドの上に置いたコートをかけてブランは教会の裏側にあるポタルに向かった。
「だ、大丈夫ですか?妹のお二人さんも連れて行くほうが…。」
「……こんな静かなときに信じがたい事件が起こったの。それも住民じゃなくて女神が。こんな予期せぬ状況に皆が巻き込まれるより、私一人やられる方がいい。」
「ブラン様……。」
ブランの言葉に、フィナンシエは一言もなく、不安で震えていた。それに対して大きく伸びをしたブランはフィナンシエは安心しなさいのように言った。
「……大丈夫。きっとたいしたことじゃないはずよ。」
「でも…どうなるかわからないです!4年まえのようになれるかもしれないのに……。」
なんども大丈夫だといってもフィナンシエは同じ言葉を繰り返した。
「なにかあったら連絡するから……ね?」
ミナがここに教祖で勤める以前からブランと妹たちの面倒をしていたフィナンシエの心は今、親の気持ちのはず。
「……かならずです。必ず連絡してくださいね。」
「…わかったよ。心配すぎる。子供じゃないのに。」
フィナンシエを後にして部屋を出てあの場所に向かう途中、ミナに出会った。
「…ブラン様?」
「……聞いたのね?」
ブランの質問にミナは何も言わず頷いた。
「とりあえずフィナンシエにもいったんだけど、二人をできれば教会から出られないようにして頂戴。女神二人が行方不明になったから候補生も安全じゃない。」
「心配しないでください。それより今はこんなところでこうしている暇じゃないですよ?」
「……ありがと。いってくるね。」
「……気をつけてください!」
ミナは残業があるのでそのまま見送った。ブランは急いでポタルにむかった。
(…あいつもわかっているはずだろうな。)
コートのポケットにあるNギアを取り出して番号を入力、耳にあてる。すると、落ち着いていて、おとなのような声が聞こえた。
「あなたがお先に連絡するとは想像もできなかったですね。」
「状況が状況だからな。……お前も知っているだろ?」
「ええ。チカから聞きました。準備はもう終わったです。そっちはどうです?」
「……私ももうすぐだよ。教会の裏側にあるポタルに行く途中。……ベール、ラステイションのほうは?」
受話器から聞こえる声の主、リンボックスの女神であるベールはほかの人と話した後、ブランに言った。
「今ケイさんが探しています。ユニちゃんはプラネプテューヌに向かっていますから、プラネプテューヌ教会に集まったらふたたびお話しましょうね。」
「……OK。じゃ、あとで。」
「わかりましたわ。」
ベールとのはなしを終了したブランはNギアをコートのポケットに突っ込んであるいた。
(見つけたら幸いなのに…。)
不安で足取りがはやくなる。
(いやな予感はいつも当てるんだよな……。)
ブランは恐ろしい気分を感じて、ポタルがある場所について、前においてある特殊液晶パネルにコマンドを入力してポタルを活性化した。
[System : どんな国の地域に移動しますか?]
「プラネプテューヌの教会。」
[System : 選択したことが確実ですか?]
「そう。」
[System : 少々お待ちください。]
ー ぶううう……
(無事だったらいいのに……。)
[System : プラネプテューヌの教会に移動します。]
真っ白な光がブランを体を包み、ピクセルのように消えられ、ブランの姿はそこでいなくなった。
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ようやく第一話翻訳終了……。きついですね(;゜д゜) | ||
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