真・リリカルなのは 第十二章 非道なる報復編 第三話 師との別れ |
スノボー型のデバイスを持った少年が、1人の男性に戦いを挑んでいた
その少年は珍しい魔力変換資質を所持しているが、その力を有効活用出来ないでいた
男性は剣を振るうと、少年は吹き飛ばされてしまう
男性「どうした? もう終りか?」
倒れて、立ち上がらない少年に話しかける男性
少年「だってさ…………全然勝てないじゃんか」
男性が強過ぎる為に、拗ねてしまったようだ
男性「そう簡単に負ける訳にはいかんさ。だが、お前の才………何れは私以上の力となるだろう」
そんな少年を励ます男性
少年「何れはって………一体いつの話をしてるのさ、師匠」
どうやら男性と少年は師弟関係のようだ
男性「それはわからないな。だが、諦めればそこで終りだ………もう諦めるのか? レイン」
少年の名はレイン………レイン・タウネイ
後の機動六課セイヴァー隊のフォアードととして活躍する人物だ
そして、男性の名はリトナ・フェイゲール
管理局に憎しみを持つ者だ
レイン「俺は師匠に勝てるぐらい強くなりてぇ……………けど、全く歯が立たない」
リトナ「だから、言っているだろう? 諦めなければ強くなれると」
レイン「ホントかよ〜」
半信半疑のレイン
リトナ「だが、確かにそろそろ雪を使いこなせるようにならなければならないな」
レイン「俺の雪ってそんなに良い能力なのか?」
リトナ「ああ、その魔力変換はお前にとって大きな宝となる」
レイン「ふ〜ん」
自分の能力に興味無さそうだ
リトナ「仕方がない。もう少し、基礎が出来てからだと思っていたがな…………」
レイン「なんかくれんの?」
リトナ「ああ、新しいデバイスだ」
レイン「え? でもウィンタムソードを貰ったばかりだぜ?」
リトナ「ウィンタムソードはお前の武器。そして、今から渡すデバイスはお前の力となる」
レイン「????」
レインはいまいちリトナの言っていることがわからなかった
リトナ「着いて来い」
リトナに言われ、共に家の中へと入って行く
ここは第62管理世界マジョーレ
季節が冬しかない世界だ
魔法の文化もある
毎日雪が降り、毎日積もっている
辺り一面は真っ白だ
リトナ「これが、今日からお前の相棒だ」
リトナが差し出してきたのは、小さなペンギンだった
ペンギン「ペ〜ン」
レイン「ペンギン? デバイスは?」
リトナ「それがデバイスだ」
レイン「えぇ!?」
まさかの答えに驚く レイン
リトナ「その反応も無理はない。マリッジデバイスは珍しいからな」
レイン「マリッジデバイス?」
聞いた事がない名称に疑問を持つ レイン
リトナ「そうだ。他のデバイスと1つになり、新たな力を授けるデバイスだ」
レイン「それが、このペンギン?」
リトナ「名はシェリムという。デバイスと融合する時以外は、普通の生物と変わらない存在だ」
シェリムと言う名のペンギンは、レインの懐の中に隠れた
レイン「うわっ!」
いきなりの事で驚く レイン
リトナ「シェリムは温かい所が好きでな、お前の懐の中で住むのだろう」
レイン「ペンギンの癖に温かい所が好きって………」
リトナ「さて、早速マリッジデバイスの性能を見てみるとしよう。お前の持つウィンタムソードと融合させてみろ」
レイン「え〜と………どうすればいいんだ?」
いきなり使えと言われても、使い方がわからなければどうしようもない
リトナ「デバイスとの融合状態をシュヴェーレンモードという。名称を言えば出来る筈だ」
レイン「よ〜し……シェリム! シュヴェーレンモードだ!!」
シェリム「ペ〜ン!」
ウィンタムソードとシェリムが1つとなる
冷気を纏ったスノボーが誕生する
レイン「すげぇ!!! 本当に合体した!!!」
リトナ(流石だな。1回で成功させるとは)
シュヴェーレンモードは、意外と失敗率が大きいのだ
マリッジと他のデバイスが融合する時、その持ち主の魔力を少し消費する
その消費魔力は自分で決める事が出来るのだ
少な過ぎれば融合は出来ない
だが、逆に多すぎれば融合後、強制解除となってしまう
アリサですら、シュヴェーレンモードを会得するのに丸1日を費やしたのだ
これは才能と言えるだろう
リトナ(これでいい。お前はもっと強くなれる。そして、何時の日か………私と共に)
