英雄伝説〜焔の軌跡〜 リメイク |
〜グランアリーナ〜
「烈火衝閃!!」
戦闘開始の号令がかかるとバダックは大鎌を振るって放射状に火炎を放ち、エステル達は散開して回避した。
「せいっ!!」
散開して回避したエステルは棒を一振りして衝撃波の弾丸を放ち
「ぬあぁぁぁぁぁぁ、てやぁ!!」
エステル達が攻撃を開始している隙にジンは体内の気を練って自分の力とする気功技――――龍神功で自身の筋肉を一時的に上昇させた。
「フン!」
襲い掛かる弾丸をバダックは大鎌を一振りして真っ二つにした。その時ヨシュアがバダックの背後に現れ
「朧!!」
がら空きになった背中に向かって双剣で居合い斬りで斬りつけたが、双剣で背中を斬りつけられたにも関わらずバダックは一切怯まずそのまま振り向き
「獅子戦吼!!」
「くはっ!?」
獅子のエネルギーを放ってヨシュアを吹っ飛ばした!
「覇道………!」
吹っ飛ばされるヨシュアに追撃する為にバダックは大鎌を振りかぶって闘気を溜め込んだが
「フッ、させないよっ!!」
「!!」
オリビエの導力銃による早撃ち――――クイックドロウがバダックの周囲に撃ちこまれてバダックの気を逸らし
「ダイヤモンドダスト!!」
「ムッ!?」
オーブメントの駆動を終えたエステルが放ったアーツによってバダックの周辺に冷気が発生し、バダックの身体を鈍くした。
「魔王炎撃波!!」
しかしバダックが大鎌に闘気による業火を纏わせて一振りすると冷気やバダックの頭上にできた氷の塊は一瞬で溶けて水となり、バダックの身体を濡らした。その時”気功”によって肉体を強化させたジンが天高くへと跳躍し
「とりゃっ、雷神脚!!」
雷光のような速さで蹴りを繰り出したがバダックは大鎌でジンの蹴りを受け止め、攻撃を受け止められたジンは地面に着地して次々と手甲を付けた拳を繰り出し始めた。
「せいっ!ハッ!たぁ!」
「オォォォォォッ!!」
次々と繰り出される拳に反応するかのようにバダックは大鎌で繰り出される場所をガードしていた。そして連続で拳を繰り出したジンは最後の一撃に闘気を込めると共に正拳突きの構えをし
「月華掌!!」
闘気を溜め込んだ拳を繰り出した!
「獅子戦吼!!」
拳が繰り出されると同時にバダックは獅子のエネルギーを繰り出し、互いの攻撃によって互いの攻撃は相殺された!
「続けて行くぞっ!獅吼――――」
「!!」
そしてバダックは連続で獅子のエネルギーを放ち始め
「爆砕陣!!」
「ハッ!」
バダックが最後に巨大な獅子のエネルギーを繰り出すと同時にジンは後ろに跳躍して回避に成功した。
「それっ!エアロストーム!!」
その時ジンとの攻防に間にオーブメントの駆動を終えたオリビエがアーツを発動し、発動したアーツはバダックを中心に嵐となったが、バダックは吹き飛ばされず地面に立って自分に襲い掛かる暴風の刃に耐え続けながら大鎌を振りかぶって闘気を溜め込み
「ぬぅんっ!!」
闘気を溜め込んだ大鎌を一振りした。すると暴風は大鎌の一振りによって霧散し、そこに棒に闘気を溜め込んだエステルが攻撃をしかけた。
「ハァァァァ……セイッ!!」
急所を狙い撃つ一撃――――金剛撃はバダックを襲ったが、バダックは片手で襲い掛かる棒を掴んだ!
「嘘っ!?」
「フン!」
「キャアッ!?」
棒を掴まれて驚いているエステルをバダックは棒ごとエステルを壁目掛けて投擲した後大鎌に闘気を溜め込み
「覇道………滅封!!」
「キャアアアアアアッ!?………」
膨大な闘気エネルギーを解き放ち、エネルギーをその身に受けたエステルは壁にぶつかって気絶した!
