魔法少女リリカルなのは 魔神の寄り道 |
3話 魔神、戦闘する
やっぱり俺は甘党だと思う。
何でそんな事を言うのかって?
だって俺は今ケーキを食べているからだ。
プレシア・テスタロッサとの戦闘から数時間経って今は三時過ぎ、ちょうど甘い物を食いたかったんで現在おやつタイム。
あ、そうそう、もっと言えばここは…
「いやー、うまいっすねこのケーキ」
「あら、ありがとう。見ない顔だけどここに来るのは初めて?」
「ええ。と言うより、この町に来ること自体初めてですね」
「へぇ。じゃあまた来る時にはお友だちを連れて来てちょうだいね?」
「はは…そうしますわ」
「ここ、((翠屋|・・))をよろしくね?」
そう、ここは翠屋。通称魔王様のお膝元。
そしてさっきの人は高町なのはの母親の高町桃子。
正直子供二人産んだとは思えないよな。
世界にちらほらいる年齢詐欺ってこんな感じなんだよなぁ。
てか連れてこいとは言うものの、実際俺の友達――別の世界限定だけど――は連れてこれない。
下手すると消えちまうからな。
そんなこんなで俺は食後の紅茶を飲み、会計を済ませようとする。
「会計お願いしまーす」
「はいはい。チョコレートケーキが一つに紅茶が一つ…」
会計をしてくれてるのは高町士郎さんだ。
ほんとこの世界の大人って年齢詐欺多いよな。
会計を済ませて翠屋を出る。
どこに行こうかな…と、歩き出した瞬間誰かとぶつかる。
誰だろ、自分より背が低いのは確かだけど…
「にゃ!?す、すみません!」
「ああ、だいじょー…ぶぅ!?」
そこに居たのは、淫獣と一緒にいる…ツインテールの悪魔でした。
(あ、悪魔ぁあああああぁああ!!)
「本当にすみません!でも急いでるんです!」
もう一度謝りながら走り出す悪魔…もとい高町なのは。
び…ビックリした…顔に出てなかったかな?
てか何であんなに急いで…あ、そうか…。
「ジュエルシード…だったっけ?発動したんだな」
たしかレイジングハート起動させた次の日にまた戦闘するんだっけか。
さっき空気が変わったような感じしたし…そうだと思う。
神社っぽいとこでやるんだよな、バチが当たらないように祈るばかりだわ。
…あ、でも少し見たいかも。
と言うわけで俺は高町なのはより先回りすることにした。
『ガアアアアアアアアアアッッッ!!!」
「ってこうなりますよねーーー!!」
神社で俺は黒くてデカイ犬モドキに追いかけられている。
側には気絶した女性…たしかジュエルシードに取り込まれた犬の飼い主だよな。
もう少し見てればよかった…そう思って犬モドキの引っ掻きをかわすと少し遠くから声がする。
おそらく悪魔と淫獣だろう…少しして一人と一匹は階段を登りきった。
おっしゃ、これで鬼ごっこも終わりだ!
とりあえず俺は前みたいに仮面をつける…だって顔知れると色々と面倒だし。
『あ!そこの魔法少女に変身できそうな女の子!ヘルプ!俺犬モドキに襲われてる!』
「ふぇぇ!?ゆ、ユーノ君!」
【(何で魔法の事を!?…あそこの彼からは魔力を感じられない。だとしたらただの冗談…?)なのは、大丈夫だよ。たぶんバレてない。彼を避難させたらすぐに封印を!】
【う、うん!】
あ、悪魔が淫獣と目を合わせてる。
たしか念話だよな、界王の旦那みたいに心で話せるやつ。
「あの、ここは危険ですから逃げてください!」
『ほーい。じゃ、頑張ってね』
「え?あ…はい?」
一応応援しといた。
ていってもこの回苦戦しないっぽいし大丈夫だろ。
そう思ってなのはの隣を通りすぎたとき、不意にポケットから翠屋のレシートが落ちる。
しかも何故かレシートはなのはの足もとにある。
そしてなのはが踏み出した時…
「にゃぶ!?」
【なのは!?】
頭から転んだ。
っておいいいいい!レイジングハートまで落とすなぁあああぁあ!
『ガァアアアアアアア!!』
『おいおい…来ちまったぞ…!』
犬モドキがこっちに走ってくる。
レイジングハート取りに行っても間に合いそうに無いな…。
…犬モドキ倒さない程度なら、俺も戦えるか…?