レイン「師匠!! 断然やる気が漲って来たぜ!!」
リトナ「フッ 現金な奴だ。さて、修行の再会といくか」
レイン「おう!!!」
リトナの修行は厳しかった
しかし、レインは嬉しかったのだ
自分に構ってくれる人が居て
レインは何時も1人だった
両親が病気で無くなってしまい、不幸にも親戚などは皆無
誰も彼を引き取ろうとはしなかった
マジョーレという世界は、人口の95%の人が貧しいのだ
他人の子を育てれるほどの余裕がない
今日生き延びれるかもわからないほどなのだ
レインは子どもながららに、それがわかっていた
だから1人で生きていく事を決めた
しかし、やはり孤独には勝てなかった
同年代の子らと友達になりたいが、レインは親無しということで、虐められるだけだった
その為、雪が積もっている山奥でひっそりと過ごして居た
毎日、涙で顔を汚しながら………
そんな時、レインに転機が訪れる
そう、リトナとの出会いだ
何故リトナがマジョーレに居たのかはわからない
偶々山奥を歩いていると、リトナに出会ったのだ
リトナはレインを一目見ると、自分の弟子にならないかと誘う
レインはその提案を受ける
そして、今に至ると言わけだ
この出会いがレインの人生を大きく変えたのは明白だろう
しかし、リトナとの生活にも終りが訪れる
リトナ「レイン、ミッドに行くぞ」
レイン「え? 何で?」
リトナ「もう、この世界には用済みだ。ミッドで暮らす時が来たのだ」
レインを独立させるための提案だった
魔法を使う者ならば、ミッドに住み、その文化などの直接体験した方がいいと考えたのだ
リトナ「すぐに向かう。準備しろ」
そして、2人はミッドに来た
少しの間はミッドでと共に暮らしていたが、1カ月後にリトナの姿が消える
テーブルの上に置き手紙だけを残して
「レイン、お前はまだまだ強くなる。決して驕るな、そして自分の限界を決めつけるな」
この言葉が最後の教えだった
いきなりの事で当然パニックになるレインだが、リトナが帰って来ない事が事実とわかり、そこから1人で何とか生活していた
そして、管理局へ入隊する道を選ぶ
何時の日か、師であるリトナに会う為に
強くなった自分を見てもらう為に
そして、リトナに勝つ為に
その夢を持ち、ただ進んできた
しかし、その夢は撃ち壊された
突然の再会によって……………
〜病院〜
レイン「う…………ん? ここは?」
レインが目を覚ますと、ベットの上で寝ていた
レイン「そっか、夢じゃないんだな」
突如として、嘗ての師が現れ、自分を襲撃
夢であってほしいと願ったのだ
レイン「師匠………」
何でなんだよ………何で、こんなことに
レインが落ち込んでいると、部屋に誰かが入ってくる
ルナ「目を覚ましたのね」
レイン「ルナの姐さん、アマル」
セイヴァーとして共に戦った2人だ
ルナ「派手にやられたわね」
レインが大怪我を負った事を知り、すぐに彼が倒れている場所へと向かった
その時にはレインは病院に運ばれていたが、そこには真っ二つに砕かれたウィンタムソードがあった
ルナ「一体、誰にやられたの?」
レイン「………悪い、ルナの姐さん。頭を整理したいから、少しだけ時間をくれ」
レインにそう言われ、ルナとアマルは部屋を出ていく
レイン「師匠………」
1人、部屋で涙を流す レイン
自分にとって親の様な存在であった リトナ
その彼に裏切られた
その想いが、レインの感情を滅茶苦茶にしていった
この章も長めです
Stsほどではありませんが……
次回に漸く原作キャラが絡んできます
お楽しみに〜
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レインの過去です | ||
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コメント | ||
それは秘密です。何故マリッジデバイスである左近が地球に居たかは後に明かされますので……(ohatiyo) レインと同じくマリッジデバイスを持つアリサはどうなるんですか?(サイガ) |
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