「まずは一人だ。―――次は厄介な後衛を鎮めさせてもらおうか。」
エステルの気絶を確認したバダックがオリビエに視線を向けて大鎌を構えたその時
「プラズマウェイブ!!」
「ガアアアアアアッ!?」
ヨシュアが放った雷のアーツがバダックを襲い、濡れていた身体は電撃をよく通し、バダックの全身に電気ショックを与えた。そこにジンが突撃し、バダック目掛けて跳躍した。
「もらったぁ!はぁっ!でやあぁぁぁ………!」
「ガッ!?」
跳躍したジンはバダックに高速の蹴りを繰り出し続け
「はぁっ!でやっ!たぁっ!!」
「グッ!?」
最後に回し蹴りを放って着地した後正拳突きをバダックの腹に命中させた後、後ろに跳躍してバダックから距離を取った。
「エステル君、今助けてあげるよ!―――キュリア!!」
その時再びオーブメントの駆動を終えたオリビエが発動すると気絶して地面に倒れているエステルに浄化の水が振りかかり、水はエステルに立ち上がれる程の力を与え、気絶していたエステルは立ち上がり
「んっふふ〜、次は愛と真心を君に!」
オリビエが懐から薔薇の花束を出してエステルの頭上目掛けて放り投げた後銃で薔薇の花束を撃つと花束は花びらとなって舞いながら治癒の光を発し、エステルの傷を回復した。
「助かったけど、相変わらず訳のわらかない技(クラフト)ね〜。」
自身の傷を回復したオリビエの技――――ハッピートリガーをその身に受けたエステルはジト目でオリビエを見つめながら言った。
「フッ、中々の連携だ。かつて何度も剣を交えた小僧やメリル達との戦いを思い出させてくれる連携だな。」
一方バダックはエステル達の連携攻撃に感心し
「だが、その程度ではこの『獅子王』はまだまだ沈まんぞ!オォォォォォ―――――――――――――ッ!!」
そしてアリーナ全体に響き渡らせるほどのまるで獅子のような咆哮を上げながら全身に膨大な闘気を纏った!
「気を付けろ!あの咆哮は猟兵達が使う”戦場の叫び(ウォークライ)”と同じ、爆発的な闘気を引き出す技(クラフト)だ!」
「………!」
「ここからが本番という訳ですか………!」
「どうやら眠れる獅子を完全に起こしてしまったようだね。」
ジンの警告を聞いたエステルとヨシュアは気を引き締め、オリビエは真剣な表情でバダックを見つめていた。
「雷光よ貫け、紫光雷牙閃!!」
そしてバダックが大鎌を振るうと雷光がヨシュア目掛けて放たれ
「な―――――うああああああああああああっ!?」
まさに”神速”といってもおかしくないスピードのエネルギーが見切れなかったヨシュアはその身に雷光を受けて悲鳴を上げた。
「ヨシュア!大丈夫!?」
「な、何とか……!それよりみんな、気を付けて!技のスピードや威力が明らかに上がっている……!」
エステルの言葉にヨシュアはよろよろと立ち上がって警告した。その時ジンが再びバダックに詰め寄り、詰め寄って来るジンに気付いたバダックは振り向いて大鎌を一振りした。
「獅吼――――」
すると大鎌から炎の闘気を纏った獅子のエネルギーが繰り出され
「爆炎陣!!」
バダックが大鎌を地面に叩きつけるとドーム型の爆炎が起こり、詰め寄って来るジンを襲った。
「ハァァァァ……!」
爆炎による火傷を全身に負いながらもジンは怯まず次々と拳を繰り出し、バダックは大鎌で次々と繰り出される場所をガードしていた。
「ふっ、これは避けられまいっ!!」
バダックが大鎌でジンが繰り出す拳をガードしているとオリビエの狙撃――――スナイプショットが大鎌を持つ片手の甲に命中した!
「グッ!?」
導力の銃弾を手の甲に受けたバダックは呻いて大鎌を持つ片手の力がぬけた。
「今だ!エステル、ヨシュア!」
「うん!」
「はい!」
その時ジンの号令によってエステルとヨシュアが一気にバダックに詰め寄り
「これで決めるっ!桜花!無双撃!!はぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
エステルは棒で次々と突きを繰り出してバダックの全身に命中させ
「――断骨剣!はっ!はっ!」
ヨシュアはバダックの正面、背後を次々と斬り付け
「ぬおぉぉぉぉぉぉ!はぁっ!!」
ジンは瞑想をしながら大地の力を己に溜め込んで解放し、膨大な闘気を全身に纏った!