そう考えてる間に犬モドキはなのはとユーノを襲おうとする。
――四の五の言ってらんねぇ!!
『ブロァ!!』
『ガッ…!?』
「え…?」
俺は素早く犬モドキの懐に移動し腹部にゴルディオンハンマーを打ち付け、犬モドキを上空に吹き飛ばす。
大体三十秒位で落ちてくるだろうな。
そんな俺に驚く淫獣…もといユーノ。
「き、君は…一体!?魔導師…?」
『俺のことは気にしないでた方がいいぜ淫獣』
「インジュウ!?インジュウって何!?」
『漢字に変換できなかったか。まあいいや』
「よくないよ!ちゃんと説明してくれないと!」
『うっさいフェレットモドキ。マミるぞお前』
「マミっ…!?何だか本能的に遠慮したいような…」
やっぱり中の人が同じだからそうなるよな。
てか人前で普通にしゃべるなや。
『で、俺が時間稼ぐから早く封印する準備してや、ツインテールのお嬢ちゃん』
「はっ…はい!」
『さてと…動きを封じますか』
倒すことはできないからな、手足封じるだけで十分か。
さて、どうしよう…そう思ってると犬モドキは着地し、俺に襲い掛かって来た。
どうやら頭を噛み千切りたいらしい…無駄なのに。
『ガァアアアアアアア!!!』
『――鏡花水月』
俺はリクオっちに勝った時に手にいれた鏡花水月で攻撃をかわす。
そして同時に閃いた…凍らせればいいんだ。
『はっ!』
『グゥウウウ!?』
「凍った!?」
俺は『冷気を操る程度の能力』で犬モドキの足を段々と凍らせる。
今が夏だったらできないが、春程度の気温なら大丈夫だろ。
ま、元の使い手より威力あるから平気だけど。
『早くセッタップしなよ。俺じゃあこいつ封印できないから』
「え…せったっ…!?」
「それより何で封印の事を…!?」
『気にすんなって…ってヤバ』
なんか犬モドキが口から出そうとしてる。
ありゃ魔力弾か?原作ではなかったと思うけど…まあいいか。
俺は仮面…ゼウスの仮面の力をほんの少しだけ解放する。
そして、俺は犬モドキの口に向かって放った。
『――光子力ビームッッッ!!!』
『グオオオオオオ!!』
見事に口は爆発…犬モドキはフラフラしている。
さらにタイミングがいいことに、悪魔がセッタップ…じゃなくてセットアップし終えてた。
既にレイジングハートはシーリングモードになってるし準備万端だ。
そしてそのあと犬モドキはジュエルシードと核になった犬に戻り、ジュエルシードは悪魔が回収した。
さてと、ばれないうちに帰りますか。
「あ、ちょっと待って!」
『ギックゥ!』
「君は何者なんだ!?さっきのは魔法とは違うものだった…君は…レアスキルを持っているの!?」
「ふぇ?レアスキル?」
『何それ?』
レアスキル?…どっかで聞いたような聞かなかったような…
魔王も分かってないっぽいけど、まあいいか。
『レアスキルかどうかは知らないけど、さっきのは魔法じゃないよ』
「じゃ、じゃあ君はこことは別世界の人間なの?」
『まあね。ていっても昨日来たばっかだし』
「あの、お名前…聞いてもいいですか?」
悪魔が名前聞いてきた。
正直教えるべきかな…いや、止めとこ。
とりあえず…どうしようか…よし。
『…いつもニコニコ、貴女の隣に這いよる混沌!ニャルラトホテプでっす☆』
「ニャルラトホテプ…さんですか?」
『あ、いや、真に受けて貰ったらすごく困るんだけど…』
まあいいか。
自己紹介(偽名で)もやったし帰るとしよう。
俺は光速でその場を離れた。
説明 | ||
この作品は私ことXXXの現在投稿中の作品のオリ主のある意味過去編のようなものです。 色々と作品が混ざると思う筈なの でそれでもいいと言う心の広い方はどうぞお読みください。 | ||
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コメント | ||
刃さん ご指摘ありがとうございます(XXX) 後、1ページ目の「プレシア・テスタロッサとの戦闘員から」『戦闘から』では?。(黒鉄 刃) 色々ツッコミたい所はあるけど、何処からツッコンで良いか悩む。(黒鉄 刃) |
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