「これで止めよ!」
連打を終えたエステルは棒を振りかぶり
「獲ったぁっ!」
ヨシュアはバダックの頭上から双剣を振り下ろし
「泰山………玄武靠!!」
ジンは膨大な闘気を纏いながら突進した。
「全て塵と化しろっ!!」
その時バダックは膨大な闘気を溜め込んだ大鎌を地面に叩きつけた後跳躍し
「緋焔滅焦陣!!」
再び大鎌を地面に叩きつけると業火の衝撃波がバダックを中心に舞い上がり、同時に攻撃してきた3人の悲鳴をも呑みこみながら炎の柱が上がり、炎の柱が消えるとそこには地面に蹲っているエステル達がいた。
「フッ、お見せしよう、美の真髄を!ハッ!!」
そして爆発が収まった瞬間オリビエは弾丸に口付けをした後銃に込めて撃ち、撃たれた弾丸は巨大なエネルギーの球体になってバダックを襲ったが
「くだらんっ!!」
オリビエが放ったエネルギーの球体―――ハウリングバレットをバダックは大鎌を一振りして真っ二つにした。しかしその時、地面に跪いていたヨシュアが立ち上がると共に片方の剣で斬り上げを放った!
「虎牙!」
「何っ!?グッ!?」
ヨシュアは跳躍すると共に斬り上げ、斬撃はバダックの片腕を肉薄し、片腕から血を噴出させ
「破斬!!」
跳躍したヨシュアはもう片方の剣で斬り下ろしを放った!
「………!」
ヨシュアの斬撃に反応したバダックは大鎌で斬り下ろしをガードした。しかしその時ヨシュアと共に地面に跪いていたはずのエステルとジンが同時に立ち上がってエステルは棒に闘気を込めて地面を走らせながら振り上げた!
「ルーク兄直伝!烈震天衝!!」
「グゥゥゥゥゥゥッ!?」
エステルが闘気を込めた棒を地面を走らせると大地が呼応するかのように岩石と共に衝撃波を舞い上がらせ。至近距離で受けたバダックは呻き
「月華掌!!」
「ガッ!?」
ジンは闘気を込めた拳を繰り出した!
「―――まだよっ!散沙雨!!」
そしてエステルは続けて棒で連続突きを放ち
「鳴時雨!!」
ヨシュアは双剣で高速の斬撃を同時に放ち
「オォォォォォォォッ!千手悔拳!!」
ジンは連続で拳を繰り出した!
攻撃を受け続けているバダックは大鎌に炎を纏わせ
「魔王炎撃波!!」
炎を纏わせた大鎌を振るったがエステルは空へと跳躍し、ヨシュアとジンは後ろに跳躍して回避し
「それっ!スパイラルフレア!!」
「ぬうっ!?」
3人が回避すると同時にオリビエが発動したアーツによって炎の槍を数本バダックに降り注いだ。
「絶影!!」
「グッ!?」
そしてヨシュアは放たれた弾丸のような速さで突撃してバダックの胴を斬り
「鷹爪!」
空中へと跳躍したエステルは闘気を纏わせた足から衝撃波を2回連続で放ち
「落瀑蹴!!」
「ガッ!?」
最後に闘気を全身に纏って落下しながら蹴りをバダックの腹に命中させ、蹴りを腹に命中させた瞬間空中でバク転してバダックから距離を取った場所で着地した。
「こおぉぉぉぉ………」
その時ジンは両手に膨大な闘気を溜め込み
「――――奥義!破ッ!雷神掌!!」
溜め込んだ闘気を巨大な球体にして解き放った!解き放たれた球体はバダックに直撃し、大爆発を起こした!
「ぬああああああああああああっ!?」
大爆発はバダックの叫び声と共にアリーナ中を轟かせ、その瞬間エステル、ヨシュア、ジンは一気に爆発の中心地に詰め寄った!
「グッ……!?――――!!」
爆発の煙が晴れた瞬間、エステル達はバダックの首筋に武器を突きつけ、その事に気付いたバダックは目を見開き
「―――見事。此度の戦いはお前達の勝ちだ。」
やがて静かな笑みを浮かべて大鎌を地面に落とすと共に降参を示す意味を込めて両手を上げた。
「―――勝負あり!蒼の組、ジンチームの勝ち!!」
その瞬間、エステル達の勝利を告げる号令が審判の口から発され、アリーナの観客達はアリーナ中を轟かせる程の歓声を上げた。
なお、エステル達が復活して反撃する所からのBGMは”Eternal mind”だと思って下さい♪
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外伝〜『獅子王』に挑みし挑戦者達〜中編(後半) | ||
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